教育・子育ての記事一覧
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⚾迫力演奏でハヤテ応援 浜松商高吹奏楽部、スタンド盛り上げ
浜松商高の吹奏楽部が29日、浜松市中央区の浜松球場で行われたプロ野球2軍ウエスタン・リーグの「くふうハヤテベンチャーズ静岡-中日ドラゴンズ」戦で応援の演奏を行った。くふうハヤテによる県民無料招待の対象試合で初の浜松開催。スタンドには2183人が詰めかけ、同校がにぎやかな演奏で盛り上げた。 =関連記事7面へ 現役部員約30人に卒業生を加えた総勢約60人が「大進撃」「高ラッパ」などの伝統的な応援曲を披露。来場者は迫力のある演奏に合わせて手拍子や声援を送り選手を後押しした。松波里来部長(3年)は「浜松では初めてということなので演奏で皆さんに盛り上がってほしいと思いを込めた」と話した。 地元の少年
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夏休みの自由研究、熱海でいかが 親子で漁や競り体験 星野リゾート企画
熱海市のホテル「星野リゾート リゾナーレ熱海」は今夏、地元の漁師や魚市場の協力で企画した宿泊商品「フィッシャーマンズ アカデミー」を提供する。漁や競り、未利用魚の調理を親子で体験する機会を設け、子どもの夏休みの自由研究に役立ててもらう。 都内の会社員今瀬昭彦さん(44)と長女の梨緒さん(8)が29日朝、一足早く体験を楽しんだ。漁船「静丸」を操業する島康之さん(64)の案内で熱海港を出発し、伊豆山沖の刺し網の漁場へ。船上から懸命に網を引き、ホウボウ、コチ、ミシマオコゼ計5匹とアサヒガニ10杯を捕獲した。 水揚げした魚介類は熱海魚市場(宇田勝社長)で特別に競りにかけられ、地元鮮魚店が買い取っ
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袴にベルト型徽章 高女の誇りと華美抑止(刑部芳則/日本大商学部教授)【近現代 学校制服考⑭】
明治時代に海老[えび]茶袴[ばかま]が人気となり、それが静岡県内にも普及したことは前回述べた。今回は、栃木県で最初の高等女学校(以下高女と略称)となった栃木県高女(明治34〔1901〕年に栃木県立宇都宮高女と改称、現・栃木県立宇都宮女子高校)を事例として、同校の生徒が率先して袴を穿[は]くこととなり、それを契機に学校の指標となる徽章[きしょう]と、華美な服装が段階的に抑止されていった過程について述べる。 栃木高女の校長は、明治28(1895)年に東京の女学校を視察のため訪れた。翌年の報告書には「教師生徒共ニ悉ク袴ヲ着ケ居レリ、体操ノ時ナドハ頗ル便宜ナルモノノ如シ」と記されている(『100年
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転校、学校文化違うほど大変(松尾直博/東京学芸大教授)【もう慣れた?新生活⑦】
皆が一斉に新しい学校生活をスタートさせる入学と違い、転校は既に大勢が慣れている環境に途中から加わるため、苦労は尽きません。人間関係や授業の進め方など、周囲の子が慣れている学校生活の輪の中に入るのは、とても大変なことです。 大まかな決まりは、先生や同級生が教えてくれるでしょうが、個々の性格や人間関係、学校独自の文化、雰囲気については、自分で読み取らなくてはなりません。同じ市町村内の転校であれば、ある程度共通する部分があるでしょうが、他市や他県へ移るとなると学校の雰囲気はかなり違います。 ましてや、国外となると苦難の連続。近年、保護者の海外赴任などに伴い、子どもも転校することが多いように思わ
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「こども学芸員」講座参加者募集 静岡・登呂博物館
静岡市駿河区の市立登呂博物館は7月5日まで、開催中の企画展「しずおかタイムトラベル」の関連事業「こども学芸員養成講座」の参加者を募集している。 小学4年生~中学3年生が対象。博物館で発掘調査体験や普段は入ることができない収蔵庫の見学などが行える。定員は約15人。7月6日、20日、8月3日の全3回で、いずれも午前11時から。 参加無料。希望者は事前に同博物館<電054(285)0476>に申し込む。詳細は同博物館ホームページへ。
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清水西高生 ネット詐欺を研究 最新手口や対策、静岡県警に取材
静岡市清水区の清水西高の2年生3人がインターネット詐欺の防止対策を考える探究学習を進めている。3人は27日、県警本部を訪問し、生活安全企画課とサイバー犯罪対策課でインターネットを介した詐欺被害の現状や最新手口、対策について取材した。研究を進めるのは、同校パソコン部に所属する柳沢奏斗さん(16)、竹川麗愛さん(同)、北島小次郎さん(同)の3人。インターネット上の詐欺被害が多い現状に関心を持ち、今回の学習テーマに決めた。班長を務める柳沢さんは「高校生としても被害を減らすために何かできないか考えようと思った」と意気込む。 生活安全企画課の担当者は急増するSNS型投資詐欺とロマンス詐欺の手口につい
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新設高校の探究学習視察 島田市教委、ふじのくに国際高訪問
島田市教育委員会の教育委員らがこのほど、同市金谷根岸町に今春開校した県立ふじのくに国際高を訪れ、授業風景などを視察した。 佐藤典幸副校長が同校で取り入れている探究学習を紹介し、「思考力や判断力、表現力を身に付けることを通じ、社会で求められる力として大学進学で大きな武器になる」と説明した。教育委員らは「総合的な探究の時間」の授業の様子も見て回った。生徒同士が対話の時間を大切にしながら、自らの経験や目標などをまとめたスライド作りに取り組んでいる様子を見学した。山中史章教育長は「地元の公立中と連携できる部分は連携していきたい」と述べた。 同校は通学時間帯や科目選択の自由度が高いフレックスハイス
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商業英語スピーチ 駿河総合高2人V 富士で静岡県大会
全国商業高校英語スピーチコンテストの県大会が29日、富士市立高で行われ、レシテーション部門で駿河総合高3年のモスタファ・イナースさん、スピーチ部門で同校2年の奥塩寧音さんが優勝した。2人は9月に都内で開催される全国大会に出場する。 両部門に計5校の8人が参加した。レシテーション部門では、五つの課題文から選んだ文章を、身ぶり手ぶりを交えて暗唱した。スピーチ部門は、関心を抱いたテーマを自分の言葉で力強く主張した。 その他の入賞者は次の通り。 レシテーション部門 ②鈴木若菜(静岡商3)③柳瀬琉聖(浜松商3)▽スピーチ部門 ②宮崎伊純(浜松商3)③樋口紫崎(富士市立2)
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旧朝比奈小卒業生 浜岡北小に一輪車など寄贈 同級会解散で積立金活用
御前崎市の浜岡北小の前身となる旧朝比奈小の卒業生がこのほど、同校に一輪車3台とドッジボール、液晶モニターを贈った。 寄贈したのは1952年度卒業のメンバー。4月に同級会を解散し、積立金の残金約10万円を物品購入に充てた。 卒業生らは同校を訪問し、寄贈品を代表児童に手渡した。メンバー代表の小野了嗣さん(84)は「仲間とたくさん遊んで良い思い出を作ってほしい」と述べた。
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【BOOK】「モジモジばあは、本のおいしゃさん」仁科幸子作【図書室】
働きアリのアンティとアントンは餌を探しに出掛けた際、人間の図書館に迷い込んでしまう。そこで、不思議なアリのおばあさん「モジモジばあ」と出合った。 本が返却されるたびに、モジモジばあはその表紙に飛び乗って、行ったり来たり。謎の行動に2人は興味津々だ。閉館後に「本を生き返らせる」と言うモジモジばあを手伝うことに-。 本を愛し、痛んだ部分を丁寧に修復するモジモジばあらの姿を通じて、読書の楽しさを伝える。 (文溪堂・1540円)
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近視の進行抑制に注目を 眼科医らがリスク指摘「外遊び有効、遠く見て」
2022年度の文部科学省の調査で、裸眼視力1・0未満の小中高校生の割合が過去最多に-。視力低下への危機感が広がる中、眼科医から「近視の進行抑制に、もっと目を向けるべきだ」との声が上がっている。 眼科医の窪田良さんは、6月に新著「近視は病気です」(東洋経済新報社)を刊行。近視を、正常に見える「正視」からずれた状態で、緑内障や白内障につながるリスクの高い病気と捉え、「万病の元」と警鐘を鳴らす。 21年度の文科省の近視実態調査では、近視になると伸びる角膜から網膜までの長さ「眼軸長」が、小学校高学年で大人並みだったと判明。スマートフォンなど手元ばかりを見ていると、後ろに伸びた網膜にピントが合
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乳幼児の転落事故防げ 二重三重に対策して
乳幼児の事故で多いものの一つが転落だ。事故を防ぐため、親が注意するのはもちろん、帰省先の祖父母などにも事前の対策をお願いしてほしい。 0歳児や1歳児を寝かせる時は、できるだけベビーベッドを使い、転落防止用の柵を常に上げておく。 大人用ベッドから落ちると、頭蓋骨を骨折・損傷したり、ベッドと壁の間に頭が挟まって窒息したりする恐れが。やむなく使用する際は、ベッドを壁に寄せる。 窓やベランダからの転落は、保護者が同じ部屋にいても気付かなかったり、危険を感じた時には助ける間がなかったりすることもある。窓やベランダに近寄らせない、手の届かない場所に錠を付け足す、近くに足場になる物を置かないなど、二
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沼津市スポーツ協会と市教委 部活動地域移行へ推進委
沼津市スポーツ協会と市教委は、部活動地域移行の推進組織「ヌマカツ推進委員会」を設立し、27日に市内で初会合を開いた。市教委が地域移行に向けた実証事業を本年度実施することなどを踏まえ、競技種目を超えて定期的に情報共有する。 市教委は、休日の活動に顧問が帯同せず、地域の競技団体が派遣した指導者が生徒を指導する「休日移行」の実証事業を昨年度から始めた。昨年度の5種目(サッカー、バレーボール、ソフトテニス、陸上、卓球)に野球とソフトボール、バスケットボール、剣道、吹奏楽を加えた計10種目で、今秋から来年1月にかけて実施予定。 初会合には市教委関係者、協会幹部、吹奏楽とサッカーを除く8種目の協会員
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高校生51人の留学支援 県教委、静岡で壮行会
静岡県教委はこのほど、企業・団体の寄付によって高校生の留学を推進する「ふじのくにグローバル人材育成事業」の一環で、本年度渡航する生徒の壮行会を静岡市葵区で開いた。本年度は文科省のキャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」の拠点形成支援事業に採択され、支援対象が拡大した。国が設ける3コースに加え、ものづくりや観光、多文化共生といった静岡県の課題解決策を探る「ふじのくに地域探究コース」に、グループ参加を含めて85人の応募があり、51人が選ばれた。 留学生を代表し、静岡高2年の西本結希さんがあいさつした。英国で、古い家具に価値を生み出す取り組みを学ぶ予定で「(テーマを考える中で)将来何をしたいのか
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自転車通学補助 92人分未払い 下田市教委、昨年度
下田市教委は28日、中学校の自転車通学者への補助金に未払いがあったと発表した。2023年度3学期の92人分で、計約37万円を追って振り込む。 市教委によると、担当の職員(既に退職)が手続きを失念した。その後の市教委内の確認も怠ったとしている。保護者からの問い合わせは現時点でないという。補助金は自転車の購入や修繕の名目で学期ごとに3年間振り込まれる。会見した山田貞己教育長は「チェック体制の甘さから生じたミス。保護者と生徒に迷惑をかけた」と謝罪した。
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修学旅行先からの大阪万博除外要請 浜松市教委に共産市議団
浜松市議会の共産党市議団は28日、市内公立学校の修学旅行先から、2025年大阪・関西万博を除外するよう宮崎正市教育長に要請した。 要請書では、3月28日に会場の建設現場で地中のメタンガスによる爆発事故が起きたことを問題視し、来年度の修学旅行の行き先に万博会場を盛り込まないよう求めている。北島定団長ら3人が市教委(中央区)を訪れ、「子どもたちの大切な生命を守ることに力を注いでほしい」と宮崎教育長に要請書を手渡した。 市教委によると、修学旅行の行き先は各学校の判断になる。宮崎教育長は「文部科学省と情報共有を密にし、各学校に詳しい情報を伝えたい」と述べた。 万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協
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お仕事ノートで地元企業知って 磐田市教委 小学5、6年教材に
磐田市教委はこのほど、小学5、6年生向けのキャリア教育の教材として、市内企業24社を紹介する冊子「小学生のためのお仕事ノート」を採用した。民間事業者が提案し、本年度分として3800部を無償提供した。 B5判61ページでオールカラー。製造、運送、金融など多彩な業種の地域企業を掲載し、それぞれの仕事内容や、やりがいについての従業員の声などを紹介している。愛知県の広告会社ケイ・クリエイトとアド・フューチャーが掲載企業からの協賛金で制作した。 市教委は、子どもたちに市内企業への関心を高めて地元就職を将来の選択肢にしてもらい、人口流出の抑制につなげようと採用を決めた。社会科見学の事前勉強や総合学習
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子どもが運動部を希望したら、週末に部員の送迎を求められ、担える環境になく困った…。【NEXT特捜隊】
新年度が始まって3カ月。日々、部活動に励んでいる中学生も多いのでは。読者の疑問に答える静岡新聞のNEXT特捜隊に、この春、子どもが公立中に入学したという保護者から「運動部に入ろうとしたら、週末に部員の送迎を求められ、担える環境にないので困ってしまった」との投稿が寄せられた。この問題をどう考えるか、読者や有識者に意見を聞いた。(生活報道部・西條朋子) 送迎「やむを得ず」の声も 投稿してくれたのは、静岡市内に住む40代の女性。年度当初に学校から配布された部活動の一覧には、希望する部の保護者会の仕事として「月1回程度、大会や練習試合で配車(自家用車での部員送迎)当番あり」とあった。女性は運転免
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リサイクルごみ袋を寄贈 PEVE、湖西市教委に
車載用バッテリー製造のプライムアースEVエナジー(PEVE、湖西市岡崎)は25日、使用済みの低密度ポリエチレン梱包(こんぽう)材をリサイクルしたごみ袋1万3730枚を市教育委員会に寄贈した。 輸送の際に巻くプラスチック製のフィルムを再利用した。ごみ袋は45リットルサイズで無地。同社のロゴマークが書かれた袋に10枚ずつ入れた。市立幼稚園4園、小学校6校、中学校5校に希望枚数に応じて配布する。 市役所で行われた贈呈式で、松山淳教育長にごみ袋を手渡した同社プラントエンジニアリング室の長谷川正信室長は「派手さはないが、私たちの思いが詰まっている。子どもたちに(リサイクルの)意識が芽生えればうれしい」
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PTA会費で看護師派遣 静岡市教委、適切取り扱い通知
静岡市の青嶋浩義教育局長は、小中学校での養護教諭の補助業務を民間看護師に依頼した際に、PTA会費から謝金を払っていた学校が計9校あったと明らかにした。「PTA会費の運用上望ましくない」として、市教育委員会が全校にPTA会費の適切な取り扱いに関する通知を出したと説明した。杉本護氏(共産)への答弁。 市教委が3月、全小中学校にアンケートを実施したところ、小学校9校が2023年度に「民間看護師への謝金をPTA会費で支払ったことがある」と回答した。いずれも児童生徒の健康診断や運動会などで、民間の看護師に養護教諭の補助業務を依頼していた。 市教委教職員課によると、学校独自で民間の看護師に業務を依頼
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自転車ヘルメット努力義務化1年 着用微増、高校生低く 静岡の事故多発交差点で調査
自転車利用時のヘルメット着用が昨年4月に努力義務化されて1年3カ月。ヘルメットの着用率は-。6月中旬、静岡市駿河区中村町の事故多発交差点で静岡新聞社が調査したところ、134人中17人が着用し、着用率は13%だった。特に高校生の着用率の低さが目立った。努力義務化前の昨年1月に同じ交差点で実施した調査より5ポイント増えた。 昨年の調査と条件を合わせ、最も事故の多い時間帯とされる午後4~6時の平日、交差点を通行する自転車を目視で調査した。昨年7月に警察庁が調査した着用率の全国平均は13・5%で、ほぼ同水準だった。 着用していた男性(19)は「着けることが習慣となった今では安全のために欠かせない
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【静岡県議会】不登校児童生徒を支援、バーチャルスクール 職業体験も提供検討 池上重弘教育長
静岡県教委の池上重弘教育長は、不登校児童生徒の支援策として2024年度から運用を始める「バーチャルスクール」の中で、職業体験の提供を検討する考えを示した。山本氏への答弁。 静岡県教委によると、インターネット上の仮想空間「メタバース」を活用したバーチャルスクールを25年1月ごろから試行する予定。交流と体験の場を設け、児童生徒が自宅にいながらアバター(分身)を使って交流したり、工場や博物館を見学したりできる空間を整備する。25年度には授業映像の視聴などを想定した学習の場も開設し、本格運用を目指す。メタバースを活用した公的な教育の場は全国的に珍しいという。池上教育長は、経済産業部や企業と協力しな
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悩みに応じた相談窓口表示 子どもや若年層向け「気軽に活用を」 静岡県教委が検索サイト開設
静岡県教委は、子どもや若年層が悩みに応じて相談窓口を検索できるウェブサイト「はなそっと」を開設した。適切な窓口につなぐため、129機関の情報をサイトにまとめた。年齢と、学校生活や友人関係、虐待、性暴力、就職などの相談内容を選択入力して検索すると、県の28機関、市町の101機関の中から該当する内容に対応してくれる機関の情報が表示される。受付時間や電話番号も確認できる。 外国人や小学生向けに分かりやすい日本語でも対応している。教育政策課の担当者は「学校で相談しにくい子もいると思う。いつでも気軽に活用し、相談につなげてほしい」と呼びかけている。
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静岡県内初 不登校の子 支援施設開所 藤枝市が居場所づくり 元教員ら配置 指導や相談
発達に課題があるなどの理由で不登校になっている藤枝市内の児童生徒の居場所づくりを目的とした施設「集まれ・遊笑舎(ゆうしょうしゃ)」が24日、同市駅前で開所した。市の「子ども・若者発達支援居場所事業」の一環で、県内の市町では初の取り組み。専門知識や経験を持つ特別支援学校の元教員らを配置し、安心して過ごせる環境を提供しながら、子どもたちの将来の自立に向けて生き抜く力を育む。 障害福祉サービス生活介護と相談支援の各事業所を経営する同市の「遊笑舎」が委託を受けて運営する。施設は空き家を活用し、遊び部屋や木工室、学習スペース、保護者支援室などを設けた。1日10人を定員とし、発達段階に応じた指導や農業
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磐田市立中の新制服 2026年度にも導入 切り替えは各校判断 市議会答弁
磐田市の山本敏治教育長は24日の市議会6月定例会一般質問で、校長会や学識経験者、保護者らの意見を踏まえて検討している市立中学校の制服の在り方について、早い学校で2026年度から新たな制服の導入を目指すと述べた。秋山勝則氏(志政会)への答弁。 磐田地区校長会は23年度に「制服のあり方検討委員会」を設置し、これからの時代に適応した制服の導入を模索。市内小中学校の保護者や生徒、教員へのアンケートを基に、季節の変化や気温に合わせて着脱できる機能性、性の多様性などを考慮して進めてきた。24年度からは学識経験者や保護者、教員などで構成する「磐田地区制服選定委員会」を設け、これまでの議論に沿って制服の
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タブレットで健康相談 森町、9月から児童生徒の端末に導入
森町の野口和英教育長は24日、年々増加傾向にある不登校の対策として、町内の児童生徒が所有するタブレットで日々の心身の健康状態を教諭に相談できる「メンタルログシステム」を導入することを明らかにした。町議会6月定例会で加藤久幸氏の一般質問に答えた。 システムを通じて登校時に体調の具合や不安感の有無の入力を促すことで、教諭が児童生徒の心身の変化を敏感に捉えることができると期待される。相談や困りごとがある際にも、その旨を訴えることができる。9月から導入を予定する。 町学校教育課によると、2023年度末の不登校児童生徒数は児童18人、生徒24人で全児童生徒数の3・4%。全国的な傾向と同様に近年、増
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自転車ルール習得児童に「免許」 静岡南署など大里東小で教室
静岡南署と交通安全協会静岡南地区支部はこのほど、静岡市駿河区の大里東小で自転車交通安全教室を開いた。4年生約30人が座学と実技を通して、正しい交通ルールや技術を学び、自転車免許証を受け取った。 同校は静岡県警が小学生の自転車事故防止などを図るため設けた「自転車免許制度」の本年度指定校。実技では交通安全指導員と一緒に、交差点での安全確認の方法やブレーキの使い方を練習した。教室の最後に免許証が交付され、代表して鈴木瑛久さん(9)が「教えてもらったことを大切に、安全に気をつけて運転したい」と宣言した。 同署によると、現時点で同区全体の事故件数は前年より減少している一方、小中高生の事故件数は少し
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水難に備え「背浮き」習得 熱海で着衣水泳教室
熱海市のマリンスパあたみで23日、初の着衣水泳教室(STI熱海海浜公園グループ主催)が開かれた。市内の小学生を中心に12人が参加し、あおむけの状態で水面に浮かぶ「背浮き」の方法を習得した。 夏場に増える海や川での水難事故に備え、子どもに身を守るすべを体得してもらう狙い。参加者はTシャツとズボンを着用したまま入水し、大の字になって浮かぶ練習を繰り返した。保護者が投げ入れた空のペットボトルやクーラーボックスにつかまり、浮力として活用するこつも学んだ。 指導した水泳教室の担当者は「服はぬれると泳ぎにくくなる。海や川に落ちた場合は無理に泳がず、まずは浮いて助けを待つことが大切」と呼びかけた。
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動物愛護 触れて学ぶ 御前崎・浜岡北小児童、獣医師らから
御前崎市の浜岡北小で21日、6年生約30人を対象に動物愛護教室が開かれた。静岡県動物保護協会小笠支部が主催し、児童たちは犬と触れ合いながら動物の愛護管理に関する法律や正しい接し方などを学んだ。 動物保護指導員や獣医師が講師を務め、飼育マナーなどを解説した。飼い主は動物の習性をよく理解した上でペットと向き合うことが大切だと指摘。飼育犬には登録鑑札や狂犬病予防注射の済票を付けるように呼びかけた。犬の体の構造や独特の愛情表現についても説明した。 地域の動物保護ボランティアも愛犬を引き連れて参加した。会場の体育館には柴犬やチワワなど8匹が集い、子どもたちは犬に触れ、かわいらしい表情を楽しんだ。
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【もの知りキーワード】大学の秋入学 議論活発 人材獲得や育成に懸念 大幅な制度変更が必要
日本では新年度を迎える4月が一般的な大学の入学時期を、海外に多い9月に変えたらどうかという議論が経済界などで活発になっています。 諸外国の会計年度開始は9月など秋が多く、結果的に日本などは少数派というわけですが、卒業時期も異なるため、近年、グローバルな経済競争で優秀な人材の獲得や育成に後れを取りかねないとの懸念が浮上。日本の経済力低下の一因との見方すら出始めています。これが「秋入学問題」の背景です。 以前から秋入学論を推す声はあり、新型コロナウイルス感染拡大がこの問題にスポットを当てました。臨時休校などが長期化し、学習の内容や時期の柔軟化を求める保護者らの意見が噴出。入学時期も含め、国政
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学校給食「自校式」「センター式」 併存する静岡県内、それぞれの特徴は?
公立小中学校で給食を無償提供する自治体が昨年9月時点で約3割に上ることが、文部科学省の調査で分かった。給食を巡る制度や環境が変化を続ける中、本県では在校生の給食を校内で用意する「自校式」、給食センターが複数校に配食する「センター式」が併存する。それぞれの方式を採用する学校を訪ねた。 自校式給食の清水町立清水小。同町では小中5校がそれぞれ敷地内に給食棟を設けている。清水小では1日に560食を用意する。 教室と近い距離 メニューは各校で異なるが、デザートの回数や主菜の肉と魚の割合に差が出ないよう配慮されている。取材した5月28日のメニューは米飯、揚げサバのカレーソースがけ、突きこんにゃ
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時論(6月23日)学校に頼り過ぎていないか
私たちは学校に頼り過ぎていないだろうか。長時間労働などに伴う教育現場の疲弊ぶりを聞くにつけ、そう思わざるを得ない。「私たち」とは保護者や地域社会、教員の数や処遇などの大枠を決める国や自治体などの総体だ。 「改革」の名の下に「○○教育」が次々に現場に持ち込まれ、デジタル化にも対応しなければならない。子どもたちも多様化している。教員数の大幅な増員が図られないまま、新たな業務が積み上がっている。精神疾患を理由にした教員の休職や離職は深刻な状況だ。 中央教育審議会の特別部会が5月にまとめた教員の処遇改善と働き方改革の提言に対しては、「本丸」ともいえる教員定数の改善について「踏み込み不足だ」との声
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【親子の本棚 学校司書えりすぐり】6月のテーマは「ひみつ」
6月のテーマは「ひみつ」。「ひみつ」と聞くと、ワクワクしたり、すごく知りたい気持ちになったりしませんか。“ひみつ”の友達や仕事が出てくる絵本、想像がふくらみます。モノの形や、動物の運び方にまつわる“ひみつ”を紹介する本もありますよ。 「ないしょのおともだち」 ある日、床に落としたフォークを拾おうとして、壁に空いた小さな穴の向こうにいるネズミに気づいたマリー。ネズミも同じようにフォークを拾おうとして、マリーに気が付きます。大人たちにはないしょの、ひみつの友達。やがてふたりは大人になり、それぞれ子どもを持ちます。 マリーの娘マリアがある日、
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NIE実践指定校に14校 静岡県推進協、初の視覚支援学校も
新聞を学校教材に活用するNIE(教育に新聞を)の普及に取り組む県NIE推進協議会は22日、本年度総会を静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館で開き、実践指定校14校の推薦を承認した。 本年度の新規実践校6校には、沼津視覚特別支援学校(沼津市)も推薦される。視覚障害の特別支援学校がNIE実践校に名を連ねるのは県内初。安倍徹会長は「視覚障害のある子どもたちにNIEをどう実践するか。今年も(NIEの)方法論が気概を持って展開されると思う」と期待を込めた。 指定実践校に推薦された14校は、7月の日本新聞協会NIE委員会で正式に承認される。各校で2年間にわたりNIEに取り組み、最終年度の2月に担当教諭が
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行動範囲広がる高校生(松尾直博/東京学芸大教授)【もう慣れた?新生活⑥】
「高校デビュー」という言葉があります。高校入学を機に今までと違う自分になりたいと考える子は多いでしょう。 小中学校の友人と同じ高校に進学することは少なく、まして同じクラスになることはめったにありません。過去の自分を知る人がおらず、イメージチェンジを図りやすいことから、外見や言動を変え、おしゃれや新しい自分を楽しむ子が出てきます。ただ、あまりに素の自分と隔たりがある“新しい自分”を演出し過ぎると、無理がたたって心身に不調を来すことがあります。 また、通学時間が長くなることで睡眠時間が短くなる子が増えます。電車や自転車で通学する子は、体力が付いて慣れるまで疲労がたまり
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学び方 子どもが選べる時代(小助川将/SOZOW代表取締役)【デジタル社会の不登校論⑥】
私たちが運営するSOZOWスクール小中等部に通う子に大人気なのは、「マインクラフト」というバーチャル(仮想)空間で、ブロックを組み合わせて建築や冒険を楽しむゲームです。 決まったゴールがないのが特徴で、3次元空間の物の位置や形状などを正確に把握する空間認識能力や創造性を育みます。プログラミング学習として、世界中で教育効果が注目されています。 SOZOWでは、マインクラフトを通じて生きる力が身に付くカリキュラムも用意しています。動画制作やデザインを学べるライブ授業もあり、ずばぬけた才能を発揮する子もいます。好きなことを突き詰めたい子が多いと感じます。 音楽が大好きで楽器の練習、作曲もした
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子の熱中症対策、75%の家庭が実施
学習塾を運営する明光ネットワークジャパン(東京都新宿区)が、子どもの熱中症に関して調査したところ、約75%の家庭が対策を取っていると答えた。 5月、小学4年生から中学3年生の子を持つ全国の保護者を対象に行い、870人から回答を得た。 夏の期間、「熱中症対策を行っている」と答えた人は28.0%。「どちらかというとしている」(47.1%)と合わせ、対策を取っている人は75.1%に上った。「どちらかというとしていない」は17.6%、「していない」は7.2%。 具体的な対策(複数回答)は、「小まめな水分補給」(73.5%)、「帽子の着用」(51.2%)、「室内を適切な温度に調整」(49.1%)
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「龍勢花火」の落下傘できた! 清水有度一小、二小で保存会が授業
静岡市清水区の草薙神社龍勢保存会は22日、同区の清水有度一小、二小で龍勢花火で使う落下傘を作る特別授業を行った。保存会の会員約50人が講師を務め、両校の5年生に県指定無形民俗文化財である龍勢花火の文化を伝えた。 清水有度一小では児童約130人が直径約90センチの小落下傘と、同2メートルほどの大落下傘の製作に挑戦した。和紙と紙テープ、たこ糸などの材料を使って作った落下傘を、個人や各クラスでデザインした文字や絵で彩って完成させた。完成した大落下傘は9月22日に開催予定の「草薙神社大龍勢」で使用する。 保存会の伊藤幹雄会長は「花火なので準備に時間もかかり、継承が課題。今日のような活動で子どもた
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「部活動」強豪校を中退して新たな道へ バスケ続けられる場所探す【生き抜く】
練習を終えると、体育館から逃げるように暗がりに飛び出した。隣接する寮に駆け込み、泣きながらスマートフォンを手に取った。「もう限界。帰らせて。迎えに来て」 2023年6月のある夜。岐阜県内の私立校バスケットボール部の3年生で、主力選手の一人だった高桑利加(18)は監督とのあつれきに耐えきれなくなり、母の栄子(47)に救いを求めた。富山県の実家に帰り、とうとう高校中退を決断した。 「夢と希望にあふれて」(栄子)全国制覇の経験もある強豪校に進学し、部員専用の寮に住んでバスケに没頭した。でも部を離れると、学校に残る理由もなくなる。トップ選手の王道から外れたが、新たな道を歩み始めた今、気付いた。「
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【#ジェンダー ともに】子にどう伝える?「性」 勤務先が共に学ぶ場提供 包括支援で企業もメリット
子どもに「性」についてどう伝えればいいのか。思春期の体の変化や性的同意を親子が共に学ぶきっかけを、勤務先の企業が提供する取り組みが始まっている。背景には社員の学びを包括的にサポートする動きがある。「子どもへの性教育を通して自分の体の知識も増え、健康的に働き続けられる」と専門家は企業側のメリットも指摘する。 ▽線でつなぐ支援 「宝石交換する?」「今回はやめておく」。日本新薬と京都信用金庫などの従業員と小中学生の子ども約50人が3月下旬、京都市内の施設でグループに分かれ、ボードゲームを前に目を輝かせていた。 ゲームは、助産師による企業支援を展開するWith Midwife(ウィズ・ミッドワ
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「ゲームだからダメ」ではない! 生徒要望eスポーツサークル、地元企業や同窓会支援で実現 相良高
牧之原市の相良高でコンピューターゲームなどの腕を競うeスポーツのサークルが始動した。公立高校では環境整備における費用面でのハードルが高い中、生徒の要望をきっかけに同窓会や後援会、地元企業が支援して実現した。 20日に行った設立式で、生徒は5人制の人気シューティングゲーム「ヴァロラント」に挑戦した。1人1台用意されたゲーム専用のパソコンとモニターを使用。マイク付きのイヤホンで会話しながら、攻撃の戦略や敵の位置を共有し相手チームに勝利した。生徒会長で3年の土屋旭さんは「ここまで充実した機材がそろうとは思っていなかった。協力してくれた人に感謝している」と喜んだ。 同校には部活動と兼ねて参加で
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府中宿の地元「東海道」に関心を 静岡市・伝馬町小児童、歴史学ぶ
静岡市葵区の伝馬町小でこのほど、江戸時代に同校周辺にあった府中宿などについて学ぶ「東海道講座」が開かれた。児童に東海道や同市の歴史に関心と誇りを持ってもらおうという市の取り組みの一環。 NPO法人地域づくりサポートネット(同区)の高木敦子副代表理事が、県内の東海道や宿場の概要を6年生39人に解説した。風水思想で良い条件がそろっているとされる「四神相応」の地として徳川家康が駿府(現在の同市中心部)を選び、東海道や府中宿を含めたまちづくりを進めたことなどを紹介した。児童は未来の東海道についてグループで考えて発表するワークショップも行った。青島歩さん(11)は「日ごろ通っている道や場所にすごい歴
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お花 元気に育ってね 浜松・浜名区の宮口幼稚園児 苗植え体験
JAとぴあ浜松麁玉支店(浜松市浜名区)は19日、宮口幼稚園(同区)で、年長園児18人を対象に花や観葉植物の苗植え体験会を開いた。 園児は同支店の職員やJA女性部員から指導を受けて、ハツユキカズラ、ニチニチソウ、センニチコウの3種類の苗を鉢に移した。丁寧に土をかぶせて「元気に育ってね」と声をかけながら、水やりを行った。 平野紬ちゃん(5)は「楽しかった。白くてふわふわした花が好き」と笑顔を見せた。 子どもたちに自然と親しむ機会を提供することや地域との交流を目的とした同JAの1部署1協同活動の一環。鉢植えは園庭に置いて、園児が世話をしていくという。
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「探究学習」広がる教員支援サービス アプリやプログラムで負担軽減
2022年度から高校で履修が必須になった「総合的な探究の時間」(探究学習)を対象とした教員の支援サービスが広がっている。指導に慣れない教員の負担軽減が狙い。カシオ計算機は同社の教育アプリ「ClassPad.net」を活用して、今年8月から東京学芸大と効果的な授業方法の研究を始める。JTBも校外学習向けプログラムを手がけている。 探究学習は生徒自らが課題を設定し、問題解決能力の向上を目指す。ただ幅広いテーマを扱う必要があったり、課題解決の過程の評価が難しかったりするため、教員の負担は大きい。 カシオのアプリは電子辞書や百科事典を搭載し、生徒は課題に関する情報収集がしやすい。またデジタルノー
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事業開発のノウハウ伝授 静岡女子高で起業家が授業
静岡市駿河区の静岡女子高は17日、フリーアナウンサーで人工知能(AI)を活用したサービス事業を行う「コミプロ」(東京都)の桜井知里社長(37)を招き、起業家の考え方や事業開発のノウハウを学ぶ授業を実施した。 商業科3年生が受講する起業家教育プログラム(中小企業基盤整備機構主催)の一環。桜井さんは売り上げと原価の仕組みをクイズ形式で説明し、新規事業ではその製品を開発する必要性やターゲット層を明確にすることが重要だと強調した。生徒は班ごとに考えた事業計画を発表。社会課題などと絡めて事業の意義や内容を紹介した。 望月優那さん(17)は「経営者は顧客のニーズだけでなく、社員が働きやすい環境整備な
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街守る砂防 模型で学ぶ 静岡・葵区でフェス 防災アプリも紹介
国土交通省と静岡県、静岡市は15日、梅雨や台風の時期に合わせて「砂防フェスティバル」を同市葵区の青葉シンボルロードで開いた。静岡県内六つの関係機関がパネル展示や実験などのブースを設置し、砂防事業の取り組みを発信した。 静岡河川事務所は、安倍川上流の大谷崩れの崩落を防止するために斜面に植樹をする「山腹工」などの砂防事業をパネル展示で紹介した。富士砂防事務所や沼津河川国道事務所などもブースを構え、土石流の模型実験を実施。土砂をせき止める「砂防えん堤」がある場合とない場合とで下流の被害が大きく変わることを伝えた。実験に参加した漆畑悠さん(11)は「砂防えん堤のことを初めて知った。街やみんなの生
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掛川東中校区に一貫校2校 小中再編事業、教育長答弁
掛川市と市教委が市内全9中学校の各校区に小中一貫校を整備する再編事業で、佐藤嘉晃教育長は17日、掛川東中校区に2校の小中一貫校を配置するのが望ましいとの考えを示した。校区の児童と生徒を合わせると約2千人の過大規模校になるため、校区の区割りを検討する。市議会6月定例会で、嶺岡慎悟氏(新しい風)の一般質問に答えた。 掛川駅北側にある東中は、住宅街が広がり子どもの数が多い駅南一帯も校区に含む。佐藤教育長は、過大規模校は運営面で支障が発生するとした上で「駅南地域に1校を整備することが適正配置の観点から見ても妥当」と述べた。 先行して再編事業に着手した原野谷中校区については、検討の遅れを明らかにし
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きちんと手洗い 感染対策 浜松医大病院が有玉小で出張授業
浜松医科大付属病院感染制御センターはこのほど、感染対策に関する出張授業を浜松市中央区の有玉小で行った。6年生約80人が同センターの医師や看護師から手洗いなどの指導を受けた。 児童は手に蛍光塗料を塗り、洗った後でブラックライトを当てた。洗い残した部分が白く反射する仕組みで、手をきちんと洗えているか確認した。ドアノブやペットボトル飲料の飲み残しなど、身の回りに生息する細菌を培養した培地のにおいも嗅ぎ「変なにおい」「くさい」などと面白がって感想を語った。 多田晃基さん(12)は「爪と指の間がよく洗えていないと分かったので、気をつけるようにしたい」と話した。
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「起業家精神を持って」 静岡大付属浜松中で企業社長講話
浜松市中央区の静大付属浜松中でこのほど、産業用ロボット向けソフトウエア開発のリンクウィズ(同区)の吹野豪社長が講話し、2年生約100人にアントレプレナーシップ(起業家精神)を持つ重要性を語った。 2015年に同社を創業した吹野社長は、アントレプレナーシップを「起業家的行動能力」と説明し、情報収集・分析力、想像力、判断力などで構成されると解説。「困っている人を見つけた時や本当にやらなければいけない時に、ちゅうちょなく行動できる力」と語った。自ら考えて動く産業用ロボットづくりを目指していることや、相手の話や提案を否定せず、アイデアなどで返す話し方なども紹介した。 講話は、市デジタル・スマート
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箱根駅伝経験「逆境をチャンスに」 富士宮・西小で市職員が講話
富士宮市の西小で17日、卒業生講話が行われ、箱根駅伝の出場経験がある同市職員セルナルド祐慈さん(30)が前向きに生きる大切さを6年生に語った。 セルナルドさんは中学から長距離走を始め、富士宮西高で3千メートル障害の選手として活躍した。創価大では大学が箱根駅伝に出場した2年と4年で走り、主将も務めた。 入部当初は1年生の中でもタイムが下の方だったといい「これから皆を抜いていく立場が与えられたと考えた。足をけがした時は他のトレーニングに時間を使うことができた」と振り返った。逆境をチャンスと捉えることで「ここぞという場面で負けない力が付く。強くなれると信じて頑張って」と呼びかけた。 (富士
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子育て支援施設「パルながいずみ」 利用50万人祝う
長泉町の子育て支援施設「パルながいずみ」の利用者がこのほど、50万人に達した。町が記念式典を開催し、利用者らとともに節目を祝った。 2017年4月の開館以降、年間約6万2000人の来場があり、22年には40万人を超えた。式典には池田修町長と石井宣明教育長が出席。記念の横断幕を掲げ、利用者とともに記念撮影をした。池田町長は本年度から民間に業務委託して利用時間拡大や機能拡充を進めている点に触れ、「これからも多くの人に利用してほしい」と呼びかけた。 利用者らに記念品としてせっけんと写真立てを贈った。
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障害児支援へ慈善演奏会 沼津でNPO「マム」
障害のある人の支援に取り組む認定NPO法人マム(沼津市)は15日、チャリティーコンサートを同市民文化センターで開いた。 伊豆市を中心に活動する太鼓演奏表現チーム「喜酔会」と吹奏楽団「沼津ブラス・フロンティア」(沼津市)が出演し、全11曲を披露。約400人の来場者が深みのある音色に耳を傾けた。 川端恵美理事長は同法人が今年、設立20周年を迎えることに触れ、「みなさんのおかげでコンサートが続けられている」と感謝した。コンサートの収益は障害のある子どもたちの帆船乗船体験の費用に充てる。
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アマゴ「元気に育って」 三島・山田川 市民ら清流復活願い放流
三島市の山田川自然の里で15日、アマゴの放流が行われた。市民ら約40人が参加し、約3000匹を山田川に放った。 山田川にはアマゴがかつて生息していたが、水質悪化で姿を消した。川の環境対策を実施し、清流が戻りつつあった2004年に地域住民でつくる「青どんぶらの会」(加々見勝八郎会長)が放流を企画。アマゴのいる川を復活させようと毎年実施している。 参加した子どもたちは体長10センチほどのアマゴを素手でつかんだ。ヌルヌルとした感触を確かめながら「元気に育ってね」などと声をかけ1匹ずつ川に放った。 (三島支局・岡田拓也)
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長泉の魅力発信「ママラッチ」新たに4人 取り組み10周年
長泉町は17日、町内の魅力を子育て中の母親が発信する「長泉ママラッチ」の養成講座修了式を町役場で開いた。5月から記事執筆や写真撮影を学んできた4人が、新米ライターとして活動を始める。取り組みは10周年を迎え、これまでの活動をまとめた記念冊子を作成する予定。 池田修町長が取材で使う腕章を手渡し、「子育てや家庭の都合もあると思う。まずは楽しんで活動してほしい」と激励した。高橋菜穂子さん(33)は「ママの目線で、長泉の魅力を学びながら発信していきたい」と意気込んだ。 町によると、これまでに43人がママラッチとなり、SNSなどに記事を掲載している。
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浜名湖事故あす14年 カッターボートの海洋活動本年度限り 三ケ日青年の家、子どもの負担軽減理由
浜松市浜名区の県立三ケ日青年の家が、静岡県内の青少年教育施設で唯一のカッターボートの海洋活動を本年度限りで終了することが16日までに、同施設への取材で分かった。ボートの老朽化や児童生徒の体力的な負担軽減が主な理由。2010年に愛知県豊橋市立章南中1年の女子生徒=当時(12)=が亡くなったボート転覆事故から18日で14年。来年度以降は、17年度に導入した双胴船「ダブルハルカヌー」で海洋活動を継続していく。 「ボートの安全性と子どもの体力低下の影響を考えた苦渋の決断」。施設の御園崇所長(48)が決定の経緯を説明した。事故以前から長年使用してきたボートは、浮力体の老朽化が進んでいるという。夏季の
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創立100周年でOB座談会 浜松西高 経済や研究で活躍の6人
11月で創立100周年を迎える浜松西高の記念事業実行委員会は16日、経済や研究の世界などで活躍する同校OB6人による座談会を浜松市中央区の同校で開き、高校時代の思い出や在校生への期待などについて語り合った。内容は今秋、記念誌などで紹介する。 参加したのは、浜松いわた信用金庫会長の御室健一郎さん、遠州鉄道会長の斉藤薫さん、浜松ホトニクス会長の晝馬明さん、聖隷福祉事業団理事長の青木善治さん、スズキ社長の鈴木俊宏さん、2014年にノーベル物理学賞を受賞した名古屋大特別教授の天野浩さん。 6人は、高校時代の経験や浜松が秘めるポテンシャル、次世代への希望など、さまざまな視点から意見を交わした。同校
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新聞部新入部員 紙面作りの工夫学ぶ 静岡県内高校から100人、富士で講習会
静岡県高文連新聞専門部は16日、県内高校の新聞部などの新入部員を対象に初心者大会を富士市の富士高で開いた。14校の1年生ら約100人が参加し、読みやすい紙面の仕組みを学んだ。 静岡新聞社読者プロモーション局の担当者が講師を務め、記事の構成やレイアウトの工夫について話した。読者を引きつける見出しや、情報が詰まった写真の重要性も解説した。 参加者は同日の朝刊を開いて紙面構成を学び、実際の記事を使って見出しを考える課題に取り組んだ。三島北高の増田ひなたさん(1年)は「読む人が理解しやすくなる視点を知ることができた。身の回りの情報を分かりやすく発信していきたい」と話した。
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「世界情勢不安な今こそ」 高校生平和大使、広島で結団式
核兵器廃絶を国内外で呼びかける27代目の「高校生平和大使」の結団式が16日、広島市で開かれた。17都道府県から選ばれた23人が集まり「世界情勢が不安定な今だからこそ、核兵器廃絶の思いを訴え続けていきたい」と決意を表明した。 新潟県代表の長岡高2年西脇あかりさん(16)は新潟市が原爆投下の候補地だったことに触れ「平和について、自分ごととして考えるきっかけをつくりたい。人々の記憶と思いを過去から現代、さらに未来へつないでいく」と意気込みを語った。 8月にはスイス・ジュネーブの国連機関を訪れ、核兵器廃絶を求める署名を届ける予定だ。被爆者として活動を支援する豊永恵三郎さん(88)は「世界には多く
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子どもの防犯、夏前に見直し 静岡県内学校、体験型教室に力
子どもの外出機会が増える夏本番を前に、県内では小学校を中心に防犯教室が多く開かれている。本年度の開催が今月始まった体験型の防犯教室「あぶトレ!」を取材し、身を守るために押さえておきたい点を探った。 6月上旬、静岡市立長田東小で2年生約140人を対象に開かれた防犯教室。不審者対応ロールプレイでは、NPO法人県防犯アドバイザー協会の増田育男さん(76)ら不審者役の講師に「一緒に花火しよう」「お菓子を買ってあげるからおいで」など声をかけられ、児童は「嫌だ」「行かない」と大きな声で断った。不審者から逃げる練習にも挑戦。腕を振り回して不審者役を振り払い、ランドセルをその場に置いて全力疾走する流れを
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先輩・友人関係、成績に悩み(松尾直博/東京学芸大教授)【もう慣れた?新生活⑤】
中学生は思春期の真っただ中にいます。小学校とは異なる学校生活が始まり、慣れるのに大変な場合もあります。 まず制服。中学校に入って初めて制服を着る子は多く、最初は重たい、動きにくいと感じることがあります。女子はスカート、男子はパンツを着用するため、ジェンダーを意識せざるを得なくなり、苦痛や違和感を覚える子もいます。最近は、性別に関係なく自由に着られるジェンダーレス制服を導入する学校が増えました。行事以外は好きな私服でよいという学校もあります。 授業は教科担任制になります。先生によって授業の進め方、課題の出し方などが大きく異なり、戸惑う子も。慣れてくると、担任以外でお気に入りの先生ができ、楽
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「挑戦」や「友情」表現 静岡県中部高校演劇公演 島田で開幕
第66回静岡県中部高校演劇公演(県中部高校演劇協議会など主催)が15日、島田市のプラザおおるりで開幕した。16、22、23日の計4日間、15校の演劇部がプラザおおるりと静岡市葵区の市民文化会館で練習の成果を発表する。 初日は榛原高、焼津高、島田工業高の3校が出演。挑戦することの大切さや友情などをテーマにした演劇を披露した。一部の高校では生徒が脚本を担当している。総務や受付、舞台装飾、進行なども全て各校の生徒が分担して行っている。 16日はプラザおおるり、22、23日は静岡市民文化会館で行われる。いずれも開演は午後1時。観覧無料。
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初の社会人入試 10月実施 沼津市立看護専門学校
沼津市立看護専門学校(同市大諏訪)は、2025年度入学生から初めて社会人対象の入試を実施する。試験日は10月17日。一般入試より約2カ月先行して行うほか、受験科目を軽減し人手不足となっている看護人材の確保を目指す。 同校は毎年、一般入試による数人の社会人入学生がいる。一方で、受験の負担が大きいため、25年度社会人入試は3科目の学科試験を国語と数学のみとする。全体の定員30人は変えず、社会人入試の募集人数は若干名とする。先に入試を行い、一定の社会人枠を確保する。河西直美事務長は「多様な看護人材のニーズが高まっている。挑戦する社会人を後押ししたい」とする。 出願受付は9月11~27日。7月6
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子どもライダー熱戦 ランバイク 富士で大会
路面を蹴って進む自転車の大会「ランバイクチャレンジフジカップ」が15日、富士市の富士川体育館駐車場で開かれた。2~8歳児約50人が“最速”の称号を懸けた熱戦を繰り広げた。 出場者は年齢別に、200~250メートルの特設コースを駆け抜けた。ペダルやブレーキがない専用自転車にまたがり、力強く路面を蹴って加速した。最短のコースをとるために競り合い、コーナーでは車体を内側に傾けて速度を落とさず曲がりきった。保護者の熱い声援も会場に飛び交った。 大会は同市が拠点のプロサイクリングチーム「レバンテフジ静岡」が運営した。16日は「ヌマヅカップ」と題して沼津市の愛鷹広域公園で開か
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三島・徳倉幼稚園の高橋心技ちゃん レスリング初大会で準V
三島市立徳倉幼稚園年長の高橋心技ちゃん(5)が、5月25日に東京都で開かれたU8キッズレスリングジャパンカップ幼年の部年長19キロ級で準優勝した。13日に三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、結果を報告した。 心技ちゃんは昨年11月、沼津レスリングクラブに体験参加。週3~4回の練習に打ち込んでいる。4月に正式に競技を始め、初めての大会でメダルを獲得し、「楽しかった。銀メダルはちょっとうれしい」と振り返った。同行した母りえさんは「決勝で負けた時は悔しかったようで泣いてしまった。初めて見る姿。全国で優勝できるような選手になったらうれしい」と話した。
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自動車の魅力 中高生に発信 掛川工高で展示会
掛川市の掛川工高で15日、中学生対象のオープンスクールに合わせた自動車展示会が開かれた。静岡工科自動車大学校と静岡県内のディーラー5社がブースを構えて、中高生に車の魅力を伝えた。 人手不足感が強まる自動車整備士の育成が狙い。キャンピングカーやスポーツカー、先端技術を採用した電気自動車などが並んだ。大学校の学生が手がけたカスタムカーも展示され、生徒の関心を集めた。
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静産大とジュビロが連携協定 磐田、地域スポーツ振興強化
静岡産業大とサッカーJ1ジュビロ磐田は15日、連携協定を結んだ。同大の開学30周年に合わせ、互いの競技力向上や地域のスポーツ振興、教育・研究活動の支援、人材育成など、さまざまな分野での連携を強化する。 これまでも、静産大でのジュビロ冠講座や、ジュビロ指導者の大学サッカー部への派遣などの取り組みがあった。今後も人材や施設など互いの資源を有効に活用し、関係を強固にしようと協定締結を決めた。 22日のジュビロホーム戦を「静岡産業大学マッチデー」とし、開学30周年をPRする。ジュビロの選手に学びの場を用意したり、大学の研究用にジュビロがデータを提供したりするほか、イベントに合同参加して地域振興に
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薬物の危険と税関役割学ぶ 浜北西高で講座 麻薬探知犬が実演
浜松市浜名区の静岡県立浜北西高でこのほど、全校生徒838人を対象とした薬学講座が開かれた。税関職員を講師に招いて不正薬物の密輸を阻止する税関の役割や薬物の危険性などを学び、麻薬探知犬のデモンストレーションも見学した。 名古屋税関清水税関支署浜松出張所(同市中央区)の正垣智規所長が講話を行い、税関の概要や薬物の種類、健康への影響などを解説した。近年、全国的に薬物事件の低年齢化が問題となっていることにも触れ、「一度でも使用したら人生の全てを失う。友達に誘われても断る勇気を持って」と呼びかけた。 デモンストレーションでは、職員が麻薬探知犬の訓練について紹介した後、「カレン号」が旅行客に見立てた
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新居高生に鷲津節伝授 湖西の保存会 白秋作詞の民謡紹介
詩人の北原白秋(1885~1942年)が作詞した郷土民謡を継承する「湖西民謡保存会」はこのほど、湖西市新居町の新居高で鷲津節の出前授業を行った。踊り手4人が講師を務め、音楽の授業を選択する1年生29人に、地域の風土を織り込んだ民謡の文化を紹介した。 生徒は歌詞カードを手に鷲津節のメロディーを確認した後、グループごとに円になって講師の手ほどきを受け、振り付けを練習した。浜名湖を眺める様子や腕まくりなどの動きが入った振り付けを約1時間で覚え、全員で一緒に踊るなどした。玉木誠太郎さん(16)は「複雑な動きもあったけど、長年続いてきた伝統の踊りを皆で体験できて楽しかった」と話した。 授業は保存会
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美しい癒やしの音色響かせ 東京の合奏団 浜松・舞阪小で公演
全国の教育機関で演奏活動に取り組む東京アーティスツ合奏団(東京都)のコンサートがこのほど、浜松市中央区の舞阪小で開かれた。全校児童や保護者が一流の演奏に酔いしれた。 バイオリンやチェロなどの奏者が約450人の前でクラシックの名曲を演奏。童謡歌手と一緒に「ドレミの歌」「ビリーブ」などなじみ深い歌も披露した。児童はメロディーに合わせて手をたたいたり、一緒に歌ったりして楽しんだ。安田祐香吏さん(6年)は「美しい音色にとても癒やされた」と話した。 コンサートは子どもたちに音楽の魅力を知ってもらおうと、静岡県教職員互助組合(静岡市)が主催する学校巡回公演の一環。
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【BOOK】「ブービーとはじめてのプレゼント」高畠じゅん子作、高畠純絵【図書室】
ブービーはリオンちゃんから「あした、私のお誕生日会をするから遊びに来てね」と誘われた。急いでおもちゃ箱を探すが、適当な贈り物が見当たらない。 友達は、手作り菓子や紙飛行機、ピアノの演奏などをプレゼントすると聞いた。そこでブービーは、リオンちゃんが大好きな絵本にしようと本屋に行く。何冊も読み比べて一冊を決めたが-。 友達のために一生懸命プレゼントを考える姿に胸が熱くなる。 (講談社・1650円)
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【BOOK】「かみさま、いっしょうのおねがい!」といよしひこ作【図書室】
僕はけさ、小学校に遅刻しそう。「神様、一生のお願いです! どうか学校に間に合いますように」と急いだが、だめだった。 クラスの席替えでは、窓際の最後尾に座れますように。授業中は先生に当てられませんように。給食中はじゃんけんで勝って余ったプリンを手にすることができますように、などとピンチになるたびに神様にお願いするが-。 ささいなことでも、子どもにとっては一大事。一生懸命に念じるさまがかわいらしい。 (国土社・1760円)
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小中生向け朗読に親しむ講座開催へ 7月、島田の大井川川越遺跡
島田市河原の大井川川越遺跡を舞台に朗読に親しむ小中学生対象の講座「現代版 東海道川越しの旅」が7月27、28の両日、同遺跡で開かれる。同19日まで参加者を募集している。 静岡県の文化事業「ふじのくに子ども芸術大学」の一環で、話し方講座など手がける「ことのはスクエア」(橋本恵子代表)が主催する。初日は、同遺跡が舞台のオリジナルの朗読台本を教材に、声の出し方や表現力アップのこつを学ぶ。同市博物館学芸員による現地ツアーも行い、「感じた気持ちを言葉に乗せ、伝わる楽しさ」を体験する。2日目は発表に挑戦する。 対象は小学4年~中学3年。定員15人、受講料千円。希望者は、ふじのくに子ども芸術大学のウェ
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乳幼児が意思伝えるベビーサイン 手を使い「もっと」「水」
乳幼児は泣いたり、大声を出したり、手足をばたばたさせたりして自己主張する。「おなかがすいたね、眠いね」と、小さなわが子が何を訴えているのか理解できたら、と思う親は少なくないはず。そんなときに役立つのがベビーサインだ。 ベビーサインとは、うまく言葉を発せない乳幼児が自分の意思を伝えるときに使うジェスチャーのこと。親子で一緒に覚え、手話のように手や指を使ってコミュニケーションを取る。日本ベビーサイン協会(岐阜市)によると、米国発祥の手法で、日本では2000年代から徐々に広まり、各地で体験会や教室が開かれている。 千葉県浦安市の自宅で教室を開く協会認定講師の立石佳奈さんは「子どもは言いたいこ
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沼津の発展尽力 人としてのあり方知って 江原素六の生涯 漫画に 顕彰会 市と市教委に寄贈
沼津市の発展に尽力した江原素六をたたえる公益社団法人「江原素六先生顕彰会」(土屋新一会長)がこのほど、素六の生涯を描いた漫画を完成させた。同市出身の漫画家風間宏子さんが著作を担当。関係者は「漫画を通して、多くの子どもたちに江原素六の生き方や人としてのあり方を知ってほしい」と期待する。 漫画に登場する子どもらの質問に土屋会長が答える形でストーリーが進む。素六が江戸で生まれ武士として育ち、沼津に移り住むまでの経緯や、政治家やキリスト教徒としての姿などを時系列で記している。 土屋会長と風間さんらがこのほど市役所を訪れ、338冊を市と市教委に寄贈した。風間さんは「1コマを書くのに膨大な資料調べが必要
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市販薬の過剰摂取「オーバードーズ」若者救え 大量購入防止、学校で危険周知 静岡県対策方針
市販薬を過剰に摂取する「オーバードーズ」が若者を中心に広がっている問題を受け、静岡県は対策強化に乗り出す。薬局やドラッグストアに対して大量購入防止などの指導を強化し、学校現場で使う薬学講座のテキストに危険性を伝える内容を新たに盛り込む。背景には社会的な孤立や生きづらさがあるとされ、相談窓口の周知にも力を入れる。 このほど開いた県薬物乱用対策推進本部の会合で方針を決めた。 風邪薬やせき止めなどの市販薬は依存性がある成分が含まれているものがあり、大量に摂取すると意識障害や呼吸不全を引き起こす危険がある。大量購入や盗難を防ぐため、県は販売業者に対して購入者の手の届かない場所に置いたり、商品棚に
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沼津・興国寺城跡整備へ 市教委、2024年度内に基本計画
沼津市教委は2024年度中に、国指定史跡・興国寺城跡(同市根古屋)の整備に向けた基本計画を策定する。約9万9千平方メートルの敷地を段階的に整備し、歴史ファンらの誘客を図る。13日開かれた市議会6月定例会一般質問の佐野博一氏(志政会)への答弁。 計画策定は22年度から策定作業を進めていて、整備は北側の天守台周辺から順次進める方針。現状でも年間1万人以上が訪れることから、トイレや案内看板の設置も盛り込む。有識者による城跡整備調査委員会での議論を踏まえ、24年度中に策定する。 興国寺城は戦国武将北条早雲旗揚げの城として知られる。1995年に国史跡に指定され、2012年まで順次指定範囲が拡大され
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コラム窓辺 悩みの尽きない子育て時代(久保田香里/静岡理工科大法人本部広報部長)
男女雇用機会均等法施行年の初代大卒女子、この肩書と後進への責任を背負って走り始めた20代当時は、こんなに長く働く今の私を想像できませんでした。結婚や出産などで仕事を継続できるかの分かれ道が女性は男性より多いと予想していたからです。 いつまで働くか分からないけれど今、自分のできる最大限でと、まるで短距離選手のように常にダッシュで、しかも“女性はいつもマイナススタート”と感じる時代の中、根気よく長距離を走ってきました。今のように晩産化が進んでいなかった頃、35歳で出産し、43歳から校長職に就き17年務めました。 子育て時代は、娘と一緒に居られる時間が少ないことへの後ろ
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富士見中・高でノロウイルス集団感染
富士市の富士見中・高で、ノロウイルスの集団感染が発生したことが13日、同校などへの取材で分かった。同校では2日に文化祭が行われ、休日明けの5日に50人ほどが下痢や嘔吐(おうと)などの体調不良を訴えた。富士保健所が原因を調べている。 検便を受けた生徒の半数以上からノロウイルスG2が検出された。同校によると、体調不良を訴えた生徒に重症者はなく、全員が授業に復帰しているという。2日の文化祭ではクラス単位の模擬店で食品を扱ったが、原因の食品は特定されていない。保健所の指導で校内のトイレや手洗い場を消毒した。
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清水エスパルスをみんなで応援! しずてつジャストライン 静岡・中田小に下敷き贈る
サッカーJ2清水エスパルスとバス運行会社「しずてつジャストライン」(静岡市葵区)は11日、同市駿河区の中田小2年生95人にエスパルスのオリジナル下敷きを贈った。今後、市教委を通じて市内の全小学生約3万人に配布する。 地元の小学生にプロスポーツへの関心を持ってもらうことが目的で、寄贈は11年目。下敷きには同クラブ全選手の顔写真一覧や、バスの正しい乗り方などがデザインされている。 同校で行われた寄贈式で、同クラブのマスコットキャラクター「パルちゃん」が登場すると、児童は歓声を上げた。下敷きを受け取った児童は「下敷きを使って勉強を頑張る」「これからもエスパルスを応援する」と喜んだ。
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児童“議員” はきはき質問 大里東小6年生が模擬議会「本物を見に行きたい」
静岡市立大里東小(駿河区)の6年生31人が13日、市議会議場で模擬議会に臨んだ。市長や市議、市幹部職員の役を務め、総括質問や採決など議会の流れを体験した。 2023年6月の定例会で実際に市議が質問した内容を基にしたシナリオで議事を進めた。議員役の児童は、22年9月の台風15号で大規模断水が発生した清水区の新たな水源確保や有機農業の推進、投票率の向上について、はきはきとした声で質問し、市長や職員役の児童が答弁した。起立で賛否を示す起立採決と口頭で「異議なし」と表明する簡易採決も行った。 議長役を務めた小山楼空さん(12)は「学校の委員会と違い、議長席はみんなより一段高かったので緊張した。本
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児童生徒データを一元管理へ 吉田町議会、教育長答弁 クラウド型に切り替え
吉田町の山田泰巳教育長は13日、小中学校の教職員が使用する校務支援システムについて、児童生徒の情報を一元管理できるクラウド型に変更する方針を示した。10月をめどにサーバー型から切り替える。町議会6月定例会の一般質問で盛純一郎氏に答えた。 クラウド型では成績や出欠状況といった校務系データと授業進度などの学習系データを一元的に管理できる。山田教育長は「データの分析や加工が自動的に行われる。教職員の負担が軽減される」と述べた。 保護者もクラウド上で子どもの情報を閲覧したり教職員と連絡を取ったりできる。町教委は公開するデータの範囲について今後、検討を進める。 校務支援システムを巡っては、文部科
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はごろも教育研究助成賞 受賞50団体決定
公益財団法人はごろも教育研究奨励会(理事長・後藤康雄はごろもフーズ会長)はこのほど、教育研究の推進に取り組む県内の学校などを支援する「第24回はごろも教育研究助成賞」の受賞50団体を決定した。 研究期間が「単年度」(50万円助成)と「複数年度」(年40万円助成)の2部門に計88件の応募が寄せられた。本年度の助成額は3310万円。累計で6億5340万円となった。 受賞団体は次の通り。 【単年度】教育関係団体 県校長会、県高校長協会、県特別支援学校長会▽高校 熱海、御殿場、沼津商業、静岡城北、清水南高・中等部、焼津中央、掛川西、池新田、遠江総合、新居▽特別支援学校 静岡聴覚▽幼稚園・こども
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「子ども芸術大学」受講者募集 7~11月、静岡県内10市町で計27講座 実行委
さまざまな分野のアーティストやクリエーターが体験講座を通じて小中学生に文化芸術の楽しさを伝える本年度の「子ども芸術大学」が7~11月、県内10市町で計27講座開かれる。同実行委員会などが受講者を募集している。 同大学学長で作曲家の三枝成彰さんによる基調講演「近未来に夢を抱いて生きるには」は7月27日に静岡市駿河区のグランシップで、8月3日に浜松市中央区のクリエート浜松で、8月17日には沼津市のプラサヴェルデで実施する。各会場では講演後、受講無料の特別講座を行う。各講座の締め切りは静岡会場が6月21日、浜松会場が28日、沼津会場が7月12日。 子どものみの参加が原則。このほか、県内各地の文
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函南町、教員超過勤務 月10時間削減
函南町の梅原宏幸教育次長は13日の町議会6月定例会で、昨年度から町内中学校の完全下校時刻を午後4時半にした結果、教諭の年平均超過勤務時間が1人当たり月10時間以上削減されたと明らかにした。鈴木晴範氏(自民函南)の一般質問への答弁。 完全下校時刻が早まったことによる部活動の練習時間短縮への懸念には、教育課程の工夫で一昨年度に比べて年間23~25時間の時間の捻出が可能となったと説明。日没の早まる冬季でも練習時間の確保につながっているとした。 同町では学校にタイムレコーダーや勤務時間外の留守番電話も導入し、教職員の勤務時間に対する意識向上や業務負担が進んだとした。長時間の超過勤務実態は残るが、
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加熱式たばこの有害性啓発 浜松の医師らが市教委に冊子寄贈
浜松市内の医師、教員らでつくる「こどもをタバコから守る会」はこのほど、加熱式たばこの有害性を訴える冊子435冊を市教委に寄贈した。冊子は、市内の小中高に配布され、喫煙防止教室などの健康教育に役立てる。 市教委(中央区)で行われた贈呈式では、同会の加藤一晴代表が、宮崎正教育長に冊子を手渡した。宮崎教育長は「知らないことがたくさん書かれていた。子どもたちに正しい知識を広める資料になる」と感想を述べた。 冊子はA5判16ページ。未成年者喫煙禁止法や加熱式たばこの受動喫煙被害などを解説している。
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自治体3割が給食無償化 継続性、地域格差に課題 23年9月時点 コロナ交付金が後押し
公立小中学校で条件を設けずに給食を無償提供する自治体が、2023年9月時点で30・5%に上ったことが12日、文部科学省調査で分かった。17年度に行った同様の調査では4・4%で、7倍ほどに大きく増えた。新型コロナウイルス対策でできた地方創生臨時交付金が後押しした。ただ、無償化した自治体の1割以上が、交付金の裏付けがない24年度以降は実施予定がないとしており、継続性や地域間格差の課題も浮き彫りになった。 条件付きなどで一部無償化した自治体も9・8%あり、条件なしと合わせると4割を超えた。無償化は子育て支援として首長が公約に盛り込む例が増え、政府は全国での実現に向けた実態調査と位置付けた。文科省
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湖西市教委 北部地区の小中統廃合、子育て世帯に再度調査へ
湖西市教委は12日、北部地区の小中統廃合を巡る学校再編検討委員会の第3回会合を市健康福祉センターで開いた。2024年度中の策定を目指す基本計画に生かすため、子育て世帯を対象に再度行うアンケートの実施方法を検討した。対象は湖西中学校区内で小学生以下の子がいる約370世帯。 市が基本方針で示した再編案は、東小と知波田小を湖西中所在地に統合した上で、湖西中は岡崎中への統合か、現在地での小中一体型のどちらかを選ぶ内容。市教委は方針策定前の22年度に子育て世帯の意向調査を行ったが、今回は新たに市の2案で再編する場合のスケジュールや教室配置案などを資料として作成した。再編時期の目安として「現時点では2
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下田高「体験入学」 申込者名 閲覧状態 静岡県教委が発表
静岡県教委は11日、県立下田高の「中学生一日体験入学」に申し込んだ136人の氏名が同校のウェブサイト上で閲覧できる状態になっていたと発表した。 5月17日~6月10日、同校のウェブサイトから体験入学に申し込むと、申し込みを済ませた他の中学生の氏名と振り仮名などが表示されるようになっていた。 通常オフになっている「結果の概要を表示する」という項目をオンに設定していたためという。
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児童 早乙女姿で苗植え付け 静岡・葵区の愛宕神社「お田植え祭」
静岡市葵区沓谷の愛宕神社は8日、恒例行事の「お田植え祭」を神社近くの水田で行った。地元の小学生3人が参加し、菅笠(すげがさ)と赤いたすきを身に着けた早乙女姿で神事に臨んだ。 丸尾一芳宮司が祝詞を上げ、豊作や町内安全を祈願した後、千代田小5年の湯浅さつきさん(11)と本間奏羽さん(10)、安東小5年の長島千紘さん(10)が住民らに見守られながら苗を水田に植え付けた。 湯浅さんは「初めて田んぼに入った。泥のぬるぬるした感覚が新鮮だった」と笑顔を見せた。 米は秋に収穫し、一部を伊勢神宮に奉納する予定。
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次郎長の後半生紹介 静岡・清水区 30日まで解説パネル展
清水次郎長の半生を紹介する「清水の次郎長展」(次郎長翁を知る会主催)が30日まで、静岡市清水区の入江生涯学習交流館で開かれている。 次郎長の活躍と共に同会の取り組みを市民に知ってもらおうと企画した。明治新政府から駿府周辺の街道警護を任じられて以降の次郎長の後半生を中心に写真や年表、解説パネルを設置した。 次郎長が晩年に営んだ船宿を復元した同区港町の清水港船宿記念館「末廣」の出張展示として、次郎長と妻「3代目おちょう」の夫婦箸や嫁入り道具の懐剣なども並べた。 1992年の同会発足以来、次郎長に関する研究やコラムを掲載している会報も閲覧できる。
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土からジャガイモどっさり 浜松・浜名小児童 収穫に笑顔
浜松市浜名区の浜名小2年生約110人がこのほど、同校近くの畑でジャガイモの収穫を体験した。 畑で育った「男爵いも」を、スコップや手を使って掘り起こした。「よいしょよいしょ」と声を出しながら作業に汗を流し、土の中からジャガイモが見つかると友人と喜び合った。 収穫したジャガイモは、児童が各家庭に持ち帰る。鈴木結菜さん(7)は「掘って見つけるのが楽しかった。シチューにして食べたい」と笑顔を見せた。 同体験は、JAとぴあ浜松浜名支店と地域協力団体「小松報徳社」の1部署1協同活動の一環で、職員やボランティア約10人も参加し、児童の収穫を手伝った。
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教育長後任に二中校長望月氏を 富士宮市が人事案
富士宮市は10日までに、任期満了に伴い7月に退任する池谷真徳教育長(73)の後任に、現二中校長の望月俊伸氏(59)を任命する人事案を固めた。18日開会の市議会6月定例会で人事案を提出し、議会の同意を求める。任期は3年。 望月氏は1987年度に長泉町立北中の教諭となり、富士宮市立柚野中校長や静岡県立富士東高校長などを歴任。市教委学校教育課長を経て2023年度から二中校長を務めている。市関係者によると、二中校長の後任には市内他校の校長が充てられる可能性が高い。 池谷氏の任期は7月6日まで。現在4期目で、在任12年3カ月は県内の現職で最長となっている。
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【部活動改革】生徒と共に成長「兼職兼業」活用 沼津・静浦小中一貫校の江藤教諭 競技レベルアップへ「専門的に教えたい」
中学校部活動を地域クラブに移行する部活動地域移行。沼津市は昨年から、「部活動を専門的に教えたい」教員に目を向け、兼職兼業制度を活用している。同市で初めて同制度を利用してクラブの指導に当たる静浦小中一貫校教諭の江藤亮太さん(33)は「自分の活動が広まることで、一つのモデルケースになれば」と前を向く。 江藤さんが指導に当たるのは元教員が受け皿として立ち上げた軟式野球クラブ「沼津フェニックス」。野球に長年携わってきたが、同校には野球部がない。市教委からの打診もあり、昨夏から挑戦することに。「教職を目指した理由の一つは野球指導をしたかったから。制度を利用することで、自分も子どもも高いレベルで野球
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私立中高の魅力や特色知ろう 清水町で22校合同進学相談会
静岡県内外22校の私立中高が出展する合同進学相談会「学校を知ろう。」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が9日、清水町の沼津卸商社センターで開かれた。 私立校への進学を検討する児童・生徒と保護者が各ブースを回り、カリキュラムや入学試験について質問した。各校代表者による座談会もあり、司会者の質問に答える形で魅力や特色をアピールした。
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部活動に「まちづくり」視点 異世代、多種目…「仕組み」検討 26年度移行目指す川根本町
静岡新聞社が県内全市町を対象に実施した公立中学校の部活動の地域移行に関するアンケートで、早い自治体では2025年度から休日に教員が担っていた学校部活動を地域団体などに移行することが分かった。川根本町教育委員会は26年度に学校部活動を廃止し、平日を含めて地域クラブへ委ねる方針を打ち出している。少子高齢化が深刻さを増す中で「まちづくり」の視点を取り入れながら持続可能な活動を目指している。 「中学生に限らず、老若男女がスポーツや文化活動に親しめる町独自の仕組みを考えたい」。5月下旬、同町で開かれた地域移行についての会合で、町教委教育総務課の守谷洋紀さん(47)が地域移行の方向性を保護者らに示し
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【部活動改革】休日地域移行13市町試行 国の推進期間2年目 指導者確保にハードル 静岡新聞社調査
少子化による体験格差の解消や教員の働き方改革を目的に公立中学の部活動を地域団体などに委ねる「地域移行」は本年度、国が休日の移行の環境整備を促す「改革推進期間」の2年目に入った。静岡県内で、休日の地域移行を試行中の学校があるのは13市町で2023年度より10市町増えたことが、静岡新聞社が23年に続き県内全35市町に実施したアンケートで分かった。移行の目標時期を明確にして取り組みを模索する自治体がある一方、過疎化が深刻な市町は指導や運営に関わる人材確保などのハードルが高く、計画を立てにくい実情も浮かび上がった。 国の改革推進期間は25年度までの3年間。県教委はこの間に、関係者による協議会設置な
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【アンケート回答募集中】中学校部活動、親の送迎どう思う? 静岡新聞社NEXT特捜隊
この春、子どもが中学校に入学したという女性から、静岡新聞社のNEXT特捜隊に「運動部に入部しようしたら、週末の試合等への配車(自家用車を使った部員の送迎)を求められ、担える状況にないため困ってしまった」という声が届きました。 部活動に伴う保護者の送迎の負担について、どのように考えますか。下記のアンケートフォームから、ぜひご経験やご意見をお聞かせください。 締め切りは6月10日(月)です。結果の掲載は6月28日(金)を予定しています。ご回答、お待ちしています。 ▶▶回答フォームはこちら▶このほかの身近な疑問、 モヤモヤ、困りごともお待ちしています。LINE登録をして静岡新聞社N
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幼保小の連携深化へ情報共有 沼津市教委が教職員合同研修
沼津市教委は7日、幼児教育から小学校教育への移行を円滑化するため、市内の幼稚園、保育施設、小学校の教職員約70人を対象にした合同研修会を同市の沼津教育会館で開いた。教職員は幼保小の連携を深めるための具体的な取り組みについて情報共有した。 文部科学省は義務教育開始前後の5歳児から小学校1年生までの2年間を「架け橋期」と位置づけ、自治体に幼保小の連携強化を促している。研修会の講師を務めた市教委学校教育課の生松朋子指導主事は「幼保小間が情報連携し、互いの教育を理解する必要がある」と求めた。 参加者は研修後、学校が目指す児童像や円滑化に向けた取り組みの現状について話し合った。
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選択肢がある海外の教育【デジタル社会の不登校論④】
2020年のユニセフ報告書によると、先進38カ国の中で日本の若者の精神的幸福度は下位から2番目です。日本財団の「18歳意識調査」(22年)では、日本、米英中韓インドの6カ国の中で日本人は最も自分に自信がなく、悲観的で、「自分で国や社会を変えられると思う」が最も少ないという衝撃的な結果も出ています。 要因はさまざまあると思いますが、一つには画一的な教育がもたらす同調圧力などが、子どもの主体性や自信を抑圧しているという面があるのではないでしょうか。 海外では、例えばシンガポールはこれまでの知識詰め込み型の教育を変えつつあります。点数でクラス分けを行う能力主義を見直し、近年は興味や学びの進捗状
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児童の交通安全 音声ブザー活用 福井で実験
村田製作所が、小学校低学年の交通事故防止を目的に、福井県やあいおいニッセイ同和損害保険と共同で交通安全ブザーを使った実証実験を始めた。交通事故の危険性が高い場所を児童が通行する際、身に着けたブザーが音声で注意喚起し、安全に歩いたか検証する。村田の製品とあいおいが持つ交通データを組み合わせ、他地域への展開を視野に事業化を目指す。 福井県は人口10万人当たりの交通事故死者数が全国でも上位傾向が続く。村田製とあいおいが知見を提供することで、社会課題の解決を目指す。 村田製は今春に発売した位置情報も確認できる交通安全ブザー「こえか」を使い、事前に登録した場所を子どもが通過する際に「左右を確認して
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反発する年中長女と関係悪化 心地よい時間 短時間でも【親子の相談室】
問 年中女児の母です。最近、長女が何かと反発することが多くなり悩んでいます。1歳の次女にもまだ手がかかり、余裕がない中で、以前よりも感情的に強く長女を叱ることが増えてしまったと感じています。長女もそんな私のことを察しているのか、余計に私からの関わりを拒否してみたり、わざとではないかと思えるほど叱られそうなことを繰り返してみたりします。関係が日々こじれていってしまい、困っています。 答 お母さんご自身が、日々のお子さんとの関わり方について自らの態度の変化に気が付き、何とかしたいと思われていることは、とても素晴らしいと思います。 長女はこの1年で、妹が生まれたのに伴って生活が大きく変化し
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学校と園 違いに困惑も(松尾直博/東京学芸大教授)【もう慣れた?新生活④】
文字を覚えたり、計算をしたり、体育をしたりと、小学校生活は新しい学びがいっぱい。真新しいランドセルを背負い、お気に入りの文房具を持って、登校を楽しみにしている1年生も多いことでしょう。 一方で、保育園や幼稚園との違いに戸惑う子も少なくありません。保育の場では比較的、自由な活動が尊重され、動き回っておしゃべりしながら学ぶ時間がたくさんありました。 しかし、小学校では一定時間着席して先生の話を聞くことが求められます。読み書きの学習が本格的に始まり、教科書、ノート、筆記用具を準備したり、片付けたりしなければなりません。授業は通常45分間で、休憩を挟み次々と科目が変わり、教室の移動を伴うことも。
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吃音 安心して話せる環境に 家族、園がまず肯定 専門家に対処法相談も
話すときに、同じ音を繰り返したり、言葉に詰まったりする吃音[きつおん]。保育園・幼稚園児の中には、吃音をまねされたり、笑われたりしてつらい思いをする子も。九州大学病院(福岡市東区)耳鼻咽喉・頭[とう]頸[けい]部外科の菊池良和外来医長は「保護者や園の先生が吃音を理解し、からかいをやめさせて、本人が安心して話せる環境を整えることが治療の第一歩です」と話す。 2~3歳ごろ 幼児の吃音症の発症率は5~11%。2~3歳ごろから就学前の発症が多く、発症後4年で約7割が自然回復するとされる。しかし、1%前後の子どもは学童期以降まで持続する。「吃音症は言語発達の途上で発症します。原因の8割は体質とさ
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いじめ「重大事態」公表に2年以上 浜松市教委、第三者委調査報告 被害者転校
浜松市教育委員会は7日の市議会市民文教委員会で、2022年5月に中学校生徒が同級生から心理的苦痛を受けて転校したとして、いじめの「重大事態」に認定していたことを明かし、市いじめ問題第三者委員会の調査結果を報告した。小学校時代から同じ生徒からいじめを受けて欠席が増えていたのに適切な対応を取らなかった。 2年以上たって重大事態を公表したことについて、市教委は国のガイドラインで公表の基準がないことを理由に挙げた。 報告書によると、いじめは同じ小学校を卒業し、同じ中学校に入学した2人の間で起きた。小学校時代に加害生徒がほうきで掃こうとしたことや、中学で別クラスになった加害生徒が被害生徒に近づく行
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今野弘之学長ロングインタビュー「資源の臨機応変な活用が重要に」【浜松医科大の半世紀④完】
開学50周年を迎えた浜松医科大の今野弘之学長(71)は静岡新聞社のインタビューに応じ、今後の地域医療の体制について、人口減少時代を迎えて医療の人的、物的資源の臨機応変な配置が重要になると指摘した。静岡大との統合・再編については、機動力、意思決定の迅速化など1法人2大学の形による再編のメリットを改めて強調し、早期実現に期待を寄せた。 ―開学50周年の所感は。 「歴代の学長や病院長、理事、教職員や学生といったみんなで大学をもり立てて50周年を迎えられ、感謝している。生成AIなど技術の進展は驚異的で、50年後は予測が付かない。(人口減少、高齢化が進展する中で)人的、物的アセットを臨機応変に活
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入退園通知ソフト初導入 牧之原バス置き去り受け千葉の男性開発 北海道のこども園「生活に定着」【届かぬ声 子どもの現場は今】
牧之原市で2022年9月に起きた園児送迎バス置き去り事件を受け、ユーチューバーのヒコぞーんさん(42)=千葉県=が個人開発した園児の入退園を保護者に知らせる無料のメール通知ソフトが、初めて実際の認定こども園で導入された。園側からは運用に問題はなく、日々の生活に定着していると評価を得ているという。ヒコぞーんさんは「子どもの安全に少しでも寄与したい」と普及に期待する。 ヒコぞーんさんは会社勤めの傍ら、趣味でソフト開発などに取り組む。事件を機に国は全国の園児送迎バスにブザーなど安全装置の設置を義務づけたが、本当に置き去りがないか、保護者は確認することができない。そこで園児がICカードをカードリ
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松崎高文化祭 名物、きらびやか巨大パネル絵お目見え!
松崎町の松崎高の文化祭「双獅(そうし)祭」が7日、同校で開幕した。画用紙200枚をつなぎ合わせて完成させた文化祭名物の巨大パネル絵がお目見えし、祭りの始まりを告げた。8日まで。 同校と伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の生徒167人がアクリル絵の具で色を付けた。大きさは縦約4メートル、横約11メートル。今年は狩野永徳の「唐獅子図屏風(びょうぶ)」を題材に、金色が基調のきらびやかな作品に仕上げている。 8日は保護者や住民が入場できる一般公開が行われ、買い物や展示などを楽しめる。
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沼津・第二中学校区 小中統合4案提示 子どもの意見収集へ
児童生徒の減少が進む沼津市の第二中学校区の小中学校(第二小、千本小、第二中)について、校区内の地元自治会や保護者らによる「学校の未来を考える会」(事務局・市教委)は7日までに、四つの統合・設置案をまとめた。7月中旬までに同会委員が所属する各団体のほか、児童生徒からも意見を聞く。 案は同会会合で示された。2021年、第一中学校区の小中学校(第一小、第一中)との統合が白紙となって以降、具体案が提示されるのは初めて。大人だけで議論するのではなく、実際に通う子どもの考えも尊重することにした。具体案は、第二中学校区の学校だけで統合し、施設一体型小中一貫校を設置する2案と、第一中学校区も含めて統合・
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発達障害や子育て 親同士悩みを共有「気持ち楽になった」「ぐちっちゃおCAFE浜松」3年目
「心配事や不安な気持ちを吐き出して」-。発達障害や軽度の知的障害がある子、これらの傾向があるグレーゾーンの子を持つ親たちが、子どもの進路や悩みを話し合う「ぐちっちゃおCAFE浜松」を浜松市中央区のカフェで開いている。毎月1回のペースで開き、6月で活動3年目に入った。主宰する太田真紀さん(55)=同区=は「コロナ禍でつながりが減り、孤独に悩む親は多い。情報交換しながら、体験を共有したい」と話す。 5月中旬、会場の「まんまカフェグース」にはスタッフ4人と中高生の子を持つ母親2人が集まった。自閉スペクトラム症の傾向がある中学2年の長男を育てる50代女性は「息子は考えて書くことが苦手。学習障害(
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猛暑対策でミストシャワー 焼津市 全小中校に設置
焼津市は本年度、猛暑対策として幼稚園・保育園や小中学校へのミストシャワーの設置を進めている。小中学校は5月末までに全22校で設置が完了し、7日に市立小川小で使用状況を公開した。 同小では昇降口の手前の高さ約3メートルに、約10メートルの範囲で装置を取り付けた。同日午後にはグラウンドでの体育の授業を終えた3年生の1クラス約30人が利用。児童は頭上からの霧に手をかざし、気持ちよさそうに体を冷やした。中野弘道市長や羽田明夫教育長も視察した。 幼稚園・保育園については公立の園で順次設置し、私立の園は費用を補助する。市は他にも全小中学校の体育館にエアコンを置く準備を進め、それまでの間はスポットクー
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母子生活支援施設の利用者負担金 3世帯から誤徴収 静岡県、時効分除き返金
静岡県は7日、母子生活支援施設の利用者負担金について、3世帯から計8万1400円を多く徴収するミスがあったと発表した。 東部健康福祉センターの担当者が市町村民税非課税世帯の母子家庭の負担金をゼロにする認定を誤り、月額1100円を徴収していた。管内自治体からの問い合わせで発覚し、時効分を除いた7万400円を返金した。 県こども家庭課は「作業手順のチェックリストを作成し、ダブルチェックを徹底する」としている。
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長田西小児童が茶摘み 「たくさん取れた」 静岡・駿河区で体験
静岡市駿河区の長田西小3年生が6日、同区丸子の松川洋平さん(44)の茶畑「松川茶園」で茶摘みを体験した。 地元産業などの魅力を探求する総合的な学習の一環で、約90人が松川さんやJA静岡市の職員、青壮年部員らと協力しながら茶葉を収穫した。児童は「たくさん取れた」「まだあっちに残っているよ」などと声をかけ合いながら、1時間で約50キロの茶葉を摘み取った。体験後、茶工場で茶葉を蒸す様子なども見学した。収穫した茶葉は製茶し、児童に後日配るという。 初めて茶摘みをしたという米津実桜さん(9)は「茎の部分が柔らかかったので、手でうまく曲げて摘むように工夫した。摘んだ茶葉でお茶を飲むのが楽しみ」と話し
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動画作り“いろは”学ぶ 島田樟誠高 ユーチューバー講師に
島田市の島田樟誠高キャリア探究コースの1年生が7日、ユーチューバーを講師に招き、動画製作の基本や心構えを学んだ。地域で活躍できる人材育成などを目的に、地元企業と連携して会社を紹介する動画作りに挑戦する予定。 同市出身の映像クリエーターで、ユーチューバー「ゴッチ」としても活動する松浦有吾さん(33)が講師を務めた。「高校生が思わず見てしまう会社紹介動画の製作」をテーマに、事前の構成や役割分担の重要性などを紹介した。その上で、「見る人が嫌な気持ちにならない動画作りを心がけて。全員で協力し合い、全力で楽しむことが大切」と呼びかけた。杉崎紘河さん(15)は「事前の準備が大切なことが分かった。想像を
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静岡社会健康医学大学院大に寄付 静岡創業のタイカ
静岡市清水区で創業し、介護福祉用品の製造販売を手がけるタイカ(東京都)はこのほど、同市葵区の静岡社会健康医学大学院大に現金100万円を寄付した。 同社の多田重和取締役が同大学院大を訪れ、宮地良樹理事長に目録を手渡した。寄付は2021年の開学から毎年行っている。多田取締役は「静岡で始まった企業として県に貢献できれば」と思いを語った。宮地理事長は「褥瘡(じょくそう)などの研究に活用し、研究を発展させたい」と感謝した。
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「校外まなびの教室」代替施設探す 浜松市議会で報告
浜松市議会は7日、5常任委員会を開いた。市は不登校の児童生徒が通う公的支援施設「校外まなびの教室」が開設されているアイミティ浜松(中央区)について、来年度は同施設が改修工事で使用できないため、代替施設を探していると市民文教委員会で報告した。 教育支援課によると、代替施設については民間施設も含めて幅広く探し、教室は来年度も開校する方針。校外まなびの教室はアイミティ浜松を含め、市内10カ所に開設されている。2023年度の利用者数は248人。市内の不登校児童生徒数は23年度、2697人だった。
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甘~いサツマイモ育って 沼津・片浜小生がつる植える
沼津市の片浜小2年生43人が5日、学校近くの畑でサツマイモのつるを植えた。11月に収穫し、各家庭に持ち帰るという。 JAふじ伊豆片浜支店の食育活動。児童はJA職員や地元生産者の指導で畑に穴を開け、つるを1人5本ずつさしていった。サツマイモが片浜地区の特産であることを学び「甘いサツマイモができてほしい」「大学芋にして食べたい」などと笑顔で話した。
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横山小児童 田植え丁寧に 「丈夫に育って」 浜松・天竜区
浜松市天竜区の横山小の4~6年生全10人が6日、同区小川で田植えを体験した。地域住民に正しい植え方を教わりながら、丁寧に苗を植えた。 同区小川で水田を管理する鈴木清三さん(79)が田植えを教えた。児童は苗の間隔を15センチ程度空けることを意識しながら、苗を一つずつ植えた。鈴木さんは「なるべく真下に植えて」「深く挿し込まなくていい」などと助言した。 6年生の猪龍生さん(12)は「丈夫にきれいに育ってほしい」と豊作を期待した。児童は10月中旬ごろに米の収穫も体験する。 田植え体験は地域交流の一環で実施した。特色ある学校教育を推進する市の「夢育やらまいか事業」を活用して実施した。
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軟式野球「小学生の甲子園」健闘誓う 磐田・中泉ク、教育長訪問
今夏の高円宮賜杯第44回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントに静岡県代表として初出場する磐田市の中泉クラブスポーツ少年団が6日、市役所に山本敏治教育長を訪ね、「小学生の甲子園」と呼ばれる大舞台での健闘を誓った。 5月に市内で開かれた県予選で、40チームによるトーナメント戦を勝ち抜き優勝した。8月15~21日に都内で開催される全国大会は、各都道府県代表など51チームが日本一の座を懸けて争う。伊藤龍之介主将(12)=磐田中部小6年=は「今以上に強くなり、大会ではつなぐバッティングをして一戦必勝で頑張りたい」と意気込みを語った。 山本教育長は「全国でも自分たちの力を思う存分発揮して
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静岡県内への医師定着に力 地域医療充実へ役割【浜松医科大の半世紀③】
「天竜川上流は水が澄み切っていた」。浜松医科大付属病院(浜松市中央区)で研修医1年目の諫見[いさみ]直樹さん(26)は関西出身。交際相手の研修医が静岡県の奨学金を受けて県内で働いていることから、浜松にやってきた。産婦人科医を志し、同病院の助言を仰ぎやすい雰囲気も気に入っている。ドライブが趣味で休みには市内近郊の海、山、川へと出かける。「自然も豊かでドライバーもマナーがいい」と県内で働くことに魅力を感じている。 諫見さんの交際相手が利用するのは、県が県内の地域医療に長く貢献してもらおうと、医学生らを対象に設ける「医学修学研修資金」制度。月額20万円を最大6年間給付する。 大学卒業後、給付し
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子育ての楽しさ、大変さ学ぶ 浜松湖東高生が乳児や母親と交流
静岡県立浜松湖東高(浜松市中央区)で5日、乳児や母親と触れ合う交流授業が開かれた。3年生の選択授業「フードデザイン」「保育基礎」の一環で、生徒16人が子育ての楽しさや大変さなどについて学んだ。 西祐美子さん(43)と来都ちゃん(6カ月)、藤田祐佳さん(38)と湊人ちゃん(10カ月)の親子2組を招き、妊娠中の食事で気をつけたこと、離乳食での工夫、子育てで感動したことなどを質問した。乳児の抱っこを体験し、絵本の読み聞かせも行った。 参加した高田采さん(18)は初めて乳児を抱っこしたといい「温かくてふわふわしていた。子育てをしている人に話を聞く機会はめったにないので、勉強になった」と話した。
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南熱海地区の幼保統合へ 市がこども園新設計画案
熱海市総合教育会議の2024年度初会合が6日、市役所で開かれた。市と市教委は南熱海地区の和田木保育園と多賀幼稚園を統合し、幼保連携型の「南あたみ認定こども園(仮称)」を新設する計画案を示した。27年4月の開園を予定している。 計画案によると、新設こども園は多賀幼稚園の園舎を取り壊した跡地に、平屋建ての園舎と園庭(各1千平方メートル)を整備する。10月以降、地元住民や市議会への事業説明を開始する。25年度に設計業務、26年度に建設工事に着手予定。建設費は概算で約8億円。 和田木保育園は築50年、多賀幼稚園は築35年。和田木保育園は耐震性能と老朽化の問題を抱え、多賀幼稚園では少子化や共働き家
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吉原工高生、仕事の夢育む 15社従業員と交流へ 富士商議所「キャリアカフェ」
富士商工会議所の会員企業の従業員が富士市の吉原工高で生徒と交流する「キャリアカフェ」がこのほど、同校で始まった。工業のまちの持続的な発展に向け、生徒たちの仕事に対する意欲と夢を育む。 15社の従業員が、来年2月までの間に同校を訪ねる。同校卒業生を含む従業員が、入社のきっかけや地元で働く魅力について生徒と気軽に話す。 初回は配電盤製造などの「東名グループ」(同市)から20代の4人が派遣され、生徒45人と共にテーブルのおやつを囲んだ。生徒からは「高校時代の経験で今に生きていることは」「入社したら想像と違ったことなどあるか」などの質問が出た。 佐野光国さん(2年)は「役に立つ資格や社会人と
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地元の海の生態系学ぶ 伊豆・土肥小中一貫校5年生 海水浴場で講義
伊豆市の土肥小中一貫校5年生11人が6日、海洋保全に取り組む伊東市の社団法人「サバーソニック&アジロックフェスティバル」のメンバーから、同市の土肥海水浴場で海洋問題について講義を受けた。地元の海の生態系や特徴を学んだ。 児童は海岸のごみを拾った後、種類を確認して海の状態を確認した。同法人の武智一雄代表らから「磯焼けでアマモの数が減少している」といった話を聞き、海岸や沖合で海の生物を探した。 カニやエビ、ハマグリのほか、県の準絶滅危惧種のコアマモを見つけ、沿岸湿地の生態系で二酸化炭素(CO2)を取り込む「ブルーカーボン」の仕組みにも理解を深めた。 田中一嘉さん(10)は「地元の海にいろ
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静岡県遊技業協組 計500万円寄付 県教委など3団体に
静岡県遊技業協同組合(冨田直樹理事長)は6日、県教育委員会、県暴力追放運動推進センター、県防犯協会連合会の3団体に計500万円を寄付した。 同組合の社会貢献活動の一環。寄付の内訳は県教委に300万円、ほかの2団体にそれぞれ100万円。同日静岡市駿河区で開いた通常総会に合わせて、冨田理事長が池上重弘教育長ら各団体の代表者に目録を手渡した。池上教育長は冨田理事長に感謝状を贈った。 県教委は、小中学生向けの体験活動に取り組む団体の支援やグローバル人材の育成などに浄財を役立てるという。
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中伊豆小6年が来年開校の伊豆中学校見学 新しい生活に期待
伊豆市内の修善寺、中伊豆、天城の3中学校を統合し2025年4月に開校する市立伊豆中の校舎建設現場(同市日向)を5日、中伊豆小の6年生30人が見学した。躯体(くたい)工事が完了した校舎内を平面図とカメラを持って巡り、来年からの中学校生活に期待を膨らませた。 木内・山本・中豆特定建設工事共同企業体の担当者から説明を受けた。1階では、モニターなどを配置し机や椅子を自由に動かすことができるようになる「図書メディアセンター」のほか家庭科室、音楽室などの予定スペースを見た。各学年の教室が設けられる2階では、端から端まで長さ約220メートルある廊下を歩いたり、教室のバルコニーからグラウンドを眺めたりして
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養護教諭採用選考の筆記試験でミス 静岡県教委、浜松、静岡両市教委
静岡県教委、浜松市教委、静岡市教委は4日、5月11日に行った県公立学校、各市立小中学校の養護教諭採用選考の筆記試験問題にミスがあったとそれぞれ発表した。試験問題は3教委共通で使用した。該当する問題について受験者全員を正解とする。 ミスがあったのは保健室の機能について選択式で解答する問題で、選択肢に正解が含まれていなかった。影響を受けた受験者は3教委合わせて236人。 受験者にはミスの概要と対応を電子メールで連絡し、各教委のホームページにも掲載した。5月13日、受験者の関係者から浜松市教委に指摘があった。
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きれいな長尾川 マスつかみ取り 子どもたちが挑戦 静岡市葵区
静岡市葵区の北沼上学区自治会連合会は2日、長尾川で交流イベント「竜爪フェスタ」を開いた。住民ら150人が訪れ、子どもたちがマス釣りやつかみ取りに挑戦した。 NPO法人やまと渓流会(同区)の協力で川をいけすのように囲い、700匹を放流した。子どもたちは「冷たい」とはしゃぎながら川に入り、マスを囲いの隅に追いやって捕まえた。近くの祖母の家を訪れてイベントに参加した中田小1年の石谷柚咲さん(6)は「魚がつるつるとしていた。捕れるまで頑張りたい」と夢中になっていた。 自治会連合会の杉山琢磨会長(70)は「北沼上の自慢の竜爪山ときれいな長尾川を子どもたちに見てほしい」と魅力を語った。
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感謝の手紙書き 能登被災地に義援金 飛龍高三島スクール
日頃の感謝を込めた手紙1通ごとに寄付金50円を拠出する「ありがとうの手紙を書くキッカケプロジェクト」を展開する植松グループ地域振興協会(沼津市、植松孝康代表理事)は4日、能登半島地震への義援金9500円を日本赤十字社三島地区に寄贈した。飛龍高三島スクール(三島市)生徒会の村上大翔副会長ら役員が三島市役所を訪れ、地区長を務める豊岡武士市長に目録を届けた。 プロジェクトは、感謝を大切な人に手紙で伝える機会の提供が目的。静岡県東部の小中学生が対象だが、被災地を支援したいと考えた同生徒会が要望し、特別枠として参加した。生徒190人が2~3月に家族や先生に感謝の思いをつづった。
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田んぼに描こう なまこ壁 松崎・石部棚田で初企画 児童田植え
駿河湾を一望できる松崎町の石部棚田で、松崎を象徴する伝統のなまこ壁を題材にした「田んぼアート」の制作が始まった。町振興公社が「石部棚田でアート」と銘打ち、初企画した。住民主体で活動し、石部棚田の新たな見どころとしての定着を目指す。 石部棚田ではオーナー制度を導入して保全に努めているが、保存会の高齢化で運営が困難になっている。なまこ壁など漆喰(しっくい)にまつわる文化を発信する伊豆の長八美術館と連携し、相乗効果で松崎の魅力を発信する。 面積は約100平方メートル。黒や白などの稲4種で、なまこ壁や町内に飛来する「アサギマダラ」にちなんだチョウを表現する。5月下旬には松崎小の児童25人が、な
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科学者養成講座 静大が受講生募集 高校生ら対象
静岡大は17日まで、高校生などを対象に高度な科学教育と研究指導を行う「未来の科学者養成スクール(FSS)」の受講生を募集している。高校1、2年が対象で、中学3年も相談に応じる。 受講生は月に1回以上、静岡キャンパスか浜松キャンパスに通いながら、講義や演習で基礎知識を学ぶ。自分で研究テーマを決め、担当教員の指導を受けたり、大学の専門機材を使ったりして研究を進める。①基礎力養成②研究力養成③研究力発展―の3コースがあり、受講前と次の段階に進む前に選考を行う。最終的には学会や科学技術振興機構の全国大会での発表を目指すほか、海外派遣研修なども予定している。 受講無料で定員60人。同大のホームペー
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日本文化“味わって” オイスカ浜松国際高 インド人留学生と交流
浜松市中央区のオイスカ浜松国際高で4日、インド人留学生と同校茶道部の交流授業が行われ、和菓子づくりや着付け、茶道体験で親睦を深めた。 留学生はインドの高校「デリーワールドパブリックスクール」の生徒11人。国際理解を目的とした短期留学で来日し約2週間、オイスカ浜松国際高で日本語や日本文化を学んでいる。 部員と留学生は和菓子屋「大城製菓」(浜名区)の職人の指導で、白やピンク色などの鮮やかなあんでこしあんを包み、バラや紅葉の形をした和菓子「練り切り」を完成させた。留学生は部員から着付けを教わり、浴衣姿で茶道も体験。茶室で和菓子と一緒に味わった。 ロドニー・ペレーラ駐日スリランカ大使の講演も行
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佐久間盛り上げ踊る青春 浜松湖北高分校生 文化祭で9日披露
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校の生徒らが、9日の文化祭「佐高祭」で披露するよさこい踊りの準備に向けて、練習に汗を流している。 練習初日の3日は、本番で踊る「南中ソーラン」と「どっこいしょ」の振り付けを確認した。同校OBの塩沢青空さん(20)と片倉美咲さん(22)らが振り付けを指導した。「腰をもっと落として」「腕ではなく肩からしっかり動かして」と踊りのこつを細かく教えた。生徒は額に汗を光らせながら、力強いかけ声を繰り返し響かせた。 2年の竹本貴瑛さん(16)は「疲れるけど楽しい。過疎地域を盛り上げられるよう最後まで頑張りたい」と話した。 よさこい踊りは1年生全11人と有志の2
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おやつ食べたら歯磨き 浜松・鴨江小で専門学生が指導
浜松市中央区の鴨江小の4年生が4日、浜松歯科衛生士専門学校の学生から歯磨きの大切さや効果的な磨き方を学んだ。 健康教育実習の一環で学生たちがイラストを使い、虫歯や歯肉炎の原因となる歯垢(しこう)、プラークを解説した。「1ミリグラムのプラークの中には10億個のばい菌が入っている」との説明に児童から驚きの声があがった。 模型を使って正しい歯の磨き方も説明し、「シャカ、シャカ、シュ」と唱えながら鉛筆を歯ブラシに見立てて磨いたり、プラークを除去する練習をしたりした。 授業を受けた神谷蒼太さん(9)は「おやつを食べたら、必ず歯を磨きたい」と誓った。 学生たちは4月から授業の準備をしてきたという
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「花火は下に向けて」 園児が遊び方学ぶ 藤枝で志太消防本部教室
志太消防本部は4日、藤枝市堀之内のいなばこども園で花火教室を開き、園児約60人が花火の正しい遊び方を学んだ。 藤枝消防署の隊員3人が講師を務めた。「花火を人や生き物に向けない」「大人と一緒に遊ぼう」「遊んだ後は必ず片付ける」などと花火の約束事を紙芝居風に説明した。 園児は隊員と一緒に手持ち花火に着火。下に向けて持ち「かわいい」「きれい」と笑顔を見せた。最後は水を張ったバケツに丁寧に入れて消す動作を確認した。隊員はタンク車からの放水も披露し、園児を喜ばせた。 同本部は7月19日まで、藤枝市内の幼稚園や保育園、こども園の計36カ所で花火教室を開催する。
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秋が楽しみ サツマイモ苗植え 静岡・長田西小2年生と特支学級
静岡市駿河区の長田西小で3日、2年生と特別支援学級の児童計約90人が生活科の農業体験の授業で、運動場の一角にある畑にサツマイモの苗を植えた。 NPO法人丸子まちづくり協議会の協力を得て毎年行っている行事で、地域の人々との交流も目的に行った。同協議会のメンバー6人が、スケッチブックに描いたイラストを見せながら植え方を説明。児童は手で穴を掘り、多くのサツマイモができるように苗の節を土に埋めながら、1株ずつ丁寧に植え付けた。 サツマイモは秋に収穫し、児童が家庭に持ち帰る予定。伏見拓良さん(8)は「畑の土は触り心地が良くて楽しかった。収穫したら大学芋にして食べたい」と笑顔を見せた。
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焼津・清流館高10周年祝う 「後輩が誇れる学校へ」生徒会長誓い
焼津市の清流館高の創立10周年記念式典がこのほど、同市の大井川文化会館ミュージコで開かれた。全校生徒約600人に加え、同窓会や後援会、PTAの役員、歴代校長が出席し、節目を祝った。 山梨祥子校長は「清流館高での学びを基盤に、勇気を持って自分の歩みを進めてほしい」とあいさつ。デラクルーズ・ジャッド生徒会長(3年)は「後輩たちが誇れるような学校になるよう、一人一人がたゆまぬ努力をしていくことを誓う」と決意を述べた。吹奏楽部、ダンス部、ギター部によるステージ、応援委員によるエールもあり、式典に花を添えた。 同校は旧大井川高と旧吉田高の再編統合により、2014年4月に開校した。県中部の公立校で
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鮎壺公園の「子ども広場」先行開放 長泉町で一部工事完了
長泉町は5月下旬から、町下土狩の「鮎壺公園」内にある「子ども広場」を先行して開放した。全面開園は来年3月を予定する。 開放した広場は公園全体1万7千平方メートルのうち、南側に位置する1500平方メートル。町内最大の滑り台複合遊具やボルダリング遊具などを設置し、柔らかいゴムチップ舗装と天然芝で遊具を囲い、子どもが安心して遊ぶことができる。 全面開園に向け、現在、交流施設と公園南側に位置する「鮎壺の滝」の展望デッキなどを新設している。 池田修町長は3日の町議会6月定例会で公園の一部開放を報告し、「順調な滑り出し。全面供用開始に向けて、安全第一で工事を進める」と話した。 (東部総局・天羽桜
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熱海の園児 ダイダイ植樹 「落ちない実」10年後受験のお守りに
熱海市東海岸町の富士保育園の園児17人が3日、同市上多賀の畑に熱海特産ダイダイの苗木を植えた。ダイダイは縁起物として知られ、10年後の中学3年生になった頃に高校受験のお守りとして収穫を予定する。 市内でダイダイを生産加工するシトライカンパニー(岡野谷伸一郎代表)が植樹体験を企画した。園児はスコップを手に穴を掘った後、高さ1メートルの苗木を穴に運び入れ、丁寧に土をかぶせた。ダイダイを商品に使用する事業者やJAふじ伊豆の職員らも加わり、計8本の苗木を植えた。 岡野谷代表は「ダイダイの実は簡単に地面に『落ちない』ことで知られる。高校受験もうまくいくはず」と話し、園児とダイダイの成長を願った。
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「進んで行動を」自分の考え堂々と 裾野で小中高生「主張大会」
裾野市と市教育委員会は1日、「わたしの主張大会」を市民文化センターで開いた。小中学校と高校の代表16人が学校生活やスポーツ活動で学んだり、友人や家族との人間関係を通して感じたりしたことを堂々と発表した。 制限時間は5分30秒以内。各校の代表として選ばれた出場者は保護者や教職員らの前で「自分から進んで行動に移したい」「言葉は時に人を傷つけるが、人を励ます武器にもなる」などと自分の考えを伝えた。 向田小6年の景山湊さんはけん玉の得意技を披露しながら発表し、会場を沸かせた。 中学生6人は8月に開かれる県大会の出場候補者として推薦する。
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浜松学芸中・高の新音楽ホールこけら落とし 教員が演奏会
浜松学芸中・高(浜松市中央区)は1日、校舎新築に伴って完成した「ときわホール」のこけら落としコンサートを開いた。高校芸術科音楽コースの教員が、天竜産木材を使用したぬくもりあふれる新しいホールで美しい音色を響かせた。 プロの演奏家としても活動する教員約20人がステージに立った。ピアノやバイオリンの独奏、打楽器のアンサンブルなどで、ショパンのノクターン第2番や浜松市歌といった聞きなじみのある楽曲を披露した。 ときわホールは、森林管理協議会(FSC)の国際認証を取得した国内初の音楽専用ホールとして、今春に完成した。環境に配慮したFSC認証材の天竜産ヒノキやスギをステージや壁面に取り入れている。
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自転車マナー向上のモデル校に 浜松学院高と浜松開誠館高指定
浜松学院高(浜松市中央区)と浜松開誠館高(同区)が本年度の高校生自転車マナーアップモデル校に指定された。浜松中央署の協力で自転車事故防止の活動や安全啓発に取り組む。 浜松学院高でこのほど、生徒会長の細谷典平さん(17)と、交通副委員長の五十嵐心花さん(17)に指定書と交通安全のマナーなどが書かれたリーフレットが同署の坂本健三地域交通官から渡された。五十嵐さんは「イヤホンを装着して自転車に乗る高校生が多いと感じるので、注意を呼びかけていければ」と話した。 両校の指定は2年連続。坂本地域交通官は「自ら啓発活動に参加することで、事故防止の意識を高めてもらえれば」と語った。
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もち米収穫楽しみ 浜松・飯田小児童が田植え「大変だけど楽しい」
浜松市中央区の飯田小の3年生約90人がこのほど、同校近くの水田で田植えを体験した。田んぼのぬかるみに足を取られたり、カエルなどの生き物を見つけたりしながら楽しそうに作業に汗を流した。 約40年ほど前から続く伝統行事。地元農家杉山達雄さん(75)らの指導で、広さ約500平方メートルの水田に、もち米「葵美人」の苗を植えた。児童らが植えやすいようにまっすぐに引いたひもの上に25センチ間隔で赤いリボンを付け、杉山さんが「苗を5本ずつ取って、しるしを目印に深く植えて」とアドバイスを送った。 大塚夏葵さん(8)は「(田んぼのぬかるみに)足を取られて思ったよりも大変だったけど、とても楽しかった」と笑顔
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ジャガイモ収穫 バケツいっぱい 浜松学院中生が家庭科授業で
浜松市中央区の浜松学院中の2年生が3日、同区恩地町の畑でジャガイモの収穫体験を行った。約20杯分のバケツがいっぱいになるくらいの大量のジャガイモが取れた。 荒廃農地の利活用に取り組む「恩地町環境みどり会」の協力で、「男爵いも」の収穫に汗を流した。2人一組で息を合わせてスコップを使い、土からジャガイモを掘り起こした。収穫したジャガイモは手で一つ一つ丁寧に土を払い、バケツに収めた。 中村竜太朗さん(13)は「ジャガイモの収穫は初めてだったが手際よく、楽しく収穫できた」といい、尾高陸都さん(13)は「次は一から育ててみたい」と語った。 技術・家庭科の食育授業の一環。収穫したジャガイモの一部は
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わが子の裸撮らないで! SNS投稿で悪用リスク、生成AIが新たな脅威に
交流サイト(SNS)やブログなどインターネット上で公開されている子どもの写真。かわいいわが子の成長記録、幼稚園などの活動紹介といった投稿が多いが、画像を第三者に無断で複製されたり、ポルノサイトで共有されたりするなどのリスクが高まっている。 児童ポルノの閲覧防止に取り組む「インターネットコンテンツセーフティ協会」(東京・ICSA)によると、最近、こんな事例があった。 ネット上で見つかったのは、お風呂上がりと思われる、裸に近い幼い女児の画像。元々は子育ての日常風景を保護者が撮影し、インスタグラムに投稿したものという。 第三者によって匿名掲示板「5ちゃんねる」に、幼女の画像を集める目的で転
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伸ばしたい子どもの能力は? 「社会性」求める回答が上位
小学館はこのほど、静岡県を含む全国の母親を対象にした子どもの学習についてのアンケート結果を発表した。伸ばしたい子どもの能力を尋ねる質問では、集団生活を生き抜く社会的能力を求める回答が目立った。 調査は昨夏、小学1、2年の子どもがいる26~46歳の母親600人を対象にインターネットで行った。10個の選択肢から最も伸ばしたい子どもの能力を選ぶ質問では「コミュニケーション力」が23.3%で最多だった。「協調性・思いやり」18.3%、「読解力」18.2%、「語彙[ごい]力」11.5%と続いた。 同社によると、読解力と語彙力は学力としての評価に加え、コミュニケーション力や協調性といった社会的能
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狩猟ノウハウ伝承へ 静岡県猟友会、体験ツアーで担い手発掘、課題解決へ力「まずはレジャーの一環で」
農作物に被害をもたらすイノシシやシカなどの鳥獣駆除に貢献している静岡県猟友会の会員の高齢化が進み、狩猟ノウハウの伝承が課題になっている。2024年2月末時点で同会に所属する3195人のうち、70歳以上が46%、60歳以上で63%を占める。アウトドアレジャーやジビエ人気が高まる中、担い手確保と発掘を目指す同会などが初心者講習会や体験ツアーに力を入れている。 5月に静岡市葵区北沼上で静岡猟友会わな部会が開いた「狩猟体験ツアー」には社会人や大学生など幅広い年代の23人が集まった。 県立農林環境専門職大(磐田市)3年の古賀星(あかり)さん(20)は大学の授業の一環でわな猟の免
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公立中高部活動時間に「上限」設定 茨城、生徒ら反発 思惑は平行線 静岡県教委、学校や地域で「柔軟に」
公立中高の部活動時間に2023年度から「上限」を設けた茨城県教育委員会の方針が、学校現場に波紋を広げている。「適切な休養を確保する」との名目で、働き方改革を進めたい教員側は歓迎。ただ、もっと練習に打ち込みたい生徒や保護者らが反発し、思惑は平行線をたどっている。 県教委が設定した部活動時間の上限は、平日2時間。休日は中学校3時間、高校4時間。いずれも週2日以上の休養日が必要で、22年12月に公表した。教員の長時間労働抑制と生徒の心身の健康を守るためとして、約3カ月後の23年4月の運用開始を目指した。 国の指針は平日2時間「程度」としており、より踏み込んだ形だ。スポーツ庁の担当者は「知る限
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高校生平和大使に谷河さん(東海大翔洋)選出 「被爆者の話、世界へ発信」
世界平和や核兵器廃絶を国内外で訴える高校生平和大使の静岡派遣委員会は5月31日、県内選考結果を発表した。第27代平和大使に東海大静岡翔洋高3年の谷河優那[ゆうな]さん(17)=静岡市葵区=を、長崎派遣代表に不二聖心女子学院高2年の水野可麗[かれん]さん(16)=熱海市=と榛原高3年の粂田陽菜[はるな]さん(18)=吉田町=を選んだ。3人は県庁で記者会見し、平和への思いや活動に向けての抱負を語った。 谷河さんは昨年2月から今年1月まで1年間、軍隊を持たない国であるコスタリカに留学。日本が太平洋戦争で経験したことを現地の生徒に説明し、戦争や平和について意見を交わしたことを振り返った。「広島や長
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ファッションショーに男子生徒初参加 沼津中央高 文化祭盛り上げ
沼津市の沼津中央高は1日、同校の文化祭ステージの部を市民文化センターで開いた。20年以上続くファッションショーには男子生徒も初参加し、会場を盛り上げた。 ファッションショーには、手芸部や生活文化コースの生徒約90人が参加した。テーマの「ニューセンチュリー」に沿って衣装を仕上げた。男子生徒は人気ゲームのキャラクター「マリオ」などの衣装を披露。女子生徒は華やかなドレスや和服などを身にまといステージ上を歩くと、観客からは大きな拍手や声援が送られた。 手芸部の佐野日和部長は「男性にも入ってもらえて感謝。みんなで作り上げたショーを成功できて良かった」と話した。
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藤枝東高文化祭 創立100年企画でサッカー部員が児童レッスン
藤枝東高は1日、文化祭「千南祭」を同校で開いた。創立100周年企画として、サッカー部員によるサッカークリニックが行われ、高校生と小学生が交流を深めた。 児童約40人が名門校の選手の技術を体感した。部員の指導を受け、シュートやパス、ドリブル練習に取り組んだ。部員対小学生の試合では高校生がむきになる姿や、小学生が得点を決める場面も見られ、保護者や教職員らを楽しませた。 文化祭は、3年生がクラス対抗で競う演劇コンクールの優秀作品の一般公開、生徒有志による空手やダンス、バンドといったステージ発表、ゲームやお化け屋敷、飲食販売などのクラス展も行われ、地元住民らでにぎわった。
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親と離れる環境 徐々に(松尾直博/東京学芸大教授)【もう慣れた?新生活③】
保育園や幼稚園、こども園に通い始めることは、幼い子にとって冒険に出掛けるようなものです。 保育室や園庭は家より広く、過ごしやすいですが、最初はその広さに戸惑う子も少なくありません。大勢の人が行き交い、笑い声、泣き声、騒ぎ声といった刺激もたくさん。色鮮やかなおもちゃや掲示物、遊具は慣れれば楽しいですが、最初は圧倒されて混乱したり、怖がったりする子もいます。 両親や祖父母ら家族、親族と長時間離れて過ごすのも初めてでしょう。園では自分だけを付きっきりで見守ってくれる大人はいません。他の子との小競り合い、物の取り合いは日常茶飯事。譲ったり、我慢したり、待ったりすることが求められます。好きな遊びを
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「夢に向かって目標を」 五輪ソフト金メダリスト・渥美さん 浜松・佐鳴台中で講演
浜松市中央区の佐鳴台中学校区青少年健全育成会は31日、東京五輪ソフトボール金メダリストの渥美万奈さん(34)=同市出身=を招いた講演会を佐鳴台中で開いた。同校の全校生徒と佐鳴台小6年生、保護者ら約350人が聴講した。 「夢をつかむ」と題して語った渥美さん。将来の夢を決めた上で、身の回りの小さな目標を設定し、一つずつ達成することが大切と呼びかけた。「話した言葉は自分も聞いている。前向きな言葉を発するように意識してきた」と自身の経験を語った。周囲へのあいさつや、感謝の気持ちも大事だと説明。「保護者に『ありがとう』と伝えるのが恥ずかしい人は、母の日や父の日に贈り物をしてみては」と呼びかけた。
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好奇心と行動 人生開く【デジタル社会の不登校論③】
私の息子は、小さい頃から工作が大好き。プログラミング教室に通い始めると、ロボットを制作・操縦するロボットプログラミングにのめり込みました。 好きなことと、やりたくないことが明確なタイプだったのと、「保健室登校」した長女の経験も踏まえ、小学校はアクティブ・ラーニング(課題発見・解決に向けて主体的に学ぶ学習)中心の国立に入れました。 そこは先生が一方的に教えるのではなく、生徒の意見や個性を尊重する教育環境。息子の自主性はぐんぐん伸び、仲間と一緒にロボットプログラミング大会を目指すように。私も本人がやりたいことを全力でサポートしました。 息子は小学3年生で世界大会に日本代表として出場し、7位
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小学校教員免許 なくても受験可 青森、担い手不足解消
小学校教員のなり手不足解消につなげようと、青森県は2024年実施の小学校教員採用試験で、幼稚園や中学校の教員免許があれば、受験できる特別選考を始める。合格後3年以内に小学校の教員免許を取れば正規採用するほか、取得前でも臨時講師として勤務することも認める。県によると、全国的に珍しい取り組み。 県では23年実施の小学校の採用試験倍率が1・1倍に低迷。公立小全体で60人以上の教員が足りない時期もあった。県教委の担当者は「産休や病気療養などで欠員が出ても代わりが見つからず空席のままのケースが少なくない」と話す。 今回の特別選考は、幼稚園や中学校で3年以上働いた経験のある人が対象で、こうした人は小
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浜松の中学部活 地域移行 市教委 指針策定へ 25年度
中学校の休日の部活動を2026年9月以降、地域クラブ活動に移行することを目指す浜松市の地域クラブ活動協議会は31日、24年度第1回会合を中央区の市教育委員会で開いた。市教委は25年度に「休日の部活動の地域移行に関するガイドライン」を策定する方針を示した。 ガイドラインは運営団体や指導者、活動場所などの指針を示す。生徒が自主的、自発的に参加できることや、指導者のコンプライアンス意識徹底へ向けた方策などを規約に明記する。公共施設の優先利用の検討や教員の兼職兼業制度の整備、指導者派遣システムの構築といった論点についても協議する。 委員からは、平日の部活動は継続することを強調するよう求める意見や、地
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中学生 課題解決へ地域活動 あいさつ、環境美化、防災テーマに 菊川市教委プロジェクト 地元に関心、自己肯定感向上狙い
菊川市教育委員会は本年度から、中学生が主体になって取り組む地域活動「まちづくり三大プロジェクト」を始めた。地域課題の解決に向けて活動することで、生徒の地元への関心と自己肯定感を高める狙いがある。 プロジェクトはあいさつ、環境美化、防災のテーマで、年間通じて行う。市内中学3校の生徒会を中心に住民から課題を聞き取り、活動の計画を立てる。 5月中旬には、第1弾としてあいさつプロジェクトを行った。地域住民へのアピールと高校生との交流を目的に企画した。菊川西中生8人と常葉大菊川高生3人が、市内の交差点で元気よく「おはようございます」と住民に声をかけた。菊川西中3年の増田遥飛さんは「あいさつをするとモチ
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島田市教委 初倉小、初倉南小児童の放課後教室開級 フレンズクラブで体験学習
島田市教委は29日、初倉小と初倉南小の児童を対象にした放課後子ども教室「フレンズクラブ」の開級式を同市の岡田公会堂で開いた。1~6年生30人が学校や学年を超え、地域住民の協力で来年2月まで体験学習に取り組む。 初回は班分けや班長、副班長決め、スタッフや協力員の紹介などオリエンテーションを行った。記念写真も撮影した。児童はクリスマス飾りや和菓子作り、陶芸など全25回の活動に参加する予定。
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浜松いじめ認知 小中で増 23年度 市教委報告
浜松市教育委員会は29日、2023年度に市内の小中学校で起きたいじめの状況について、認知件数が小中学校ともに増加したことを定例会で報告した。 小学校は7044件(前年度比3184件増)、中学校1628件(同605件増)だった。小学校低学年での増加が目立ち、発見の経緯はアンケートが多かった。 増加理由として、23年度は新たにタブレット端末でもいじめに関するアンケートを実施するようにし、被害を訴えやすくなったと分析。学校は「どの子にもいじめは起こりうる」との危機感を持って児童生徒の声を聞く機会を増やしているとの対応状況も報告した。 市教委は交流サイト(SNS)上でのいじめも、ネットパトロール事業
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大自在(5月29日)教育ムラ
誰かが「おかしい」と声を上げることはなかったのだろうか。横浜市教育委員会が教員による複数の性犯罪事件の公判で、多数の職員を動員し一般の人が傍聴できないようにしていた。 市教委が傍聴を命じた延べ人数は、4事件の公判計11回で525人に上る。いずれも業務としてだ。「被害者のプライバシー保護のためで、加害者をかばう意図はなかった」とし、保護者から情報が拡散しないよう多くの職員に傍聴してほしいと要望があったとするが、少なくとも2023、24年度の3事件では被害者や被告を匿名にするなどの措置が取られていた。 裁判の公開は憲法で保障されている原則だ。市教委は「そこまで考えていなかった」と釈明した。だ
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静岡のいじめ被害少年「学校は真実隠すな」 控訴審初弁論、7月判決
静岡市立千代田小で2017年度にいじめを受け、適応障害を発症したなどとして、当時5年生だった男性(17)が同級生7人とその保護者、担任と校長、市に損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が28日、東京高裁であった。男性が「学校は安心・安全に生活できる場所であってほしい。被害者の声に耳を傾け、真実を隠さないでください」と意見を陳述し、結審した。判決は7月25日。 一審静岡地裁は23年の判決で、男性の名前に「菌」をつけて他の児童に擦りつける「菌回し」と呼ばれる行為をいじめに該当すると判断し、同級生6人の保護者に88万円の支払いを命じた。一方、暴行されたなどとする訴えを退け、同級生のうち残る1
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沼津茶、食べて飲んで親しむ 小中学校など給食に茶飯提供
沼津市はこのほど、地元産新茶による茶飯を学校給食で提供し始めた。6月5日まで市内の小中学校と幼稚園の計38校・園で行い、希望に応じて地元産茶の講座も開く。沼津茶を親しんでもらおうと進めている「愛飲運動」の一環。 27日は愛鷹小で提供し、煎茶で炊いた茶飯を児童に味わってもらった。日本茶インストラクター沼津支部のメンバーも訪れ、3年生を対象にお茶の飲み方や成分、注ぎ方を教えた。 日常的に飲むという小島凜丸君は「甘みや苦みを感じることができた。これからも飲み続けたい」と話した。 (東部総局・田中秀樹)
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「佐吉翁に学ぶ会」が講演会 伝記本の編集振り返る 湖西で元市教委職員3人
湖西市出身でトヨタグループの創始者となった豊田佐吉(1867~1930年)の功績を伝える「佐吉翁に学ぶ会」(村松隼次会長)は26日、同市の西部地域センターで講演会を開いた。佐吉の60回忌を迎えた90年に市が発行した伝記本について、編集に携わった元市教委職員3人が当時の思い出を振り返った。 講演したのは、市教委社会教育課に勤務していた鈴木智さん(93)と吉田建二さん(77)、石田正志さん(77)。60回忌に合わせて豊田佐吉記念館で生家の復元などが進む中、市は記念事業として佐吉と古里に関する初の伝記本「湖西の生んだ偉人・豊田佐吉」を発行した。佐吉と交流のあった人たちによる座談会の記録や、地元に伝
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木のおもちゃ美術館、基本設計発表 御殿場の自然と文化発信 溶岩隧道や富士山麓演出
御殿場市は27日、2026年夏に同市印野の「富士山樹空の森」敷地内に開館を予定する「富士山 木のおもちゃ美術館」(仮称)の基本設計を発表した。地元産木材との触れ合いを通じた多世代交流の拠点とするとともに、同市の自然や文化の魅力を発信する仕掛けを多数設ける。 鉄骨造り2階建て、延べ床面積1348平方メートル。1階は「富士のもりひろば」と題し、印野の溶岩隧道(ずいどう)を意識した木のトンネルや富士山麓の自然を演出した収穫遊びエリア、吹き抜け空間と角材を削り出して作る大型オブジェ遊具、湖や湧き水を連想させる木材のたまごプールを設ける。2階の「富士のさとひろば」は文化・風習がテーマ。小屋遊びやまま
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「正解」覚える授業に疑問【デジタル社会の不登校論②】
なぜ「学校に合わない」子どもが増えているのか。私がその背景を考え始めたのは、娘が小学校に行きたがらなくなったことがきっかけでした。 娘は、特定のクラスメートに対する先生の態度を「理不尽」と感じたり、自分が意見を言っても先生に否定され納得できなかったりしたことがありました。それで学校に行っても、保健室で過ごす時期がありました。 私はどちらかが悪いのでなく、「学校の仕組みに問題があるのでは」と考えるようになりました。つまり、自分が通っていた昭和時代から教育方針がほぼ変わっていないということです。生徒は黒板を見て、教員が教科書に沿って教える「正解」を覚える学び方。高度経済成長期を含め工業化を目
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なくなる学校。地域にできることは?⑧ 読者とラジオリスナーの意見【賛否万論】
急速に進む少子化を踏まえて「なくなる学校。地域にできることは?」と題し、学校統廃合と地域の関係を取り上げてきたシリーズも今週で最終回です。学校よりも先に、地域で雇用を生み出す戦略が必要だという投稿もありました。今回はSBSラジオのリスナーにも同様のテーマで意見を聞いてみました。新聞読者の声と合わせて紹介します。 外部の目線で活性化模索 読者 大島宏幸さん(長泉町) 61歳 まずは、地域で意見を出し合うというプロセスが大事です。学校がなくなると困りますと要望を上げるだけでなく、地域からどのように学校と連携するかの意見を出すこと。静岡市清水区両河内地区の中山治己連合自治会長のようなけん引役
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県立高教頭がセクハラ、停職2カ月 静岡県教委
静岡県教委は23日、同僚女性の体を触るなどのセクハラをした静岡県西部の県立高の男性教頭(51)を停職2カ月とするなど、教員3人の懲戒処分を発表した。 教頭は4月5日に飲食店で行われた同僚との懇親会で、隣に座った女性教職員の体に触り、帰り道で自身が宿泊するホテルに誘う発言をした。女性は2日後に教頭から謝罪の電話を受け、校長に報告した。教頭は聴取に対し「酔っていて気が大きくなってしまった」と話したという。 男性教諭(45)は藤枝市内の中学で2023年10月、2泊3日の修学旅行の昼食時にビールを飲み、酒気を帯びた状態で引率業務を行ったとして、減給10分の1(1カ月)の処分を受けた。教諭は学年主
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森町の中学校 植木鉢など割られる
23日午前7時半ごろ、森町谷中の町立旭が丘中で、敷地内に置かれた植木鉢などが割られているのを出勤した職員が見つけ、袋井署に通報した。同署が器物損壊事件として調べている。 同署によると、屋外の器具置き場付近に置かれた植木用の鉢と瓶計2個が割られていた。テニスコートの審判台が倒されていたほか、グラウンドで花火をした痕跡も確認された。22日午後7時ごろまでは異常はなかった。 同校では4月にも朝礼台が倒されていたことがあったという。
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キャリア教育 夢の大切さ、児童に訴え 教員→バス運転手に転身 雨宮さん(富士急シティバス) 沼津・香貫小
沼津市立香貫小は23日、6年生を対象にしたキャリア教育を校内で行った。富士急シティバスの路線バス運転手雨宮寛明さん(59)と、クリエーティブで課題解決に取り組む企業オーストブルー(三島市)の社長神田輝和さん(35)が夢を求める大切さを訴えた。 雨宮さんは同校などで35年間の教員生活を送った後、運転が好きという夢をかなえようと50代後半で新たな挑戦に踏み切った。「いくつになっても夢はかなう」と児童の背中を押した。神田さんは「天井を決めずに夢を持って行動してほしい」と呼びかけた。 助産師を目指す藤井沙香さんは「何歳でも夢に挑戦できる。かなえたい」と話した。 児童の保護者らが主体となって企画
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「給食大臣」一票託す 応援演説や投票体験 磐田・豊岡北小6年生
磐田市下野部の豊岡北小で23日、模擬選挙「給食大臣を選ぼう」が行われた。6年生約40人が「給食の食べ残しを減らす」という身近な課題をテーマに選挙活動や投票を体験し、選挙の仕組みや意義を学んだ。 教員を目指している静岡産業大スポーツ科学部の2年生3人が大臣候補となり、「アンケートしてみんなが好きな献立を出す」「栄養バランスが整ったメニューに加え、週3回、好きなデザートを用意する」「もったいない精神を学校に広める」とそれぞれの政策を〝公約〟として発表した。児童は支持する候補者の応援演説に挑戦した。 実際に公職選挙で使われる記載台や投票箱が用意され、児童は入場整理券を持って受け付けしたり、本物
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焼津市が教育支援センター新設へ 旧東益津幼稚園に予定
焼津市は23日、市長と教育委員会が教育行政について協議する市総合教育会議の本年度第1回会合を市役所で開いた。不登校児童・生徒の学びの場として、旧東益津幼稚園(同市石脇下)に市内3カ所目となる教育支援センター「東益津チャレンジ」を開設予定であることが市側から報告された。 2023年度の市内の不登校児童生徒数は456人で、前年度比72人の増加となった。学校に通うことが難しい子ども向けには、学習支援を行うチャレンジ教室(教育支援センター)を焼津、大井川の市内2カ所に設けているが、さらなる需要を見据えて増設することとした。 既存の2カ所が座学での学習中心なのに対し、新設の東益津チャレンジでは豊か
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薬物やいじめ 最新情勢把握 静岡県警、少年指導委員研修
静岡県警は23日、県公安委員会から委嘱された少年指導委員の研修会を県警本部で行った。新任を含めた県中部の少年指導委員54人が、SNSをきっかけにした性被害やいじめ、薬物乱用など少年を取り巻く有害環境の最新情勢を把握した。 県警人身安全少年課の竹田一則課長は「スマートフォンは使い方によって悪い情報も入ってくる。闇バイトに加え、覚醒剤や大麻が接触せず入手できる時代」と近年の少年犯罪・被害の傾向を解説。その上で「昔も今も地元密着で見守り、声をかけてもらい、最後は地域で守ることに変わりはない」と協力を求めた。 参加委員は、暴力団排除活動や薬物捜査の現場をテーマにした講話を聴き、少年の非行防止と健
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子育て支援、ニーズとらえて 10代、ひとり親…悩む妊産婦 新知事へ「具体的な施策を」【静岡県知事選】
核家族化や経済不安により、家族や知人を頼れず、孤独を抱えながら育児をする女性は少なくない。悩みを抱える妊産婦に寄り添う浜松市のNPO法人「HEALTHYFAMILY(ヘルシー・ファミリー)はままつ」の月1回の定例会では具体的な事例の報告が相次ぐ。「本人に発達障害の傾向があり、子どもの世話に混乱している場面があった」「配偶者の言葉遣いがきつく、虐待とまで言えないが子どもへ影響が心配だ」。子どもの発達状況に悩む母親、県外出身で親に助けを求められない女性-。妊産婦の支援にあたる関係者は「本当に必要な人に支援が届いていない」と指摘し、次期知事には「子育て世代の現状を把握して、具体的な施策を示してほし
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四大進学率に男女格差 是正へ新知事の手腕期待 静岡県教育ジェンダー・ギャップ指数低迷
地元に複数の大学があり、首都圏が近いにもかかわらず、四年制大学進学率に男女の開きがある静岡県。「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」で教育分野の全国順位は下位に低迷し、男女間の格差が埋まらない状態が続く。県行政のトップを決める選挙に当たり、専門家や女性の進学の障壁解消に取り組む学生は「新知事には格差是正に向けてリーダーシップを発揮してほしい」と望む。 「意思決定層に女性を」 柔軟な科目選択ができる総合学科で人材育成を図る県立駿河総合高。3年生対象に4月に実施した進路希望調査では、男女ともに8割以上が進学希望だった。だが、このうち四年制大学を希望したのは、男子が6割に上ったのに対して女子は
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支援員に励まされ入試へ【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦㊳ 第3部 障害編】
「今日はどうしようかな…」 埼玉県の無料塾「アスポート」に向かう直前の夕方の時間。中3の秋、県立の普通科高校を目指すと決めたものの、高木明は教室に行くかどうか考え込んでいた。 行けばボランティアの大学生や元教員らが一対一で丁寧に教えてくれることは分かっている。だが、行く前は強く緊張し、迷いが生じた。 弱視の視覚障害がある明のために、母の景子は忙しい仕事の合間を縫って付き添ってくれたが、毎回とはいかなかった。 10月、11月と毎週のように通ったが、11月半ばからの1カ月は休む日が続いた。その頃の気持ちを明が振り返る。 「家から遠い上、電車には1人で乗れない。行くのが面倒
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科学技術で伝統文化活性 デジタル書道 台湾で普及
台湾書道界の重鎮が中心になって開発したデジタル書道システムが台湾でじわりと普及している。電子ペンとタブレットで書道を楽しめる同システムは教育現場でも採用され、コンテストも開催。科学技術の力で伝統文化を活性化させる試みとして注目されている。 開発を率いてきたのは中華民国書学会会長の張炳煌・淡江大教授。デジタル化が進み、字を書く機会が減る中、パソコンを使って若い人が書道を楽しめる方法がないかと思案。淡江大の技術系の教員らと共に2001年、開発に乗り出した。 毛筆特有の「とめ・はね・はらい」を再現できるようになるまで苦労したが、09年に専用ペンとタブレット、パソコン用のソフトがセットとなった「
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授業時間増やし英語力強化 さいたま市の小中 英検で成果
英語力の必要性が求められる中、さいたま市は8年前から小中学校で学ぶ英語の統一した独自のカリキュラム「グローバル・スタディ(GS)」に力を入れている。授業時間を大幅に増やし、英語で話す機会を積極的に設けるなど工夫した結果、英語検定試験の成績が伸びている。 同市立大宮南中学校で2月、1年3組の生徒31人が英語の授業を受けた。3~4人のグループになり、1人が黒板上のプロジェクター画面に映し出された「かみしばい」や「おまもり」など、日本の文化に関連する単語を英語で説明した。 教員は英語で「日本語は使わない、動きで伝えない、文章で教える」と注意。生徒は、わさびについて「辛い」「緑色をしている」な
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バーチャル空間が学び場【デジタル社会の不登校論 ①】
「毎日『死にたい』と話していた子が『あしたが楽しみで眠れない』と言ったんです」。これは、私が運営するフリースクール「SOZOWスクール小中等部」に通う子の保護者の言葉です。 学校はデジタル上のバーチャル空間にあり、通う子の多くは通常の学校に合わなかったり、行きづらくなったりした小中学生。パソコン上でアバター(分身)として活動し、共通の趣味を通じて本音で話せる友達ができたり、自分のやりたいことを探求したりして、自己肯定感を高めていく子が多いです。 不登校の小中学生は、2018年度の約16万4000人から22年度には約29万9000人(文部科学省調べ)と4年間で倍増に迫る勢いです。統計には病
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仕事と育児両立へ 細やかな支援を ニーズ探るツール開発 大阪のNPO
産前産後の相談やベビーシッター、家事代行といった、民間団体などが行う子育て支援は広がりつつある。ただし、料理の味付けや掃除のやり方などの好みや習慣は個々人によって違う上、その家庭が抱える別の問題に支援者が直面することもある。 こうした複雑な事情が絡む中で、必要な支援を的確に把握するにはどうすればいいのか。このほど、病児保育のNPO法人ノーベル(大阪市)は各家庭のニーズを理解するツールを開発。さらに面談して各家庭が求めていることを把握した上でサポートする支援事業を1月から開始した。 ノーベルは2010年から、病気の子どもを親に代わり自宅で看病する訪問型の病児保育を実施。今年からはサービス
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気質、個人差を理解して【もう慣れた?新生活 ①】
入学や進級、転居などに伴い始まった新生活。わが子が新しい環境に慣れるだろうかと、心配している保護者は多いでしょう。そもそも“慣れる”とは、どういうことでしょう? すぐ慣れる子、そうでない子がいるのはなぜでしょうか。 社会的な環境に慣れることを、専門用語で「適応」と言います。つまり、従来とは異なる環境やルール、慣習など求められる状況に合わせて自分を変えていくこと。小学校に入学して学校生活に慣れていくことも適応の一例です。 物理的な環境に慣れることは「順応」と言います。これは一定の時間、あるいは繰り返し同じ刺激を受け感度が低下していくこと。例えば、最初に部屋へ入った際
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学生が求める知事像は? 静岡大生がアンケート調査 「協調型」トップが理想
静岡大人文社会科学部法学科の政治学ゼミ(井柳美紀教授)の学生がこのほど、同大生を対象に選挙に関するアンケートを実施した。26日投開票の知事選については、知事に求める資質・能力として「調整力・バランス感覚」「県民の声を聞く力」を選択する学生がそれぞれ40%程度いた。「リーダーシップ・決断力」は17%にとどまり、協調型のトップを理想とする学生が多いことが分かった。 アンケートは7~10日、同大の1~4年生153人を対象に行った。 候補者に期待する政策(複数回答)で最も多かったのは「経済政策」で、81人が選択した。「リニア中央新幹線建設工事への対応」が79人、
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「立派なワサビ!」80本収穫 富士宮・井之頭小、校内で栽培
富士宮市の井之頭小は17日、学校敷地内で児童が育てたワサビを収穫した。3~5年生の24人が緑色の葉が広がるワサビ田に入り、約80本を丁寧に抜き取った。 児童が1年前に苗を植え、田の中の草取りや水路の掃除などを担ってきた。澄んだ湧水が流れ込むワサビ田に長靴で入ると、一本一本を根元から引き抜いた。引き締まった根茎に歓声を上げ、タワシで泥やひげ根をきれいに落とした。 栽培は地域で生産する杵塚真美さん(62)と長男の健志さん(38)が手伝っている。今季は水温や湧水の流れに恵まれ、生育は良好という。 天ぷらや三杯酢漬けなどの調理方法を紹介し、全校児童が家に持ち帰った。後藤治樹さん(5年)は「立派
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新教育委員 勝呂さんに辞令 伊豆市教委
伊豆市教育委員会の辞令交付がこのほど、同市役所で行われ、新任の勝呂留奈さん(49)=同市土肥=が菊地豊市長から辞令書を受けた。任期は4年間。 勝呂さんは「子どもたちの心情や環境は常に変わっている。児童生徒の目線に立って取り組みたい」と話した。修善寺、中伊豆、天城の3中学を統合した「伊豆中学校」が2025年に開校することについて「土肥小中一貫校とも連携を図り、子どもたちが地元に誇りを持てるようにしたい」と述べた。 勝呂さんは18~23年度の間に同校のPTA役員を務め、昨年は市学校部活動在り方検討委員会としても活動していた。
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こども計画策定へ 浜松市、福祉審議会で報告
浜松市は16日、4月に施行されたこども基本法に基づき「市こども計画」(仮称)を策定すると、市役所で開かれた2024年度第1回市社会福祉審議会の児童福祉専門分科会で報告した。 同法はすべての子どもが幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、市町村も計画策定に努めるよう定める。市は計画案を作成、修正し、12月にはパブリックコメント(意見公募)を行った上で25年3月の策定を目指す。 計画策定に向け、市は23年度に市民アンケートを実施。核家族化の進行などを背景に子どもの発育、発達に不安感がある家庭が多いという課題や、16~17歳時の進学・進路の相談体制を充実させる必要性などを把握している。
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コラム窓辺 少年鑑別所の図書室(中田健児/静岡少年鑑別所・法務少年支援センター静岡所長)
少年鑑別所には少年用の図書室があります。少年鑑別所の収容期間はおよそ4週間。その間の娯楽、自主学習のためです。当所の蔵書は約2400冊。性別、年齢、学力、知能、流行、国籍などを考慮し、小中高の学習参考書、資格取得や就労支援に関する実用書、小説や漫画本、外国語図書を整備しています。 ここで大切なことは、少年に興味を持ってもらえる本、少年の知能、学力で読み切れる本をそろえることです。大人の目線で良かれと思って偉人伝や自己啓発本などを配架しても、誰も手に取りません。少年の多くは、家庭や学校で読書を楽しめるような平穏な環境で育ってきていませんし、少年鑑別所で読書するのもまずは暇つぶしです。漢字の読
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飛龍高が人工芝グラウンド整備 沼津市の高校で初
沼津市の飛龍高は15日、人工芝グラウンド完成記念式を同校グラウンドで行った。同校によると、人工芝を整備したのは市内の高校で初めてという。 記念式には運営する沼津学園の関係者や斉藤浩幸校長、同校サッカー部員など約150人が出席し、テープカットをして完成を祝った。斉藤校長はサッカーやソフトボール競技に加え、学校行事などで活用できるよう200メートルトラックが引ける利点を説明し、「非常に使いやすいグラウンドに仕上がった」と喜んだ。生徒会長の3年、高村巧さん(17)は「恵まれた環境でスポーツを通じ、地域社会に貢献したい」と話した。記念式後、園児とサッカー部による交流も行った。 2月に工事が始まり
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共に脱炭素考えよう 関心ある高校生募集 静岡県と静岡大が連携事業
静岡県と静岡大による連携事業「高校生カーボンニュートラル・ラボ」は、気候変動やエネルギー問題などに関心のある県内の高校生が脱炭素につながる企画を考える環境ワークショップ「アオハル!エコロジー・ラボ」の2024年度のエントリーを募集している。 県と静岡大が23年度から始めた人材育成事業。高校生が地元企業や大学生のサポートを受けながら脱炭素につながる企画を考案し、25年3月に地元の事業者や団体に成果を発表する。 発表までの過程を重視する「ベーシック」コースに加え、24年度から企業や団体の支援を受けながら成果を追求する「アドバンスト」コースを新設した。 参加希望者は6月9、16、23、30日
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多忙と長時間 悲痛な声 県教委の採用試験 小中学校受験者数12年度1448人→23年度1043人【静岡県知事選 静岡の現在地④教員不足】
2年前からスクール・サポート・スタッフ(SSS)として富士宮市立富士根南中に勤務する淵沢由美子さん(51)は朝8時の出勤時から正午の終了時間まで、教材や配布文書の印刷業務に追われる。 静岡県教委は2018年度からSSSを全小中学校に1人配置し、教員の負担軽減の切り札として力を入れてきた。印刷やデータ入力、小テストの採点補助、電話対応など、子どもに直接関わらない業務を補助する。 同校は大規模校のため、淵沢さんの業務はほぼ印刷で終わってしまう。金野教之校長は「SSSの存在で、先生も仕事に優先順位を付けるなど良い影響が出ているが、理想を言えば各学年に1人ほしい」と、学校規模に応じた配置を望む。
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社説(5月14日)2024選択 知事選 教育現場の改革 個を尊重し学び充実を
教育は自己実現を支え、社会の基盤をつくる重要な営みだ。時代の縮図ともいえる教育現場は今、多くの課題を抱えている。不登校やいじめの増加、担い手である教員の過重労働などだ。加速する授業のデジタル化にも対応しなければならない。静岡県や県教委は主体的に現場の課題解決に取り組み、子どもそれぞれの個を尊重することで学びを充実させる必要がある。 子どもたちが個性を発揮し、伸び伸びと学ぶための大前提は教員がやりがいを実感し、生き生きと教壇に立つことだ。だが、近年は過重労働や精神疾患による休職の増加などから「ブラック職場」とまで呼ばれる不人気な状況に陥っている。 教員の確保策を検討している中央教育審議会
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静岡の小中学校 給食からストロー削減開始 脱プラ、環境保護意識
静岡市内の公立小中の学校給食で今春、プラスチックストローを使わずに牛乳を飲む「ストローレス給食」の取り組みが始まった。プラスチックごみ削減とともに、子どもたちの環境意識を高めようと、市教育委員会が各校に段階的な実施を呼びかけている。 静岡新聞社が同市以外の県内34市町の学校給食担当部署に尋ねたところ、市町単位でストロー削減を推進していると回答した自治体はなかった。全国で近年広がる取り組みだが、県内では先進的な事例と言えそうだ。 4月下旬、同市葵区の市立麻機小の給食時間。児童の多くは牛乳パックの口を開き、家庭から持参したコップに牛乳を注いで飲んでいた。プラごみの海洋汚染問題をテレビで見たこ
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科学研究「STEAM」スクール受講者募集 静岡大
静岡大のSTEAM教育研究所は20日まで、県内5カ所で開講する「静岡STEAMフューチャースクール」の参加者を募集している。受講無料。 小学5年から中学3年までが対象で、浜松(静岡大情報学部)、藤枝(藤枝市生涯学習センター)、焼津(ディスカバリーパーク焼津天文科学館)、沼津(飛龍高)、静岡(静岡大教育学部、同大付属静岡中)の各会場15人。自ら設定した科学研究課題に取り組み、専門家から個別指導を受けることができる。活動は6~12月で7日間程度。 問い合わせは同スクール事務局<電054(238)4990><メールshizuoka.steam.ac@gmail.com>へ。
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小6の娘が登校渋り まずは気持ちを受け止めて【親子の相談室】
問 小学6年生女子の母です。娘の登校渋りが4年生の時から続いています。6年生になってからは、学校を休んでしまう日もあり、登校できても教室に入れず保健室で過ごすようになりました。学校を休んだ日は、家でゲームをしたり動画を見たり、好きなことをして過ごしています。小学校最後の年がこのような状態で、中学校に行ったらこのまま不登校になってしまうのではないかと不安です。 答 お子さんの先々のことを考えると親としては不安になったり、なんとか学校に行かせなくてはと焦ったりしますよね。ただし、無理に学校に行かせようとしたり、なぜ行かないのかと理由を追及したりすることは避けましょう。お子さんが気持ちを否
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親子で歩き通学路確認 余裕を持って安全に登下校
子どもが学校へ行って元気に帰ってくるのか、心配に思う親は少なくない。安全に登下校するための対策を、全日本交通安全協会(東京都千代田区)の井上悦希事務局長に教えてもらった。 まず実践してほしいのは、前日までに必要な持ち物を準備し、時間と心に余裕を持って家を出ること。「例えば登校中、忘れ物に気付いて慌てて家へ戻ろうとすると、信号を無視したり、安全確認を怠ったり、焦って周囲が見えなくなる恐れがあります」。特に朝は、通勤通学で急ぐ大人や学生も多いため、車だけでなく自転車や歩行者同士の衝突の可能性も高い。 そのため、実際に使う通学路を親子で歩いてみることも重要になる。ポイントは①子どもの目線で危険
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なくなる学校。地域にできることは?⑥ しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
学校がなくなると地域は廃れるのか、学校がなくなっても地域が廃れないようにするにはどうしたらいいのかをテーマに取り上げてきました。4月5日付本紙で報じましたが、少子化の影響で過去10年間に県内の公立小中学校50校が中山間地を中心に閉校しており、今後、市街地も含めて学校統廃合の動きがさらに進む見通しです。今週もしずしんニュースキュレーターや読者の意見を紹介します。保護者の意見を尊重すべきだという考えや小規模校の良さを生かすべきだという声が寄せられています。 中山間地の廃校に不登校者向け高校 キュレーター 教員おにいさん(静岡市) 通学する私立通信制高校の教員。勤続25年。
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「甘酸っぱい」 給食に手作りジャム 地元のイチゴ使用 袋井市
袋井市の中部学校給食センターは8、9の両日、管内の幼稚園とこども園、小中学校の計12校で市内産のイチゴを使った手作りのいちごジャムを提供した。子どもたちが素材の風味豊かな鮮やかな色のジャムを楽しんだ。 ジャムには浅羽地区で採れたシーズン終盤の完熟の「紅ほっぺ」を使用した。同センターでは朝6時半から仕込みを開始。イチゴを砂糖と合わせてしばらく寝かせ、水分が出始めてからじっくりと煮込んでレモン果汁を加えて完成した。 9日、袋井東小でジャムが並ぶと、児童たちはパンに付けてほおばった。6年の鈴木釉翔君は「昨日から楽しみにしていた。イチゴの味が濃くて甘酸っぱい」と笑顔を浮かべた。 市は「日本一の
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「畑の土ふかふか」沼津市の伝統野菜大中寺いも 沢田小児童が植え付け
沼津市の沢田小2年生が9日、市特産の伝統野菜「大中寺いも」の種芋の植え付けを同校周辺の畑で行った。児童40人が地元生産者らの指導を受けながら、丁寧に作業に取り組んだ。 児童らは等間隔に付けられたロープの赤いマークに沿って手やスコップで10~15センチほど土を掘った。種芋の芽が上になるように植え付け、土をかぶせた。小沢優空君(7)は「畑の土がふかふかで楽しかった。芋の大きさに合わせて掘るのが難しかった」と話した。 同校が大中寺いもの栽培に取り組むのは初めて。PTA会長で農業者の角田清朗さん(48)が企画し、JAふじ伊豆大中寺いも部会が協力した。角田さんは「地元の伝統野菜や農業の楽しさ、大変
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社説(5月6日)教員給与の増額案 現場の負担減が重要だ
教員の確保策を検討する中央教育審議会の特別部会は、公立学校教員の給与引き上げについて素案をまとめた。残業代の代わりとして支給している月額給与の4%相当の「教職調整額」を、10%以上に引き上げるのが柱で、残業代を支払う制度への転換は見送った。学級担任に手当を加算する必要性などにも言及し、特別部会は今月中にも議論をまとめる。 給与改善は重要だが、学校現場で今、最も必要なのは長時間労働の是正だ。長時間労働は心身の健康をむしばみ、教職人気低迷の一因にも挙がる。負担減という課題に正面から取り組み、処遇改善と働き方改革が一体となった施策を確実に進める必要がある。 教職調整額は1972年施行の教員給与
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静岡県内学校、暑さ対策着々 製氷機やクーラー設置 危機管理の手引き見直し「身を守る意識、自ら高めて」
夏の本格的な到来を前に、静岡県内の学校現場が熱中症への警戒を強めている。体が暑さに慣れる前の時期は熱中症のリスクが高く、県と市町の教育委員会は近年、ハード・ソフト両面で対策を進めている。 静岡市葵区の市立城内中は今春、「部活動応援隊」の静岡ライオンズクラブから寄贈された製氷機を保健室前に設置した。けがの応急処置とともに、飲み物の冷却にも使用し、熱中症対策に役立てる方針。気温が26度を記録した4月下旬、水筒に氷を入れた3年の磯部大智さんは「飲み物がすぐにぬるくならなくて助かる」と笑顔を見せた。 同校には昨年度から、スポットクーラー(可搬式冷風機)も配置されている。体育館で試運転した白鳥達
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子どもの数1401万人、最低更新 43年連続減少 総務省統計
「こどもの日」を前に総務省は4日、外国人を含む15歳未満の子どもの数(4月1日時点)が1401万人で、43年続けて減少したと発表した。前年より33万人少なく、総人口に占める割合は0・2ポイント低下して11・3%。人数、割合ともに比較可能な1950年以降最低を更新した。出生数の落ち込みによる少子化の進行がさらに鮮明になった。 人口推計を基に算出した。男女別では、男子が718万人、女子が683万人。3歳ごとの年齢層別では年齢が下がるほど減り、12~14歳が317万人に対し、0~2歳は235万人だった。 4月時点の都道府県別データは算出していないが、昨年10月1日時点の集計でみると、全都道府
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静岡で不登校支える勉強会 5月11日から 初回は蔭山昌弘さんが講演
静岡市の城内カウンセリング研究会は11日から、不登校やひきこもりを支えるための勉強会を同市葵区のアイセル21で開く。来年2月8日までの全10回。 各回とも午後1時半~同4時半。スクールカウンセラーや医師、保育・教育の関係者らが事例を紹介し、悩みを抱える子の支え方を参加者と一緒に考える。初回は、3月まで静岡新聞でコラム「思春期の心 支える力」を執筆した同会代表でスクールカウンセラーの蔭山昌弘さんが講演する。 年会費6000円。1回ごとの参加も可能で1回1000円。問い合わせは同研究会の深沢さん<電090(8333)8754>へ。
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【科学する人】観測天文学者 大内正己さん③ 新発見に欧米も追随
初期の宇宙の姿を探る大内正己さんの信条は「世界中の人が感動するユニークな研究をすること」だ。望遠鏡の性能も含め、天文学分野の最先端を走る欧米との力の差を感じつつも「欧米の観測と似たデータでも、よく見れば未知の隠れた真実を見つけられる」と強く思っている。 大内さんらの発見が世界を驚かせ、欧米の研究者も追随する一大分野に発展したことがある。 米ハワイ島にあるケック望遠鏡で100億年以上前の若い銀河にあるガスの成分を観測する機会を得た。しかし準備を進めている間に米国のチームが同じテーマで先に観測結果を出した。「先を越されたが、望遠鏡を利用する時間はもらっているので観測には行くしかない」。似たよ
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代えが利かない存在(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育⑫】
この連載では、就学前の子どもの能力を測る目安や幼児期の体験の大切さ、幼稚園から小学校への一貫教育の重要性を伝えてきました。 子どもの成長は、幼児期の体験に大きく左右されます。しかし、未就学児に体験させられる範囲には限界があり、言葉も十分身に付いていません。だからこそ、五感を使った体験を効果的にさせてあげて可能性を高めやすい環境を整え、子どもの発達を促すよう根気よく言葉を掛け続けることが必要です。 知っておいてほしいのは、子育てに「これが正しい」という画一的なマニュアルのようなものはないということです。 ノートルダム清心学園理事長だった渡辺和子さんの著書「置かれた場所で咲きなさい」や、米
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なくなる学校。地域にできることは?⑤ しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
少子化が加速する中で学校統廃合と地域の関係をテーマとし、実際に統廃合を経験した学校や地域の事例を取り上げ、保護者や自治会長の意見を紹介してきました。今回は、しずしんニュースキュレーターと読者の声をお届けします。学校統廃合に対する賛否はもちろんですが、少子化に伴う児童数激減の現実を踏まえた受け止めや保護者としての葛藤など、多様な意見が寄せられています。 当事者は心落ち着かぬ日々 キュレーター 内野浩恵さん(富士市) NPO法人県男女共同参画センター交流会議理事。男児2人の母。司会業。市民活動20年。子育て、男女共同参画、防災、まちおこし等の団体に参画 学校の統廃合に
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多様性配慮した教育実現を要望 静岡県教委に市民団体
浜松市の市民団体「静岡県の子どもたちの多様性を拓くプロジェクト」(牧絵美子代表)は4月30日、県庁で県教委担当者との意見交換会を行い、多様な生徒の支援のため専門人材の配置拡充やインクルーシブ課の設置を提案した。 同団体は県内の高校を対象に実施した発達障害やトランスジェンダーに関するアンケート結果を基に要望。生徒の多様性に配慮した教育の実現には、スクールソーシャルワーカーや養護教諭の増員、各校の特色や制服などの情報発信を求めた。県教委の特別支援教育課とは別に、通常学級にいる発達障害の生徒らを支援する「インクルーシブ課」の設置も提案した。 同団体に参加する浜松TG研究会代表の鈴木げんさんは「
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浦川小、幼稚園 閉校・閉園へ 準備会が予定確認 浜松市天竜区
浜松市天竜区佐久間町の浦川小、浦川幼稚園の閉校、閉園に向けた準備会の初会合が30日夕、同小で開かれた。地元住民や教職員、市教委ら約30人が集まり、来年3月に予定する閉園閉校式までのさまざまなスケジュールを確認した。 準備会は閉園閉校式のほか、同小OBの著名人による講演会や記念誌作成などの準備を進める。閉校後、児童が佐久間小に通う際に使うスクールバスの乗降場所や安全対策も議論する。準備会の井辺志久会長は「閉校は寂しいことだが、スムーズに来年度を迎えられるように話し合いを進めていきたい」と話した。 浦川小は今年で創立151年目。2023年度時点で8034人が卒業した。本年度の全校児童は8人。
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小さなテントウムシの奥深い世界 磐田・竜洋昆虫自然観察公園が企画展
磐田市大中瀬の竜洋昆虫自然観察公園は5月26日まで、国内のテントウムシを紹介する企画展「テントウムシ展」を開いている。 職員が市内を中心に国内で捕獲した約20種を展示している。同公園の草むらなど身近に生息するナナホシテントウやナミテントウをはじめ、鮮やかな体色のキイロテントウ、体長1センチを超えるハラグロオオテントウといったさまざまな種類が並ぶ。冬眠だけでなく「夏眠」をする生態や名前の由来を説明する掲示物も設けた。担当職員の荒井克也さん(25)は「同じように見えても、観察するとさまざまな違いがある。奥深い世界を知ってほしい」と話している。 期間中はカメムシのミニ展示も同時開催している。
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卒業・在校生の就職支援 浜松商高OBが企業懇談会
浜松商高のOBなどで組織する就職支援組織「鮭の会」は27日、卒業生や在校生を対象にした企業懇談会を浜松市中央区の同校で開いた。就職活動に臨む約50人が地元企業の担当者と面談し、情報を収集した。 県西部の金融機関やメーカー、運送業者など40社がブースを設けた。参加者はブースを自由に回り、人事担当者から事業概要や採用スケジュールなどの説明を受けた。 鮭の会は県内外に進学した学生の就職支援として、2011年から企業懇談会を実施している。今回で13回目。佐口丈夫司幹事長は「県内で就職を検討する人材と地元企業をつないでいきたい」と話した。
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浜松調理菓子専門学校 火起こしや海洋体験 新入生、親睦深める
浜松市中央区の浜松調理菓子専門学校は26、27の両日、新入生を対象にした1泊研修を同市浜名区の県立三ケ日青年の家で行った。約50人が体験型のワークショップやディスカッションを通じて親睦を深めた。 2年間の学生生活の土台を作り、何を学んで何を目指すのか意識づけようと、2年前から実施している。学生は火起こしやピザ作り、海洋体験など、青年の家ならではの研修プログラムを楽しんだ。 持続可能な開発目標(SDGs)をテーマにしたグループ討議も行われた。学生は「住み続けられるまちづくりを」「つくる責任つかう責任」などの目標と「食」を絡め、地域や社会における課題と解決策などを考えた。
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静岡県高校将棋西部大会個人戦 男子は渡辺さん優勝(聖隷クリストファー3)
第55回県高校将棋選手権大会西部地区大会(県高校文化連盟、静岡新聞社・静岡放送など主催)は28日、男女の個人戦を磐田市見付の磐田南高で行った。男子は聖隷クリストファー高3年の渡辺快さんが優勝した。 男子は21校から199人、女子は6校から11人が参加した。男子は上位10人、女子は上位8人と推薦の大石彩乃さん(磐田南高3年)が5月18日に静岡市葵区の静岡高で開かれる県大会に出場する。 そのほかの県大会出場者は次の通り。 男子 ②丸一健悟(浜松日体3)③永野裕也(浜松西1)④木村太一(常葉大菊川3)⑤久野杏太(磐田南2)⑥佐藤亮輔(掛川西2)⑦大高佑騎(浜松北3)⑧川島悠暉(浜松開誠館3)
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子どもにも金融の勉強を 証券会社が授業や講座 ゲームで身近にリテラシー向上
金融の勉強を子どもや若者にも身近に-。高校や中学で金融教育の内容が拡充され、教育現場でお金にまつわる知識の習得が必修になった。証券会社は社員を派遣し、カードゲーム式の体験型授業や無料講座で理解を手助けする。金融リテラシー(知識や判断力)の向上が、より良い暮らしを送ることや主体的に判断し行動する力を養うことにつながると期待する。 新たな少額投資非課税制度(NISA)が今年1月に始まり、資産運用への関心の高まりも金融教育推進の背景にある。 「時代や環境、選ぶ行動次第で資産が変わり、人生ゲームみたいで楽しい」と笑顔で話す高校1年の女子生徒。3月、豊島岡女子学園高校(東京)で、三菱UFJモルガ
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【科学する人】観測天文学者 大内正己さん② 地球誕生の歴史に感動
「すごく面白い本がある」。小学1年の頃、1冊の宇宙に関する本がクラスで話題になった。この本こそが、大内正己さんが宇宙に興味を抱くきっかけとなった。 今では題名も思い出せないが、約46億年前の地球誕生の歴史が壮大なスケールで語られていた。漆黒の闇に浮かぶ岩石の惑星に大量の隕石[いんせき]が衝突する。そんな地球ができる過程の一場面がイラストで描かれていた。 「今の地球は生命に満ちあふれているのに、46億年前は岩石の塊で、隕石が降り注ぐ恐ろしい世界だった。そのギャップに心を揺さぶられた」 中学生になると研究者への道を強く意識した。心引かれたテーマは、果てしなく大きな宇宙で何が起きたのか。幸い
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清水南高「演劇専攻」スタート SPAC連携、実技指導に力 新入生、5月の野外フェスタ出演
静岡市清水区の清水南高芸術科に本年度、県内で初めてとなる演劇専攻が開設された。県舞台芸術センター(SPAC)と連携した教育によって表現力を向上させ、世界で活躍できる人材を育成する。新入生8人は早速5月3~6日、葵区の駿府城公園で開かれる「ふじのくに野外芸術フェスタ2024静岡」で、SPACの新作「白狐伝[びゃっこでん]」に合わせてパフォーマンスを披露する。 同校は1986年に芸術科を設置し、音楽、美術を専門的に学ぶ環境を整備。演劇教育の導入は、県教育振興基本計画(2018~21年度)や県立高第3次長期計画(18~28年度)で、技芸を磨くための実学を充実させる新学科設置研究の一環として位置
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女子生徒の自転車通学 服装の洋式化により普及(刑部芳則/日本大商学部教授)【近現代 学校制服考⑫】
明治時代の高等女学校(以下高女と略称)に自転車で通学する生徒はほとんどいなかった。その理由は、礼法の所作を良妻賢母の役割として重視する高女にとって、活発な女性像を好まなかったからである。しかし、大正時代に服装改善運動を含む生活改善運動が展開されると、制服や体操着などの洋式化とともに、自転車に乗る女子生徒が増え始めた。 埼玉県の児玉高女(現・児玉高校)は、大正11(1922)年4月に3年制の町立児玉裁縫学校から、4年制の組合立児玉高女へと昇格した。児玉高女の第1期生として入学した生徒は、「入学当初は制服もなく、元禄袖に海老[えび]茶の袴[はかま]をはき、朴場の下駄[げた]を履いて通学しました
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数の感覚 語彙力養う(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育⑪】
私が務める伸芽会は、小学校入試対策の教室を開いています。教える内容は、幼稚園と小学校の教育をつなげる“一貫化”を重視しています。 小学校の入試問題は一般的に、入学後の学習と結び付くように作られています。このため伸芽会では、出題の範囲が、どの教科にどうつながっているかを分析。その結果を基に、算数のベースとなる「数の感覚」、国語に発展していく「言語」、生活科の基礎となる「常識」などの力を伸ばすようカリキュラムを組んでいます。 例えば、すごろくのようにマス目を移動する問題は、数直線を学ぶことにつながります。 等間隔にたくさん並んだ点と点を通って、手本と同じように模写す
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南海トラフ備え防災教育、日常から 愛媛の小学校
17日深夜に震度6弱を記録した愛媛県愛南町の町立柏小学校は、南海トラフ巨大地震に備え防災教育に力を入れる。昨年度は町の防災教育研究校に指定され、防災マップ作りや日常的な避難訓練に1年間取り組んだ。地震の翌18日は児童全41人が無事出席し、防災教育会も実施。前田和美校長(54)は「今回の経験を生かし、地域のために動ける能力を身に付けてほしい」と話す。 南海トラフ地震発生時に最大17メートルの津波が想定される愛南町は、2011年に「防災教育プログラム」を策定。11年度より持ち回りで町内の各小中学校を、防災教育を重点的に実施する学校に指定し、地震・津波の知識や被災時の行動計画などを教える。柏小は
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静岡理工科大グループ 静岡駅北口再開発ビル「M20」新校舎披露 美容実習室も整備
静岡理工科大グループは26日、4月に静岡市葵区の再開発ビル「M20」内に開校した「SISTグループ静岡駅前キャンパス」の完成披露会を同所で行った。難波喬司市長や関係者約170人が訪れ、新たな学びやの開設を祝った。 新校舎には同大情報学部の研究室や静岡デザイン専門学校の全10学科を設置。2024年度から同専門学校が新設した美容系学科用に、美容サロンを再現した実習室も整備し、施術や接客の実践的な技術習得を目指す。最新設備がそろった校舎を見学した参加者は「ここでどんな若者が育つのか楽しみ」と期待を膨らませた。 式典で杉浦哲理事長は「新キャンパスをランドマークに、グループ全体で地域社会の発展に貢
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浜松市の待機児童、4年連続ゼロ 「保留児童」は増加
浜松市は26日、市内保育所施設への入所を希望していても入れない待機児童が4年連続でゼロ(1日現在)だったと発表した。本年度の申し込み分から、希望施設の申請を5カ所から7カ所に増やし、マッチング率を向上させたことなどが奏功したとみられる。 市幼保支援課によると、24年度の申し込み児童数は1万5268人で、前年度から122人増加した。1万7381人(74人減)の定員に対し、利用児童数は1万4824人(78人増)だった。 一方で、特定施設を希望するなどの理由で待機児童から除外される「保留児童」は444人と44人増加した。需要の多い1歳児が希望する施設に入れないケースが多かったという。 市は子
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子どもが「放課後児童クラブ」に入れなかった人はどうしているの?【NEXT特捜隊】
小学校の授業が終わった後、親が仕事を終えるまで子どもを預かる「放課後児童クラブ」(学童保育)。読者から寄せられた疑問を調べる静岡新聞社「NEXT特捜隊」に、静岡市清水区の40代女性会社員から「2年生の娘が児童クラブを利用していますが、4年生になると入れなくなると聞き、心配です。入れなかった人はどう乗り切っているのでしょうか」と質問が届いた。ウェブアンケートを実施したところ、入所できなかった時の対応やクラブ運営への要望などが寄せられた。(生活報道部・伊藤さくら) 12~15日に行ったアンケートには、静岡県内を中心に72人が回答した。「放課後児童クラブの入所や継続を希望したにもかかわらず、
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大自在(4月26日)板書とノート
高校の学校評議員を務めていて、授業の様子を時々見させてもらっている。生徒一人一人がタブレットを使った学びの場に立ち会って実感するのは、教科にもよるが、教員の板書と生徒のノートへの書き写しの機会が少ないことだ。 教育現場に浸透するデジタル活用の授業では、当然の傾向だろう。だが、筆者が高校生の時を振り返ると、黒板とチョークの授業は教員の個性がよく表れていて、授業の魅力にもなっていた。ノートを取ることは、それこそ命綱で自分なりに工夫していたように思う。 学校側に感想を伝えると、教員にとっては生徒に背中を向ける板書が減り、反応などがよく分かるようになったとのこと。映像授業は同じ教科の教員がチーム
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なくなる学校。地域にできることは?④ 有識者インタビュー【賛否万論】
少子化時代の学校統廃合と地域の在り方をテーマに静岡市葵区の藁科川上流域や同市清水区両河内地区の事例を取り上げてきました。今週は全国各地の学校統廃合と地域の関係を研究している筑波大准教授の丹間康仁さん(39)のインタビューです。学校統廃合の背景や課題解決の方向性について聞きました。丹間さんが研究対象としていた千葉県君津市の統廃合の事例も紹介します。 (社会部・大橋弘典) 教委以外の行政も積極関与を 筑波大准教授の丹間康仁さん 筑波大准教授の丹間康仁さん 全国的な学校統廃合の流れを、どのように捉えていますか。 「近年、保護者の方から統合してほしいと声を上げるケースが目立ちます。戦後
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子どものネット被害防止へ 保険でいじめ対策費 補償 SNSで不審者検知、警告
子どもがインターネットや交流サイト(SNS)で被害を受けるリスクへの対策が進んでいる。損害保険会社は、いじめなどの対策費用を補償する保険商品を開発。不審者をあぶり出し、女児らを守るサービスもある。 「子どもがネットやSNSに接する時、多方面でリスクがあることを忘れてはいけません」。青少年への啓発活動をするSNSエキスパート協会(東京)の後藤真理恵代表理事は、警鐘を鳴らす。 やりとりが外部に拡散し、知らない人から中傷が届くと怖い。友人間で「楽しいね」の意味で「面白くない?」と投稿した時に「?」をうっかり外しただけで、不快に思われて無視やいじめを受けるリスクがある。 軽はずみな発信は個人情
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浜松の市立小中学校、児童生徒6万人割れ 減少傾向続く
浜松市教委は24日の定例会で、2024年度の市立小中学校の児童、生徒数を報告した。総数は前年度比1133人減の5万9184人と6万人を割り、減少傾向が続いている。 中学校(49校)の生徒数は230人減の1万9847人。新入学生徒は92人減の6575人だった。生徒数は浜名中(浜名区)の965人が最多で、水窪中(天竜区)の17人が最も少なかった。 小学校(97校)の児童数は903人減の3万9337人で、新入学児童は270人減の6045人となった。児童数は最多が内野小(浜名区)の1120人、最少は浦川小(天竜区)の8人だった。 発達支援学級は児童1710人、生徒756人とともに前年度から増加
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記者コラム「清流」 はしかの恐ろしさ
麻しん(はしか)の感染が3月に相次ぎ、国内の患者は21人と昨年1年の7割を超えた。「まだ全然少ない」との印象は否めないが、国や行政が注意喚起するということが、はしかの怖さを物語っている。 50代以上は幼少期の罹患(りかん)で一定数が免疫を持っているとされ、医師から「記憶がない人は、まず自分の親に確認して、分からない場合は抗体検査を」と聞いた。高齢の親が半世紀近く前のことを覚えているのか疑問だったが「一生忘れられないはず」という。高熱、いったん収まってまた高熱。ぐったりするわが子の体中に「ヒョウのような」発疹が出現―。考えるだけでも恐ろしい。 ワクチンは1歳と「年長」が定期接種のタイミング
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浜松市、放課後児童会委託 地域の需要捉え 整備を【記者コラム 風紋】
小学生が放課後の時間を過ごす放課後児童会について、浜松市は2024年度から、同一仕様による運営委託化に全面移行した。核家族化、共働き世帯の増加に伴って放課後児童会の需要も高まる中、待機児童を減らし、保護者が子どもを預けられる環境の持続性を担保するのが狙い。現役世代が地域に住み続け、働き続けるためにも、育ち盛りの子どもが安心して過ごせる場の確保は重要だ。 放課後児童会の場合、待機児童につながる需要は年度や地域、子どもが習い事を始める夏休み前後でばらつきがある。待機児童数だけでみれば、同市は20年度の495人から23年度に190人まで減少した。ただ、利用者数の予測を立てにくい点は依然として課題
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前園長「全て私の責任」「先を急いでいた」 牧之原園児置き去り死初公判・被告人質問
牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で2022年9月、園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=が送迎バスに置き去りにされ、熱中症で死亡した事件の初公判で、前園長の増田立義被告(74)の被告人質問での主なやりとりは次の通り。 ⇒届かぬ声 子どもの現場は今 保育連載の特設サイト ⇒届かぬ声 子どもの現場は今 保育連載の特設サイト 【弁護側】 -川崎幼稚園ではバスの乗り降りで園児の人数確認をしていたか。 「運転手と補助員で確認していると思っていた」 -事件当時、車内に園児は残っていないと思ったのか。 「補助員がスライドドアをバタンと閉めたので、いないと思った」 -
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千奈ちゃん「バス来てるよ」車内で声も 前園長は気付かず施錠【牧之原置き去り死初公判】
「ケーキバス、後ろから来てるよ」-。静岡地裁で23日に開かれた牧之原市の送迎バス園児置き去り事件の初公判。検察は冒頭陳述で、河本千奈ちゃんがバスに取り残される直前、別の送迎バスの存在に気付き、車内で声を上げていたことを明らかにした。そのとき車内には千奈ちゃんと運転席の園長だけ。その言葉は園長に向けられていたのだろうか。しかし、増田立義被告(74)はその声に気付くことなく、バスを施錠。増田被告は最後に車内を確認しなかったことについて「補助員がスライドドアを閉めたので、いないと思った」「(私用で)先を急いでいた」などと語った。 ⇒届かぬ声 子どもの現場は今 保育連載の特設サイト &r
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松本さん(飛龍高出)伊勢ケ浜部屋入門へ 「夢は関取、精進」 先輩の翠富士、熱海富士在籍
今春、飛龍高(沼津市)を卒業した富士宮市出身の松本莉音さん(18)が大相撲伊勢ケ浜部屋への入門を決め、同校を訪れた伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と23日に報告会を開いた。幕内翠富士関、熱海富士関が卒業生の飛龍高から同部屋への入門は6人目。松本さんは「関取という夢を持ち、厳しい稽古に精進したい」と意気込んだ。 松本さんは身長175センチ、体重145キロ。小学4年生から地元のクラブで相撲を始めたという。下から前に出る押し相撲が持ち味で、全国高校総体に個人や団体メンバーで出場した。 松本さんは「関取が多く、稽古が充実している伊勢ケ浜部屋に決めた」と入門の動機を語った。左足首のけがもあり、同校か
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フタバアオイ240株 1年かけて育成へ 西遠女子学園中・高 浜松市
浜松市中央区の西遠女子学園中・高は23日、京都三大祭りの葵祭で使うフタバアオイの苗240株を市民団体「葵の会遠州」から受け取った。生徒会や自然科学部の生徒ら約30人を中心に、同園の庭園で1年かけて育てる。 校内で贈呈式が開かれ、同会の真木仁顧問が代表生徒にフタバアオイの苗を手渡した。生徒たちは日陰の花壇に苗を丁寧に植えた。 同会はフタバアオイを育てるプロジェクトに取り組んでいて、同校が苗を育てるのは3年目。自然科学部の杉山花那部長(16)は「調子をよく見て、力強く育てられたら」と話した。 昨年4月に同会から託され育てた100株は会員が京都の上賀茂神社に運ぶ。
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静岡人インタビュー「この人」 5教科を教えないプロジェクト型学習教室「あむラボ」を運営する 小森史靖さん(静岡市葵区)
小中学生向けのプロジェクト型学習教室「あむラボ」(静岡市駿河区)の代表。2022年10月から始め、法人化を目指し準備している。不登校の児童などが通うフリースクールや、本県発のアイドルグループ「フィッシュボウル」の運営にも関わる。静岡大を休学中。23歳。 -どのような学習教室か。 「子ども一人一人に学生メンターが伴走し、好きなことに夢中になれる環境や社会とつながる体験を提供する。これまでに9人の小中学生が通い、映像制作や作曲、釣り、菓子販売などそれぞれが興味ある企画を数カ月かけて仕上げてきた」 -教室を開設した目的は。 「フリースクールに通う子や親と話す中で、学校の5教科や運動で評価さ
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自転車事故再現 怖さ実感 静岡・中島中でスタントマン招き教室
静岡県交通安全協会静岡南地区支部がこのほど、スタントマンを招いた交通安全教室を静岡市駿河区の中島中で開いた。全校生徒約200人が、自転車が絡む交通事故の再現を目にし、交通ルール順守の大切さを学んだ。 講師を務めたスーパードライバーズ(東京)のスタントマンが、一時不停止の自転車とオートバイが出合い頭に衝突したり、トラックが左折時に自転車を巻き込んだりする事故を再現した。進行役は「誰一人として加害者にも被害者にもならないでほしい」と呼びかけた。交通安全指導員は自転車乗車時のヘルメット着用や県自転車条例で義務化されている保険加入の重要性を訴えた。3年の海野潤さん(14)は「周囲に気をつけて、危機
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遠足にぴったり いなりずし作ったよ 静岡、清水区で親子向け教室
静岡市清水区の市こどもクリエイティブタウンま・あ・るは20日、杏林堂薬局とコラボした親子クッキング講座を開いた。 同薬局の管理栄養士3人が講師を務め、年少から年長児の親子7組が春の遠足やピクニックに合う彩り豊かな「お花のいなり寿司」作りに挑戦した。参加者は親子で協力してご飯を詰めたり、枝豆や卵、ハムなどで飾り付けたりしながら調理を楽しんだ。 調理後には、食べ物が消化される仕組みなどについて絵や模型を使いながら講師が解説した。消化の過程で食べ物が体の中のさまざまな臓器を通る様子を“旅”に例えた説明に、子どもたちは真剣に聞き入った。 (清水支局・大村花)
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小中学校建て替え構想、こども園も一体に 長泉町の企業跡地活用計画 議会臨時会で補正予算案可決
長泉町が老朽化に伴う小中学校の建て替えに中心街にある企業跡地(同町下土狩)を活用する計画で、町がこども園も一体となった事業構想を進めていることが22日、関係者への取材で分かった。子育て支援策の拡充につなげる狙い。跡地に長泉中の新校舎を移転建設し、幼稚園と保育園を再編したこども園を併設する方針を示している。 町議会は同日の臨時会で、企業跡地取得の関連費44億円を追加した特別会計補正予算案を全会一致で可決した。5月下旬までに企業と仮契約を締結し、町議会6月定例会に契約に関する議案を提出する予定。 契約が成立すると、大規模な事業展開となるため、来年度には専門部署の設置を検討している。長泉中の建
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綿の種まき「大きくなあれ」 浜松・中央区で園児、遠州織物理解へ
浜松市中央区の雄踏ちゅうりっぷこども園の年長園児16人が22日、同園で綿の種まきを体験した。 遠州織物のアパレルメーカー「HUIS(ハウス)」(同区)が、久留女木の棚田(浜名区)で取り組む綿花栽培プロジェクトの一環。地場産業への理解を深めてもらおうと、棚田で収穫した綿の種を活用し、織物メーカーの古橋織布(中央区)と企画した。 園児は人さし指で土に穴を開け、長さ1センチ程度の小さな種を植えた。大きく成長することを願い、やさしく土をかぶせた。 9月ごろに実った綿を収穫する。鈴木紗和ちゃん(5)は「種もふわふわしていた。大きくなるのが楽しみ」と笑顔で話した。 (浜松総局・池田悠太郎)
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磐田の認可保育園で新園舎完成 「優しく包み込める園に」
社会福祉法人浜松児童福祉園(浜松市中央区)が建設していた磐田市一言の認可保育園「リーザプレスクール」の新園舎が完成し、20日に竣工(しゅんこう)式が開かれた。関係者約70人が完成を祝った。5月に供用を開始する。 旧豊田南第3保育園として1980年に開設された旧園舎が老朽化したため、敷地内で建て替えた。新園舎は鉄骨2階建てで、延べ床面積は約1100平方メートルと1.4倍になった。定員は3人増の93人とし、地元住民と触れ合う地域交流室や、保護者の悩みなどを聞く相談室を新設した。 竣工式で、寺沢達也園長は「子どもたち、保護者、地域の方々を優しく包み込めるような保育園でありたい」とあいさつした。
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こども食堂に遊び、学びの場 磐田のボランティア団体 ユニットハウス2棟常設 保護者の交流拠点にも
磐田市川袋で「竜洋こども食堂」を運営するボランティア団体「食でつながる心の輪の会」(中村浩之代表)が、敷地内にユニットハウス2棟を常設した。子どもたちの遊びや学びの場として活用するほか、子育て世代が気軽に立ち寄って語り合える居場所づくりを目指す。 静岡県のクラウドファンディング型ふるさと納税制度を利用して整備した。1棟あたり6畳程度の室内に木製玩具やカードゲームなどを用意し、子どもが自由に遊べるスペースを確保した。保護者向けにヘッドスパやハンドスパ、喫茶コーナーを設けて疲れを癒やしてもらい、心の余裕を持って子どもと向き合えるよう支援する。 中村代表はこれまで、里親活動を通じて子どもに対す
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希少植物「しっかり育てる」 浜松湖北高佐久間分校生が植樹
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校のSNP部(自然保護部)はこのほど、絶滅危惧種のナガボナツハゼなど希少植物の苗木の移植作業を同町の上島キャンプ場で実施した。 ナガボナツハゼはツツジ科の落葉低木で、県西部から愛知県東部にかけてしか生息しない貴重種。浜松市中央区で保護活動に取り組むNPO法人縄文未来が苗木を提供し、同NPOの会員3人と部員10人で移植した。ほかにも希少なハルリンドウやヤマツツジなども一緒に植えた。 同NPOによると、ナガボナツハゼは成育管理が難しく、2年の落合美潮さん(16)は「しっかり育て上げることで高校のPRにつなげたい」と意気込んだ。同校は植物の盗掘の禁止も呼
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「テレビの父」高柳健次郎ってどんな人? 浜松出身、先見した研究で産業発展に貢献【しずおか学 偉人の教え編】
「しずおか学」。今回は、静岡県内ゆかりの人物から今を生きる私たちが受け取る「偉人の教え」。取り上げるのは、電子式(ブラウン管)テレビジョンの実験を世界最初期に成功させた「テレビの父」、浜松市出身の電気工学の研究者・高柳健次郎。 「東京の歌舞伎を浜松の母に見せたい」。高柳が浜松高等工業学校(現静岡大工学部)の助教授となりテレビ研究を始めたのは、1924(大正13)年。今からちょうど100年前のことだ。米国でのラジオ放送開始を知り、音声だけでなく映像も無線で送ることができるはずだと考えた。「10年先、20年先を見据えた研究を」。空想の実現へ、地道に努力を始めた。 当時の世界で研究の主流だった
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障害編 担任に憧れ教員を志望【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦㉟ 第3部 障害編】
「いい国つくろう、頼朝将軍」。俳優の中村獅童が、鎌倉幕府を開いた源頼朝を演じ、歌って踊り、解説する。テレビの教育番組「歴史にドキリ」。小6の高木明は教室で画面に見入った。 「頼朝が将軍になった年は1192年だ」。担任の小西友則が解説した。 「優しいし、心に響く授業が多かった。学校が大好きになりました」 明は興奮気味に話す。 歯科検診の前には、小西が児童に呼びかけた。 「虫歯は怖い。放っておくと、脳に影響が出て、死に至ることもある」 それ以来、明は熱心に歯を磨くようになった。 「いじめがテーマの道徳の授業も衝撃を受けた」 懐かしく話す明は今も「あんな先生になりたい」と考える。
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柔軟な思考や やり抜く力【未来につなげる幼児教育⑩】
今、中高一貫校は公立にも広がり、小中一貫校も増えています。小学校から高校までの一貫校も受験先として人気が高まっています。 一貫校の教育観は、学校選びに不可欠な視点です。特に伝統ある学校には創立以来の教育理念があり、その土台となる宗教や思想が時代を超えて学校生活に根付いています。例えば小学校から大学院まで擁する慶応義塾の理念には「独立自尊」があります。小学校に当たる慶応義塾横浜初等部は「自分のなすべきことを考え、それを行うこと」を重視した教育を行っています。 その一方、社会では少子高齢化と国際化が進み、価値観が変化する中で、より一層多様性が重要になるでしょう。 学校側は、こうした変化に対
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生え替わり時期 歯磨きしっかり
5~6歳になると乳歯が抜け、永久歯に生え替わっていく。生え始めの永久歯は虫歯になりやすいので、しっかり磨く習慣をつけたい。 虫歯になりやすい奥歯の溝から小刻みに1本ずつ磨いていく。毛先の当たりにくい前歯など、でこぼこしている部分は歯ブラシを縦に当て上下に細かく動かす。6歳ごろに一番奥の乳歯の後ろに生えてくる歯(第1大臼歯)は背が低いため、斜め横から毛先を当てる。 小学3年生ごろまでは、保護者が磨きにくいところを中心に仕上げ磨きをする。子どもの磨き方をほめ、やる気を伸ばすと良い。定期的な検診も忘れずに。
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起立性調節障害のサポート本 神戸の団体作成
自律神経の不調で体調不良や朝起きられないといった症状が出る「起立性調節障害」の子どもたちの親らで運営する「NPO起立性調節障害ピアネットAlice」(神戸市)が、サポートブック「朝、起きられるようになりますか?」を作成した。 小児科医が監修し、思春期に発症しやすく、不登校の要因にもなる障害について、具体的な症状や子どもとの向き合い方、学校との関係の築き方などを紹介。保護者が抱きやすい不安にQ&Aのスタイルで答え、当事者の子どもや親たちの体験談や、相談窓口も掲載している。 ピアネットAliceの公式サイトで販売(1冊1200円)。収益は「起立性調節障害の医療が及びにくい地域での講演会や勉強
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「最強王図鑑」シリーズ 人がつながるきっかけに 熱く議論、児童に人気
トラとライオンはどちらが強いのか。サメとシャチが戦えば-。「最強」を巡る議論は、今も昔も子どもたちの胸を熱くする。迫力あるイラストと実況風の文章でバトルシーンを描き、小学生たちから圧倒的に支持されているのが、Gakkenの児童書「最強王図鑑」シリーズだ。 動物や恐竜、空想上の生き物がトーナメント方式で対戦するのが特徴。シリーズ累計発行部数は400万部を超え、2月に発表された第4回「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」でも「ドラゴン最強王図鑑」が8位に入った。 「親御さんや先生たちからは嫌われていると思っていたので驚きました」。「総選挙」結果発表会で、担当編集者
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国立大法人化20年 競争原理導入 現場は疲弊 交付金激減、研究に危機
文部科学省の内部組織だった国立大が2004年4月に法人化してから20年がたった。競争原理の導入が大きな目的で、予算の使い道などで裁量が広がり、特色ある教育・研究に取り組みやすくなったとも評価される。一方、人件費などに充てる交付金は減額が続き、現場は疲弊。「腰を据えた研究ができない」との批判が絶えない。 国立大は現在、全国に86校ある。本県は静岡大、浜松医科大の2校に加え、国立遺伝学研究所に総合研究大学院大の先端学術院遺伝学コースを置く。「競争的環境の中で世界最高水準の大学を育成する」との政府方針により、03年に国立大学法人法が成立、翌年に新体制がスタートした。教授会中心だった運営は学長を
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物事のつながり考える 明日への環境Lesson 未来を創り出す力③
前回、「バックキャスティング」でビジョンを描くことをお伝えしました。今回はビジョンに到達するために必要なスキルの一つ、「物事のつながりを考えて構造を見る力」についてです。 最初のポイントは、問題の症状への「対症療法」と、症状を起こしている原因へ働きかける「原因療法」を区別するということです。例えば、海岸にごみが散乱していたとします。皆でビーチクリーンを行ってきれいにします。これはとても大事な取り組みですが、放っておくとまたごみだらけになってしまいます。そこで、ビーチクリーンをしながら、ごみを捨てない町にしていくにはどうしたらいいかといったことも考えないといけません。対症療法だけでは、いつま
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浜松医大が産学官連携でスタートアップ 「医療健康産業集積地に」共同研究や商品化加速
浜松医科大(浜松市中央区)はこのほど、「医療・医学」と「ものづくり」を産学官連携で融合させる同大発のスタートアップ「はままつ共創リエゾン奏(かなで)」を設立した。大学の研究成果や付属病院など医療現場のニーズを、国内外の企業と連携して製品の開発や共同研究、社会実装に結びつける。 資本金1500万円で、同大が出資した。拠点は学内に置き、山本清二学長参与が代表を務める。学内の産学官連携部門は廃止した。これまでは教員らが数年の任期で務めることが多く、研究から社会実装まで5~10年かかるような企画の持続性に問題があったという。 新法人の専門人材が、企業との連携に関する交渉や契約を引き受けることで、
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教員給与上乗せ分増額へ 50年ぶり、2.5倍以上 中教審案、残業代への転換見送り
中教審の特別部会は19日、教員確保に向けた処遇改善と働き方改革の素案を提示した。公立学校教員に残業代の代わりに上乗せ支給する月額給与4%相当の「教職調整額」を、約50年ぶりに10%以上に引き上げることが柱。残業代を支払う制度への転換は見送った。小学5、6年で進めている教科担任制の3、4年への拡大や、学級担任への手当の加算も求めた。 文部科学省は来年の通常国会に教員給与特別措置法(給特法)の改正案を提出方針で、引き上げられれば1972年の施行以来となる。現行の2・5倍の10%にした場合、公費負担は約2100億円増える見込み。特別部会は5月中にも議論をまとめる。 教育現場は長時間労働が問題化
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子育て支援金、全世代徴収 少子化対策法案が通過 衆院本会議
児童手当や育児休業給付を拡充する少子化対策関連法案は19日の衆院本会議で、自民、公明両党の賛成多数により可決され、衆院を通過した。財源確保のため、公的医療保険料に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金」を2026年度に創設。現役から高齢者まで幅広い世代に負担を求める。政府は「実質負担はない」としているが、立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主といった野党は「説明が不十分」などと批判、反対した。 衆院の審議で、政府は社会保障費の歳出削減の具体策や実質負担ゼロの根拠に踏み込まず、参院でどう説明するかが焦点となる。政府、与党は今国会での成立を目指す。 岸田文雄首相が「次元の異なる」とうたう対
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新入生とゲームや合唱 浜松の庄内学園で「迎える会」
浜松市中央区の小中一貫校「庄内学園」で19日、新入生を迎える会が開かれた。新1年生51人のほかに、村櫛小(同区)からの進学で7年生に加わった23人が学校の仲間たちから歓迎を受けた。 学校側の入学式とは別に、5~6年生でつくる委員会が企画運営する同校の恒例行事。新1年生は最上級の9年生に手を引かれ、上級生らのつくるアーチをくぐって入場した。運営委員は演劇形式で学校の魅力を紹介し、児童生徒全員がクイズゲームや学園歌の合唱を行って、笑顔で交流を楽しんだ。 新1年生全員で「これから仲良くしてください。いろいろなことを教えてください」と声をそろえてあいさつすると、上級生や職員から温かい拍手が送られ
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なくなる学校。地域にできることは?③ 先行地区の自治会長インタビュー【賛否万論】
「なくなる学校。地域にできることは?」と題し、少子化時代の学校統廃合と地域の在り方をテーマにしています。前週までは4月に小学校が統廃合された静岡市葵区の藁科川上流域を取り上げましたが、今週は3小学校(旧中河内小、旧西河内小、旧和田島小)と1中学校(旧両河内中)を統合して2022年度に両河内小中が開設された同市清水区両河内地区の先行事例を紹介します。賛否の意見があった住民をまとめ、スクールバスの運営も担う同地区連合自治会長の中山治己さん(76)のインタビューを掲載します。 (社会部・大橋弘典) 学校統合は地域づくりの“道具” 静岡市清水区両河内地区連合自治会長中山治
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全国学力テスト、202万人参加 静岡県内は6万人 小6と中3対象
小学6年と中学3年の全員を対象にする文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が18日、一斉に行われた。国語と算数・数学の2教科を実施し、国公私立の小中計約2万8千校の約202万人が参加。複数の資料を読み解く出題を重視し、デジタル機器といった身近な題材に引きつけて課題を考察させた。都道府県別平均正答率などの結果は7月末に公表する。 児童生徒の生活や学習の習慣を尋ねるアンケートは今回から学習端末を通じて答える方式を導入。全員に配られている端末が勉強に役立っているかといった質問項目があった。テストは従来通り紙の問題冊子と解答用紙を使用し、2025年度から一部教科で端末を使った新方
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タケノコ掘り進め「うんとこしょ」 年長児が収穫体験 浜松市浜名区・細江保育園
浜松市浜名区細江町の細江保育園の年長園児25人が18日、同町の熊野神社近くの竹やぶでタケノコ掘りを楽しんだ。卒園児を子どもに持つ農家の協力で毎年実施している恒例行事。 子どもたちは、土から顔を出したタケノコを発見すると「見つけた」「大きい」と喜びの声を上げ、スコップを使って土を掘り進めた。くわを入れてもらった後、数人がかりで「うんとこしょ」と引き抜き、収穫した。 タケノコは1本ずつ家に持ち帰り、残りは19日の給食で焼き肉丼に入れて味わうという。前嶋一槻君(5)は「根っこがどっちにあるかのクイズも楽しかった。家ではタケノコスープか、タケノコうどんで食べたい」と笑顔を見せた。
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年長園児、サッカー楽しむ ジュビロ磐田スタッフが指導 磐田市と合同教室
磐田市とサッカーJ1ジュビロ磐田による「幼児合同スポーツ教室」が17日、同市のヤマハ加茂グラウンドで始まった。12月まで全23回、市内の年長園児約千人が、クラブアカデミーのスタッフから指導を受ける。 初回は、豊田北部幼稚園と聖隷こども園こうのとり豊田の園児計約60人が参加した。園児はドリブルやボールの止め方、シュートといった基本動作を練習した後、ミニゲームに挑戦。ボールを夢中で追いかけ、得点を決めると仲間同士で跳びはねて喜び合った。豊田北部幼稚園の鈴木智恵ちゃん(6)は「シュートを打ったら、みんなからすごいと褒めてもらえてうれしかった」と笑顔を見せた。 同事業は、子どもの体力向上や他園と
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外国籍小中生の日本語教室無償に 湖西市、負担軽減と受講促進図る
湖西市は2024年度、湖西国際交流協会(KOKO)に委託する外国籍の小中学生向けの日本語教室「ちきゅうっこひろば」を無償化した。従来は1回300円の参加費を集めていたが、23年度に市日本語教育推進会議から受けた提言を基に、24年度一般会計当初予算の事業費を23年度から64万5千円増額し、参加費を廃止した。経済的負担の軽減と受講促進を図る。 24年度の教室は、同市鷲津の市民活動センターで毎週水曜と金曜、同市新居町の上田町公民館で毎週水曜の放課後に開講する。外国にルーツのある小中学生の希望者が参加し、支援員のサポートを受け読み書きを練習したり、宿題に取り組んだりしている。同センターで24年度
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「滑り台楽しい」 移転の特支伊東分校に新遊具 浜松のスズキ教育文化財団が寄贈
伊東市内3小学校の統合で、旧旭小(同市岡)に移転した静岡県立東部特別支援学校伊東分校の子どもたちに向けこのほど、現地に待望の新遊具が設置された。新たな遊び場の誕生に児童らが喜んでいる。 スズキ教育文化財団(浜松市)の特別支援学校支援事業で分校PTAが寄贈を受けた。同分校は2023年春の伊東小の開校に伴って同年9月、いずれも閉校した西小から旭小に教育の場を移して再スタートした。移転先には子どもたちのための遊具がなく、同支援事業に応募したところ要望がかなった。 設置されたのは屋外複合遊具で、滑り台のほか直立した棒を伝って足場を渡る遊びなどを楽しむことができる。15日に児童にお披露目した。小学
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サッカーボール作って遊び、SDGs学ぼう 静岡県協会、海洋プラ再利用 各地で体験会
静岡県サッカー協会4種委員会は2024年度から、海洋プラスチックごみを再利用した組み立て式のサッカーボール制作体験会を、県内で開く各大会に合わせて行う。対象は幼稚園や保育園などの園児。SDGs(持続可能な開発目標)を遊びながら学び、サッカーに触れ合う機会の創出を図る。 取り組みに使用するのはスポーツメーカーのモルテン(広島市)が開発した「マイフットボールキット」。地元企業に協力を依頼してキットを購入し、兄弟の大会に同行する園児や開催地周辺の子どもらが、スタッフから海洋プラスチックごみ問題について学びながら制作する。ボールは参加した園児らに寄贈する。サッカーに興味を持ってもらい、競技人口増に
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園児のこいのぼりもスイスイ 小山・金時公園と町役場前 5月の「金太郎春まつり」盛り上げ
小山町で5月3日に開かれる「富士山金太郎春まつり」に合わせ、まつり実行委員会は会場となる金時公園と町役場前の鮎沢川に約100匹のこいのぼりを掲示している。同7日まで。 金時公園では、地元のするがおやまこども園、すがぬまこども園の園児たちが色を塗った小さなこいのぼり32匹と、地元企業が寄付した大きなこいのぼりが春風を受けて優雅に空を泳いでいる。11日に両園の年長児がロープに結びつける作業などを手伝った。 鮎沢川では、両岸の間約50メートルに飾られたこいのぼり44匹の影が巨大な魚のように水面に映し出され、来庁者らを楽しませている。 (御殿場支局・塩谷将広)
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溶岩や噴火、実験とゲームで学習 長泉で子ども向けイベント
ながいずみ観光交流協会は13日、溶岩や噴火について学ぶイベント「長泉ジオの日」を長泉町のコミュニティながいずみで開いた。訪れた子どもたちが、実験やゲームを通して地形の成り立ちに理解を深めた。 来場者は、富士山や愛鷹山の溶岩を使い、磁石でくっつける「溶岩釣り」や積み上げて遊ぶ「タワーづくり」を楽しんだ。「富士山の溶岩はごつごつしていて丸っこい」「愛鷹山の溶岩は平たい」などと特徴を話す姿が見られた。斜面をつくった立体模型に、溶岩に見立てたチョコレートを流し、溶岩の流れ方や固まり方を観察した。 伊豆半島ユネスコ世界ジオパーク認定1周年から実施し、今回が6回目。
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「紙の絵本に親しんで」こども園などに30冊贈る 東伊豆LC、町長に手渡す
東伊豆ライオンズクラブ(東伊豆町)はこのほど、東伊豆認定こども園とひがしいず幼稚園に絵本約30冊を贈った。滝沢健二会長らが町役場に岩井茂樹町長を訪ね、絵本を手渡した。 6年目の取り組みで、団体の事業費から約3万円を購入に充てた。滝沢会長は「紙の本に親しむきっかけにしてもらいたい」と期待を寄せ、岩井町長は「子どもたちの教育に大変有意義だ」と感謝した。
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紫式部と源氏物語テーマに力作19点 浜名高書道部が浜松・万葉の森公園で作品展
浜名高書道部による書道展が、万葉の森公園(浜松市浜名区)の資料館で開かれている。大河ドラマ「光る君へ」にちなみ、紫式部と源氏物語をテーマにした作品19点が並ぶ。5月6日まで。 平安時代の書物を再現しようと、和歌を散らし書きで表現した作品や、源氏物語に登場する和歌から着想して書いた言葉、詩など独創的な作品が並ぶ。象形文字のような柔らかい文字から力強い太字まで書体はさまざま。出品した生徒の解説も紹介している。 入場無料。月曜休館で、祝日の場合は火曜休館。書道部は同展に合わせて4月29日、書道パフォーマンスを同公園で披露する。2回開催で、午後1時半と午後2時15分。
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「農業のことを勉強して」 JAみっかび、浜松市浜名区の4小学校にジュースと教材寄贈
浜松市浜名区三ケ日町のJAみっかびはこのほど、町内の4小学校に「三ケ日みかん」のストレートジュースと食農教育の教材2種類を寄贈した。 寄贈したのは漫画などで農業が学べる家の光協会発行の雑誌「ちゃぐりん」と、5年生の社会科の補助教材。平山小では森田泰行専務が5年生の代表児童に教材を手渡し「農業のことを勉強して、理解してください」と呼びかけた。
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ホテル売店内にミキハウスショップ開設 浜松・中央区のウェルシーズン浜名湖
浜松市中央区舘山寺町のホテルウェルシーズン浜名湖はこのほど、売店内に子供服ブランド「ミキハウス」のショップを開設した。 子供用の作務衣(さむえ)、甚平、Tシャツ、帽子やベビースキンケアグッズなど約30種類を販売している。ホテル限定の商品もそろえた。 同ホテルは未就学児向けの遊び場を館内に設けるなど、子連れ客向けのサービスを拡充している。
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アマモ増やして豊かな海に 舞阪小児童、巨大水槽に浜名湖海水注ぐ 浜松・中央区「ウォット」
浜松市中央区の浜名湖体験学習施設「ウォット」の中庭で海草「アマモ」の育成が始まるのを前にこのほど、舞阪小5年生約70人が施設を訪れ、巨大な水槽に浜名湖の海水を注いだ。一般社団法人静岡UP(静岡市)の「浜名湖ワンダーレイク・プロジェクト」の一環。 地元漁師の徳増隆二さんや静岡大農学部の笹浪知宏教授らも参加した。徳増さんが「アマモを増やすことで漁業が復活するかもしれない。一緒に頑張ってアマモを増やそう」と呼びかけ、児童らは最大4・3トンの水が入る巨大水槽にバケツリレー形式で次々と海水を注いだ。 今後は水槽に苗を入れて育て、来館者の観察開始は5月ごろを予定している。 アマモは「海のゆりかご」
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春野に伝わる民話を一冊に 静岡文化芸術大生ら、高齢者から84話採録
静岡文化芸術大(浜松市中央区)伝承文学ゼミの二本松康宏教授と学生4人がこのほど、市役所に中野祐介市長を訪ね、同市天竜区春野町に伝わる民話をまとめた書籍「春野のむかし語り」(三弥井書店)の刊行を報告した。 文化政策学部4年の4人は昨年5月から今年2月までに気田、砂川、大時、胡桃平地区で計23回にわたり、地元の高齢者から集団・個別採録を実施し、昔話や伝説、世間話、言い伝えの計84話を掲載した。 同ゼミは2014年度から北遠地域で民話の採録調査を実施し、1年間の成果として年度ごとに書籍を刊行している。書籍はA5判で173ページ。価格は1200円(税別)。
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実用的な「生活日本語」覚えます 浜松市で全国自治体初の講座、6カ国20人受講
浜松市は本年度、日常生活で使う実用的な言葉を学ぶ「生活日本語」の教育プログラムをスタートした。文部科学省の採択を受けた全国の自治体で初の試み。15日に同市中央区の市外国人学習支援センターで開講式を行った。 「浜松版生活日本語コース」と銘打ったプログラムは、1年間で計600時間の講座を行う。生徒たちは週4回通学し、買い物や仕事、通院、子育てといった局面で必要となる言葉を学ぶ。同市在住・在勤で、中長期的に日本に滞在する外国人が主な対象。市から委託を受けた浜松国際交流協会が運営に当たる。 本年度はフィリピン、ベトナム、ウクライナ、ブラジル、ペルー、中国の6カ国20人が受講する。生徒たちは開講式
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思春期の娘と父の関係 大人へ変化、理解し接して【親子の相談室】
問い 中学2年の娘を持つ父親です。中学生になった頃から、私が話しかけてもまともに返事をせず、不機嫌な顔をしたり、無視したりします。母親とは学校や友達のことなど、話をしているようです。思春期の女の子は父親を毛嫌いすることもあるとは聞いていましたが、父親としてどのように接するのがよいのでしょうか。 答え 娘さんが幼い頃には、抱っこをせがんだり、手をつないだりして甘えてきたのでしょう。それが思春期になって、父子の距離感が感じられるようになったのですね。特にお母さんとは仲よく会話している姿を見ると、お父さんとしては寂しく感じられることでしょう。 娘さんは思春期で身体も心も子どもから大人に変化して
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理科の授業を深く、面白く 先生同士でアイデア 藤枝のサークル
全国的に教員不足が深刻化する中、藤枝市を中心に活動する理科教育サークルの教員が、理科教育の質の向上と教員のコミュニティー拡大を目的に、授業の実践例や教材などを紹介し合う取り組みに励んでいる。静岡県内外の小中学校の教員らが所属し、子どもたちに理科の楽しさを伝えようと試行錯誤を重ねながら、若手教員や大学生らにも仕事の魅力を発信する。 サークル名は「SCIENTIA(スキエンティア)」。サイエンス(科学)の語源となったラテン語で「知識」を意味するという。2015年1月、発起人の藤枝市立青島中の高橋政宏教諭(41)ら4人が立ち上げた。「理科で人とつながる」サークルを目指し、毎月1回、平日夜に同市
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生活苦 夫婦げんか絶えず【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦㉞ 第3部 障害編】
小学校の教室に、入学したばかりの幼い高木明が座っていた。担任が黒板に大きく文字を書く。 「よく見えないな」 そう思ったことを20代の今も明は覚えている。生まれつきの弱視について母の景子が学校に伝えており、すぐ一番前の席にしてもらえた。 自宅に帰ると、一軒家の自分の部屋にかばんを置き、祖父母が買ってくれた学習机に向かった。 幼い明には分からなかったが、父の晃司の借金は膨らみ、返済に窮していた。休日は父に連れられてパチンコ店によく行った、と明が話す。 「店の隅で、携帯ゲーム機で遊んでいました。二つ上の兄と一緒のこともありました」 たばこの煙が舞う中、父は無心に台に向かった。夕方、帰宅
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「おばあちゃん 助けよう!」 芳川北小(浜松)の4人 力合わせ行動 「小さな親切」実行章を受章
浜松市内で倒れ、動けなくなっていた高齢女性を助けようと力を合わせて行動したとして、「小さな親切」運動県本部は10日、芳川北小(同市中央区)の6年生4人に「小さな親切」実行章を贈った。 受章したのは荒岡大夢君(11)、粟野尊陽君(11)、百々将太朗君(11)、松永海和君(11)。2月2日午後5時ごろ、4人は歩行中の女性が転倒したのを目撃。女性はつまずいて頭を電柱に打ち付けて出血していたという。自宅が最も近かった粟野君が毛布を取りに戻り、全員で救急隊の現場誘導も担った。その後、女性は病院に搬送され、命に別条はなかった。 同校で贈呈式が行われ、同本部名塚地区の堀池理絵支部長が実行章を手渡した。
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なくなる学校。地域にできることは?② 保護者インタビュー【賛否万論】
少子化によって中山間地を中心に公立小中学校の統廃合が加速する中で、地域の核だった学校と地域の在り方が問われています。「なくなる学校。地域にできることは?」と題した今回のテーマ。前週は静岡市葵区藁科川上流域の学校統廃合の動きを整理し、住民の葛藤や本音を紹介しました。今週は統合された旧清沢小で閉校時にPTA会長を務めた和田絹子さん(42)にこれまでの経緯や思い、今後の課題について聞きました。 (社会部・大橋弘典) 新学校核にUターン促進を 旧清沢小PTA会長だった和田絹子さん 旧清沢小PTA会長だった和田絹子さん 旧清沢小の保護者が中藁科小との統合に向けて市教委に働きかけた経緯は。 「
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秀英、Z会が小学生模試 6月、受験無料 顧客獲得・教材開発へ連携
秀英予備校は6月9日、Z会(三島市)と共同で、小学4~6年生を対象にした受験無料の模試「公開実力テスト」を、静岡など計10道県の秀英予備校の拠点校舎で開催する。両社の連携は初めて。少子化などで業界の競争が激化する中、顧客獲得と教材開発に向け、互いの強みを生かす。 Z会が問題を作成し、秀英予備校が模試の運営、採点、データ分析を担う。 秀英予備校は全国に校舎を展開するが、近年は少子化などで生徒の獲得に苦戦し、一部校舎の移転・閉鎖が続く。難関大への高い合格実績を持つZ会と連携して全国での知名度向上を図り、各校舎の生徒数増加を目指す。 Z会は長年のノウハウを生かした良問を提供し、非会員に教材作
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ランドセル 環境と体に配慮 植物素材や布製 来春商戦に
早くも来春の1年生を対象としたランドセル商戦が始まっている。環境問題を踏まえた素材を使った商品のほか、体への負担を減らす機能や軽さと丈夫さを備えた布製が注目されている。 アップサイクル セイバン(兵庫県たつの市)は、2月、パイナップルの葉が主原料のビーガンレザーと呼ばれる素材を使った「パイナセル」の販売を始めた。 廃棄予定だった葉を活用した“アップサイクル”製品。担当者は「子どもたちの未来のために環境に配慮した商品を目指した」と説明する。革製造で排出される二酸化炭素(CO2)の量は牛革の40分の1、人工皮革の5分の1という。 植物由来の素材は他にもあるが、耐
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小中再編9年制 川根本町に「光の森学園」開校 静岡県内2例目
静岡県内2例目となる9年制の義務教育学校「光の森学園」が10日、川根本町に開校した。同町北部地域の本川根小と本川根中を再編した。児童・生徒が新たな学びやの〝誕生〟を祝った。 開校式には薗田靖邦町長や同町議員らが出席し、祝いの言葉を贈った。薗田町長は「校名には一人一人が光り輝いてほしいという思いが込められている。自信を持って活躍してくれることを期待したい」とあいさつした。 同校9年で初代生徒会長を務める橋本煌心さん(15)は「これまで関わりが少なかった小学生年代ともうまくコミュニケーションをとって、まとめていきたい」と抱負を語った。 旧本川根小校歌の校名部分を変更した新しい校歌も披露され
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保育士一斉退職問題 「意思疎通が不足」 掛川市長、会見で指摘
掛川市千羽の千羽すぴか保育園で保育士の大半が一斉退職した問題で、掛川市の久保田崇市長は10日の定例記者会見で「園の経営者と職員、保護者とのコミュニケーションが不足していた」と指摘した。市は園が4月以降も基準を満たす保育士数を確保できているとした上で、引き続き運営状況を確認するとしている。 久保田市長は「民間の園が教育や経営でユニークな方針を打ち立てていくこと自体は否定すべきものでなく、素晴らしい」との認識を示した。一方で「準備期間を置かずに急にやろうとすると保育士や保護者が不安に思い、ついていけなくなるのは当然のこと」と述べ、段階を踏んだ意思疎通を求めた。 市こども希望課によると、問題を
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懲戒3人、教職員処分「自覚を」 浜松市教委、校長会議
浜松市教育委員会は10日、市立中に勤務していた男性教職員3人を懲戒処分としたことに関し、臨時の校長会議を中央区の市教育会館で開いた。宮崎正教育長が市立学校長ら約170人に綱紀粛正を求めた。 宮崎教育長は「子どもたちや保護者、地域の皆さまの信頼を損なう事態。学校教育への影響を懸念している。自校の職員一人一人に教育公務員として自覚を持たせて」と訓示した。 市教委は、市内の入浴施設で2月、男性客を盗撮した20代教諭と、勤務先の生徒と2023年6~11月、キスなどの不適切行為を行った臨時的任用職員の20代教諭を懲戒免職とし、担任する男子生徒に23年9月、体罰を加えた30代教諭を停職1カ月とした。
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静岡県立大が入学式 新入生「知識だけでなく対応力つけたい」
静岡県立大は9日、入学式を静岡市駿河区のグランシップで開いた。5学部や短期大学部、大学院の新入生計901人が期待を胸に新たな一歩を踏み出した。 今井康之学長は式辞で、人工知能(AI)や経済学などの分野が学者や専門家中心の議論になっている傾向に触れ、「市民が学問を理解し活用できるようにすることこそが大学の目的。有意義な学生生活を期待している」と激励した。 新入生を代表して、看護学部の藤田未夢さん(18)は「専門的な知識を信じるだけでなく地元についての知識や多くの物事に柔軟に対応する力を身につけたい」と述べ、「今日の決意を忘れず日々精進する」と力強く誓った。
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島田第一小で統合式、市内最大の児童数に 旧5校出身児童ら門出祝う
島田市の伊太、相賀、神座、伊久美の北部4小学校と島田第一小の統合式が8日、島田第一小で開かれた。新たに完成した体育館で2~6年生が学校の門出を祝った。 山中史章教育長が旧5校出身の6年生5人に新校旗を手渡し、「今日は特別な日。五つの学校が統合したことが分かる校旗の下、楽しい学校生活を送ってほしい」とあいさつした。島田第一小出身の6年中野友斗君(11)は「にぎやかになりそうでとても楽しみ。早くみんなと仲良くなりたい」と笑顔を見せた。 旧5校の児童から文言やイメージを募り、策定委員会が新しく3番を作り替えた校歌も披露された。 児童数の増加に対応した新校舎は昨年11月末に完成した。鉄筋コンク
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共同親権改正法案 子どもの意見募集 ひとり親支援団体 静岡市
離婚後の親権制度を見直し、父母双方が合意できた場合に「共同親権」を認める民法改正案を巡り、静岡市のひとり親家庭の支援団体「シングルペアレント101」がホームページで、ひとり親家庭の子の声を集める活動を行っている。 改正案そのものへの賛否も含め、共同親権制度に対する意見を求めている。法案では共同親権が認められた両親の間で、子どもの教育や医療などをめぐり意見が一致しない場合は裁判所に申し立てる。田中志保代表は「受験であれば志望校の急な変更も想定されるが、裁判所は時限に間に合う対応ができるか。制度によって子どもの思いが置き去りにされないか懸念している」とし、「直接声を聞きたい。法案への賛否がどち
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「教養や専門知識、身に付ける」 静岡産業大が入学式
静岡産業大は8日、入学式を静岡市駿河区のグランシップで開いた。藤枝、磐田両キャンパスの新入生計377人が希望を胸に、新たな一歩を踏み出した。 新入生を代表し、経営学部の鈴木麻朝さん(18)が「先生方のご指導を基に、教養や専門知識、豊かな人間性をバランス良く身に付けていきたい」と宣誓した。同学部3年の長屋泉希さん(20)は「この学校にはやりたいことに自由に挑戦できる環境がある。自分の好奇心に素直になって」と歓迎の辞を述べた。 堀川知広学長は「教職員は、皆さんが明るい未来を描くことができるよう精いっぱい応援する。個性を磨き、自分の進むべき道が見つけられることを願っている」と新入生を激励した。
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学校防犯リーダーに海野さん 袋井市教委
袋井市教委はこのほど、2024年度の市スクールガードリーダーを元警察官の海野純さん(77)=同市広岡=に委嘱した。 海野さんは06年から19期連続でスクールガードリーダーを務める。任期は1年間。登下校時のパトロールや児童生徒、教員を対象にした防犯訓練、各学校で組織する学校安全ボランティアの養成などに取り組む。 市教育会館で委嘱式が行われ、鈴木一吉教育長は「4月は慣れない自転車通学を始める生徒もおり、より事故への注意が必要になる。専門的な視点での助言をこれからもお願いしたい」とあいさつ。海野さんは「子どもたちを犯罪や事故から防ぐために、警察や教員と協力しながら活動していく」と意気込んだ。
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「最後の1年生」9人、元気に入学式 25年度統合の裾野・向田小
裾野市の向田小で8日、入学式が開かれた。少子化に伴い、2025年4月に隣の東小と統合するため、向田小として最後の新入生となる36期生9人が小学校生活をスタートさせた。 新1年生は6年生や地域住民らの拍手に迎えられ、少し緊張した表情で入場。代表児童が教科書と黄色い帽子を受け取り、松本律子校長は「向田小最後の1年をとっても楽しいものにするため、毎日元気に通ってきてください」と呼びかけた。2年生12人が動画で学校生活を紹介し、歓迎の言葉を贈った。 統合に向け、両校の児童は授業や学校行事を通して交流するという。規模の大きい東小を存続校とし、向田小跡地には高台にある東中が移転する。 (東部総局・
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楽しい思い出 つくって ねむの木学園(掛川) 始業式 本年度から英語授業も
女優の故宮城まり子さんが創設した国内初の肢体不自由児のための養護施設として知られる「ねむの木学園」(掛川市上垂木)で8日、始業式が行われた。約70人が出席し、全員で「アメージング・グレース」を合唱して新学期のスタートを切った。 学園を度々訪れている米グラミー賞受賞アーティストのスキップ・マーティンさんも同席した。梅津健一学校長は、マーティンさんを講師に迎えて月1回、音楽を通した英語の授業を展開することを明らかにした上で「大きな病気やけがをせず、元気に過ごしてほしい」とあいさつした。 社会福祉法人ねむの木福祉会の熊谷三樹雄理事長は「つらいことや悲しいことの記憶は薄れても、楽しい思い出は何十
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493人 新たな一歩 静岡理工科大 入学式 袋井市
静岡理工科大(袋井市豊沢)でこのほど、入学式が行われ、編入生を含む学部生と大学院生計493人が新たな一歩を踏み出した。 理工学部建築学科の大石育実さん(18)が「学生生活が実りあるものとなるように努力し続けることを誓う」と宣誓した。木村雅和学長は「大きな出会いと学び、経験が待っている。自分自身で考え、判断し、行動に移すことに挑戦してほしい」と語り掛けた。
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いじめ心身の“傷”見逃さない 浜松の防止学会、初セミナー
法律、医療、教育など幅広い分野の専門家がいじめ対策の質の向上を目指す「子どもいじめ防止学会」(事務局・浜松市中央区)が3月、特別セミナーを開いた。昨春の学会設立以来初のイベント。「いじめ防止対策推進法」施行から10年が過ぎたが、認知件数は増え、子どもの生命・財産に重大な被害が生じたり不登校につながったりする「重大事態」も止まらない。見えてきた課題や対策について、同学会の野村武司代表理事らがオンラインで講演した。 同法では、重大事態の疑いがあるときは学校などの下に組織を設けて事実関係の調査を行うと定めている。 重大事態の調査経験が豊富な弁護士の野村さんは「第三者組織を設けてのいじめ調査は
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【未来につなげる幼児教育⑧】より高い社会性に向けて
子どもは、見る・聞く・話す・考える力が発達すると多くの情報を吸収し、コミュニケーション力が高まります。5歳くらいからは、より社会性が身に付く小学校入学に向け、身の回りの整理などの生活力が付き、活動する範囲も広がります。 また、指示されたことを適切に理解する力や、必要と思ったことを行う自主性、判断力なども高まります。コミュニケーションの機会が増えると、行動力も相乗的に伸びていきます。 伸芽会では50年以上にわたり、5歳児の2泊3日の合宿を行っています。親元を離れ、現地で子ども同士のグループを作り、いろいろな活動に取り組みます。 この合宿では、私たちが重視する「発見・達成・発表」という三つ
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「チーム担任制」静岡市内2小学校で本年度試行 多様な視点、教員の負担軽減にも
静岡市内の小学校で、学級担任を固定せず、複数の教員が学級内での児童の指導や事務的作業を担う「チーム担任制」の試行が始まっている。市教委は本年度、竜南、東源台の2校を研究校に指定。多様な視点で対応することで、子供の良さや変化に気付く機会を増やすだけでなく、教員の負担軽減にもつなげる。 チーム担任制は多面的な情報収集ができるほか、教員それぞれの得意分野を生かした仕事ができ教育活動の質の向上や負担の分散も期待される。子供や保護者側には話しやすい先生を見つけられるといった利点があり、全国で拡大。県内でも私立中・高を中心に取り組みが進められている。 静岡市内では昨年度、城北小が独自に試行した。興
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通学時間、科目選択は自由 フレックス制高校「ふじのくに国際」島田に開校、初の入学式
通学時間帯や科目選択の自由度が高いフレックスハイスクール「静岡県立ふじのくに国際高」の開校・入学式が5日、島田市金谷根岸町の同校で開かれた。志太榛原、小笠地区などから92人が入学し、新たな一歩を踏み出した。 池上重弘県教育長が開校あいさつで「自分の時間を有効に活用して興味のあることに積極的にチャレンジして」と述べた。眺野大輔校長は、同高が教育の軸と位置付ける総合的な探究の時間「クロスボーダー(越境)」を紹介。「教科や常識の枠を超え、自分の可能性を切り開いてほしい」とエールを送った。 海外への進学を視野に入れ、独自の英語学習の時間をつくりやすい点に魅力を感じて入学したという袴田英昌さん(1
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ぴっかぴか1年生「いっぱい遊んでお勉強」 静岡県内の小学校など入学・始業式
沼津市や浜松市など静岡県内の小中学校で5日、入学式や始業式が開かれた。小学校では、真新しいランドセルを背負った新1年生が保護者と手をつないで校門をくぐり、学校生活のスタートを切った。 沼津市大岡の大岡小では新入児童3クラスの78人が、緊張した面持ちで式に臨んだ。高島信子校長は「みんなでいっぱい遊んで、いっぱいお勉強しましょう」と呼びかけた。代表児童の秋本くる実さん、有馬若菜さん、青木優翔君が、高島校長から教科書と交通安全グッズを受け取った。各クラスでは担任教諭が一人ずつ名前を呼び、子どもたちは元気な声で「はい」と返事をした。 静岡市では8日に開かれる。
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静岡文化芸術大で入学式「学び合い、目標への一歩を」
静岡文化芸術大(浜松市中央区)は5日、入学式を同大で行った。文化政策、デザイン両学部生342人と大学院生16人が学生生活の第一歩を踏み出した。 新入生を代表して文化政策学部芸術文化学科の鈴木仁子さん(18)=三島市出身=が「志す分野はそれぞれ異なるが、多彩な文化や背景を持つ仲間と学び合い、理解を深めることでかけがえのない価値のあるものを築くことができると思う。ここでの学びや経験が目標への一歩となることを願う」と述べた。 横山俊夫学長は「学内、図書館、浜松をはじめとする遠州地域の三つを〝勉強部屋〟にして学びを深めてほしい」と呼びかけた。 来賓の川勝平太知事は祝辞で「学生生活がすばらしく充
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なくなる学校。地域にできることは?① 静岡市の事例から【賛否万論】
少子化が進み、県内でも中山間地を中心に小中学校の統廃合が加速しています。小規模な学校は個別対応がしやすいなどメリットもありますが、一定規模を下回ると集団教育が難しいなどデメリットが大きくなるとされ、統廃合は避けられない状況になりつつあります。一方で学校がなくなると地域が衰退する懸念は住民に根強くあります。今週から、少子化の中で学校と地域はどうあるべきかをテーマとして取り上げます。初回は学校統廃合が進む静岡市の藁科川上流域の事例を基に地域住民の葛藤と本音を紹介します。(社会部・大橋弘典) <メモ>静岡市教委によると、2024年4月に旧清沢小、旧水見色小を中藁科小に統合したのは第1段階。第2段
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静岡県内の公立小中学校 過去10年に50校閉校 中山間地で加速、今後は市街地にも
児童生徒数の減少に伴い、過去10年間に閉校した静岡県内の公立小中学校が50校に上ることが4日までの静岡新聞社の独自集計で分かった。子どもの数に応じた教育効果を考えて適正な規模に学校を統廃合する動きが中山間地を中心に進んだ。一方で小中学校は住民のつながりを生み出す機能もあり、学校のなくなった地域はコミュニティーの維持が課題になっている。県内の少子化は中山間地に限らず進んでいて、学校統廃合の動きは今後10年間で市街地に波及する見通しだ。 県教委と静岡、浜松両市教委に取材し、2014~23年度末の小中学校の閉校数を取りまとめた。13年度末までの10年間に統廃合された小中学校は37校だったのに対し
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静岡大、新入生2748人が入学式 「自らの可能性広げる」代表宣誓
静岡大は4日、2024年度入学式を静岡市駿河区のグランシップで開いた。学部生2041人、大学院生707人の計2748人が、新たな学生生活をスタートさせた。 昨年までは感染対策で午前と午後の2部制で行っていたが、今年は学生を分けずに式典を行った。新入生を代表して、教育学部の新谷陸さん(18)=焼津中央高出身=が宣誓。「多様な視点から物事を考え、自らの可能性を広げ、明るい未来を切り開く人材になりたい」と話した。 日詰一幸学長は式辞で「大学は関心や目的によって学ぶ内容を決められる。静大を新たな挑戦の場として、能動的で柔軟性を持って学生生活を送ってほしい」と期待を込めた。
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「子育ての町」長泉 出生率に陰り 地価上昇で転出増、ハードとソフト両面で事業拡充
「子育ての町」のイメージを打ち出している長泉町で近年、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す「合計特殊出生率」と出生数が、ともに減少傾向にある。国や静岡県との比較では依然高水準だが、2023年度からハードとソフトの両面で事業を拡充し、24年度は新たな施策を採用。「長泉方式」と呼ばれる独自策を充実させる。 県によると、22年の合計特殊出生率は全国1・26に対し、県1・33。町の独自調査では、12年の1・99から減少傾向が続き、22年には1・54と歯止めがかかる兆候はみられない。出生数も21年に1998年以来の400人割れをしてからは減少の一途だ。 町は、他市町に先駆けて実施した幼児教育・保
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新入生代表「未来へ知識 身につける」静岡英和学院大・短期大学部
静岡英和学院大と同大短期大学部は3日、静岡市駿河区の同大で入学式を行った。計226人が学生生活の一歩を踏み出した。 新入生は編入を含め大学に140人、短期大学部に86人。永山ルツ子学長は「AI(人工知能)などで生活や働き方はこれから大きく変化する。皆さんには変化について行けるように技術や知識を身につけ、社会で活躍する人材になってほしい」と呼びかけた。 大学の新入生を代表し、教員免許取得を目指すという人間社会学部の藤井耀さん(18)=裾野市=は「新たな仲間たちと高めあい、未来のために知識を身につけたい」と宣誓した。 式典は短期大学部を午前、大学を午後に分けて実施した。
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福祉型大学校「明光学館大学」 静岡市に開校、初の入学式
特別支援学校高等部を卒業した障害のある人などが社会で必要なスキルを身に付ける福祉型大学校「明光学館大学」が1日、静岡市葵区の複合型福祉施設「レキシア鷹匠」に開校し、初の入学式が行われた。 寺田亮一学長はあいさつで、茶人の千利休の和歌「その道に 入らんと思う 心こそ わが身ながらの 師匠なりけれ」を紹介。「決意しなければ何も始まらない」と入学生2人にエールを送り、入学許可証を手渡した。 同校は社会福祉法人「明光会」が運営する。学校教育法で定める学校ではなく、障害者総合支援法の福祉事業を活用した4年制の学びの場。まちを歩いて生活に必要な能力を体得したりする自立訓練を2年、企業実習などに取り組
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不登校者へ聞き取り調査 浜松の連絡会 市教委に結果提出
浜松市フリースクール等民間施設連絡会は深刻化する不登校問題の対策を探るため、不登校の生徒や保護者に対する聞き取り調査を行い、結果を市教委に提出した。このほど、市役所でメンバーの大山浩司さんと西村美佳孝さんが記者会見し、内容を説明した。今後公表する方針だという。 連絡会加盟の4組織が取り組み、匿名で37人分の意見をまとめた。発達障害や体調不良といった要因、学校教員の無理解な言動で植え付けられた恐怖心など学校に行けなくなった背景が語られていて、市が開設している「まなびの教室」に対しても「学校の雰囲気に似ていて怖い」といった意見が目立つ。 フリースクールを運営する大山さんは会見で「学校に行けな
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新一年生の安全祈り ランドセルに思い込める 静岡市駿河区の泉秀寺
静岡市駿河区の泉秀寺は31日、新入学児童の交通安全や健やかな成長を願う「ランドセル祈祷(きとう)」を同寺で行った。市内の新1年生13人と保護者が参列し、事故や病気のない新生活を祈願した。 新年度から使う色とりどりの真新しいランドセルを前に市川博道住職が読経し、子どもたちは緊張した表情で手を合わせた。市川住職は「大般若」の経典を児童一人一人の頭の上に置き、健康と学業成就を願った。 長田西小の新1年生となる伊藤大悟君(6)は「ランドセルを背負って学校に通うのが楽しみ。縄跳びと算数を頑張りたい」と笑顔を見せた。
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過酷な通学路 裸足や下駄 雨には唐傘【近現代 学校制服考⑪】
明治時代から昭和戦前期まで、駅に近い場所にある学校ならともかく、山間部のような陸の孤島に存在する学校に通うのは大変であった。バスも自動車もなく、往復はひたすら歩くしかない。今回は現在では想像を絶する過酷な通学路を歩いた女学生たちの体験記を紹介する。 熊本県の玉名高等女学校(以下高女と略称、現・玉名高校・付属中)では、大正元(1912)年に①約4キロ以上8キロ以内の通学者が43人②約8キロ以上12キロ以内の通学者が5人、同4(15)年に①57人②20人、同6(17)年に①67人②21人いた。彼女たちは毎日この距離を歩くのである。同5(16)年に卒業した生徒は「履物は下駄[げた]ばきで特に米富
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目に病気、父は浪費で借金【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦㉝ 第3部 障害編】
「医学が進歩して、はっきり見えるように手術できたら、とずっと願っています」。遠くを見るような目をして20代の高木明が語る。埼玉県内の駅前の喫茶店。弱視の視覚障害があり、近づかないと文字が読めない。 生まれて間もない頃を母の景子が振り返る。 「瞳が何か光る気がして病院へ行くと、病気があります、と。頭が真っ白になりました。まさかうちの子が、どうなるのって不安でした」 景子は「小さい頃は靴下をはかせるのも私で、常に付いていた」と、今も心配そうに明を見た。 「幼稚園に入ると、団体の中でみんなとやっていけるか、と思うし。小学校ではちゃんと勉強についていけるかって…」 そんな懸念
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「オンライン居場所」で体験、学び 困窮家庭の子、ネット環境課題
経済的に苦しい家庭の子どもは、体験や学びの機会が限られる傾向がある。そうした機会を提供する「オンライン居場所」について、学習支援のNPO法人キッズドア(東京都中央区)がニーズや課題に関する報告をまとめた。 昨年9~10月、キッズドアから食料支援などを受けている全国の困窮家庭の保護者916人と、学習支援などを利用している高校生世代の140人にアンケート調査を実施。参加したい企画や期待する効果について尋ねると、保護者は「学習支援」(43%)が最も多く、高校生は「おしゃべり・社交」(34%)が1位だった。 これを受け、昨年11月から今年1月にかけ親子を対象に、料理を学ぶ、「推し」を語り合うなど
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大切な人失った子どものケア 自然な感情表現 尊重して 無理な励ましや干渉 逆効果 高橋聡美さん(中央大客員研究員)
災害や事件、事故などで大切な人を失った後に抱くグリーフ(悲嘆)。悲しみに包まれた子どもに寄り添うには「グリーフケア」に対する基本的な理解が必要だ。中央大の高橋聡美客員研究員は「グリーフの表現は悲しみや愛惜、怒りなどさまざま。子どもの主体性を尊重することが大切で、無理な励ましや干渉は逆効果です」と語る。 死別を体験した子どもの反応は、100人いたら100通りあります。イライラして攻撃的になったり、葬儀ではしゃいでしまったりする子もいれば、気力をなくしてふさぎ込んでしまう子もいます。いずれも心のバランスを保つための反応で、問題行動や病気と捉えず、見守ってください。 何事もなかったように落ち
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【未来につなげる幼児教育⑦】思考力が高まる4歳
前回説明した「話す力」が身に付き表現する意欲が出てくると、次は相手からの情報や自分の欲求について考える機会が多くなり、思考力が格段に高まってきます。4歳くらいから想像力が豊かになるとされ、思考力の土台となるからです。 おままごとなどのごっこ遊びでいろんな人を演じ、動物や大好きなキャラクターのまねをしたがります。人との関わり方は、それまで親や1人の友達など目の前の人との二者関係から、親以外の家族や複数の人との三者関係に広がるとも言われます。 関わる相手が増えてくると、体験の幅が広がり、それを基に自分の気持ちをどう相手に伝えるかや相手の思いをどう受け止めるか、思考をまとめるようになるのです。
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被災地の子ども支援とは NPOカタリバ 能登で活動
発生からあすで3カ月となる能登半島地震。現地で子どもの居場所作りや学習支援に取り組む認定NPO法人カタリバ(東京都)は、2011年の東日本大震災以降、地震や豪雨水害などさまざまな被災地に入り、県内では21年の熱海土石流災害でも遊び場を設け、子どもたちに寄り添い続けた。能登や熱海、長年の支援活動から見えてきた、被災した子どもたちを取り巻く課題とは。 どの被災地でも、避難所の設営当初は簡素な仕切りしかなく、隣の人の会話が聞こえるほどの距離感。自宅や家族を失った人もいる。大人も極限の精神状態になる中で、子どもが大きな声を出すと、ほかの避難者から直接怒られたり、「黙らせろ」と保護者が言われるのを
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【牧之原・園児バス置き去り検証報告書】7項目の提言 筆頭に「保育者の資質向上」
牧之原市の園児送迎バス置き去り事件の検証委員会が29日に同市に提出した報告書は、7項目ある提言の最初に「保育者の資質・専門性の向上」を挙げた。委員長の永倉みゆき県立大短期大学部教授は「保育や幼児教育は、ただ預かる、一日を無事に過ごすということではない。子どもの未来を育てているという意識が(川崎幼稚園は)薄かった」として、園児と向き合う保育者側の意識が再発防止の根幹を成すと主張した。 「事件については申し訳ないという説明をしていたが、自身や園に課題があったとの認識はなかったように感じた」ー。永倉委員長は、川崎幼稚園の前園長(74)に聞き取り調査をした際の印象をこう振り返った。教育、保育に対す
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牧之原・園児置き去り事件検証委が報告書「安全管理意識が欠落」 バス運転の前園長ら批判
2022年9月、牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で園児が送迎バスに置き去りにされて亡くなった事件の検証委員会は29日、再発防止策などをまとめた検証報告書を市に提出した。報告書は事件当日にバスを運転し園児を車内に取り残した前園長(74)を「安全管理意識が欠落」、所在確認をしなかった元クラス担任(48)らを「園児の安全や成長に向き合う者としての責務を怠った」と批判。提言で、バスの運行に限らず、日常の教育、保育の取り組みから安全の質を高めていく必要性を訴えた。市は今後、報告書をホームページで公開する。 ⇒【検証委報告書・7項目の提言】 ⇒【検証委報告書・7項目の提言
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若者の平和活動、意義強調 高校生大使がメンバー募集 静岡県庁
高校生平和大使静岡派遣委員会は28日、県庁で記者会見し、4月1日から始まる第27代高校生平和大使と2024年長崎派遣代表メンバーの募集を呼びかけた。23年8月に国連欧州本部を訪問した高校生らも出席し、若者世代が平和活動を行う意義を強調した。 第26代高校生平和大使の中野愛子さん(16)=静岡雙葉高1年=は、昨年8月にスイスのジュネーブにある国連欧州本部で、焼津港所属のマグロ漁船「第五福竜丸」が被ばくした「ビキニ事件」についてスピーチしたことを報告。「被ばく者の高齢化が進む中、私たちの世代が過去を知り、行動を起こすことの大切さを感じた」と力を込めた。23年長崎派遣代表の東井上遥華さん(17)
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静岡空港の利用促進、学生目線で提案 日大国際関係学部生
富士山静岡空港株式会社(牧之原市)と産学連携協定を結ぶ日本大国際関係学部の学生による活動報告会がこのほど、三島市の日本大三島駅北口校舎で開かれた。 観光施策を学ぶ宍戸学ゼミの学生10人が参加。本年度実施したアンケートやモニターツアーを通じた空港の利用促進策を同社幹部に提案した。県内在住の10代、20代に同空港を知るきっかけを尋ねたアンケートでは、インスタグラムで認知した人が10%未満と低かったと報告し、メディアやSNSでの露出を増やすよう提案した。若者は手軽に見られるショート動画を情報収集の手段として多用しているとし、TikTok(ティックトック)アカウントの開設も求めた。 学生たちは「
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長泉町3小中学校 建て替えへ初会合 調査特別委
長泉町の3町立小中学校の校舎老朽化による建て替えで、町が中心街の企業跡地を取得する意向に対し、妥当性を協議する町議会調査特別委員会(委員長・植松英樹町議)は29日、非公開で初会合を開いた。 出席議員らによると、副町長と関係部課長を招き、これまでの経緯と購入費用、取得のメリットなどについて説明を受けたという。4月中旬をめどに議会として報告書をまとめる方針。 町が取得を目指すのは、長泉中の西側に位置する不二精機製造所の跡地(約2万5千平方メートル)で、町の中心街で唯一の広大な用地。議会の全3会派が「教育施設整備のために利活用を」との趣旨の要望を町に提出していた。不二精機製造所は2022年、芝
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不登校でも「学校」に行かせるべき?/宿題や家庭学習どう取り組ませる? 半期の振り返り 記者座談会㊦【賛否万論】
前回に続いて、これまで約半年間の「賛否万論」で取り上げたテーマを振り返ります。今回は「不登校でも『学校』に行かせるべき?」と「個別最適な学びへ宿題や家庭学習どう取り組ませる?」。取材に関わった記者3人が有識者やキュレーター、読者の皆さんの意見や取材を通して浮かび上がった課題や思いを座談会形式でまとめました。(社会部・大橋弘典、薬袋貴信、大須賀伸江) テーマ「不登校でも『学校』に行かせるべき?」(2023年11月24日~24年2月2日) #1関連記事 広がる「受け皿」選択肢 フリースクール・自己肯定感高める 私立通信制高校・通学で独自教育も #2インタビュー 一斉教育の限界が
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中学教諭2人を免職 浜松市教委 計3人懲戒処分
浜松市教委は28日、いずれも市立中に勤務する男性教諭3人の懲戒処分を発表した。入浴施設で男性を盗撮した20代教諭と、勤務先の生徒と不適切な行為を行った臨時的任用職員の20代教諭をそれぞれ免職、担任する男子生徒に体罰を行った30代教諭を停職1カ月とした。 20代教諭は2月24日、市内入浴施設の浴場で男性客をスマートフォンで盗撮していたところを従業員に見つかり、浜松中央署の事情聴取を受けた。市教委の聴取に、2023年8月から複数の入浴施設で10回程度にわたって同様の盗撮行為を行ったことを認めた。同署が捜査中で、教諭は「男性に興味があった」と話しているという。 生徒と不適切な行為を行っていた2
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放課後子ども教室、学童と一体運営 4月統合の静岡・中藁科小 下校バス待つ児童に「居場所」
静岡市は新年度、旧清沢小と旧水見色小を統合する中藁科小(同市葵区)で、地域ボランティアによる「放課後子ども教室」を放課後児童クラブ(学童)と一体運営させる方針を固めた。柔軟な運用によって、学校統合で生じる下校時のバス待ち時間に全児童の居場所を確保し、子どもを見守る体制を整える。市によると、一体運営は静岡県内初。 旧清沢小と旧水見色小の児童は路線バスで通学するが、バス運行は学校の日課に合わせられないため、学校の日課が終わってから帰宅用の路線バス到着時刻までの待ち時間の安全確保が課題だった。また、統合後は学区が広がるため児童が帰宅後に子どもだけで遊びに出かけるのも難しくなる。市は一体運営がこれ
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保育士一斉退職、掛川の保育園で説明会 保護者「納得できる回答なかった」
掛川市千羽の千羽すぴか保育園で保育士の大半が一斉退職する問題で、園は28日夜、保護者説明会を開いた。保護者からは「納得できる回答はなかった」「安心して子どもを預けられる園にしてほしい」などの声が聞かれた。 説明会は非公開で、約2時間半に及んだ。出席した保護者によると、園を運営する社会福祉法人ゆにわ会の増田多朗理事長が経緯を説明し、一斉退職の理由の一つに園が進める改革方針との意見の食い違いを挙げたという。保護者の1人は「理念の説明が多かった」と受け止めた。「方針が合わないだけで多くの職員が辞めるのか疑問」と話す保護者もいた。 園が保護者に状況を通知したのは3月15日。保護者の間には不安や戸
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焼津の私立幼稚園 不適切保育疑い「マタハラも」 園は否定
教諭の大半が3月末で一斉退職する私立焼津中央幼稚園(焼津市西小川)で、一部の教諭による不適切保育の疑いや園幹部によるハラスメント行為などの実態が28日までに複数の関係者への取材で分かった。同園側は否定している。 園に子どもを通わせている保護者によると、教諭の1人が言うことを聞かない園児を物置部屋に閉じ込めるような行為が複数回あったという。被害にあった園児は登園しなくなり、そのまま園を離れたという。子どもはその様子を目撃していて、「しばらくその教諭を怖がっていた」と保護者は証言する。 また、別の保護者によると、妊娠に伴い受け持つクラスを交代する女性教諭に対し、園の幹部が保護者たちのいる前で
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川根本町教育長人事不同意「子どもたちに申し訳ない」 町議が経緯など説明
川根本町議会3月定例会で新教育長の人事案が不同意となった議決を巡り町民有志らは27日夜、「教育長人事について行政・議員にたずねる会」を同町山村開発センターで開催した。町民約35人が参加し、議員に説明を求めた。 野口直次議員と佐々木直也議員が出席し、経緯や思いを語った。野口議員は「子どもたちや保護者の方に申し訳ない。町と議会で意見が違っても、よりよい方向に進めるよう歩み寄っていきたい」と述べた。佐々木議員は「(教育長の不在が)子どもたちに直ちに影響する心配は少ないと思うが、長期化すると町全体として教育の指針が失われる可能性がある」と危機感を示した。 参加者からは「なぜ事前に話し合いがなかっ
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地域課題解決へ産学連携 静岡英和学院大が参加 都内で会見
ソフトバンクと全国の大学や専門学校など16校による社会貢献を目的とした産学連携プロジェクトが28日、発足した。「デジタル教育・リスキリング(学び直し)」「ダイバーシティー(多様性)」「環境」を主要テーマに位置づけ、地域課題の解決に向けた研究や人材育成を推進する。静岡県内からは静岡英和学院大(静岡市駿河区)が参加した。永山ルツ子学長が関係者と都内で記者会見した。 同大とソフトバンクは2021年度から、デジタル格差解消を目指す富士市での高齢者向けスマートフォン教室に協力し、学生が講師や補助役を務めている。こうした実績がプロジェクトへの加入につながった。 永山学長はスマホ教室について「大学と学
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賀茂4高校 サテライト制に 静岡県内初 28年度前後導入想定 「本校」下田と「キャンパス」
静岡県教委は27日、賀茂地域の高校4校(分校含む)について、複数校舎を活用し1校として機能させる「サテライト制」を導入すると明らかにした。これまで賀茂における同制度導入は示唆していたが、本校とサテライト化する学校の役割を明確にし、対象となる学校にも踏み込んだ。県教委によると、2028年度前後の本格的な展開を想定する。県外では事例があるが、同制度の導入は本県初という。 県立高再編案を盛り込んだ第3次長期計画(18~28年度)再検討へ設置した地域協議会の最終会合を県下田総合庁舎で開き、説明した。4校は下田(下田市)と稲取(東伊豆町)、松崎(松崎町)、下田高南伊豆分校(南伊豆町)。下田を本校と
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農業理解促進へ 静岡県・静岡市教委に教材 JAバンク静岡
JAバンク静岡は27日までに、食と農業、環境のつながりを図解した補助教材「農業とわたしたちのくらし」約3万4千冊を県教委と静岡、浜松両市教委に寄贈した。 次世代を担う子どもたちに農業の現状を正しく理解してもらおうと2008年から寄贈を続けている。県内の小学5年生に配布する。今年はQRコードを資料に付け、動画も見られるようにした。 県庁でこのほど開かれた贈呈式で、県信用農業協同組合連合会の梶毅経営管理委員会会長が池上重弘教育長に目録を手渡した。
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浜松地域遺産に82件 市教委が認定
浜松市は26日、地域に親しまれた歴史や文化、自然などの地域資源を顕彰する「浜松地域遺産」として、市教委が2023年度に9分類82件を認定したと発表した。 分類別(計15分類)では史跡が41件と最多で、有形民俗文化財が16件、美術工芸品が15件と続いた。主な認定文化財は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が休憩したという中央区大人見町の「腰掛岩」(伝承地)、三方原合戦の際に武田信玄の隊列が三方ケ原から刑部方面に下った道筋の一つである浜名区細江町の「祝田(ほうだ)坂」(史跡)など。同町の春の風物詩「姫様道中」で歌われる「細江小唄」は記憶遺産として2件目の認定となった。 制度を導入した16年度か
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焼津の私立幼稚園 教諭大半が退職意向 職員補充で運営継続
焼津市西小川の私立焼津中央幼稚園で教諭の大半が3月末で一斉退職することが26日、関係者への取材で分かった。教諭ら15人のうち、13人が退職する意向を示しているという。園は新規採用などで運営を継続する見込み。 関係者によると、2月下旬ごろに市と静岡県は10人超の教諭が辞意を固めている状況を把握。園に事実確認したところ、「人員を確保しているため、新年度以降の運営に支障はない」との回答だったという。 園は3月下旬、保護者向けの説明会を実施した。関係者によると、大量退職の原因として園側は、職員や保護者とのコミュニケーション不足を挙げたという。新年度の態勢については9人を補充する見通しを示した上で
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【ウェブ限定】内申点、中学校ごとに公平?寄せられたご意見【NEXT特捜隊】
受験生の父親みつるさん(浜松市、50代)から「高校入試で大きなハードルとなる内申点。付け方は中学ごとに公平なのでしょうか?」と投稿を受け、NEXT特捜隊は内申点の仕組みを紹介した( ▶関連記事 内申点、中学校ごとに公平? 浜松市の保護者から疑問)。また、LINEで内申点についてご意見を募ったところ、疑問・もやもや、肯定的なご意見が寄せられた。一部を紹介する。 内申点に疑問あり 地区によって評価が違う/教員間で不統一/絶対評価は入試に不向き… ◆地区により異なる観点別評価(藤枝市、教育関係の女性、40代) 観点別評価は地区によって違う。例えば「ABB」をある地区では「5
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静岡県立大の理事長・学長に就任する 今井康之さん【時の人】
静岡県立大の薬学部で20年以上にわたり学生を指導し、研究をけん引してきた。「手抜きせず、突き詰めて取り組む学生が多いと自負している」。新学長として力を注ぎたいことは、その学生のための研究、教育、学習の環境整備だ。「まずはしっかり研究できる教員をそろえたい。大学院生を増やし、県内産業に貢献できる研究人材を蓄積したい」。本県は好立地のわりに研究人材の数が少ないとされ、国が地方の国公立大の研究力を高めようと企画するプロジェクトにも「挑戦したい」と意気込む。 薬学の道を志したのは東京大の在学時。薬学部を見学した際に「生き物の性質を知る」学問に触れ、関心を持った。専門分野は免疫学や糖鎖生物学。県立大
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25年4月こども園移行 磐田市立東部幼稚園、新園舎起工式
民営化に合わせて幼保連携型認定こども園に移行する磐田市立東部幼稚園(同市東貝塚)で25日、新園舎「(仮称)認定こども園ハローうさぎ山」の起工式が開かれた。移管先の社会福祉法人愛光会(浜松市中央区)や工事関係者ら約30人が出席し、工事の安全を祈った。 近隣の鎌田神明宮の神職が祝詞を読み上げた後、代表者がくわ入れに臨み、玉串をささげた。式典で同法人の鈴木孝理事長は「需要が高まっている放課後児童クラブも併設する。隣接する東部小とのつながりを深めるなど、小学生との交流を常時行っていく」とあいさつした。 新たなこども園は鉄骨造り一部2階建てで、延べ床面積は約1800平方メートル。市によると、東部幼
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静岡県内公立高入試再募集 全日制59人が合格
静岡県教委は25日、県内公立高の2024年度入学者選抜再募集の合格者を発表した。全日制は再募集を実施した43校51科のうち、25校28科に63人が受験し、59人が合格した。実質倍率は1・07倍。 学年制の定時制は10校10科で受験があり、18人のうち9人が合格した。単位制の定時制は4校4科を15人が受験し、13人が合格した。
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小笠地区の県立高の在り方、構想案了承 静岡県教委と地域協 菊川で最終会合
静岡県教委は25日、小笠地区の県立高の在り方を検討する地域協議会の最終会合を菊川市役所で開いた。掛川と菊川、御前崎の3市の行政と教育、産業界の関係者が出席し、事務局が示した全体構想案を了承した。 構想案は「自律・主体性」「多様性」「持続可能性」の3点を重視して地域に貢献できる人材を育成する内容。多様なコース設定で適性や進路目標に対応した学びの選択を可能とする理想像を掲げた。学校の魅力化を進める一方で、生徒数が減り教育活動の維持が困難になると想定される場合には、近隣の志太榛原と磐周の両地区を含めた広域で新たな発想を取り入れた再検討に当たるとした。 委員からは方向性や課題認識に目立った異論は
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命に向き合う仕事の魅力知って 静岡の看護専門学校でオープンキャンパス
静岡市駿河区の静岡看護専門学校は25日、同校でオープンキャンパスを開いた。高校生ら約50人が参加し、実習室の見学などを通して看護師の仕事への理解を深めた。 説明会で瀧泉副校長が「市内の医療機関など連携先が多く、豊富な経験を積むことができる」と同校の魅力を紹介し、「看護は人々の暮らしと命に向き合うやりがいのある仕事。看護の仕事や魅力を知ってもらうきっかけになれば」と呼びかけた。 施設の見学では、呼吸や心臓の鼓動の変化など体の異常を再現できる機能を搭載した人形を観察したり、赤ちゃんの人形を用いた沐浴(もくよく)の実習について学んだりした。 看護師を進路に考えているという静岡城北高2年の熊崎
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特別支援学校卒業生の自分探しの場に 静岡市駿河区に福祉型大学校が完成
4月に静岡市駿河区馬渕に開校する福祉型大学校「カレッジまどか」で24日、校舎の竣工(しゅんこう)式が開かれた。 福祉型大学校は、特別支援学校高等部を卒業した障害者などが入学対象。同校には静岡県内の20人が入学する予定で、認知機能強化や性教育などのカリキュラムを経て社会生活に適応する能力を身につける。 式典で国分聡子学長は「障害のある子どもたちの青年期の教育には時間をかけるべきだ。彼らが『自分を探せる』居場所にしたい」とあいさつした。来賓で参加した難波喬司市長は「スタッフは特別支援学校などで指導経験が豊富。誰もが学べる福祉の街づくりに向け市も注目している」と期待を込めた。 完成した校舎は
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公立中学校にエレベーター整備 静岡市「インクルーシブ教育」推進 進路選択の拡大に期待
障害の有無にかかわらずともに学ぶ「インクルーシブ教育」の推進に向け、静岡市は4月から、同市葵区の城内中校舎にエレベーターを設ける工事を始める。供用開始は12月の予定。葵・駿河の両区から通いやすい立地の同校に設置することで、車椅子の利用など校内での移動に配慮が必要な生徒の進路選択が広がることが期待される。 同市の公立中学校でエレベーターを設けているのは清水区の清水飯田中と由比中のみ。そのため障害があっても通常の学級で学習できる子供が中学に進む際、特別支援学校を選ぶケースが少なくなく、友達と同じ学校に進学することが難しかった。同市の公立小学校は全区の計7校にエレベーターを設けている。 清水
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静岡・水見色小131年 最後の校歌 住民企画で閉校式典
3月末で131年の歴史に幕を閉じる静岡市葵区の水見色小で23日、地域住民が企画した閉校式典が行われた。在校生4人をはじめ保護者や卒業生ら約300人が出席。全員で校歌を斉唱した後、「ありがとう水見色小」と校舎に呼びかけて別れを告げた。 同校は4月から清沢小とともに中藁科小に統合されるため、卒業生や保護者らでつくる実行委員会が教職員と連携して閉校式典の準備を進めてきた。 「最後の校歌斉唱」では在校生と卒業生ら地域住民が一体となり、母校での記憶を振り返りながら体育館に大きな声を響かせた。涙ぐむ住民の姿も見られた。佐藤雅一実行委員長(63)は「保護者と学校が一つになって歩んできた」とあいさつし、
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学びと知、胸に1400人巣立ち 静岡大静岡キャンパス卒業式
静岡大は23日、静岡キャンパスの卒業式を静岡市駿河区のグランシップで開いた。人文社会科学部など5学部と大学院の約1400人が巣立った。 日詰一幸学長は代表者に学位記を手渡し、「一人一人に生まれ持った多彩な才能がある。自らの豊かな才能のもと、学んだ知を生かして社会で大きく羽ばたいてほしい」とエールを送った。 卒業生を代表して教育学部の為実薫[ためざねゆき]さん(22)は、新型コロナウイルス禍により入学直後から続いた自粛生活や教育実習の経験を振り返り「他者と学びを深める楽しさを知った。相手に誠実な言葉を紡ぐことができるよう努力し続ける」と決意を語った。 あいにくの天気だったが、卒業生らは室
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小山町須走に公営塾開設 民間と連携 子育て支援の一環
小山町は21日、こども・子育て支援の一環として同町須走に公営塾を開設した。初日は小中学生16人が訪れ、最新のAIタブレットを用いた授業に臨んだ。 公営塾は小学4年生から中学3年生が対象。町が学習塾などを全国展開する明光ネットワークジャパンと連携し、水曜日を除く平日の4日間に開く。小学生は算数、基礎学力の2テーマを、中学生は数学、英語の2科目を1週間に2コマ(1コマ80分)まで学ぶことができる。最新のAIタブレットが個別の学力や理解度に合わせて出題する。受講中は町の会計年度任用職員が見守る。 人口減少が著しく、塾開設の要望の声が大きいという須走地区に設置した。同日現在、町内全域で61人が申
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つながり合う「自己」認める(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 年度末に寄せて㊦】
十数年前、私の次男が事故で亡くなりました。19歳でした。 悲しみと苦しみを抱え、京都・太秦にある広隆寺の弥勒菩薩[みろくぼさつ]を訪ねて祈った時、弥勒菩薩の「自分の苦しみを救ってほしいと祈って、なぜ、亡くなった子どもの魂を救ってほしいと祈らないのだ」という声が聞こえてきました。ハッと気づいて「自分の苦しみしか考えられずに申し訳ありませんでした。どうか子どもの魂を救ってください」と祈ると、左手を伸ばしてきて「よこしなさい私のところへ。私が受けとめてやる」と。もちろん幻聴ですが。激しく泣き崩れてしまいました。この時のことは2006年の著書「四十九日」(静岡新聞社)につづったのですが、弥勒菩薩が
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「生活の中に少しの負荷を」体力向上へ 静岡県教委が研修会
静岡県教委は3月上旬、子どもの体力向上をテーマにした研修会を静岡市葵区のもくせい会館で開いた。新型コロナ禍を経て低下した子どもの体力がコロナ前の水準まで戻らず、教員の働き方改革により部活動時間も短くなる中、いかに対策するか。県内市町教委の体育担当指導主事ら約40人に、熊本大の末永祐介准教授が基調講演した。 末永さんは、全国体力テストの点数が低下傾向にあると説明。長期的に子どもの体力を向上させるには、子ども自身が「運動を楽しい」「運動をしてみたい」と感じることが大切だと強調した。 スポーツを中心とした体力向上の取り組みは、運動したくない子どもにはハードルが高く、多忙化する学校現場での導入も
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優秀な成績たたえ45個人2団体表彰 牧之原市教委など
牧之原市教育委員会表彰と山崎こども教育賞の2023年度表彰式がこのほど、牧之原市の相良総合センター「い~ら」で開かれ、45個人、2団体が表彰された。 スポーツや教育の各分野で功績を残したほか、校内の生徒会活動などで模範となった児童や生徒らが受賞した。 主な受賞者は次の通り。 【少年少女ノーベル賞】田中勘九朗(榛原中3)岸端ひよら(清流館高1)
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地域住民 登下校見守り拡大 教育委員会の66・1% 23年文科省調査
小中高校などを設置する教育委員会の66・1%が、登下校時の見守り活動を主に地域住民らに任せていることが、2023年の文部科学省の働き方改革調査で分かった。22年から5・1ポイント上昇。文科省は学校の労働環境改善に向け、授業以外の業務を保護者や地域と連携するよう求める通知を出すなどしており、現場の取り組みが進んだとみている。 調査は全国に約1800ある都道府県と市区町村の教育委員会に23年10月時点の状況を尋ねた。 給食費や教材費などの徴収・管理について、保護者が自治体に直接納めるなどして教員が関与しない方法を採用しているのは45・3%(昨年比8・8ポイント増)だった。授業準備について、教
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中学教科書デジタル拡充 25年度使用、QRコード掲載97% 文科省検定
文部科学省は22日、2025年度から中学校で使用される教科書の検定結果を公表した。合格した10教科100点のうち97点が2次元コード(QRコード)を掲載。1年英語では21年度から使われている現行版より平均で1・7倍増の83・3カ所になるなど、デジタル教材への対応が拡充された。現行の学習指導要領に対応した2回目の検定で、前回同様に知識を活用した話し合いや探究など、生徒の主体的な学習が重視された。 1人1台の学習端末配備を受けた動きで、学校現場が学びの充実にどう生かすかが課題となる。 QRコードを読み取ると、英語の音声や理科の星の観察動画など、教科書では表現しにくい多様な教材が利用できる。
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生成AI、進む授業実践 学ぶ楽しさ、新たな視点も 文科省、指針改定を検討【スクランブル】
対話型人工知能(AI)「チャットGPT」で知られる生成AIの学校での利用が徐々に広がっている。教師は考える力を奪うといった問題点にも注意しながら、学ぶ楽しさや新たな視点に気付くためのツールとして役立てている。文部科学省は全国52のモデル校で蓄積した課題や効果を踏まえ、学校向けの指針を改定する方針だ。 2月上旬、茨城県つくば市立学園の森義務教育学校。中学2年に当たる8年生の生徒がマイク付きのヘッドホンを着け、パソコン端末の生成AIを相手に英語のディベートに取り組んでいた。 ある女子生徒の議題は「アウトドア派かインドア派か」。「ハイキングはきついけれど、良い気持ちになるよ」と話すAIに対し、
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【表層深層】広がる学び 問われる教員力 中学教科書 デジタル拡充 端末1人1台で日常化
来春から中学生が使う教科書では、2次元コード(QRコード)の接続先のデジタル教材が大幅に充実した。1人1台のデジタル端末配備が完了し、タブレットを使った学びが日常化したことに対応した。教科書会社が工夫を凝らし、動画や音声で習熟度に合わせた指導も可能だ。子どもの学びの幅は広がりそうだが、教員の教える力量が問われることにもなる。 2月下旬、茨城県守谷市立けやき台中の2年生の英語授業。千田照子教諭(47)が冒頭「デジタル教科書で本文を読む練習をしましょう」と呼びかけると、生徒は自分のタブレットにつないだイヤホンを、慣れた様子で装着した。 ある男子は本文の読み上げ音声の再生スピードを遅くして何
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川根本町議会、教育長人事不同意 義務教育学校開校、対立の代償大きく
川根本町議会は22日、3月定例会の最終本会議を開いた。新教育長に同町のコミュニティスクールディレクター兼推進委員を務める石原一則氏(62)=同町崎平=を任命する人事案について、反対多数(賛成4、反対6、無効1)で不同意とした。 任期満了に伴う山下斉教育長(63)の3月末で退任に伴い、旧中川根第一小校長を務めた石原氏に白羽の矢が立ったが、町は再考を迫られる結果となった。4月以降は当面の間、教育長不在となる。 薗田靖邦町長は「議会と話し合い、早急に適任者を選定したい」と述べた。反対した中原緑議員は「(4月から開校する)義務教育学校を主導してきた山下氏を開校前に交代させる必要はない」と理由を語
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ウクライナ避難「学び」に影 浜松出身・清水さん、隣国で支援 「多角的援助が必要」
東欧の地で、ウクライナから避難した子どもたちの教育支援に奮闘する浜松市出身の女性がいる。国際的な非政府組織(NGO)「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」に所属する清水奈々子さん(31)は現在、同国に隣接するルーマニアで駐在員として活動する。清水さんがこのほどリモート取材に応じ、ロシアとの戦争が長期化する中、「子どもの学習に影を落としている。まだ多くの支援が必要」と訴えた。 ウクライナとの国境の南にある都市コンスタンツァでは、戦地から逃げてきた子どもらを公立校で受け入れている。清水さんは首都ブカレストを拠点にしつつ学校に顔を出し、放課後学習に関する手配や心のケアに必要な人材確保などの調整役
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子どもの意見を施策に反映 静岡県が聴取本格化 24年度、「こども計画」策定 仕組み構築へ
静岡県は2024年度、子どもや若者の意見を施策に反映させる取り組みを本格的に始める。昨年4月施行のこども基本法が義務づけているためで、対面やオンライン、アンケートなどさまざまな手法を駆使して当事者の声を聴く。ただ、対象範囲や意見集約の方法、率直な意見をどう引き出すかなど課題も多く、24年度末に策定する「県こども計画(仮称)」をモデルに意見聴取の仕組みをつくる。 少子化対策や子ども・子育て支援を総合的に進める庁内組織「ふじさんっこ応援推進本部」の会合をこのほど開き、全庁を挙げて子どもの意見聴取、反映に取り組む方針を確認した。副本部長の瀬崎浩二健康福祉部理事(少子化対策担当)は「どのような手法
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保育士一斉退職の掛川の保育園 「来週中に保護者説明会」
掛川市千羽の千羽すぴか保育園で保育士の大半が一斉退職する見通しになった問題で、不安の高まりを受けて園が保護者説明会を開くことが22日、関係者への取材で分かった。園が同日までに「来週中に説明会を行う」とするメールを保護者宛てに送信した。 市は同日、転園・退園の申請受け付けを締め切った。手続きを済ませたのは計15人で、前日から6人増えた。市内保育施設に追加の受け入れの可否を照会した結果、複数の施設から前向きな回答が得られたとして、転園希望者とのマッチングを急ぐ。 市は同日、園に職員を派遣して市の相談窓口を案内する文書を送迎の保護者に配布した。窓口には園運営に対する戸惑いのほか、園からの情報提
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勤務手当不正受給など 教諭3人を懲戒処分 静岡県教委
静岡県教委は22日、部活動指導の勤務手当などを不正受給した富士宮市の富岳館高の男性教諭(54)を減給10分の1(4カ月)とするなど、教諭3人の懲戒処分を発表した。 男性教諭は2023年4月から24年1月までの間、部活動指導の実績がない47日分の勤務手当を虚偽申請した。5日分については活動時間を過大に申請し、計13万8600円を受け取った。部活動の遠征に行っていない4日分の旅費9200円も不正に受け取っていた。県教委は「機械的に実績を入力していた」「部活動に出ていないと思われたくなかった」との弁明を聞いた上で、故意による不正受給と判断した。 島田三小の男性教諭(45)は、児童7人から彫刻刀
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静岡市の通学補助の不適切交付 要綱の改廃、周知徹底へ 職員処分も検討
静岡市は22日、小中学生への遠距離通学補助金が不適切に交付されていた問題の再発防止策を公表した。担当職員が改ざんした要綱を添付した伝票が承認されていたことを問題視し、職員や市民に対する要綱の改廃情報の周知徹底などに取り組むとした。検証結果を踏まえ、市教育委員会は関係職員の処分を検討する。 市コンプライアンス推進課によると、2022年度、小中学校の統廃合で児童2人に補助上限を超えて通学費の自己負担が生じることになった。児童生徒支援課の職員は、全額補助できるよう要綱を改ざんして補助金交付に関する文書を作成。起案通りに決裁され、問題発覚まで保護者に補助金が支払われた。 22年度の内部統制評価報
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沼津市独自の英語中学生テスト2年目 対話力向上へ課題点検 苦手意識は改善傾向
沼津市の市立中全18校で、生徒が外国語指導助手(ALT)とオンラインで対話する市独自の英語テスト「パフォーマンステスト」の取り組みが2年目を迎えた。市教委は生徒や教員対象のアンケートを3月までに実施。読み書きだけでなく、実践的なコミュニケーション力を伸ばすため、評価基準の平準化など課題の洗い出しを進める。 テストは昨年秋から今春に行った。金岡中で昨年末に実施したテストでは、2年生がパソコンで作成した沼津の魅力を紹介する資料を示しながら、画面に映るALTに英語で発表し、質問に答えた。市教委学校教育課の内村宗靖指導主事は「事前に調べたフレーズをそのまま使うのではなく、中学生やALTに伝わる表現
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書棚オーナーの推し満載 富士に“図書館”オープン 交流の場に
富士市の富士本町商店街に22日、本を通じた交流スペース「ワンダー図書館」がオープンした。箱のように区切った書棚のオーナーが好きな本をそろえ、個性豊かな書籍の世界を来館者に提供する。 オーナーが自由に使う56の棚には、文芸書や実用書、絵本、漫画など個人の趣向が詰まった本が並ぶ。音楽や子育てなどテーマが感じられる棚が多く、特定の作家を推すオーナーもいる。来館者へのメッセージや関連する小物を添えるなどの工夫も見られる。 同館は空き店舗を活用した起業をサポートする市の事業で採用された。館内では読み聞かせやワークショップなどオーナー主催のイベントも想定し、地域活性や交流の促進につなげる。金指祐樹館
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通学時事故防止へ 市教委に横断旗 島田地区安管協
島田地区安全運転管理協会は22日、春の全国交通安全運動(4月6~15日)を前に、横断旗26本を島田市教委に寄贈した。 岡本広一会長らが市役所を訪れ、山中史章教育長に横断旗を手渡した。市内13小学校に2本ずつ配布する。児童の登下校時の事故防止に役立ててもらうことが目的で、贈呈は今年で21回目。 同協会は川根本町を通じ、町内2校にも横断旗計4本を贈る。
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合同部活 導入検討へ 函南町教委 町内2中学で
函南町教育委員会は22日の町総合教育会議で、町内2中学校による合同部活動の導入を検討する方針を示した。地域のスポーツ団体や文化団体などの関係者と部活動の地域連携や地域移行について検討する協議会を2024年度にも設置し、実現の可能性を模索する。 少子化による生徒数の減少に伴い部活動加入者も減り、交流機会や部活動の教育的意義が損なわれる可能性を考慮した。平日は既存の活動を実施し、休日を中心に両校の生徒が一緒に活動することを想定する。 生徒にとっては、練習や大会参加の機会が確保され、他校との交流も可能になる。一つの部活動に複数の顧問が配置できるため、教員の負担軽減も期待される。生徒の専門的な技術習
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中学校制服の値段が高い 静岡県内の現状は?【NEXT特捜隊】
読者から寄せられた疑問に応える静岡新聞社「NEXT特捜隊」に、2人の子どもを育てる浜松市中央区の母親(46)から公立中学校の制服に関する質問が届いた。女性は「登校時しか制服を着ておらず、値段も高い」といい、「制服の価格について調べてほしい」と依頼を寄せた。材料費高騰などで物価が上昇する中、学用品をそろえる保護者の私費負担の増加も深刻だ。静岡県内の現状について取材した。(デジタル編集部・金沢元気) 【▶静岡新聞社NEXT特捜隊 LINE友達になる】 静岡県内の公立中学校の制服は、男子が詰め襟の学生服にズボン、女子がセーラー服にスカートが一般的だ。複数の制服販売店によると、価格は各学校で異な
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半期の振り返り 記者座談会㊤【賛否万論】
「賛否万論」でこれまで約半年間に取り上げたテーマについて、取材に関わった記者3人が2週にわたって振り返ります。有識者やキュレーター、読者の皆さんの意見や取材を通して浮かび上がった課題や思いを座談会形式でまとめました。今回のテーマは「生成AIを学校現場で使うのはあり?」と「スマホ・ネットの家庭内ルールどうしてる?」です。(社会部・大橋弘典、薬袋貴信、大須賀伸江) テーマ「生成AIを学校現場で使うのはあり?」(2023年8月25日~10月6日) #1インタビュー 仕組みは“ものまねマシン” 静岡大情報学部准教授 狩野芳伸さん #2インタビュー 学習目的を考えるこ
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保育士一斉退職の掛川の保育園 9人が転退園を申請 保護者に戸惑いと不安
掛川市千羽の千羽すぴか保育園で保育士の大半が一斉退職する見通しになった問題で、これまでに園児9人の保護者が転園・退園の申請を済ませたことが21日、市への取材で分かった。同日に相談のため来庁した保護者は6人。市は22日まで申請を受け付ける。 保護者には、情報がないことに対する戸惑いや不安が広がった。保護者の1人は「一斉退職の原因や経営方針の転換について園から何の説明もなく、相当混乱している。子どもを通わせ続けるかどうかを検討するための判断材料がない」と話した。別の保護者によると、園に保護者説明会の開催を要望したが、聞き入れてもらえなかったという。 市は当初、転園希望の締め切りを19日に設定
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清水東校長に井島秀樹氏、ふじのくに国際は眺野大輔氏 静岡県教委が人事異動発表
静岡県教委は21日、2024年度の人事異動を発表した。定年が60歳から65歳まで段階的に引き上げられるため今年の定年退職者はゼロで、異動対象者は前年度より412人減の4345人となった。性別にかかわらず働きやすい環境づくりを目指し、女性の管理職登用を進めた。発令は4月1日。 教職員人事異動 ▶特設サイト「静岡県教職員異動」で教職員の人事名簿をご覧いただけます ▶有料購読者限定サイト21日午後3時までに登録していただいた「あなたの静岡新聞」有料会員の方は便利な検索機能付きサイトで人事名簿をご覧いただけます(※有料会員向けメールで配布したユーザー名とパスワードが必要です) 高校長級は清水東
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雄踏小校長に高橋宏典氏 浜松市教委人事異動
浜松市教委は21日、2024年度の定期人事異動を発表した。退職者を含む異動総数は833人。女性の管理職の割合を高めたほか、小学校教員を幼稚園長に登用するなど幼小連携にも配慮した。 教職員人事異動 ▶特設サイト「静岡県教職員異動」で教職員の人事名簿をご覧いただけます ▶有料購読者限定サイト21日午後3時までに登録していただいた「あなたの静岡新聞」有料会員の方は便利な検索機能付きサイトで人事名簿をご覧いただけます(※有料会員向けメールで配布したユーザー名とパスワードが必要です) 小学校は17校で校長が交代する。雄踏小は高橋宏典和地小校長が就任する。気賀小は石野政史井伊谷小校長を起用し、蒲小
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中田小校長に早川泉学校教育課長 静岡市教委が人事異動発表
静岡市教委は21日、2024年度の定期人事異動を発表した。全体では837人が異動し、校長級は77人と23年度から3人減となった。定年引き上げに伴い、退職者数は同101人減少した。 教職員人事異動 ▶特設サイト「静岡県教職員異動」で教職員の人事名簿をご覧いただけます ▶有料購読者限定サイト21日午後3時までに登録していただいた「あなたの静岡新聞」有料会員の方は便利な検索機能付きサイトで人事名簿をご覧いただけます(※有料会員向けメールで配布したユーザー名とパスワードが必要です) 校長級では、早川泉学校教育課長が中田小校長に就く。寺尾祥訓特別支援教育センター所長が千代田小、南條美穂麻機小校長
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「る・く・る」開館20周年 科学の楽しさ「体験」で学ぶ 企画展もスタート
静岡市駿河区の静岡科学館る・く・るは20日、開館20周年の記念式典を同館で開いた。これまでの歩みを振り返る企画展のオープニングイベントも併せて行い、関係者や市民ら約120人が節目を祝うとともに、施設のさらなる発展を願った。 清水昭博館長は「開館から20年間、体験型の科学館として『なぜ』から『分かった』につながる科学の楽しさを提供してきた」と振り返った。難波喬司市長は「来館をきっかけに科学に興味を持ってもらい、科学者を目指す子どもたちが増えれば」と期待を込めた。式典では、難波市長と市民2人による振り子を使った記念実験も行われた。 小学5、6年時に同館の通年科学教室に通い、4月から中学生にな
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最後の校歌 ありがとう田子小 150年の歴史に幕 思い出胸に 未来へ“航海” 西伊豆町
西伊豆町の田子小で19日、閉校式が行われ、児童や地元の住民約150人が思い出の詰まった学びやに別れを告げた。児童らが見守る中、山本憶久校長が鈴木秀輝教育長に校旗を返還し、約150年の長きにわたる歴史に幕を下ろした。 保護者と住民の代表者が小学生時代のエピソードを披露し、全員で最後の校歌を響かせた。山本校長は船のかじを模した校章について、社会という大海に飛び込む子どもへの願いが込められていると紹介した上で、「勇気、意志、深い知恵を持った人へと成長してほしい」と激励した。 同日の卒業式では、10人が母校から船出をした。6年の石川煌君は「いろいろな教室に思い出が残っている。母校がなくなるのは寂
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掛川の保育園、保育士大半が退職へ 19人のうち15人 新規採用で運営継続
掛川市千羽の千羽すぴか保育園で、保育士の大半が3月末で一斉退職する見通しになったことが19日、関係者への取材で分かった。正規と非正規の保育士ら19人のうち15人が退職する意向を示しているとみられ、同園は新規採用で運営を継続する見込み。市は「安全で安心な保育環境が提供できているかどうかを注視していく」としている。 関係者によると、園の運営方針が現場の理解を得られなかったことや、管理職との意見の隔たりなどが理由。市は2月末に10人超の保育士が辞意を固めている状況を把握し、3月12日に指導監査を実施した。市幹部は「採用予定者が決まっていて、4月以降の態勢も基準を満たしていることを確認した。現段階
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静岡大入試後期日程 生物と化学で出題ミス
静岡大は19日、今月12日に実施した理学部、工学部、農学部の一般選抜入試(後期日程)の生物と化学の試験で出題ミスがあったと発表した。 化学では「どのような反応が起きているか簡潔に答えよ」と説明を求めた設問で、解答欄に「理由」と記したため誤解を招いた。同科目は3学部で計200人が受験した。 生物は、森林生態系に関する問題文で、考察に必要な条件文を付けずに出題したため「解答できない可能性が生じた」(同大入試課)という。理学部、農学部で計92人が受験した。 化学は受験者からの問い合わせで、生物は終了後、作成者以外の教員からの指摘で、それぞれの誤りを発見した。 出題ミスのあった問題に関しては
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静岡県内公立高再募集 全日制0・09倍
静岡県内公立高の2024年度入学者選抜の再募集が19日、締め切られた。県教委によると、全日制は43校51科688人の募集に対し、25校28科63人が志願した。志願倍率は0・09倍(前年度0・07倍)。 学年制定時制は13校13科318人の募集に10校10科18人が志願し、倍率は前年度と同じ0・06倍。 単位制定時制は70人を募集した4校4科に15人が志願し、倍率は0・21倍(同0・06倍)だった。 再募集は21日に面接などを行い、25日に合格者を発表する。
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たくさんの思い出 さようなら学び舎 静岡市葵区の2校 清沢小・水見色小 明治以来の歴史に幕
本年度末で閉校し4月から静岡市葵区の中藁科小に統合される同区の清沢小と水見色小は18日、閉校式をそれぞれの学校で行った。両校とも難波喬司市長や赤堀文宣教育長らが出席。児童や保護者、地域住民が見守る中、校旗が返還され長年の歴史に幕を下ろした。 清沢小は1872(明治5)年に開校し、約4300人以上が巣立った。18人となった全校児童に向け、内山真路校長は「なりたい自分に向かってチャレンジしてきた皆さんは、新しい学校でもさまざまな場面で大活躍すると信じている」とエールを送った。清沢地区自治会連合会の前田万正会長は「これからも人生の節目で清沢小や清沢地区を思い出してくれたらうれしい」と話した。5、
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門出の日、歌や言葉で感謝 静岡県内小中学校で卒業式
静岡県内の多くの小中学校で18日午前、卒業式が開かれた。新型コロナウイルスの法的位置付けが5類に移行して初めてで、久しぶりに下級生を参列させた学校も。卒業生は恩師や友達、保護者への感謝を言葉や歌に込め、学びやを巣立った。 本年度末で閉校し静岡市葵区の水見色小、中藁科小と統合される清沢小(同区)では、最後の卒業生として6年生8人が在校生や保護者、地域住民らに見守られながら送り出された。 華やかなはかまに身を包んだ卒業生は、一人一人ステージ上で「中学校で頑張ること」を述べた後、内山真路校長から卒業証書を受け取った。内山校長は「皆さんならなりたい自分にきっとなれるはず。清沢小で学んだことを誇り
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発達障害は診断名ではない 「言葉が独り歩き、親たち不安に」 小児科医/成田奈緒子さん
文部科学省の2022年の調査によると、公立小中学校の通常学級に、発達障害のある児童生徒は8・8%在籍していると推定されている。しかし、「『発達障害』と間違われる子どもたち」などの著書がある小児科医の成田奈緒子さんは「発達障害という言葉が独り歩きして、親や教育関係者の不安を高めている」と指摘する。 医学的に「発達障害」という診断名はありません。発達障害とは「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」などの総称で、脳の発達に関わる生まれ持った機能障害を意味します。 文科省の調査結果だけを見ると、発達障害の可能性がある子どもは、06~19年の13年で
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学習塾、面接官役に生成AI 向き合い方、現場で模索
対話型人工知能(AI)「チャットGPT」で知られる生成AIが教育現場に導入されつつある。学習塾ではAIが入試の面接官役になったり、英会話の相手役になったりして生徒と受け答えする。一方、大学では学生のリポート作成などの利用をどこまで認めるか、判断が分かれる。 「友だちと過ごす中であなた自身が特に大切だと思ったことは?」。タブレットの画面に面接官役の生成AIが投げかけた質問が映し出される。東京都江東区の中学2年、梅原孝太朗さん(14)は「協調性が大事」と回答を入力した。東京・日本橋の「三井塾」は2023年10月から教育ベンチャーのみんがく(東京)が手がける生成AIソフトウエアを実験的に取り入
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【第4章】 学びの保障㊦ 残された課題、届かぬ支援「平等」切望【青春を生きて 歩生が夢見た卒業】
寺田歩生[あゆみ]さんの挑戦がきっかけとなって、静岡県内の県立高で導入された病気療養する高校生への遠隔授業。制度化されて2年目の2023年度には利用件数16件と全国最多レベルとなった。 当初、遠隔授業が出席扱いと認められず留年を余儀なくされた歩生さん。「同じようなつらい思いをする生徒を出さないで」という母有希子さん(54)の願いは、着実に実を結んでいる。ただ、課題がないわけではない。 「出席扱いにはならない」。県中部の県立高に長女るいさん(仮名)が通う母親は昨年、学校側からそう言われた。消化器系の難病を患い、頭痛や体調不良で毎日登校することができなくなった。進級できない可能性が出てくるこ
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「聞く力」から社会性、共感力(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育⑤】
前回の「見る力」に続き、今回は「聞く力」について考えます。 母親が妊娠中に音楽などを聞かせる胎教については、その効果がさまざまな研究で実証されており、おなかの中で聞く力も育まれます。 ところが保護者は、子どもが1歳ごろから話し始めるまで聞く力をなかなか実感できません。 赤ちゃんは言葉を発しないだけ。多くの言葉を耳から獲得しているので、話し始めると相手の反応も分かり、聞く・話す力がどんどん伸びていきます。 2歳くらいになると周囲の音を注意して聞くようになり、常識が身に付き、注意力も高まります。指示されることが理解できるようになります。保育園・幼稚園などでの年齢の近い子どもとの遊び、けん
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「児童会館」からの出発 新モデル掲げ、ビル内に【科学を楽しむ 静岡る・く・る20年㊤】
全国に先駆けた「ハンズ・オン(体験型)」展示や、地方館としては珍しい活発な科学コミュニケーター活動で知られる静岡科学館「る・く・る」が21日、2004年の開館から20年を迎える。誕生の経緯を振り返り、地域社会の科学リテラシーを高める取り組みを検証する。 開館の7年前、1997年に策定された基本構想・基本計画に、監修者の一人でノーベル物理学賞受賞者の江崎玲於奈さん(99)は、新しい科学館に求められることとして、次の言葉を寄せた。「サイエンスの本質を一般市民によくわかってもらえる、そして実践に繋がる展示であり、運営であり、事業展開です」(同計画から抜粋) 基本計画は「科学館の新しいモデル」を掲
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福岡でウズラ卵窒息事故 静岡県内、提供中止や注意喚起
福岡県の小学1年生の児童が給食を喉に詰まらせて死亡した事故を受け、静岡県内の学校給食でも、原因になったとみられるウズラの卵の使用を控えるなどの影響が広がっている。 文部科学省は2月末、指導手引書を改めて確認し、事故防止を徹底するよう都道府県教育委員会などに通知。これを受けて県教委も市町教委に文書で指導を求めた。 静岡市や長泉町などは当面の間、公立小中学校でウズラの卵の提供を休止した。静岡市はカットしていないミニトマトの提供も取りやめた。いずれの自治体も状況を見ながら対応を検討していくという。 浜松市や沼津市は、食材を適当な大きさに切ってよくかんで食べることや早食いをしないといったポイン
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静岡県西部初のバカロレア認定 聖隷クリストファー小・こども園(浜松市中央区)
浜松市中央区の聖隷クリストファー小と聖隷クリストファー大付属クリストファーこども園が今春、世界的な教育プログラム「国際バカロレア(IB)」の認定施設となった。静岡県西部では初。両施設は、IBの初等教育プログラム(PYP)を実施する。 同小では学習指導要領の教科の授業に、「私たちは誰なのか」「世界はどのような仕組みになっているのか」「この地球を共有するということ」といったPYPの定める教科横断的なテーマを組み込む。PYPには授業の使用言語の規定はないが、同小では外国語、図工、音楽など学年に応じて複数の授業を英語で行う。 両小・園は2022年にIB候補となり、これまでも探究型の教育を展開して
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「行為」でなく「存在」肯定(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 年度末に寄せて㊤】
不登校の子どもが「僕なんて生きていても何の役にも立たない。この世にいない方がいいんだ」と言って、カウンセリングに来ました。 私たちはその人が何を行ったのかという「行為」によって人を評価しがちです。業績をあげる人や社会に貢献した人などを「立派な人だ」と褒めます。一方で、例えばずっと家に引きこもっていたり病気で寝たきり状態だったりして「社会的業績や貢献」をあげられずにいる人たちを、「役に立たない存在」と見てしまうのではないでしょうか。だから、不登校の子どもの「この世にいない方がいいんだ」の声が絞り出されるように思うのです。 小学生に、どんな時に自分を好きになるか聞いてみました。「勉強ができた
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入試間際「大学に行きたい」【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦㉛第3部 障害編】
木枯らしが吹く11月後半、高3の高木明と母の景子が埼玉県内の大学を訪れた。2019年も残りわずか。一般の塾に通えない子のための無料塾が教室を間借りし、中高生に勉強を教えていた。 3年生は入試に向けて追い込みの時期だ。明も大学進学希望だが、母子家庭で生活保護を受ける高木家には学費がない。進路を決めきれず、受験勉強も進まなかった。 出迎えた島崎一郎は、埼玉県が始めた生活困窮者支援事業「アスポート」の学習支援教室で現場責任者を務めていた。 「僕は四年制大学に行きたいんです」。明が懸命に訴える。隣に座る景子は「就職してほしい」と考えていた。島崎も「遅すぎる」と思いながら、そうは言えず「一緒に考
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中学の部活、西伊豆町と松崎町が共同運営検討 26年度開始目標
西伊豆、松崎の両町は中学校部活動について、両町の生徒が参加する「合同部活動」の設置を検討していることが15日までの両町教委への取材で分かった。少子化で部活動の維持が困難になる中、「部活改革」と銘打って生徒が多様なスポーツや文化活動ができる環境整備を図る。2024年度に両町で設ける「部活改革協議会」で地域の実情に合わせた運営方法を模索し、26年度からの開始を目指す。 複数の自治体が部活動の運営を目指す試みは、全国的にも珍しいとみられる。公立中学校の部活動の「地域移行」が進む中、指導者不足の解消や部活動の維持ができなくなる事態を避けようと、隣接する両町で連携して部活動の機会提供に取り組むことを
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339人が巣立ち 静岡文化芸術大で卒業式 浜松市中央区
静岡文化芸術大は15日、卒業式を浜松市中央区の同大で行った。文化政策学部とデザイン学部、大学院の計339人が新たな一歩を踏み出した。 学生らは鮮やかな振り袖やスーツ姿で出席し、各学科、研究科の代表者計6人が壇上で卒業証書や学位記を受け取った。横山俊夫学長は「国内外各地の文化やデザイン、歴史に向き合って学びを重ねてほしい。おおらかな羽ばたきを祈る」と呼びかけた。 卒業生を代表し、デザイン学科の鷲見渚さんが「ものづくりの楽しさ、人とのつながりの大切さを学べた」と謝辞を述べた。同級生らに向けて「みんなのおかげで楽しい生活を送れました」と大きな声で伝えると、拍手が起こった。
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個別最適な学びへ 宿題や家庭学習どう取り組ませる?⑥ しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
宿題や家庭学習など放課後の学びについて考察してきた「賛否万論」。前回は、子どもたちが個別に「学び」を深める機会として地域と連携した放課後の使い方に対する肯定的な意見が聞こえてきました。一方、子どもたちの自発的な学びが進まない一因として、学校から与えられる学習内容の多さや学んだことを発表する場が足りないという指摘もありました。個別最適な学びの推進には、環境整備だけでなく、教育現場や保護者の考え方をアップデートすることも重要だと考えられます。今回もキュレーターと読者から寄せられた意見を紹介します。 思い伝える練習の機会に 読者 ワタナベさん(静岡市駿河区)40歳 宿題を「自分の思いを伝える練
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受験生1万8000人笑顔咲く 静岡県内公立高で合格発表、今年からウェブのみ
静岡県内公立高で14日、2024年度入学者選抜の合格者発表が一斉に行われた。全日制と定時制の93校で1万8187人が合格した。今年から各校で合格者番号を張り出す発表方法が変更され、正午以降にウェブサイトで合格者番号一覧を表示する形で発表された。 併設する中等部からの入学予定者を除く全日制90校の合格者数は1万7382人。受験者数の1万8631人を合格者数で割った実質倍率は1・07倍だった。 合格発表は、特設ウェブサイトで同日正午に各校の合格者番号一覧を表示した。高校教育課によると、磐田北高では午後0時40分ごろに表示される遅れがあった。発表前に、一覧に合格者1人の番号がないことに気づき、
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全日制43校が再募集 静岡県内公立高校 25日合格発表
静岡県教委は14日、県内公立高の2024年度入学者選抜について、再募集実施校を発表した。定員割れに伴う再募集は全日制が43校51科、学年制の定時制が13校13科、単位制の定時制が4校4科で行う。 再募集の定員は全日制が688人。定時制は、学年制と単位制を合わせて388人。再募集の願書受け付けは18日から19日午後2時まで。21日に面接などを行い、25日に合格者を発表する。 ※画像タップで拡大してご覧になれます
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体罰・暴言排除へ宣言 静岡県教委、高体連など5団体共同
静岡県教委と静岡県の高体連、高野連、高文連、中体連の5団体は13日、生徒に対する部活動での体罰や暴言をなくすための共同宣言を発表した。各団体の課題や適切な指導方針を共有した上で、宣言では「生徒の良き支援者になろう」と教育現場に呼びかけた。 宣言のタイトルは「No!ハラスメント Be!サポーターズ」。生徒の主体性や自律性を尊重するとし、「体罰・不適切な言動といったハラスメントは断固として排除しなければならない」と明記した。 5団体は2023年7月に初めての会合を実施し、共同宣言を作成することを決めた。13日までに部活動の競技や特性ごとの問題意識を共有し、各団体が重点的に取り組む内容もまとめ
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留学生受け入れ増へ「助言役」配置、高校後押し 静岡県教委 生徒の異文化理解期待
静岡県教委は2024年度、静岡県立高校の海外留学生の受け入れ体制整備に向けた取り組みとして、新たに「国際交流アドバイザー」を教育政策課に配置する。低調が続く各校の外国人留学生受け入れをサポートし、生徒が日常的に外国人生徒と触れ合う機会の創出を目指す。 外国人留学生の受け入れの効果として「普段の学校生活の中で生徒が異文化理解、視野を広げることにつながる」(県教委担当者)との期待があるが、県内公立高での実績は少ない。教育政策課によると、新型コロナウイルス禍前の19年度は、県内公立高の227人が短期留学(3カ月未満)をした一方、海外からの留学(1カ月以上)を受け入れたのは9校11人にとどまった。
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子ども古着3000着超回収 ユニクロ「服のチカラ」最優秀賞 浜松視覚特別支援学校小6年の鈴木君 活動を報告
静岡県立浜松視覚特別支援学校(浜松市中央区)の鈴木真尋君(小学部6年)=袋井市=がこのほど、衣料品店「ユニクロ」が主催する「服のチカラプロジェクトアワード」の小学校の部で最優秀賞を受賞し、13日、袋井市役所を訪ねて大場規之市長に報告した。 プロジェクトは、ユニクロを展開するファーストリテイリングの社員から出張授業を受けた子どもたちが、校内や地域で着られなくなった子ども服を回収し、難民キャンプなどに寄贈する取り組み。2023年度は全国で小学校から高校まで、約740校が参加した。 鈴木君は同級生の市川幸生君=浜松市=と協力し、23年5月から服を集め始め、校外で学習会を開催するなどして活動の輪
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水球日本代表「大学でも」 U―17アジア選手権V貢献 大神さん(掛川西高)に卒業証書
水球のU-17(17歳以下)アジアエージグループ選手権がこのほど、フィリピンで開かれ、日本代表が優勝した。県勢として唯一選出されていた掛川西高の大神幸真さん(17)=磐田市立野=は13日、同校を訪れ、卒業証書を受け取るとともに、喜びと今後の目標を語った。 決勝では体格で勝るイランを相手にカウンター攻撃を効果的に仕掛け、接戦を制した。ゴールキーパーの大神さんは「プレーだけでなく、声かけも意識してチームの精神的支えにもなれた」と振り返った。大会で卒業式に出られなかった大神さんは校長室で、広住諭校長から卒業証書を受け取った。広住校長は「今後、これまで見たことがない世界やもの、人に出会うと思う。チ
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清水中生考案 特産「緑米」の大福 町内和菓子店が試作、商品化へ
清水町の清水中3年生が考案した町の特産品緑米の大福「ゆうスイーツ」の試食会が12日、同校で開かれた。生徒らは同町の和菓子店「和菓子のまめすけ」が試作した大福を味わい、地元の新たな売りになればと願った。 生徒は昨秋、地域活性化などを目指して町職員に新たな取り組みとして「ゆうスイーツ」を提言。「まめすけ」が趣旨に賛同し、試作品を手がけた。 約210人の生徒らが口にし、細川漣さん(15)は「皮が厚めで、あんこの甘さは控えめ。甘いのが苦手な人でも食べられる」とほおばった。レシピを考案した渡部結衣さん(15)は緑米のしょっぱい風味を特徴に挙げ、「自分で作った試作品に比べて、生地の粗さがなく、すご
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学び誇りに日々の精進誓う 静岡県立工科短期大学校、105人卒業-沼津
静岡県立工科短期大学校は13日、卒業式を沼津市のプラサヴェルデで開いた。静岡と沼津両キャンパスの学生105人が、ものづくりの現場などで活躍すると誓った。 卒業生は一人ずつ名前を呼ばれ、壇上で卒業証書を受け取った。機械・制御技術科の佐野颯さんが「本校で学んだことを誇りに今後も日々精進する」と謝辞を述べた。 メーカーに就職する学生が多く、進学者を含めた進路内定率は100%。柳下福蔵校長は「人との出会いを大切に。希望を語れる人生を送られることを願う」と呼びかけた。 沼津技術専門校と清水技術専門校を再編し2021年4月に開校した。6学科を持ち、ものづくりの現場のリーダーとなる人材を育成する。
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毎朝旗振り15年 仲村さん引退へ 浜松・富塚小児童、感謝の手紙
浜松市中央区富塚町の通学路で毎朝の「旗振り」を15年間続けた富塚中学区青少年健全育成会の仲村年弘さん(83)が15日で引退する。13日に富塚小の児童たちが手紙をまとめ、仲村さんに贈呈した。優しい声かけで慕われてきた仲村さんは「みんな事故なく過ごせたことが何よりうれしい」と充実感をにじませた。 富塚中や富塚小の周辺は幹線道路が交差し、朝は生活道路まで混雑する。仲村さんは孫が富塚小に入学するのを機に、学校そばの横断歩道で事故を防ごうと自主的に旗振りを始めた。車道に飛び出す児童、減速しない車など当初はヒヤリとする場面が多かったが、旗振りを続けるうちにマナーが改善していった。 あいさつも欠かさず
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浜松医大卒業式、225人巣立ち 「命の尊さを感じ、今後も日々学び精進」
浜松医科大の卒業式が13日、浜松市中央区のアクトシティ浜松で行われた。医学科119人、看護学科60人、大学院46人が医療の担い手として巣立った。 卒業生に学位記を手渡した今野弘之学長は「今後も研さんを積みつつ、世界や未来に思いをめぐらせ、誰もが幸せに生きる権利があると信じられる医療人であってほしい」と激励。医学科卒業生の阿部夏美さん(24)は「解剖学実習では献体に触れ、命の尊さを感じた。今後も日々学び精進していく」と謝辞を述べた。 今年の卒業式は、感染症対策で昨年度まで設けていたマスク着用や家族の出席人数に関する制限を廃止した。
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静岡県内公立校 高校長級19人が役職定年 小中学校は147人
静岡県教委と静岡、浜松両市教委は12日までに、2023年度末の役職定年者をまとめた。校長級の役職定年者は高校などが19人、特別支援学校6人。小学校は91人、中学は56人の計147人が役職定年を迎える。教職員異動は21日に発表される。 31年度までに65歳まで段階的に行われる定年引き上げに伴い、管理職の上限を60歳と定める「役職定年」が23年度から適用される。校長や副校長、教頭などの管理職は役職定年後、原則的に教諭として勤務する。 高校長級で役職定年を迎えるのは松崎、静岡中央を含め3校で計8年間校長を務めた県高校長協会副会長の寺島明彦・清水東。吉原隆・静岡商、山崎仁資・浜名、野村賢一・磐田
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地域住民へ感謝 合唱とメッセージ 23年度末で閉校 島田・伊太小
本年度末で閉校する島田市伊太の伊太小は、お世話になった地域住民を招き感謝の会を開催した。全校生徒49人が、メッセージカードや歌をプレゼントをした。 通学の見守りや読み聞かせ、花壇の整備などで子どもを支えた地域住民14人が参加。写真とメッセージで思い出を振り返ったカードを児童から受け取った。「新しい学校に行っても伊太小らしく元気に頑張ってほしい」など一人一人が児童にエールを送った。 児童は「ありがとうの花」を合唱し感謝を伝えた。同校6年の藤村蓮君は「地域の方のおかげで楽しく学校生活を送れた。これからも感謝の気持ちを忘れず頑張っていきたい」と話した。 伊久美、伊太、相賀、神座と第一の計5小
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静岡県教委の人材育成基金に100万円寄付 県信用金庫協会
静岡県信用金庫協会は12日、県教委の「ふじのくにグローバル人材育成基金」に100万円を寄付した。 しずおか焼津信用金庫理事長を務める同協会の田形和幸会長が県庁を訪れ、池上重弘教育長に目録を手渡した。田形会長は新型コロナウイルスの影響が緩和され、海外渡航が増加している状況に触れて「若いうちに海外を見る機会を与えてあげたい」と寄付金の活用を期待した。2016年の基金創設以降、同協会からの寄付金は計500万円になった。 同基金は個人や団体からの寄付金で運営し、高校生や教員の海外留学や海外研修に充てる。23年度は約80人が活用する予定。
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島田の魅力、アメリカで伝えて 学生親善使節を激励 20日からリッチモンド派遣
米国リッチモンド市に派遣される島田市学生親善使節が12日、同市役所を訪れ染谷絹代市長に意気込みを語った。 市国際交流協会の事業で、中高生の語学力向上や国際感覚を養うことが目的。島田市在住の中高生8人と引率する教諭らが、同市姉妹都市のリッチモンド市の高校や博物館などを訪問する。派遣期間は20~30日。 島田中3年の井田奏汰さんは「将来アメリカで働きたいので頑張りたい」と意気込んだ。染谷市長は「島田の良いところをリッチモンドの方に伝えてほしい」と話した。
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高校の探究学習 静岡県教委と常葉大、教育連携で協定
静岡県教委と常葉大は12日、高校の探究学習の教育連携に向けた協定を締結した。大学教員や学生による継続的な授業支援に取り組み、新年度には同大草薙キャンパス(静岡市駿河区)で高校生の学習発表会を合同開催する。 高校の探究学習が2022年度に始まったことを受け、常葉大は地域貢献の一環として、各学部の教員を高校に派遣する講座の一覧表を作成するなどしてきた。協定を結ぶことで、専門分野を持つ大学教員や学生が高校生と一緒にフィールドワークをしたり、助言したりできる。定期的な交流によって高校生が学びを深めるほか、大学生にとっても指導手法の研究などの点でメリットを見込む。新年度は学習発表会を目玉とし、合同で
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静岡ガス、知育玩具のサブスク開始 1800種類以上から貸し出し
静岡ガスは、子供の思考力や判断力を養う知育玩具の定額配送サービスを開始した。子供の年齢や興味関心に合わせた数種類の玩具を各家庭に届ける。 対象年齢は0~6歳。知育玩具のサブスクリプションサービスを展開するトラーナ(東京)と業務提携し、1800種類以上の中から指先を使ったり音を聞いたりする多彩な玩具を貸し出す。随時行うアンケートで子供の好みや希望を聞き取り、2カ月ごとに交換することで飽きずに楽しみながら成長する子供の遊びを後押しする。 静岡ガスは当面、新築希望の顧客を中心に同サービスを提案し、いずれはショールームやウェブサイトで紹介、受け付けも予定する。担当者は「便利なガス機器の使用で家事
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端末活用し学習障害児指導 焼津市教委が論文表彰式 桐原教諭(小川小)優秀賞
焼津市教育委員会は11日、教職員教育論文表彰式を市役所で開いた。優秀賞には、クラスを離れた学びの場「通級指導教室」で端末を活用した学習障害(LD)児童への指導を実践した桐原亜希子教諭(小川小)の論文が選ばれた。 桐原教諭は年々増加傾向にあるLD児童への従来型の指導に行き詰まりを感じ、市内学校で導入されている端末で使える表やイラスト、音声機能といったオリジナルの教材を作った。それぞれのつまずきに応じた教材を提供することで、これまで以上に個人レベルの指導が可能となり、読み書きの力や学習意欲の向上につながったという。 式では、羽田明夫教育長が桐原教諭と奨励賞を受賞した4人に表彰状を手渡した。桐
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不登校児の居場所づくり 討論 23日、静岡市清水区でシンポ
静岡市社会福祉協議会は23日午後1時から、不登校の子が集える「子どもの居場所づくり」をテーマにしたシンポジウムを同市清水区のはーとぴあ清水で開く。 市社協が取り組んだ居場所づくりに関する調査研究事業について報告するほか、不登校の問題に詳しい常葉大の太田正義准教授やスクールソーシャルワーカーらがパネル討論する。定員300人。参加無料。 問い合わせ、申し込みは市社協清水区地域福祉推進センター<電054(371)0291>へ。
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浜松のJA3団体、新小学5年に教材本 市教委訪ね、贈呈
JAみっかび、JA遠州中央、JAとぴあ浜松はこのほど、浜松市内の新小学5年生に教材本「農業とわたしたちのくらし」を贈呈した。みっかびの森田泰行代表理事専務、遠州中央の彦坂拓司常務理事、とぴあの藤原治常務理事が中央区の市教育委員会で宮崎正教育長に目録を贈った。 教材本はJAバンクアグリ・エコサポート基金の発行でA4判27ページ。図表や写真も使い、農作物の生産、流通を解説している。2024年度版はタブレット端末による学習を想定し、ワークシートを読み込むQRコードを記載した。 同様の教材本の贈呈は恒例の取り組みで、今回は約1万1千部を用意した。森田代表理事専務は「次世代を担う子どもに安心安全な
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元シャンソンの中川さん 浜松で小学生にバスケ指導 2006年アジア大会代表
県バスケットボール協会は10日、バスケットボール女子Wリーグのシャンソン化粧品などで活躍し、2006年ドーハ・アジア競技大会に日本代表として出場した中川聴乃さんを招いたバスケ教室を浜松市中央区の浜松アリーナで開いた。 ミニバスケットボールに親しんでいる小学生約50人が、中川さんからドリブルやシュートといった基本的な技術を教わり、試合形式のゲームにも挑戦した。 バスケ教室は9、10の両日に同所であったシャンソン化粧品の試合に合わせた普及イベント「バスケットボールキッズフェスティバルIN浜松アリーナ」の一環。
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都が25歳以下の初産女性支援へ 悩み相談できる環境不可欠 孤立防ぎ寄り添う
東京都は2024年度、25歳以下の初産女性を妊娠中から支援する事業を本格的にスタートさせる方向だ。制度設計に携わった東京都医学総合研究所・社会健康医学研究センターの西田淳志センター長は「若い母親には、悩みを相談できる環境が不可欠」と話す。 近年の研究で、人間の脳が完成するには25歳ごろまで時間がかかるということが分かってきました。それまでは肉体的に成熟していても「思春期」と位置づけられ、出産や子育てに際して、より手厚い支援が必要になると考えられています。 こうした若い世代が無事に子どもを育てていけるように、人類は長く「集団での子育て」という戦略を取ってきました。ある海外の狩猟採集民族を
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離婚後、子を大学進学させるには ひとり親向け貸付金の利用を
問 先月離婚し、高校1年の子と暮らす母親です。高校卒業後は大学まで進学させたいと思いますが、養育費を元夫からもらえておらず、大学に通わせるとなると金銭的に厳しい状況です。活用できる支援制度は何かありますか。 答 ひとり親家庭には、子どもが18歳に達した最初の3月31日までの間、児童扶養手当が支給されます(所得制限あり)。支給は2カ月に1回で、金額は所得の状況に応じて全国一律で決まっています。申請や受給の方法といった具体的なことは、お住まいの市町担当課に相談してください。 大学に進学するにはお金がかかりますが、ひとり親家庭に向けた各種貸付金制度があります。母子父子寡婦福祉資金貸付金の制度で
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藤井王将「楽しんで将棋続けて」 掛川で小中学生に指導対局
将棋の第73期王将戦で3連覇を果たし、祝賀行事に出席するため掛川市を訪問中の藤井聡太王将(21)が9日、同市の大日本報徳社で地元の小中学生を対象に指導対局を行った。多面指しで9人と対局し「一手一手をしっかり考えて指しているのが伝わってきてうれしく思った。楽しんで将棋を続けてほしい」と呼びかけた。 同市では王将戦第6局が行われる予定だったが、第4局で防衛が決まったため対局がなくなった。指導対局では掛川で対局があった場合の初手見学に申し込んで当選した9人が、藤井王将と阿久津主税八段(41)に挑んだ。 将棋歴1年の掛川中央小2年の栃木すみれさん(8)は「大駒を取られないようアドバイスしてくれた
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全国へ「納得いく演奏を」 浜松・富塚中吹奏楽部 市教委で抱負
浜松市中央区の富塚中吹奏楽部の5人が、20日に群馬県で開かれる全日本アンサンブルコンテストに東海地区代表として出場する。8日、同区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 2年の山田真桜子さんと吉田大雅さん、1年の辛嶋連さん、中島亮さん、林俊太さんが、マリンバや太鼓など打楽器五重奏で「ザ・ウェーブ」を演奏する。136組による県西部大会で1位、49組による県大会で4位に入り、26組が出場した東海大会で全国出場枠の上位2組に入った。 山田さんは「全国を目指す熱い気持ちで、改善点を言い合いながら練習してきた。結果より納得いく演奏ができるよう頑張りたい」と意気込んだ。全国大会は中学生部門に同校を含めて
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浜松特支高 26年度に分校 浜松江之島高に開設 静岡県教委
静岡県教委は7日の県議会文教警察委員会で、県立浜松特別支援学校の高等部の分校を県立浜松江之島高(浜松市中央区)校内に設置することを報告した。開校は2026年4月の予定。 特別支援教育課によると、浜松地域にある浜松、浜北の両特別支援学校の在籍生徒数が増加し、校舎が手狭になっていた。浜松江之島高の空き教室を改修し、分校として活用することで、両校生徒の交流や共同活動を推進する。 分校に通うのは知的障害の生徒で、3学年合わせて48人程度。1学年2学級。浜松、湖西市を通学範囲とする。24年度に設計、25年度に改修工事を行う。
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静岡県内国公立大が合格発表 受験生、自分の番号に家族と笑顔
静岡県内の国公立大の一般入試前期日程の合格発表が6日、各大学で行われた。静岡大、県立大、静岡文芸大、県立農林環境専門職大が実施し、学内掲示やホームページ上で、合格者の受験番号を公開した。 静岡市駿河区の県立大では午前10時、雨の中で受験生や家族15人ほどが集まり、緊張した面持ちで発表を待った。張り出された一覧に自分の受験番号を見つけると、付き添いの親と喜びあった。 国際関係学部に合格した榛原高3年の平井愛梨さん(18)=焼津市=は「受験勉強はつらかったけれど、長く希望していた学部に入学できる」と目を潤ませた。経営情報学部に合格した御殿場南高3年の小林咲哉さん(18)=富士市=は「自分の番
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県立の夜間中学 三島教室の入学者追加募集 静岡県教委
静岡県教委は、県内唯一の夜間中学「県立ふじのくに中学校」の2024年度入学について、三島教室の入学希望者の追加募集を行う。願書受け付けは18~21日。 23年7月に行った募集では、磐田本校と三島教室を合わせて10人の入学が内定した。20人程度とする募集人数に対し空きがあったため、24年2月にも追加募集を行った。入学希望者説明会は3月16日に三島教室で開く。
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卒園前「お茶どうぞ」 園児、学んだ作法披露 浜松市中央区のこども園
浜松市中央区下江町の「ハローこども園」で6日、年長園児が卒園式(16日)を前に、友だちや保護者へ茶を振る舞って交流する「お別れ茶会」が開かれた。園児らが1年間で学んだ礼儀作法を披露した。 年長園児23人は日本文化に触れる機会として、茶道裏千家「淡交会」の講師らから作法を学んできた。茶会では保護者が見守る中、子どもたち同士で「お茶をどうぞ」「ちょうだいいたします」と礼儀正しくあいさつをして、和菓子と抹茶を味わった。最後は園児がたてた茶を保護者に振る舞い、感謝を伝えた。
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【時評】清水南高に「演劇専攻」 インプット増やし 世界へ(宮城聰/SPAC芸術総監督)
いよいよ4月、清水南高芸術科の「演劇専攻」がスタートします。 静岡が「演劇におけるウィーン」を目指す上では、世界レベルの演劇団体がここにあるというだけでは十分でなく、優れた演劇教育機関が必要だと僕は考えてきました。その道が始まるわけです。 もちろん、SPACが今日のように世界で知られるようになるまでに25年を要したことから考えても、この演劇専攻が他国から若者を集めるようになるまでには時間がかかるでしょう。しかし、一流の芸術団体が直接指導に関わる高校はめったにありません。清水南高演劇専攻は実技の授業時間が日本一豊富なだけでなく、その多くをSPACの劇場施設で学ぶことができます。 若いク
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“15の春”緊張を力に 勝負 静岡県内公立高入試 スタート
静岡県内の公立高93校で5日、2024年度入学者選抜が一斉に始まった。全日制と定時制合わせて約1万9500人の受験生が学力検査に臨んだ。 午前に国語と数学、英語、午後に社会と理科の試験を実施した。6日は面接や学校裁量枠の実技検査を行う。県教委によると、志願倍率の平均は全日制1・06倍、学年制定時制0・53倍、単位制定時制0・90倍。 合格発表は14日正午以降。県教委は今回から各校での合格者番号一覧の掲示を取りやめ、ウェブサイトでの発表のみにする。 浜松市中央区の同市立高(定員360人)は、約470人が受験した。受験生たちは、試験官から計算・通信機能のある時計は持ち込めないことなどの注意
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なぜ?不思議!楽しい科学 る・く・るフェスティバル 静岡市駿河区
静岡市駿河区の静岡科学館る・く・るで3日、市民ボランティアが企画から運営まで手がける「おもしろ科学フェスティバル」が開かれた。多くの家族連れが工作やサイエンスショーを通して、不思議な現象を楽しみながら科学について学んだ。 目の錯覚やゴムの力を利用したおもちゃ作りの工作コーナーなど7ブースを設けた。クイズを交えて進行したサイエンスショーでは、ボランティアの杉村紀代美さん(73)=焼津市=が空気の力で車体が床に浮く乗り物「ホバークラフト」を手作りし実演した。浮いた車に乗った三島市の坂野源弥ちゃん(4)は「クイズが当たって面白かった。またやりたい」と笑顔を見せた。 イベントは「る・く・るナビゲ
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授乳相談 利用券配布 湖西市、24年度
湖西市は2024年度、市内在住の産婦に対する産後ケア事業の一環として、新たに授乳相談の利用券を配布する。産後約2カ月の産婦を対象に、市立湖西病院の助産師外来か在宅助産師の訪問を利用できるようにする予定。5日の市議会3月定例会一般質問への答弁で説明した。 産婦側の自己負担額は、市立湖西病院の助産師外来の利用が千円、在宅助産師の訪問が2千円を想定。利用券は妊娠8カ月のアンケートに合わせ、対象者に1人1枚配布する。母子のショートステイやデイサービスへの補助などを行う従来からの産後ケア事業を含め、24年度一般会計当初予算案に関連事業費246万円を計上した。鈴木祥浩こども未来部長は「従来からの産後ケ
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部活地域移行、段階的に 休日28年度、平日31年度 沼津市教委
沼津市教育委員会は4日、中学校の部活動について、休日は2028年度、平日は31年度を目標に、地域移行を段階的に進める方針案を市議会文教産業委員会で示した。目標年度を示すことで、活動の受け皿になる団体や指導者の準備を加速させる。 学識経験者や教育関係者で組織した改革検討協議会で案をまとめた。方針案によると、地域移行後のクラブ活動の名称は「ヌマカツ」。民間、または地域移行されたクラブで本格的に競技に取り組む「競技志向」と、平日は学校単位、休日は他校と合同のクラブで活動する「生涯志向(エンジョイ)」の2区分を設ける。生涯志向は、スポーツ、文化芸術の掛け持ちや複数種目の選択もできる。 クラブ活動
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「ツーブロックOK」「防寒着、Pコートじゃなくても」 私たちで決める!校則 静岡県立高校8割超が見直し
静岡県内の全日制の県立高校の84・1%が2022年度中に校則を改正したことが3日までに、静岡県教委への取材で分かった。理不尽な「ブラック校則」の社会問題化を背景に、文部科学省や県教委が同年度に是正を促したことなどを受け、各校で校則の見直しが進んだことが浮き彫りになった。生徒が主体となって服装や髪形などの改善策を提案する動きも出ている。識者は校則の見直しそのものにも教育効果があると指摘する。 「新たな規則を提案します」ー。伊豆中央高(伊豆の国市)の生徒会が22年11月に学校側に提出した提言書。従来の校則で「髪形はツーブロック禁止」「防寒着は黒か紺色のPコートかセーターのみ」と定めた部分の変更
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大学共通テスト2025年再編 科目変更、時間延長…「年間で計画的な学習を」
多くの大学の入試で利用される大学入学共通テストは2025年から、教科に「情報」が加わるほか、科目変更や試験時間の延長などがあり、様変わりする。静岡、愛知を中心に展開する佐鳴予備校の静岡駅前校(静岡市葵区)高等部で指導する三木喜裕教室長は、志望校の受験に必要な科目と配点を確認した上で「年間で計画的に学習を進める必要がある」と指摘する。 教科・科目の再編は、22年度に新学習指導要領が実施されたことに伴う措置。これまでの6教科30科目から7教科21科目に変わる。いずれもグラフや資料を多用し、学習知識を実用的に使いこなす力が試される。 大学入試センターによると、共通テストの受験者は少子化などに
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プラモデル組み立てに真剣 静岡市の無料体験に子供200人超 地元産業知る機会に
プラモデル工作を通じて子供たちに作る喜びを知ってもらおうと、静岡市は2日、同市清水区のエスパルスドリームプラザで「ミナト★ホビーフェス」を開いた。市内に多いプラモデルメーカーの製品を無料で作ることができ、200人以上の子供たちが集まった。 3回目の開催。市産業振興課によると、プラモデルメーカーの本社は同市の葵区や駿河区に多いが、「清水区内の子供たちにプラモデルが市を代表する産業であることを知ってほしい」との思いから同区で開催した。船や車などさまざまなプラモデルのパーツを自由に組み合わせる「オリジナルビルド」のコーナーも人気を集めた。 蒲原東小3年の望月絢菜さん(9)は「普段はバドミントン
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富士宮西高、最優秀賞 「SDGs Quest みらい甲子園」
持続可能な開発目標(SDGs)について高校生が課題解決に向けたアイデアを発表する「SDGs Quest みらい甲子園」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送共催)の県大会ファイナルセレモニーが2日、静岡市清水区の清水テルサで開かれた。最優秀賞には富士宮西高の「チームTMG」が選ばれた。 3回目の開催となった今回は、県内84チーム、計333人が参加した。最終審査を経た12チームがファイナルに進出し、代表者がチーム紹介とアクションプランの内容の説明を壇上で行った。審査の結果、最優秀賞、優秀賞、二つの企業の名を冠した賞を受賞する計4チームを選んだ。 チームTMGは、「富士宮の鶏卵産出額が全国1位に
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オペレッタ40年の伝統に幕 島田・伊久美小 閉校前最後の発表会
本年度末で閉校する島田市伊久美の伊久美小は2日、約40年間受け継がれてきたオペレッタの発表会を同校体育館で開いた。全校児童30人が「こころのふるさと伊久美小」と題した創作歌劇を保護者や地域住民らに披露した。 高学年を中心に台本や演技を考え、同校周辺の自然や生き物、茶の歴史、郷土の偉人などを取り上げた。菩提山や伊久美川を舞台に、伊久美村出身で宇治茶製法を地元に広めた坂本藤吉翁らにふんして登場し、地域への感謝の思いを歌や演技で表現した。児童が歌詞を考えたオリジナルソングも披露した。歌を通じて学校の文化や思い出を振り返り、保護者らの涙を誘った。 6年榊原佳音さんは「役になりきって最後のオペレッ
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浜松医大、中学生が取材 医療現場を理解 「記事」執筆へ
浜松医科大と静岡新聞社は2日、同大で働く医師らを取材して記事を執筆する中学生向けワークショップ「職業図鑑ワークショップ 浜松医大をバズらせろ!!」(全4回)の初回を浜松市中央区の同大で開いた。浜松、磐田両市の生徒6人が参加し、同大のキャンパスを歩きながら医療現場の基礎知識を学んだ。 同大の次世代創造医工情報教育センターの教員らが講師を務めた。生徒は自己紹介をした後、教育や研究など同大の取り組みに理解を深めたり、キャンパスツアーで学生生活をのぞき見したりした。 ツアーでは学生が講義を受ける講義実習棟や猿、ネズミなど動物を扱う動物実験棟を訪れた。実際に白衣に着替え、担当者からモニターを使っ
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性犯罪歴を確認「日本版DBS」制度 子どもの権利中心に議論を 事業者は初犯防ぐ研修必要
子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴の有無を確認する「日本版DBS」制度の創設を巡る議論が進む。保育やシッター事業などを手がけ、早くから制度を提言する認定NPO法人フローレンスの赤坂緑代表理事は「子どもの権利を中心に据え考えるべきだ」と語る。 2017年から日本版DBSの創設を訴えてきましたが、社会の議論が高まったのは20年。男性ベビーシッターによる男児へのわいせつ事件がきっかけでした。「育児に人の手を借りてもよい」と、シッター文化が社会に受け入れられ始めた頃だったので衝撃を受け、署名活動を行いました。昨年は大手学習塾で講師による盗撮事件もあり、議論が活発化しました。 12歳以下の子ども
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読み手に届く新聞を コンクール入賞常連校の富士東高 流行や時事問題、等身大の視点で
富士東高新聞部(富士市)は静岡県高校新聞コンクールの上位入賞常連校。「読み手に届く新聞」をモットーに、コロナ禍でのマスク事情や「推し活」など、高校生が気になる話題を追いかけて取材に励んでいる。 部員は2年生と1年生計10人。放課後の部室には、毎日のように多くの部員が集まってくる。新聞づくりの活動時間以外でも情報のアンテナを張り、何げないおしゃべりが取材のネタにつながることもある。部員らは「仲間と一緒に街へ出て取材するのが楽しい」「自分で考えて動けることが新聞部の魅力」と口をそろえる。 主な活動は年3回発行し全校生徒に配る「富士東高校新聞」の制作だ。企画会議では、1人当たり四つのアイデアを
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ひとり親支援「ままよろ」 熊本・芦北町で事業開始
静岡市を拠点にひとり親の生活向上を目的に事業を行う企業「ままよろ」(石光社長)はこのほど、熊本県芦北町でシングルマザーに在宅でできる仕事を紹介する事業を開始した。スキルアップのための教育プログラムも無料で提供する。 事業所新設に向けて同町と立地協定を締結した。今後、同町と連携して住まいなどを含め、シングルマザーが子育てしやすい環境づくりにも取り組むという。同社が自治体と協定を結ぶのは初めてで、石社長は「芦北町との連携事例をつくり、今後、静岡県内の自治体とも一緒にシングルマザーや子どもたちへの支援をしていければ」と意欲を示す。 同社は人手不足の企業からオンライン業務などを受託し、同社に登録
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能力を測る五つの尺度(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育③】
幼児の能力がどの程度育っているかを測るには、まず発達段階という物差しを知る必要があります。これは何歳くらいでどんな能力が発揮できるかという目安です。 例えば1歳では歩き始めたり言葉を覚えたり、3歳では自立心や自分をコントロールする力が身に付くとされています。文部科学省は、幼児期の終わりまでに育ってほしい資質や能力を「10の姿」として示し、「協同性」「思考力の芽生え」「言葉による伝え合い」などを挙げています。 幼児期には、五感を使って具体的に物に触れる体験を通じて、知識や抽象・論理的な思考につなげていくという積み上げが必要です。これは日々の生活の中で「学ぶ」ということ。生活や遊びの中にこそ
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フリースクール実態調査へ 滋賀
滋賀県は、不登校の子どもへの支援を目的とした「しがの学びと居場所の保障プラン」の一環で、2024年度からフリースクールを利用する家庭の実態調査をし、応じてくれた家庭に対し協力金を支払う方針を県首長会議で市や町に提案した。 県によると、アンケートに協力した家庭に月5000円程度の協力金を4月から1年間、市町を通じて支払う予定。プランには不登校の子ども支援として、スクールカウンセラーの配置促進なども盛り込まれている。 フリースクールを巡っては、昨年10月、滋賀県東近江市の小椋正清市長が首長会議で不登校対策を議論中に「文部科学省がフリースクールを認めてしまったことにがくぜんとしている」などと持
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リアルな体験、社会に関心 10代が接客やごみ拾い、募金活動
中学生が地域の仕事やボランティアを体験できる社団法人「10代と社会をつなぐプロジェクト」(東京都日野市)。代表理事の佐藤裕貴さんは「今の子はネットやゲームでバーチャルな経験は多いが、リアルな体験はそうでもない。活動を通じて、貧困やごみなど身近にある問題を考え、主体的に社会課題に取り組むようになってほしい」と語る。 同市で昨年12月、中学2年生のメンバー9人が集まった。佐藤さんが事前にホワイトボードに書いた「貧困」「子ども」「環境」といったテーマを基に、中学生に「どんな課題があるか」と問うと、「いじめ」「少子高齢化」「海洋プラスチック」などが挙がった。続いて今後やりたい活動について話し合った
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炭化米 室町中期の兵糧か 「戦国の波 垣間見える」 磐田・社山城跡から出土 市教委調査
磐田市指定史跡の社山(やしろやま)城跡(同市社山)で40年以上前に炭化した状態で見つかった米が室町中期の1436~77年の兵糧だった可能性が高いことが1日までに、市教委文化財課の調査で分かった。社山城が16世紀の室町後期や戦国時代に戦乱の舞台になったとする記録はあったが、15世紀代の資料が確認されたのは炭化米が初めて。兵糧が戦火で焼かれたとみられ、同課は「記録よりも早くから城が戦乱に巻き込まれていたことを裏付けている」としている。 社山城は標高約130メートルの丘陵地に建っていた山城で、築城時期は不明。現存する文献では、1501~03年に今川氏と斯波氏の遠江守護職を巡る抗争の舞台になった
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こども家庭センター 4月から各区に設置 静岡市議会
橋本陸夫子ども未来局長は、4月に葵、駿河、清水の各区の福祉事務所に「こども家庭センター」を設置する方針を示し、妊娠期から子育て期にかけて、児童虐待防止につながる支援業務に切れ目なく取り組むと説明した。山梨氏への答弁。 児童福祉法が改正され、母子保健機能と児童福祉機能を統合したこども家庭センターの設置が自治体に努力義務化されたことを踏まえた対応。各区の福祉事務所の子育て支援課内に家庭児童相談係を再編する形で設置し、福祉や精神の専門職員を2人ずつ増員する。 妊娠期から虐待リスクを把握するために母子保健を所管する保健福祉センターとの連携を強化するほか、子育てに困難を抱える親子のサポートプランを
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静岡県内高校で卒業式 金谷高12人最後の巣立ち 令和の「二十四の瞳」に祝福
静岡県内の多くの高校で1日、卒業式が行われた。卒業生は恩師や保護者、後輩に見守られながら、思い出の学びやを巣立った。 県教委によると、公立の全日制全91校が式を設定。本年度末で閉校する島田市の県立金谷高も最後の卒業式を行い、午後には閉校式を開く。同校の校舎は4月に開校する単位制定時制の県立ふじのくに国際高が活用する。 金谷高では卒業生12人が式典に臨み、保護者や地域住民の祝福を受けた。山田正訓校長は「コロナ禍でかけがえのない日々を過ごした皆さんは令和の『二十四の瞳』。一人一人に課題解決の力が身に付いたことを実感している」と式辞を述べた。卒業生を代表し、武井夏美さんが「私たちはこれからそれ
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内申点、中学校ごとに公平? 浜松市の保護者から疑問【NEXT特捜隊】
「高校入試で大きなハードルとなる調査書の内申点。付け方は中学校ごとに公平なのでしょうか」。浜松市の受験生の父親みつるさん(50代)から、読者の疑問に応える静岡新聞社「NEXT特捜隊」に投稿が寄せられた。そもそも内申点はどのように決まるのか。公平と言えるのか。 【▶静岡新聞社NEXT特捜隊 LINE友達になる】 内申点とは、中学が高校へ送る調査書に記載される9教科の評定の合計を指す。評定は各教科とも「1」~「5」の数字で示され「5」が最高評価だ。基本的には通信簿と同じ数字が記載され、静岡県では中学3年の1、2学期の学習状況が反映される。 入試での評定の活用方法は都道府県により異なる。静岡県
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静岡県内公立高入試、志願変更締め切り 磐田南理数2・18 掛川西理数2・10【令和6年度・志願状況一覧あり】
2024年度の県内公立高入学者選抜の志願変更が28日に締め切られた。県教委のまとめによると、志願変更をしたのは221人で、志願者数の1・13%(前年度比0・02㌽減)だった。全日制課程の志願倍率は1・06倍で、志願変更後も変化はなかった。 志願変更があったのは、分校を含む93校中78校。221人の内訳は高校の変更をしたのが144人、同一校での大学科の変更が26人、小学科の変更が51人。 全日制で志願者の増加数が多かったのは静岡農生物・流通の9人、科学技術電気工学、焼津中央普通の7人。減少数が多かったのは科学技術ロボット工学の10人、静岡農環境科学、掛川西普通などの5人だった。 全日制で
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Uターン就職促進前倒し ふじのくにパスポート 高校1年次に配布へ
増田始己経済産業部長は若者のUターン就職促進策として、静岡県内企業やふるさとの魅力を発信する専用サイトにつながる「ふじのくにパスポート」の配布時期を高校3年次から高校1年次に前倒しする方針を示した。早い時期から県内を就職先として意識してもらい、若者の地元定着を促す。塚本氏への答弁。 県はこれまで、県外進学者が本県とのつながりを維持するために、専用サイトのQRコード付きのカードを高校卒業時に配布していた。しかし、しずおか産学就職連絡会のまとめによると、2023年春卒業の県内出身大学生のうち、県外進学者のUターン就職率は34%(前年比2ポイント減)で低迷が続いている。 増田部長は「多くの学生
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舞阪幼稚園24年度も休園 浜松市、園児不在で
浜松市は28日の中央区協議会西地域分科会で、2023年4月から園児不在で休園となった市立舞阪幼稚園を、24年度も休園とすると報告した。 同園は築40年以上で老朽化が進んでいる。市の説明によると、23年5月に舞阪地区自治会連合会から、同園と舞阪第1、第2保育園の統合による認定こども園化の要望書が提出された。市は要望を踏まえ、同自治連と協議の上で舞阪幼稚園の24年度の園児募集を見送った。 市幼児教育・保育課は、舞阪幼稚園の今後のあり方について同自治連などと協議を続ける方針を示した。
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中学校部活指導員 新年度8人に倍増 沼津市教委
沼津市教委は2024年度、中学校の部活動で専門的な実技指導や教員不在時の大会引率などを担う「部活動指導員」を、前年度の2倍の8人に増やすと明らかにした。代表質問で梶泰久氏(市民クラブ)への答弁。 教員の負担軽減を目的に配置され、本年度は女子バレーボール、剣道、卓球、女子バスケットボールで教員経験者ら4人が担った。新年度は中学校の活動状況を調査した上で、これまでの運動部だけでなく、初めて文化部にも配置する。
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助教にパワハラ 静岡県立大の60代女性教授戒告処分
静岡県立大を運営する県公立大学法人は27日、教員に対してパワーハラスメントを行ったとして、看護学部の60代の女性教授を戒告処分にしたと発表した。 同大によると、女性教授は2021年8月から9月までの間、同学部に所属していた助教=当時=に対して、指導法をめぐり学生らの面前で叱責(しっせき)をしたり、打ち合わせ時間を曖昧に「午後いっぱいあけておくように」とし、助教が研究室から出られなくなったりする不当な指示をしたという。助教が学内のハラスメント防止対策委員会に被害救済を申し立て、同委員会が調査の結果、パワハラと認定した。 尾池和夫学長は「個人の人権を侵害する行為で決して容認できない。被害に遭
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高校入試 共通枠の学校裁量拡大 学力、調査書の比重は各校で 静岡県議会定例会
池上重弘教育長は高校入試について、学力検査と調査書(内申書)の比重を学校ごとに決められる共通枠の裁量を拡大する方針を示した。高校の特色化につなげる狙いで、早ければ2026年度に実施する入試からの適用を目指す。田内氏への答弁。 現在の全日制の一般選抜は、学力検査と面接、調査書の結果で選抜する「共通枠」と、各高校が独自に重視する観点を定める「学校裁量枠」がある。県教委はこれまで共通枠のうち合格者の65~85%は、学力検査と調査書の9教科評定(内申点)で選抜すると定めていた。残りの合格者は調査書と面接、全選抜資料の総合的評価の2段階で選抜していた。 共通枠で学力検査を重視するか、調査書と面接を
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3/1000でトマト食育表彰 なかいず認定こども園 親子での学び”評価 伊豆市
伊豆市のなかいず認定こども園が、食品メーカーのカゴメ主催のトマトを使った食育事業「りりこわくわくプログラム」で、全国約千校・園の中から特に優秀な取り組みをした3校・園の一つとして表彰された。年長児による園内外での栽培に加え、収穫後に自宅に持ち帰って親子で食育を行ったことなどが評価された。26日、オンライン授賞式が園内で開かれた。 同園は昨年度もプログラムに参加した。その様子を見ていた本年度の年長児がトマトに興味を持って図鑑で調べるなどしていたことから、連続参加を決めた。昨年5月に栽培を始め、体験を忘れないようにするために紙に書き記した。6月にトマトが病気になった際は原因と対処法を調べ、病害
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大学生が授業や部活動補助「学校体験」 静岡県教委、24年度から仲介 教員確保と意欲向上へ
静岡県教委は2024年度から、小中学校の授業や部活動を補助する「学校体験活動」を希望する大学生に、補助を望む学校を紹介するマッチング事業を始める。県教委が関与することで、幅広い活動内容を学生に提供できるようになる。学校体験活動が活性化することで、教職を目指す学生の意欲向上と教員確保につなげる狙い。 マッチング事業は、教員養成課程を持つ県内12大学の学生が対象となる。活動内容は部活動のほか、外国人児童の学習支援や、情報通信技術(ICT)を活用した授業運営、体育祭の運営、放課後の学習の補助などを想定する。 県内の小中高、特別支援学校に対し、学生に補助してもらいたい活動内容や期間、募集人数、必
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ユネスコ科学教室最終回 記念に木の実植えよう 浜松の児童60人に修了証書
浜松市中央区の浜松科学館で24日、2023年度のユネスコ科学教室の最終回が開かれた。全9回を受講した市内の小学5、6年生約60人が、これまでの学びの集大成として木の実を鉢に植える〝記念植樹〟に取り組んだ。 トチノキやオニグルミなど、同市を中心に県内で採取した10種類以上の実を用意。子どもたちはお気に入りを選んで1粒ずつ鉢に植え、各家庭に持ち帰った。閉講式では浜松ユネスコ協会の加藤泰弘副会長が修了証書を手渡した。全講座に参加した18人には皆勤賞も贈った。 皆勤賞の佐藤小6年の中塚美友さん(12)は「どんどん科学が好きになり、講座の日が待ち遠しくなっていた。終わってしまうのはさみしいけど、学
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3月、ヤングケアラーの支援考えるシンポ
独立型社会福祉士事務所「子どもと家族の相談室 寺子屋お~ぷん・どあ」(川口正義代表、静岡市清水区)は3月10日正午から、「子どもの貧困」について考えるシンポジウムをオンラインで開く。 大人に代わって日常的に家事や家族の世話を担う「ヤングケアラー」の子どもたちの支援を考える。障害のある妹のケアを経験した静岡きょうだい会代表の沖侑香里さんが基調講演し、行政、福祉関係者を交えたパネル討論をする。 希望者は応募サイト<https://kokc.jp/e/terakoya25>から同月9日までに申し込む。問い合わせはメール<terakoya.open.door@gmail.com>へ。
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スカートも寝押し ひだ増えても変わらぬ「儀式」【近現代 学校制服考⑩】
前回、女子生徒たちが袴[はかま]の寝押しをしていたことについて書いたが、それはスカートになっても変わらなかった。セーラー服を着る生徒は、下に穿[は]くスカートのひだはきちんと整列していないとみっともないと感じた。彼女たちの多くが寝る前に布団の下にスカートを敷き、しわがつかないように伸ばしていたのである。 昭和5(1930)年4月に埼玉県の深谷実科高等女学校(昭和15〔40〕年に深谷高等女学校〔以下高女と略称〕、現・深谷第一高校)へ入学した生徒は「大変なのは、はかまの手入れである。はかまのひだが丸くなっているのは、ものぐさ者であると見られた。そこで、ひだがきちんとついているようにしつけで止め
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不妊治療で働き方変えた人39% 仕事との両立困難、退職が最多
不妊治療を受けている人や治療経験のある人のうち、仕事との両立が難しく、働き方を変えた人は39%に上ることが、支援活動をするNPO法人「Fine」(東京)のアンケートで分かった。これらの人に「どのように働き方を変えたか」を尋ねると、退職が最も多かった。 頻繁に通院する必要があり心身の負担が大きいほか、上司らに相談しづらいと感じる人も多い。職場のサポート体制の構築が課題と言えそうだ。 アンケートは2023年6~8月、治療経験がある人を対象にインターネット上で実施。約千人が回答した。 働き方を変えた人の対応は、最多の退職が39%。次いで転職16%、休職14%、異動9%だった。退職した人の大半
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静岡県内公立高 志願倍率最高は磐田南理数2・23 全日制平均1・06 定員割れ52校69科
静岡県内の公立高は21日、2024年度入学者選抜の願書受け付けを締め切った。県教委のまとめによると、全日制90校162科(分校を含む)の志願倍率は1・06倍で、前年度から0・02ポイント上昇した。 併設中等部からの入学予定者を除く募集定員1万7699人に対する志願者数は1万8702人で、前年度から582人減った。定員割れは52校69科。志願倍率の最高は磐田南理数の2・23倍。掛川西理数の2・10倍、浜松南理数の1・90倍、沼津東理数の1・85倍が続いた。 24年度に開校する単位制定時制のふじのくに国際の志願倍率は0・72倍。保護者の県内への転居を必要としない全国募集を23年度から始めた伊
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フィリピンのALTと英語で交流 韮山中でオンライン授業
伊豆の国市立韮山中で21日、フィリピンの複数の外国語指導助手(ALT)とオンラインでつないで英会話を学ぶ授業が行われた。2年生約160人が外国人とコミュニケーションする楽しさを学んだ。 2、3人のグループに分かれた生徒は、ALTからの出身や誕生日、年齢を尋ねる質問に英語で答えた。「誕生日に何をもらったか」「どれくらい英語を勉強しているか」といった英会話にも挑戦した。発音が聞き取れない時には生徒同士で助け合って、身ぶり手ぶりを交えて応じた。 井沢咲耶さん(14)は「聞き取るのが難しかったが、英語でうまく伝えられた時にはほっとした」と話した。 同市が英語教育の充実の一環で企画した。今後長岡
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第二小、千本小統合 第二中と一貫校を 第二地区連合自治会 沼津市教委に提言書
沼津市の第二中校区の小中学校再編を巡り、第二地区連合自治会は20日、第二小と千本小を統合し、第二中との小中一貫校を設置するよう求める提言書を市教委に提出した。29日に市が開く「学校の未来を考える会」で、別案の要望書を既に出した千本地区連合自治会とともに、各校の保護者や住民代表に説明する。 第二地区連合自治会の望月照五会長らが市役所を訪れ、教育企画課に要望書を提出した。提言書には一貫校は施設隣接型とし、市内全域から児童生徒を集める小規模特認校への指定、第二小跡地を防災・地域活性化拠点として利活用することなどを盛り込んだ。望月会長は「津波浸水域に位置する第二小や液状化の恐れがある第一中ではなく
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「伊豆中学校」校章決定へ 開校準備委 答申
伊豆市の新中学校開校準備委員会は21日までに、2025年度に開校する新中学校「伊豆中学校」の校章最終案について、鈴木洋一教育長に答申した。校章は統合する修善寺、中伊豆、天城の3中学をそれぞれ三角形で表現し、伊豆半島に見立てるなどして仕上げた。答申を受け、26日の教育委員会で審議、決定する。 校章作成委員会によると、デザインは3中学を示す三角形の重なりが鋭い思考や感性をイメージしている。同市の鳥であるキジの尾羽を曲線的に描くことで協調性も表現しているという。 校章案は昨夏公募し、市内の小中学生、同市の伊豆総合高生、一般から計247点が寄せられ、18点が1次審査を通過した。作品を参考に同委員
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教育課題に多様な意見 静岡市で市民フォーラム
静岡市内の元教員や現職教員、市民有志でつくる「静岡の未来を拓く会」の市民フォーラム(静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、同市駿河区で開かれた。約80人が参加し、教育関連の課題について、多様な立場から意見交換した。 同会内の各部会の代表者が「共生社会の構築」や「主体的な学び」などをテーマに1年間議論してきた内容を報告し、問題提起を行った。参加者からは教員の多忙さを指摘する声や、教育転換に向けた新たな概念「エージェンシー」を研究課題に含めるよう提案する意見が上がった。不登校の子や障害児の保護者からも、実体験から学校の対応やインクルーシブ教育の充実を求める意見が寄せられた。 ゲストとして参加
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子どもに多様な体験を 慶応大教授、静岡でセミナー
秀英予備校(静岡市葵区)はこのほど、教育セミナーを同区で開いた。慶応大の中室牧子教授が講師を務め、科学的根拠で教育を分析する重要性や、「やればできる」と実感できる「自己効力感」の養成が子どもの成長に必要と説いた。 オンラインも含め小中高生の保護者ら約400人が参加した。中室教授は、諸外国の調査結果から将来の収入を高める要素にリーダーシップの発揮やスポーツ経験を挙げ、「勉強だけでない多様な体験が子どもの成長に有効」と話した。 同等の学力を持つ生徒同士が異なる学校に進学した場合、学校内順位が高い生徒の方が大学進学率などが高くなった事例も紹介。相対評価だけで子どもの能力を把握することは困難と指
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国公立大2次試験は4・3倍 確定志願倍率 静岡大は4・2倍、浜松医科大5・0倍
文部科学省は20日、今年の国公立大2次試験の確定志願者数が昨年比80人増の42万3260人だったと発表した。募集人員に対する倍率は昨年と変わらず4・3倍。前期日程は25日から始まる。 国立大(82大学397学部)の志願者は29万9715人で、倍率は3・9倍。公立大(93大学214学部)は12万3545人の5・5倍だった。 静岡大は4・2倍、浜松医科大は5・0倍、県立大は5・5倍、静岡文化芸術大は5・0倍、県立農林環境専門職大は1・8倍だった。 学部系統別の倍率は、人文・社会系4・4倍、理工系4・1倍、農・水産系4・1倍、医・歯系4・8倍、薬・看護系4・9倍、教員養成系3・5倍などとなっ
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東大、27年秋に新課程創設へ 文理融合型で5年制
東京大が2027年秋に、文理融合型の新しい教育課程「カレッジ・オブ・デザイン」を設ける方針であることが19日、東大関係者への取材で分かった。学部4年間と大学院修士の1年間を合わせた5年制で、定員の半数は留学生とする。気候変動など地球規模の社会課題を解決できる世界水準の人材育成を目指す。 新課程の学生は既存の学部や大学院の講義も選択でき、文学や医学など理系・文系の枠にとらわれず興味に応じて学べる。定員は1学年100人程度で、うち半数は留学生を想定。秋入学とし、授業は英語で実施する。 入試は、既存の試験とは異なる方法を検討し、より多様な人材を受け入れる仕組みを目指す。24年度中に入試概要を定
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三島北高の制服着用「リカちゃん」 創立125周年記念、同窓会が企画 予約受付開始
三島北高(三島市)の同窓会「紫苑会」が2026年に創立125周年を迎えるのを記念し、同校の制服を着用した「リカちゃん」の制作を企画した。25年3月に完成予定で、予約受け付けが始まった。 同窓会の総合サポート会社「サラト」(兵庫県)が、発売元のタカラトミー(東京都)に製作委託する「制服オリジナルリカちゃん」シリーズ。静岡県内では3校目の採用。今年5月に開く紫苑会の総会準備委員が「同窓生にも在校生にも母校に親しみを持ち、記憶に残してほしい」と発案した。 2004年まで使用し、胸元のリボンが特徴の旧制服と、ジャケット仕様でボタンが特徴の新制服の着せ替えが可能。同校の制服の象徴でもあるセーラー襟
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給食のみそ汁に金属片混入 静岡市内の中学校、生徒にけがなし
静岡市教育委員会は19日、同市葵区の竜爪中で同日提供された給食のみそ汁の中に縦約7ミリ、横約10ミリの金属片が混入していたと発表した。1年の生徒がみそ汁を食べようとした際に気づいたという。生徒にけがはなかった。 市教委によると、みそ汁は市営中吉田学校給食センター内で業務委託した民間事業者が調理した。同校以外の市立中学3校にも同じ献立を提供していて、異物混入は確認されなかった。混入経路などについて同センターや竜爪中が調査している。
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4歳児、言葉が舌足らず 舌の大きさ、歯並びが影響【歯の診察室】
問 4歳8カ月の男児についてです。赤ちゃんの時から言葉は早い方で語彙[ごい]も多く、知能的には問題がないのですが、「舌足らず」で何を言っているのか分からないことが多くあります。成長すれば治ると思っていましたが、変わりません。例えば「空[そら]」が「虎[とら]」に聞こえます。何か治療法はありますか。 答 言葉を話すためにはまず、音を作り出す唇や舌、顎、喉の器官に、脳から指令を送ります。指令を受け取ると、肺から息を出して喉仏にある声帯を震わせて声を作り、最後に舌の形を変えたり、口を動かしたりすることで音を作ります。この過程を構音または発音と呼びます。 構音機能は5歳を過ぎると徐々に完成し、サ
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静岡県内公立高の願書受け付け開始 21日正午締め切り 24年度入試
静岡県内の公立高で19日、2024年度入学者選抜の願書受け付けが始まった。締め切りは21日正午。県教委は同日午後5時ごろに志願状況を発表する。志願変更の受け付けは27日から28日正午まで。 県教委によると、一般選抜を実施するのは全日制が分校を含む90校(募集定員1万8010人)、学年制定時制は15校(同600人)、単位制定時制が4校(同593人)。 全日制の試験は3月5日に学力検査、6日に面接や実技などを行う。合格者発表は14日正午以降。試験当日に風邪や新型コロナウイルスなどの体調不良で受験できなかった生徒を対象とする追検査は11日。再募集の試験は21日、合格者発表は25日に行う。 ▶
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牧之原市内の小中再編へ説明会 市教委、整備方針示す
牧之原市教委は17日、1月に策定した小中学校再編計画に関する学校施設整備基本構想・基本計画の周知を図る市民説明会を同市の相良総合センター「い~ら」で開いた。パネル討論などを通じ、新たな学校の整備方針を集まった住民や教員ら245人に示した。 市は市内に10校ある小中学校を小中一貫校(義務教育学校)として2校に再編する方針。計画では学校施設の整備計画や設計に関わる考え方を明記し、距離に応じた通学手段も盛り込んだ。榛原地域の開校年度は2030年度、相良地域は33年度を目標とし、両校を合わせた概算事業費は約205億円を見込む。 橋本勝教育長や教員、保護者を交えたパネル討論では学校のコンセプトや地
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マーケティング知識生かすには 商業科教諭ら教育研究発表 静岡市駿河区
静岡県内の商業科教諭らが専門部会での発表を通じて研さんを重ねる「県商業教育研究大会」(同研究会主催)が17日、静岡市駿河区の県男女共同参画センターあざれあで開かれた。 マーケティング・ビジネス経済分野では浜松商業高の岩下大祐教諭が、名古屋商科大と連携した本年度の活動を報告した。生徒の主体的な学習への教員側の取り組み姿勢や、マーケティング知識を生かす議論の進め方などを説明した。会長の吉原隆静岡商業高校長は「AIの進化や多様化の波に乗り遅れないよう、情報のアップデートを図り、地域を担う人材を育成してほしい」と呼びかけた。 日大国際関係学部の宍戸学教授は「『観光ビジネス教育』の現状と課題」と題
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子ども守る意識高めて 被害者遺族が熱海で講演 大阪・池田小無差別殺傷事件
2001年に大阪府池田市の大阪教育大付属池田小で発生した無差別殺傷事件の被害者遺族、本郷紀宏さん(59)の講演会が19日、熱海市のMOA美術館で開かれた。当時7歳の長女優希さんを亡くした本郷さんは「学校や地域で子どもの安全を守る意識の向上が大切になる。悲劇を二度と起こさない社会づくりを」と呼びかけた。 児童8人が殺害され、教職員を含む15人が重軽傷を負った池田小の事件について、本郷さんは「社会全体に衝撃を与え、学校の安全神話を崩壊させた」と指摘した。いつも通りに学校に向かった娘の命が理不尽に奪われた事件当日の様子を振り返り、「苦しみ、悲しみは永遠に続く。安全管理を徹底していれば被害を防げた
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高校生の留学機運再燃 2024年度から静岡県教委が支援拡充
昨年5月に新型コロナウイルスの感染症法の位置付けが5類に移行し留学機運が高まる中、静岡県教委などは2024年度から高校生の留学支援を拡充する。産学官連携組織を立ち上げ多彩なプログラムを用意。円安により負担が増す留学費用を補助し、グローバル人材の育成に力を入れる。 文部科学省の隔年調査では、高校在学中に留学した生徒は17年度に全国で4万6千人を超え過去最多に。コロナ禍で急減したが、5類移行を経てこれまで以上に増加するとみられる。文科省の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」の広報担当者によると、昨年大使館などが主催した留学説明会の来場者数は最高水準になった。「親世代は、学生時代に
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時論(2月18日)部活は「オン」「オフ」どっちだ
「欧州ではスポーツをするのがオフ(休息)の時間ですよね。でも、日本ではスポーツをしない時間をオフと言っています」。追手門学院大の有山篤利教授(スポーツ社会学)の講義における学生の発言だという。「スポーツを地域のエンジンにする作戦会議」(晃洋書房)から引いた。 スポーツはそもそも、英国で上流階級の娯楽として生まれたとされ、欧州では豊かな休息を過ごす活動として親しまれてきた。 学生の言葉は、学校の運動部など日本の現状を如実に表していると言えよう。選手は大会の結果が要求され、指導者はそれによって資質が評価される。余暇の楽しみを求めるはずが、常に「オン」の緊張状態になってはいないか。 2018
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親も自分を認め、褒める(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 受験⑥】
前回、「子どもが見た親の姿」を書きました。仮に親自身が周囲からどう思われるかを気にして子どもに勉強を強いていると気づいたとしても、まずはありのままの自分を否定せず認めてしまうことです。自覚した上で子どもに接するのと、無自覚で接するのとでは対応が全く異なります。 今日、親、とりわけ母親は大変な状況に置かれて生活しています。女性が働くことの大変さに加えて、子どものいる家庭では、家事育児の大半を引き受けます。仕事に疲れて家に戻って、一休みする間もなく、家事や夕食の準備に追われ、その上さらに子どもの世話をするわけですから、心身ともに疲労困憊[こんぱい]です。子どもが不登校になってしまったと相談に見
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「小1問題」どう解決(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育①】
幼児教育の現実の一例に「小1プロブレム」があります。 小学校に上がったばかりで授業中に歩き回ったり騒いだりする子が増えているという問題です。原因として、全市町村の教育委員会を対象とした東京学芸大学の調査では「家庭におけるしつけが十分でない」「児童に自分をコントロールする力が身に付いていない」「児童の自己中心的傾向が強い」が多かった他、「幼稚園、保育所が幼児を自由にさせ過ぎる」という点も挙がっています。 以前、幼稚園の教育指針である幼稚園教育要領と、保育園運営の軸となる保育所保育指針の内容は異なっていました。2018年に二つの方針が改訂され、未就学児は幼稚園、保育園、認定こども園のどこに
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背骨の曲がり放置しないで 思春期特発性側彎症 装具で進行抑止
背骨が大きく湾曲してしまう側彎[そくわん]症。小児期に発症し、多くはねじれを伴う3次元の変形となる。紀元前から知られていたが、原因の多くはいまだに不明。いち早く見つけ、装具で進行を抑えることが重要になる。 側彎症は奇形椎骨が原因の先天性のほか、脊髄空洞症などの病気でも起きるが、80%は原因不明の特発性。さらにその80~90%を10歳以降に発症する思春期特発性側彎症(AIS)が占める。 ほとんどが女児で、学童の有病率は約2%。「クラスに1人はいる計算で、決してまれな病気ではない」と福島県立医大会津医療センター整形外科の白土修教授は語る。 早期発見のため1978年に学校検診が法制化され、患
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心と音一つに演奏 裾野で吹奏楽合同発表会
裾野市と市教育委員会、裾野ライオンズクラブは17日、裾野吹奏楽合同発表会を市民文化センターで開いた。小中学校5校の音楽クラブと吹奏楽部が、日頃の練習成果を披露した。 持ち時間は1校15~20分。冒頭に「みんなで明るく楽しく練習しています」「新しい仲間も加わり、学年の垣根を超えて活動しています」などと紹介した後、顧問教諭の指揮に合わせ、美しい音色を響かせた。心を一つにしてディスニーメドレー、アニメソング、宝島などの曲を奏で、アンコールにも応えた。 コロナ禍前まで、市民文化センター大ホールで「裾野吹奏楽フェスティバル」として開いていた。スプリンクラーによる浸水被害と改修工事のため、大ホールが
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児童手当、高校生まで拡充 支援金創設で新たな負担 少子化対策法案決定
政府は16日、少子化対策関連法案を閣議決定し、衆院に提出した。児童手当の対象を高校生の年代まで拡充。子育て中に受け取れる育児休業給付も引き上げる。2024年度から順次実施する。財源確保のため「子ども・子育て支援金」を26年4月に創設する。公的医療保険料に上乗せして徴収するため、新たな負担が生じることになる。 子どもの出生数は22年に初の80万人割れとなるなど少子化は深刻化している。岸田文雄首相は23年1月に「異次元の少子化対策」に取り組むと表明、司令塔となるこども家庭庁も発足させた。今回の対策で少子化傾向を反転させられるかどうか真価が問われる。 支援金は財源確保策の一つで、徴収総額を26
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静岡県内私立高39校で合格発表 2024年度入試
静岡県内の全日制私立高39校で16日、2024年度入試の合格発表が行われた。各校は6、7の両日に学力検査や面接を実施した。 県私学協会によると、16日正午までに再募集Aを実施するとした学校は、御殿場西、誠恵、静岡英和女学院、常葉大付属常葉、静岡学園、磐田東、浜松学芸、西遠女子学園、オイスカ浜松国際の9校。20、21日に願書を受け付け、22日に試験を行う。再募集Bの願書受け付けは3月18日以降に行い、試験は学校ごとの日程で実施する。詳細は各校や同協会のウェブサイトで公表している。 ▶静岡県内 公立高校入試 2024年度(日程・募集計画・志願倍率) ▶2024年度 静岡県内 私立・公立
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浜松市教委に玩具教材寄贈 県ことばと心を育む会
言葉の発達の遅れなどがある子の保護者らでつくる「県ことばと心を育む会」は15日、上部団体の全国ことばを育む会が米国の玩具メーカーから贈られた玩具教材の一部を浜松市教育委員会に寄贈した。 同市中央区の市教委で贈呈式が行われ、外山明美副会長が宮崎正教育長に玩具教材と目録を手渡した。外山副会長は息子が市内の通級指導教室(ことばの教室)に通っていて「先生方の丁寧な指導に感謝している。玩具教材を、児童と教員たちの信頼がより深まるよう活用してほしい」と話した。 ことばの教室は言葉の発達の遅れ、吃音などに心配がある子に個別指導する教室。市内で幼稚園児向けが10校24教室、小学生向けが9校15教室あり、計約
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トラやゾウとふれ合い!? 浜松視覚特支に「さわれる動物園」 本物そっくりぬいぐるみ「ふわっふわ」
本物そっくりのぬいぐるみに触れて動物の顔や毛並みなどの特徴を体感できる「さわれるどうぶつえん」が15日、浜松市中央区の静岡県立浜松視覚特別支援学校で開園した。全国の盲学校で2校目で、県内では初めて。 「盲学校にトラ・ライオンにさわれる動物園を作ろうプロジェクト」に取り組む埼玉県の田中博さんが同校に33体を寄贈した。小学部から高等部の児童生徒約10人が、顔や足をなでるようにして動物とのふれ合いを楽しんだ。 同日の寄贈式には田中さんが出席。約7年間にわたって点訳ボランティアに携わる中で、全盲の男性から「犬というものがどういうものなのか分からない」と言われ、ショックを受けたことがきっかけでプロ
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新中学校名は「南伊豆中」に 26年に統合予定 南伊豆町教委
南伊豆町教委は15日、中学校の統合準備委を町役場で開き、2026年度に町内2校が統合して発足する新中学校の名称を「南伊豆中」に決めた。総合教育会議や町議会の議論を経て正式決定する。 町内の児童生徒と保護者らから23年12月に自由記述で募った。南伊豆中は356票のうち半数超の186票。投票理由には「町唯一の中学校になるから」「シンプルで分かりやすい」などが上がった。統合場所の現在の校名「南伊豆東中」が15票、「菜の花中」が13票で続いた。 委員からは「多数決で決めるわけではないが、圧倒的(な得票)で一般の町民も推しているということの表れ」などの声が上がり、新名称に否定的な意見は出なかった。
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天竜区の浦川小、浦川幼稚園 閉校、閉園へ準備会 2月発足へ 浜松市
浜松市天竜区佐久間町の浦川小、浦川幼稚園の2024年度末の閉校、閉園に向けた準備会が今月末までに発足する。記念式典の準備や学校施設の有効的な活用方法などを話し合う。 準備会は住民、同小の学校運営協議会、PTAなどで構成する。通学バスの運行計画の作成や記念式典、記念誌の発行を準備する。 同小は浦川地区の避難所に指定されていて、エアコンなど空調設備の管理が必須となる。民間企業による校舎やグラウンドの利活用など、閉校後のさまざまな展開を見据えて校舎の在り方を議論する。佐久間地区自治会連合会浦川支部の井辺志久支部長(70)は「浦川の子供たちが楽しく学校へ通えるように支えながら、将来の浦川を考えて
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バーチャルスクール開設 義務教育課2人増員 静岡県教委組織改編案
静岡県教委は13日、2024年度の事務局体制の見直し案を発表した。増加する不登校児童生徒の支援策として、インターネット上の仮想空間「メタバース」を活用した「バーチャルスクール」の開設のため、義務教育課を2人増員し、33人体制とする。 専門性を持った教員が不足する小規模高校の指導充実を目的に、遠隔授業配信センターを設置するため、高校教育課を1人増やす。 新県立中央図書館の27年度後半の開館に向け、23年度に拡充した新図書館整備課にさらに1人加える。
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1000冊読破 児童生徒を認定 焼津市教委「読書マスター」に5人
焼津市教育委員会はこのほど、図書館で本を千冊以上借りて読破した小学生を「スーパー読書マスター」に認定し、認定証授与式を焼津小泉八雲記念館(同市三ケ名)で行った。 焼津、大井川の両図書館は2015年度から、市内の小学生に読書手帳「やいっちょ」を配布している。手帳1冊に図書館で借りて読んだ本100冊を記録できる。 新たに岡本和佳奈さん(大井川南小6)、鷺坂和さん(豊田小3)、早川夏央さん(焼津西小5)、村松龍弥さん(豊田小5)ら5人の児童生徒が手帳10冊分を記録で埋めた。 式で増井太郎教育部長は一人一人に認定証を手渡した。小学校在籍時に記録達成した大富中1年の田中誠刀さん(13)は将来小説
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新設小中一貫校 中藁科小児童が市教委に校舎案を提案 静岡市葵区
静岡市立中藁科小(葵区)の児童はこのほど、2028年度に藁科中の敷地内に新設される施設一体型小中一貫校の校舎のアイデアを考え、同校で市教委の担当者に提案した。 総合学習の授業を使って準備してきた3、4年の児童約20人が5グループに分かれ、ユニバーサルデザインの観点から考えたアイデアをそれぞれ発表。玄関について取り上げたグループは、腰を痛めていたり車椅子を利用していたりする児童生徒に配慮し、使用しづらい靴箱の一番下の段は靴を入れるのではなく、ボールなどを入れる備品収納箱として活用することを提案した。 4年の小林快斗君(10)は「学校に訪れる高齢者のことも想定して考えた。どんな新しい校舎にな
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シッター割引券、70万枚発行へ 23年度から1・8倍増
加藤鮎子こども政策担当相は13日の記者会見で、ベビーシッターを利用した際の費用を一部補助する割引券に関し、2024年度は約70万枚発行する方針を表明した。23年度は当初39万枚を予定していたが、昨年10月に申請が予定数に達して上限を撤廃した経緯があり、23年度の約1・8倍(当初予算ベース)へ上積みした。仕事と育児の両立を目指す世帯のニーズに対応する狙い。 厚生年金を適用される事業所が従業員の意向を踏まえ申し込み、従業員に交付する。子ども1人を預ける場合、1日に最大4400円の補助を受けられる。共働き世帯の増加に伴い、利用希望が増えている。
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「月経痛」追試対象広がる 各地の公立高入試、理解進む
今月以降に本格化する公立高校の入試で、月経痛や月経随伴症状で欠席した生徒に追試験を認める動きが広がっている。社会全体の理解が進み、昨年12月に文部科学省が各地の教育委員会に対応を要請する通知を出したことが影響している。専門家は「申告しやすい環境整備も必要になる」と訴える。 長野県や大阪府は今年1月、インフルエンザなどの感染症に限っていた追試の要件に、月経随伴症状などによる体調不良を加えた。自然災害や試験会場に向かう途中の事件・事故も併せて追加。長野県教委担当者は「さまざまな生徒が公平に受験できるようにした」と話す。 千葉県も、在籍中学の校長の証明があれば「月経随伴症状による体調不良」を対
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教員団体が市教委へ金品 名古屋、校長人事推薦時
名古屋市教育委員会は11日記者会見し、教員の人事を担当する教職員課が毎年、市内の校長会など複数の教員団体から1団体当たり5千~3万円程度の現金や商品券を受け取っていたと明らかにした。受け取った総額は年200万円超で、団体側は小中学校の校長らに推薦する教員名簿を提出する際などに渡していたという。市教委は、20年以上前からの慣習だったとしている。担当者は「金品の授受が人事に影響は与えていないと考えるが、疑惑を招く行為であるのは事実」と謝罪した。 名簿は校長、教頭、教務主任に推薦する内容。2023年度は名簿を出した86団体のうち、少なくとも半数が提出と同時か、その後に金品を渡していた。 市教委
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保育士の性暴力 一元管理導入へ 施設側、採用時確認義務
政府は4月1日から、子どもへの性暴力やわいせつ行為で国家資格の登録を取り消された経験のある保育士について、氏名や生年月日などの記録を一元管理するデータベースを導入する。国家資格となった2003年以降の記録を掲載する。子どもの安全確保に向け、保育所などが採用する際、確認を義務付ける。性暴力は心身に重大な影響を与えるため、復職を厳格化する。 これまで取り消し記録を確認する制度はなかったが、被害防止対策の一環で22年に成立した改正児童福祉法に盛り込まれた。こども家庭庁は取り消し記録を少なくとも40年間掲載する方針。記録のある人の採用に関し「過去の勤務先への確認など慎重な判断が必要」としている。
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小学校高学年の授業数、1日6こま「充実せず」77% ベテラン教員が回答
小学校高学年の授業数について、週6日制の1990年代と、週5日制で1日6こまが一般的になった現在の双方を知るベテラン教員に尋ねたところ、77%が週当たりの総数は同じでも現在の方が「子どもの学習が充実しない」と考えているとの調査結果を東京学芸大の大森直樹教授(教育史)が公表した。大森教授は「授業数が多すぎて子どもの生活や学習に合っていない」と述べ、削減が必要だと説明した。 標準の授業数は、教育の機会均等や質の確保のために学校教育法施行規則で定められていて、学習指導要領ではこれを下回らないよう求めている。同要領改定に合わせて約10年ごとに見直されていて、小学校6年間の総数は80年度~2001
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中山間地域の学び舎 静岡の清沢小、151年の歴史に幕 「清沢っこ」が感謝
2023年度末で閉校する静岡市葵区の清沢小で10日、「清沢小ありがとうの会」(実行委主催)が開かれた。同市の中山間地域「オクシズ」の学びやで伸び伸びと育った「清沢っこ」たちが、同校151年の歴史を振り返り、感謝を伝えた。 式典では、全校児童18人と地元合唱団が校歌を披露し、卒業生や歴代の教職員からのメッセージ動画も上映された。会場は笑い声や拍手に包まれ、時折、目頭を押さえて思い出に浸る卒業生もいた。同校の存在を忘れないように作った記念碑が除幕された。 保護者や地元住民ら参加者全員で校庭から約150個の風船を飛ばし、学校に感謝と別れを告げた。 6年の森暖之介君(12)は「6年間、最高の仲
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「口出し」の裏にある苦悩(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 受験⑤】
不登校の生徒がカウンセリングで次のように言いました。「母親は口を開けば、勉強はいいの? と、まるで私の成績が母親の成績でもあるかのようです。私の成績がいいと母親の鼻が高くなり、成績が落ちると当たりがきつくなるんです。だから親のために勉強を強いられているみたいです」と。 このような思いを子どもに抱かせてしまう状態を、私は「『子育て通信簿』にとらわれる」と呼んでいます。子どものためにと思って「勉強しなさい」と言うのですが、その言葉の裏に、母親自身が、自分のプライドや、夫や祖父母の目を気にする思いなどが潜んでいる場合があります。生徒は敏感に感じ取って「お母さんは自分のために私に勉強しなさいって言
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療育手帳とは どんなもの? 生活や就職支援受けやすく(静岡県西部児童相談所)【親子の相談室】
問 6歳の息子の発達がゆっくりに感じ、保育園の先生に相談する中で、療育手帳という福祉制度があると聞きました。今の時点でそういったものが必要なのか、ためらいもありますが、本人のためになるなら申請を考えたいとも思います。療育手帳はどのようなものなのでしょうか? 答 息子さんの将来への不安を感じていらっしゃるのですね。療育手帳は知的障害のある方が相談や福祉サービスを受けやすくするための制度です。障害の程度によりA(重度)とB(中軽度)の2区分があり、受けられるサービスが一部異なります。 療育手帳を取得すると、申請により所得税や住民税などの控除、交通機関や有料道路の料金割引などが受けられま
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主体的学びテーマ、17日にフォーラム 静岡市駿河区で教員らの団体
静岡市内の元校長や現職教員らでつくる「静岡の未来を拓く会」は17日午後2時から4時まで、市民フォーラム「共に創ろう!子どもの未来」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市駿河区のグランシップで開く。 フォーラムでは「共生社会」や「主体的学び」をテーマに、代表の会員が基調講演や提案をして参加者と意見交換する。難波喬司静岡市長をゲストに迎える。 同会は山下由修さん(大里中元校長)と寺谷正博さん(番町小元校長)が2022年に設立した。現職教員や保護者、支援団体の関係者など会員の顔ぶれは多様で、教育課題を毎月議論している。 ホームページで17日の参加者を募集している。問い合わせは事務局<電090(9
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子どもが自由に遊ぶ機会を 過度な保護 権利侵害にも
子どもの遊び場を巡る状況が変わりつつある。「安全重視」のあまり遊びを制限する動きも。IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)日本支部代表で神戸女子大教授の梶木典子さんは「大人の過度な保護は子どもに対する権利侵害となる可能性がある」と語る。 子どもの遊ぶ権利は日本も1994年に批准した「子どもの権利条約」の第31条に明記されています。遊びは「無駄なもの」と捉えられ、生死にダイレクトに関わる他の権利より後回しにされがちですが、IPAでは「子どもにとって遊びは食事と同じくらい大事」だと強調しています。 子どもは遊びを通してコミュニケーション能力や社会性を発達させ、秘密基地作りや冒険遊びなど「
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目指せトリマーや飼育員 児童が仕事体験 浜松市中央区
浜松市中央区の専門学校ルネサンス・ペット・アカデミーは10日、小学生対象に動物の仕事体験イベントを開いた。主に静岡県西部の児童30人が、トリマーや飼育員の業務を学びながら動物との触れ合いを楽しんだ。 参加者は犬の散髪やしつけを学ぶペットコースと、動物や魚に餌を与える飼育員コースに分かれて体験した。犬の模型の散髪では、教員から「ハサミは親指だけを動かすのがポイント」とアドバイスを受けた。カメレオンやハリネズミなどの動物を抱いたり、犬をしつけたりして、命の大切さを学んだ。 動物愛護に関わる仕事に興味を持つ和田東小3年の大庭聡真君(9)は「モルモットに餌をあげるのは難しかったけど楽しかった」と
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校則見直しに子ども意見を 権利尊重の法改正提言
若者の声を政治に反映させるため活動する一般社団法人「日本若者協議会」は23日までに、教育基本法などを改正して子どもの権利尊重を明記するよう求める提言をまとめた。教員向け手引書「生徒指導提要」で校則見直しの際に子どもの意見を聞くよう推奨されているのに、学校で徹底されていない現状を問題視している。 文部科学省は2022年、手引書を12年ぶりに改訂した。社会変化などを踏まえ、適切に意義を説明できない校則については、児童生徒らの意見を聞いて見直すのが望ましいとした。 提言は「理不尽な校則が残っている」と指摘。欧州などでは学校に対し、子どもの意見表明権の保障が法的に義務付けられており「文科省による
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ぬくもり欲しかった 愛し方わからなかった父【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦(27)第2部 ネグレクト編】
「もう、全部投げ出して実家に帰りたい。お父さんに会いたい!」。定時制高校で最終学年の4年の夏前、木下理奈はおばの純子と言い争った末、出ていくと宣言した。卒業したいし、本当はいたかったが、やけになってつい言ってしまった。 「じゃあ、帰ればいい。切符は買ってあげる」 売り言葉に買い言葉で純子が言った。翌日、駅のホームで見送られ、東北新幹線に乗った。携帯電話で父の達也に「おばさんに追い出された」と話すと、達也は言った。 「やっぱりか」 東北地方の実家に戻ると、兄夫婦と折り合いが悪い達也は「思った通りだ」と口にした。 しかし、達也は娘との同居を嫌がった。理奈は父にこんな言葉を繰り返し聞かさ
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技能や芸術好成績 高校生に知事褒賞 県教委
静岡県教委は8日、2023年度に技能や芸術で優れた成績を収めた県内の高校生6人に知事褒賞を授与すると発表した。 受賞者は、日本学校農業クラブ全国大会農業情報処理競技会最優秀の山下粋武さん(磐田農3年)、農業技術検定2級を取得した立見真帆さん(田方農3年)、全国高校生押し花コンテスト文部科学大臣賞を受賞した島田紗椰さん(同)、全商9種目1級に合格した山田真生さん(静岡商3年)、国際テューバユーフォニアムカンファレンス国際ソロコンペティションヤングアーチスト部門で優勝した岩本隼輝さん(清水南3年)、全国高校生大作書道展文部科学大臣賞を受けた木村智祐さん(沼津西3年)。 職業教育や芸術、スポーツな
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沼津市教委「山口源新人賞」 3年分の受賞者表彰 施さん、五日市さん、三宅さん
沼津市教育委員会はこのほど、「山口源新人賞」の授賞式を市庄司美術館で開いた。コロナ禍による中断を経て、3年分の受賞者を表彰。施瑞文さん(第38回)、五日市諒子さん(第39回)、三宅葵さん(第40回)が選ばれた。 頼重秀一市長が表彰状を手渡した。3人は「学生時代と比べて作品と向き合える時間が減ったが、自分の中の意識と対峙(たいじ)し続けたい」などと、今後の意気込みを話した。 同新人賞は日本版画協会展の公募作品から選出する。 歴代受賞作を展示 沼津市庄司美術館 沼津市ゆかりの版画家山口源を顕彰して創設された「山口源新人賞」の歴代の受賞作を集めた作品展が3月9日まで、沼津市庄司美術館で開かれている
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宿題や家庭学習どう取り組ませる? ①静岡県内学校、独自の施策【賛否万論】
「宿題やった?」「勉強しなさい」-。子どもたちを自主的に机に向かわせ学習習慣を定着させることはいつの時代も保護者の悩みの種です。児童生徒へ情報端末が付与され、探究学習の取り組みなどが活発化する現代は、保護者世代が経験した教育環境と大きく異なり、宿題の内容や家庭学習のあり方、放課後の過ごし方も変わってきています。今回の賛否万論は、文部科学省が学習指導要領でうたう「個別最適な学び」の実現に向け、宿題や家庭学習などの“放課後の学び”に対し独自の施策に取り組む県内の学校を紹介します。あなたは子どもたちにとってどんな“放課後の学び”が理想だと思いますか?
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静岡市立小の土下座問題 全小中120校に不適切指導の根絶通知 市教委
静岡市清水区の市立小で担任の女性教諭が、宿題を忘れた児童3人に対して、土下座させていた問題で、市教委(赤堀文宣教育長)は8日、市立小中学校全120校の校長に対して「教職員による不適切な指導の根絶について(通知)」と題した文書を送付した、と明らかにした。問題のあった学校では今月4日に緊急保護者会が開かれ、校長や担任が謝罪した。 問題が起きたのは1月下旬の帰りの会で、担任が計算ドリルを未提出だった児童8人程度に向かって「提出期限を延ばしてほしいなら、土下座でもしてお願いしにおいで」と発言した。このうち男子児童2人と女子児童1人が他の児童がいる前で正座をして土下座をしたという。 市教委が各校長
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自公が少子化対策法案了承 政府、16日に閣議決定へ
自民党は8日の「こども・若者」輝く未来創造本部などの合同会議で、児童手当拡充を柱とする少子化対策関連法案を了承した。財源確保のため、公的医療保険料に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金」制度の創設も関連法案に盛り込まれている。公明党も会合を開き、了承した。政府は16日に閣議決定し、今国会での成立を目指す。 児童手当は①所得制限を撤廃②支給対象を高校生年代まで拡大③第3子は3万円に倍増-とし、2024年10月分から適用する。 支援金制度は、公的医療保険の加入者らを対象に26年4月から開始。徴収総額は26年度に約6千億円、27年度に約8千億円、28年度に約1兆円と順次引き上げる。当初の2
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静岡県教委 不祥事根絶へコンプラ委 初動対応書や法律周知
静岡県教委は8日、教職員の不祥事根絶の取り組みについて、学識経験者や弁護士、PTA関係者らが助言、提言する県教職員コンプライアンス委員会を県庁で開いた。性暴力事件や体罰などの懲戒処分が後を絶たない現状を踏まえ、県教委は2024年度の重点対策として、不祥事に対する初動マニュアルの作成や「教員による児童生徒性暴力防止法」の周知強化などに取り組む方針を示した。 県教委は23年度、研修などを通じて教職員の不祥事根絶に向けた研修などに力を入れてきたが、24年1月末時点ですでに22年度を上回る18件の懲戒処分が出ている。わいせつ行為や盗撮に関し、管理職が県教委や警察に連絡していなかったケースもあった。
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函南の自由ケ丘幼稚園 待機児童解消へこども園化方針
函南町子ども・子育て会議が7日、町役場で開かれた。町が自由ケ丘幼稚園(同町平井)を幼保連携型こども園に移行する方針を示し、了承された。 同町は保育所や認定こども園の待機児童が2023年4月1日時点で5人と県内市町で唯一「待機児童ゼロ」が達成できなかった。町によると2025年度からは保育認定に関わる保護者の就労時間の特例がなくなり、3歳未満の子どもの入園希望が増えると予想される。同幼稚園のこども園化によって受け皿を確保し、待機児童の解消を目指す。 こども園化には同幼稚園の施設改修が必要で、町は関連経費として2024年度当初予算案に1500万円を計上した。24年度中に設計業務を実施し、前倒し
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焼津市、子育て世帯に新築住宅費用補助 24年度から制度新設
焼津市は2024年度、子育て世帯が新築住宅取得にかかる費用についての補助制度を新設する。主に40歳以下の世代が市内に住み続ける環境を整えることで、転入者が転出者を上回る「社会増」の促進を図る。7日までに関係者の取材で分かった。 制度は未就学児がいる世帯▽子どもがいない夫婦ともに40歳以下の世帯▽中学生以下の子どもがいる世帯―が対象。新築住宅を建てる場合の「土地と建物」「市土地区画整理組合が販売する一般保留地と建物」のいずれかの取得費用の一部を、一世帯あたり50万~100万円補助する。22年4月以降に転入し、賃貸物件から新築に住まいを移す世帯も対象に入る。 関係者によると、22年の社会増の
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安全の在り方保育者に提言 牧之原バス置き去り検証委 「再発」はなぜ 議論大詰め【届かぬ声 子どもの現場は今】
2022年9月に牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で園児が送迎バスに置き去りにされ熱中症で亡くなった事件の検証委員会は、最終報告に向け大詰めの協議に入った。委員が同園の「廃園」に言及するなど議論の過程で厳しい意見が出たが、検証委の権限上、報告書では直接的な表現は見送る方針を固めた。ただ、安全意識に欠けていた組織風土を強く批判する姿勢は変わらず、報告書では経営トップや園長の管理体制、保育者の資質など根本的な在り方を全ての保育関係者に問うとみられる。 「多くの問題を明らかにできた。園への辛辣(しんらつ)な批判も相次いだ」。1月下旬、同市内で6回目の会合を終えた委員は一定の手応えを口にした。
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全新入学児童に交通安全下敷き 静岡県教委へ 市川財団
静岡市駿河区の一般財団法人市川交通安全財団(市川聡康理事長)は7日、人気アニメ「ちびまる子ちゃん」のキャラクターをデザインした交通安全下敷き2万9500枚を静岡県教委に寄贈した。4月に小学生になる県内の新入学児童全員に届けられる。 寄贈は今回で44回目(累計寄贈数は約190万7千枚)。当初はオリジナルのイラストで展開し、1988年から「ドラえもん」のデザインとなった。91年から現在までは「ちびまる子ちゃん」を採用している。寄贈した下敷きのデザインは、横断歩道を友達と手を上げて渡るまるちゃんが「信号が青でも左右の安全を確かめて渡ろうね」と呼びかけるイラストなどが描かれている。 県庁で開いた
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掛川・原谷小 改修 教室数9から13に 市教委が案
掛川市教育委員会は7日の市議会全員協議会で、2024年度中に実施する原谷小(同市本郷)の改修案を示した。25年4月の原田小(同市原里)の編入を見据えた対応。パソコン室と学童保育所を普通教室に改修し、現在の9教室から13教室に増やす。 市教委によると、児童数は原谷小220人、原田小55人。改修で校舎内の普通教室と図工室など特別教室を再配置する。原田小児童を対象にしたスクールバスの運行ルートやPTA組織に関する検討も進める。 両小学校がある原野谷中校区は28年4月の開校を目指して、小中学校が同一校舎に入る施設一体型の一貫校整備に向けた準備が進んでいる。原田小では児童減少で25年度に複式学級が発生
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静岡県内私立高入試始まる 平均志願倍率は2・34倍
静岡県内の全日制私立高39校で6日、2024年度の入学試験が一斉に始まった。併設または付属中からの内部進学者を含む志願者数は2万7294人で、平均志願倍率は2・34倍。各校では初日に学力検査などを行った。合格発表は16日。 沼津市の加藤学園暁秀高では、3コース210人の定員に対し432人が出願。大雪の影響が想定されたが、開始時間は予定通りで実施した。交通機関の乱れを予想して早めに会場入りした受験生も。午前8時50分の開始のチャイムとともに国語の問題に取りかかった。同校では6日に5教科の試験を実施し、6、7日の両日に分けて面接を行う。 各校は、体調不良や大雪の影響などを理由に本試験を受けら
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リサイクルの工程 解説の児童書寄贈 富士宮市教委に製紙会社
富士宮市のマスコー製紙は5日、同社の事業が掲載された児童書「リサイクルで地球を救う 追跡!ごみの大変身」21冊を市教育委員会に寄贈した。市内全小学校に6日に届けられる。 書籍は、牛乳パックがトイレットペーパーに生まれ変わるまでの工程を写真付きで解説している。 増田明彦社長らが市役所を訪れ、池谷真徳教育長に書籍を手渡した。池谷教育長は「学校でもなじみ深い製品が題材で、児童は生活と結びつけて学習できるだろう」と謝意を示した。
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藤枝順心高生が模擬投票 教諭を候補者に見立て選挙体験、制度や現状学ぶ
藤枝市選挙管理委員会は5日、選挙出前授業を同市の藤枝順心高で行った。3年生約110人が選挙の仕組みを学び、模擬投票を体験した。 市選管の担当者が同市で行った過去5年間の国、地方の選挙や選挙を実施する理由、選挙権、若者の投票率が低い現状などを説明した。期日前と不在者の各投票制度や5月の同市長選、市議補選にも触れ、積極的に自分の考えを投票する大切さを強調した。 模擬投票では候補者と見立てた同校教諭2人が「若者の投票率向上」を争点に政策を発表。生徒は実際の選挙で使われる投票箱などを使って投票した。杉本耀来羽さん(18)は「流れを知っているとスムーズに投票できるから良い機会だった。若者の投票率が
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思い出の子ども服 ひな人形の衣装に 静岡の工房「左京」2月下旬から受注開始
静岡市葵区の人形工房「左京」は2月下旬から、子供が幼少期に着ていたベビー服やお食い初めの晴れ着など、家庭に眠る思い出深い子供服をひな人形の衣装に加工するサービス「きおくひとえ」の受注を開始する。少子化の影響で人形業界の市場規模が縮小する中、伝統文化の継続や衣類の廃棄削減にもつながる利点をPRする。 再利用のアイデアを提案したのは東京都内のマーケティング会社に勤務する青沼克哉さん(34)=浜松市中央区出身=。昨年5月、「思い出の詰まった子供服を活用し、ひな人形を作れないか」と思い、依頼に共感してもらえそうな同世代の人形職人を探す中で、左京の望月琢矢専務(32)のSNSアカウントを見つけ、メ
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幼児の絵、パンにしました 「ドーナッツうさぎ」「きょうりゅうのたまご」杏林堂が販売
杏林堂薬局(浜松市中央区)は1日、静岡県内の幼児が「みんなが食べたいパン」をテーマに描いた絵を基に作った4種類のパンの販売を始めた。和田店(中央区)など、パン工房ナチュールのある15店舗で2月末まで並ぶ。 商品化したのは、ふんわり生地のドーナツにチョコをトッピングした栗田あん珠ちゃん(鴨江幼稚園)の「ドーナッツうさぎパン」、抹茶チョコで模様を表現した中山力斗ちゃん(袋井あそび保育園)の「きょうりゅうのたまごパン」、イチゴを使ったビスケット生地で花をかたどった松本栞和ちゃん(さなる幼稚園)の「ピンクのチューリップパン」、クロワッサンにあんこを挟んだ古田丈一朗ちゃん(あそびこども園浜松)の「お
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大学生の19%「子どもはほしくない」 大幅増加、物価高影響か
大学や大学院を2025年に卒業する見込みの学生のうち、5人に1人に相当する19・2%が「子どもはほしくない」と考えていることが、就職情報サイトを運営するマイナビ(東京)の調査で3日、分かった。24年卒の前回調査の13・1%から大幅に増加した。回答者は学生生活で物価高の影響を大きく受けた世代で、調査担当者は「経済面への不安が人生観に影響を与えている可能性がある」とした。 ほしくないと回答したのは女子が23・5%と、男子の12・1%を大きく上回った。育児休業の取得が仕事に影響する不安や、家庭での育児の分担の男女差などが要因とみられる。複数回答で男女に理由を尋ねたところ「うまく育てられる自信がな
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1日1時間超、体動かそう 厚労省、子どもの活動目安 「ゲームで座りっ放し」減らして
子どもは息が少し上がる程度の身体活動を1日60分以上、強めの運動を週3日以上行う。ゲームやスマホでの座りっ放しは減らす-。厚生労働省検討会はこのほど、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」をまとめた。 ガイドは成人に対しては1日60分以上、高齢者には同40分以上の身体活動などを推奨。子どもについては、世界保健機関(WHO)指針を紹介する形で、目安を示した。 それによると、歩行や家事などの身体活動と運動が心身に良い影響を与えることが、近年の研究で明らかになっている。強めの有酸素運動は持久力を上げ、ジャンプなど筋肉に負担をかける活動は筋力を高める。身体活動は他にも血圧や代謝、認知機能や
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試験前こそ睡眠しっかり 中高生8~10時間推奨
テストや受験日が近くなると深夜まで勉強がちだが、睡眠を減らすとマイナスの影響の方が大きいようだ。パラマウントベッド睡眠研究所(東京都江東区)の木暮貴政所長は「睡眠が短いと、試験当日に風邪を引いてしまったり、試験中に眠気に襲われたりと悪影響の方が大きい」と指摘する。 厚生労働省は昨年12月、適切な睡眠を取るための指針改定を議論する検討会で、米国睡眠医学会が中学・高校生には8~10時間の睡眠時間を推奨しているとして、日本も同じレベルの睡眠時間を確保するのが望ましいと報告した。 ただし、総務省の調査(2021年)によると、15~19歳の平日の平均睡眠時間は7時間32分にとどまり、8時間に満たな
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教員の休職深刻化 過剰な業務に心が疲弊 文科省、抜本解決示せず
「心の病」による教員の休職が深刻化していることが2022年度の文部科学省調査で明らかになった。近年は新型コロナウイルス予防や新たな教育課題への対応を迫られる場面が増え、過剰な業務が要因とも指摘される。同省が推進する学校の働き方改革は不十分。メンタルヘルス(心の健康)を保つ有効な対策は、まだ示せていない。 「帰宅すると何も手に付かず、週末は起き上がれなかった」 関東地方の公立小に勤める50代教諭は昨春、積み重なる業務に苦悩していた。学年全体の運営方針、給食のコロナ防止策、校外学習に向けた外部調整-。ベテランとして責任があると焦った。若手ばかりで気軽に相談できる同年代が少ないため、孤立した
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外国人定員枠設定、公立高2割止まり 今春入試、指導体制不安… 対応に地域差
全国の2024年春の公立高校入試で、外国人生徒へ特別選抜による定員枠を設ける学校が2割にとどまることが3日、共同通信の調べで分かった。文部科学省は各教育委員会に定員枠の設定を求めているが、入学後の指導体制の不安などから地域や学校によって対応に差があり、狭き門となっている。近年、外国籍の子どもは増加しており、専門家は「高校進学でつまずくと、正規雇用に苦労する傾向が強い。きめ細かい支援が必要だ」と指摘する。 各都道府県教委などによると、外国人生徒向けの定員を設けるのは、全日制と定時制の延べ計約3880校のうち25都道府県にある約750校。ただ定員については「若干名」から具体的な募集人数を示す学
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学校行事を紙面化、表現力磨く 浜松・春野中、ワークシートで読解力も向上
浜松市天竜区春野町の春野中はNIE実践指定校となり2年目の本年度、学校行事を振り返る新聞の作成に取り組んだ。生徒たちは写真と記事で1枚の紙を埋める作業を通じ、体験や感想を生き生きと表現する力の向上につなげている。 「見出しは短く、インパクトがあるようにしないと」「写真はここに貼ろうかな」-。2年生が総合学習の時間を活用し、11月に開かれた学習発表会「黎明[れいめい]祭」の様子をつづっていく。2時間ほどすると、一点物の新聞をほぼ完成させる生徒の姿もみられた。 昨年4月以降、職場体験や陶芸体験などの学校行事を振り返る機会として新聞作りを重ねてきた。「春野の魅力新しく発見」「とても緊張した
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生き方は千人千通り(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 受験④】
一流企業と言われる会社で頑張って働いていた教え子が、うつ病と診断されました。妻子のある40代です。「ある日突然会社に行けなくなってしまい、医者に診てもらったのですが、うつ病と言われ入院しました。自分は高校も大学も会社も一流と言われるところに頑張って入ったのですが、会社の中での出世争いに心が折れてしまったみたいです。今は、家族と一緒に心の休まる毎日を送りたいと思うようになりました」と退院後に話してくれました。 一流大学、一流企業に進むことによって「幸せ」が得られると考える風潮はまだ強く残っています。だから親はわが子を小学生の時から学習塾に通わせ、少しでも偏差値の高い学校に行かせたいと思うので
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不要な子ども礼服 地域で有効活用 無料でレンタル 家計負担軽減へ 掛川・城北地区まちづくり協
掛川市の城北地区まちづくり協議会が、入学式や卒業式などで使う小学生用フォーマル服の貸し出し事業を始めた。小中学生の保護者から着用機会がなくなった服を集め、セレモニーで必要な地区住民に無料でレンタルする。資源の有効活用に加え、貧困家庭をサポートする狙いもある。 事業は同協議会女性部が発案した。利用日の3~5日前に貸し出し、着用10日後までにクリーニングを済ませて返却する仕組み。地区の小中学校で2023年秋から、参観会などの機会を利用して保護者に賛同を求めてきた。すでに男女計約30着のフォーマル服とドレス、リボンなどが集まり、城北小校区の住民に利用を呼びかけている。 小学校の式典に限らず、
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静大3.8倍、静岡県立大5.2倍 国公立大2次試験、出願最終日の志願倍率【2024年・静岡県内一覧表PDFあり】
文部科学省は、国公立大2次試験の出願最終日となった2日、午前10時現在の志願状況を発表した。志願者数は前年同時点より2877人多い38万9962人で、募集人員に対する倍率は同じ3・9倍だった。確定した志願者数と倍率は20日に発表する。 静岡県内の国公立2次試験の倍率と志願者数は、静岡大3・8倍(5882人)、浜松医科大4・8倍(624人)、県立大5・2倍(2295人)、静岡文化芸術大4・8倍(1183人)、県立農林環境専門職大1・7倍(20人)。 静岡文化芸術大デザイン学部の前期は4・4倍で公立大前期の中で10位、県立大看護学部の後期は35・8倍で同後期の中で1位だった。 静岡県内の国
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「人のため思い研究」 ノーベル賞受賞 大村博士 伊東で講演
2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大特別栄誉教授の大村智博士(88)がこのほど、伊東市観光会館で開かれた市文化講演会(市教委主催)で講話した。伊東ゆかりの細菌学者・北里柴三郎博士(1853~1931年)や自身の研究について、約850人の聴衆に伝えた。 大村博士は、伊東市川奈のゴルフ場周辺で採取した土から見つかった微生物を元に、寄生虫感染症の特効薬を開発した。講演では山梨に生まれ、研究者として歩み始めるまでの人との関わりなどを紹介。「薬で人のためになるようなものを見つけたいと、絶えず思いながら研究を続けた」と心境を語った。 北里博士は伊東町(現伊東市)に別荘を構え、地域の発展