心に残る詩的MC あがた森魚さんライブ
1月11日夕刊の「とんがりエンタ」では、昨年デビュー40周年を迎えたあがた森魚さんのライブの模様をお届けしました。
会場となったライブハウス「騒弦」(静岡市葵区)店主のノダフルタさんは、あがたさんの大ファン。映画「カミハテ商店」(山本起也監督)の舞台あいさつのためにあがたさんが静岡を訪れると聞き、山本監督に「それなら自分の店でライブができないか」と相談したのが公演の発端でした。
ライブが行われたのは1月7日。狭い(失礼!)会場にぎっしりのお客さんが集まりました。 (写真:あがたさんの登場前の「騒弦」)
音楽だけでなく映画(公開中の「妖怪人間ベム」にも出演しています)、アートなど幅広い分野で活躍しているあがたさん。ギター片手にステージに立ち「港のロキシー」「僕は天使ぢゃないよ」「赤色エレジー」など名曲を連発しました。
歌声の素晴らしさとともに、独特の味わいを醸し出す詩的なMCが心に残りました。
いくつかご紹介します。
「歌うという行為は人と出会うことでしか生まれない。今、ここにいることにドキドキしているんです。ステージで歌を歌うことはお客さんとの『デート』みたいなもの」
「空間の音も自然の音。今聞こえているエアコンの音も、僕は聞きながら歌っている。そこから良いバイブレーションが生まれる」
「北海道と青森で10代を過ごし、上京してからずっと東京に住んでいた。2000年以降、(埼玉県)川口市に住んでいる。この街を好きになろうと思ってたくさん曲を作った。新作(12月発表の「ぐすぺり幼年期」)にはそんな曲もいくつか入っています」
「自分の過去を確認することは大事なこと。忘れちゃうなんてもったいない」
「出会いは最高のぜいたく。僕はライブをするたびにそれを感じている。ステージに立って歌ったり、歌わなかったり。しゃべったり、しゃべらなかったり。僕は生きている限り、これを続けていく」
騒弦 静岡市葵区両替町2-5-7 花崎ビル地下1階
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/46518