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山口シェフのジビエ論

20130130WEBのみコラム.jpg 1月11日夕刊の「ジビエ料理」の記事に登場した「西欧料理サヴァカ」の山口一之シェフ。ジビエ料理への情熱は県内屈指と言ってもいいでしょう。

 以下、紙面には載せきれなかった、山口シェフのジビエ論です。

▼地元の鳥獣を使ったジビエ料理を手掛けるようになったのはいつごろですか?
「2002年にこの店を開き、2年目の冬から扱っています。いろいろ食材の紹介を受けた中に、ヒヨドリがありました。こんなにおいしい鳥があるのか、とびっくりしました。以後、年間約10種の鳥獣を扱っています。11月から翌年2月が中心です」

 

▼ジビエ料理の良さといったら?
「ジビエは言うなれば『天然の肉』なんですね。肉に飼料のにおいがつくことがない」

▼ジビエを調理する際にはまず臭みを消すもの、という先入観があります。
「豚1頭のうち、スーパーに出回っている部位がどの程度かご存じですか? ロース、ヒレ、バラなどせいぜい5~10%程度です。1頭の中でも食べやすいところしか並ばない。イノシシやシカも同じです。おいしく食べるためには『おいしい部分』を流通させるための仕組み作りが必要だと思います」

▼日本とヨーロッパでは、ジビエに対する理解が異なるように思います。
「日本は食文化として徐々に浸透しつつあります。一方フランスでは、ジビエは狩猟文化と表裏一体の存在。料理だけ、食肉だけを捉えてジビエと言っているわけではありません。王侯貴族が担った高貴な文化。日本にはそうした歴史的な背景がないことが大きな違いでしょう」

西欧料理サヴァカ 菊川市沢水加791-1

 

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