農研機構果樹研究所の実験樹
6月17日科学面では、連載企画「柑橘研究ものがたり」の最終回として、農研機構果樹研究所カンキツ研究興津拠点の農業技術研修生制度を紹介しました。
研究所の広大なミカン畑には、接ぎ木した実験樹がずらりと並ぶエリアがあります。カラタチの木に、遺伝子改変で作られたさまざまなかんきつの枝を挿し木しています。その数およそ1000本。1本1本、違う品種(といっても個体番号しか付いていませんが)に育つのです。
花の咲く時期が早いのか遅いのか。実はどんな食味なのか。実際に育ててみないと分かりません。研究所関係者によれば「この中で一つでも『清見』や『はるみ』のような、優れた品種が生まれてくれれば御の字」とのこと。早くて10~15年後だそうです。