静岡新聞　文化生活部記者ブログ「くらしず」　紙面にプラス、こぼれ話いろいろ

　６月２９日付別刷「とっとこ」では、ジンバブエのムビラ奏者ガリカイ・ティリコティさんの６月１９日に行われたライブの模様をお伝えしました。

　ムビラは２４～２６本の鉄板を指ではじいて演奏する「親指ピアノ」の一種。ティリコティさんは、ジンバブエ随一の演奏家です。日本人の弟子、スミさんの招きに応じた初の来日ツアーとして、県内では４公演を行いました。

　ライブ終了後、スミさんが持っていたムビラを見せてもらいました。７種のチューニングがあるそうです。どれも同じように見えますが、それぞれに音階が違います。

スミさんのムビラ。グラスファイバー製のカバーを付けて演奏します

　これを２～３人で合奏すると、不思議な倍音が生まれるのです。「『女の天使の声がする』という人もいれば、『おじさんの声がする』という人もいます」（スミさん）

　ガラス玉が転がるような「ポロンポロン」という音色。ジンバブエの「儀式」を疑似体験した２時間でした。