ポール・デルヴォーは鉄ヲタ!? 浜松市美術館
浜松市美術館で開催中の「ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅」に行ってきました。
シュールレアリズムに影響を受けた有名作品など、約100点が展示されています。1952年に結婚した最愛の女性「タム」とのドラマチックなエピソードとポートレートに心打たれました。
ベルギー出身のポール・デルヴォーの作品には、ひんぱんに汽車や線路が出てきます。彼は今で言う「鉄道オタク」(鉄ヲタ)だったようです。大作「トンネル」の中央にも、重要なモチーフとして線路と汽車が置かれています。
個人的に気に入ったのは、ビールのコースターに描かれた「モダーヴ駅を出発する列車」。見送りの女性に手を振る鉄道機関士の姿が、墨線で楽しげに描かれています。
幼いころは駅長になりたかったというポール・デルヴォー。フランドル地方などで出合った鉄道の思い出を回顧してこうつづっています。
「巨大な鉄の機械が轟音と煙とともに駅に入ってきました。駅が煙で満たされ、そのあまりに強烈な存在感を放つ物体は、この世のものとは思えない詩的ともいえる雰囲気を醸し出していたのです」
鉄道は彼にとって、冒険と自由の象徴だったようです。展覧会は15日まで。
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