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霊峰富士を讃えるコンサート

 7月15日付「音楽の現場」面では、14日に清水文化会館マリナート(静岡市清水区)で行われた「ふじのくに交響楽団」の「霊峰富士を讃えるコンサート2013in静岡」の模様をお伝えしました。

 静岡県内で96人の大編成オーケストラを聴く機会は、めったにありません。
 メーンプログラムはホルスト作曲の組曲「惑星」でしたが、前半に演奏された「カンタータ『富士』」も印象的でした。

 

 作曲者のアラン・ホヴァネス(1911~2000)はアメリカ人。1960年初頭に来日し、日本の伝統音楽を学び、日本人女性と結婚しました。「カンタータ『富士』」にも、そういう傾向はよく現れていて、オーケストラ編成にもかかわらず琴や尺八を思わせるフレーズがたくさん出てきます。3人の女性ソリストが歌うのは山部赤人が万葉集で詠んだ「田子の浦ゆ うち出でてみれば真白にぞ 富士の高嶺に雪は降りける」。和の雰囲気をたっぷり含んだ、面白い曲でした。

 指揮者の大勝秀也さんが面白いことを教えてくれました。
 「この曲は、1966年に出版されているのですが、その直前に披露して以来、国内では一度も演奏されていません。今回は国内では約50年ぶり、2回目の演奏なんです」

 みやびやかで、しかも力強い曲調はまさに富士山を思わせるもの。大勝さんによれば、構成も富士山の稜線そっくりだそうです。
 この日、マリナートに集った方々は貴重な演奏を体験しました。(橋)

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