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バイルシェフ、タンダライに質問

 9月13日「生活」面の「とんがりエンタ」では、9月1日に沼津市で行われたボロット・バイルシェフ、タンダライのライブの模様をお伝えしました。
 バイルシェフはライブを見るのが3回目だったので実力のほどはわかっていましたが、予想外にすさまじかったのがタンダライ。高低を切れ目なくつなぎ合わせる喉歌「ホーメイ」や、ヒップホップのようにすら聞こえるほどグルーブ感のある口琴の演奏に圧倒されました。情念がこもった鳥の声の模写は、思わず体に震えがくるほどでした。

 今回はヒカシューの打楽器奏者、佐藤正治さんがナビゲーターを務めるシリーズイベント「音の泉を覗いてみよう」の一環ということで、お客さんからの質問に2人が答えるというコーナーも設けられました。
 なかなか興味深い問答があったので、いくつかご紹介しましょう。

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-不思議なホーメイの音は、どうやったら出せるようになるんですか?
バイルシェフ「おそらく、歌っているのは山だったり、伝説それ自体でしょう」(テクニックの問題ではない、という意味)
タンダライ「こういう質問があると、いつも私は『これは上の方から与えられている力』と答えています。そのことに感謝して、それを人々に返していかないと、といつも考えています」

-鳥の声を使った歌はどうやって生まれたんですか?
タンダライ「私がモスクワに住んでいたときです。急に故郷(アルタイ)に帰りたくなった。そんな気持ちでいたら、朝起きてすぐにこの曲が生まれていた。すぐにスタジオに行って録音しました。まさしく『アルタイが作らせた曲』と言えるでしょう。『鶴の叫び』というタイトルを付けました」

-日本の夏はいかがでしょうか。
バイルシェフ「暑いですね。シベリアに位置するアルタイはかなり涼しいので、今回は冬服を着てきてしまいました」(かなり後悔している様子でした)
タンダライ「昨日のライブはエアコンのない会場だったんです。口琴を弾いていると、顔からどんどん汗が出てくる。それをご覧になったお客さんが終演後、『泣いていたんですか』とおっしゃっていました」

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 「聴く」というより「体感する」という説明の方が正しいような気がしてくるアルタイの喉歌。2人の再来日が今から楽しみです。(橋)

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