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2013年10月

2013年10月 3日

そば屋のやきとり 「一黒しゃも」への熱い思い

20131003.jpg 10月3日夕刊「旅食」面の「ふじのくに食材事典」では、「蕎麦 酒 かわかつ」(藤枝市)の河辺基次さんに、「一黒しゃも」への熱い思いを語っていただきました。

 「そば屋のやきとり」=写真=は、ミディアムレアで仕上げられていています。火を通す時間について河辺さんは、「皮8割、身2割」と教えてくれました。鶏油を熱したフライパンに、皮目を下にして肉を並べ、2分程度焼いたらひっくり返してすぐ皿に取ります。皿に天盛りにして、余熱で仕上げ。この間に、ざっくり切った九条ネギを同じフライパンで炒めます。固すぎず、軟らかすぎずの絶妙なかみごたえは、こうしたスピード感で実現するのです。

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2013年10月 4日

日本家屋に秋の深まり 金原明善翁生家

 10月4日の夕刊「生活彩々」面の「花と建築 いけばな行脚」は、浜松市東区の金原明善翁生家で撮影しました。旧東海道の風情を今に伝える、伝統的な日本家屋。

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2013年10月 5日

丁寧に、大切に 沼津・戸田の塩作り

 10月4日夕刊「生活彩々」面では、NPO戸田塩の会(沼津市)の塩作りの現場にお邪魔しました。

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2013年10月10日

旅館の座卓スタイル

 10月10日夕刊「旅食」面の「ふじのくに食材事典」では、伊豆長岡の温泉旅館「正平荘」(伊豆の国市)の料理長、江後治さんに登場していただきました。江後さんは日本料理マイスターにも認定されている、県内料理界の重鎮の一人です。

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2013年10月11日

宮沢賢治 ある人のまね?

 駿府博物館で10月12日、特別展「宮沢賢治・詩と絵の宇宙 雨ニモマケズの心」が開幕します。

 

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2013年10月13日

朝霧ジャム2日目

20131013_asagiri.jpg 10月12日に開幕した毎年恒例の「朝霧ジャム」。

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2013年10月14日

首振り三年ころ八年...尺八の奥深さ

TAK_8132.jpg10月14日付「音楽の現場」面は、沼津市の尺八演奏家、青木畝堂さんを紹介しました。

尺八は「首振り三年ころ八年」と言われるほど習得するのが難しい楽器です。このことわざは「首を振って音の加減ができるまでに3年、指の動きでコロコロと良い音が出せるようになるまで8年かかる」という意味。青木さんは横山蘭畝さんに師事してから約5年で師範免許皆伝を許されたと言いますから、驚異的なペースです。

 

 

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2013年10月16日

朝霧ジャム 支えているのは...

 

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 会場内の特設エリアで ワークショップも行った本門寺重須孝行太鼓保存会

 10月12~13日、富士宮市で行われた野外フェスティバル「朝霧ジャム」。当日詳報は19日付の別刷り「とっとこ」でお伝えします。

  13日の朝9時半、ラジオ体操に続いてメーンステージに登場したのが、地元の「本門寺重須孝行太鼓保存会」でした。1976年に発足した老舗太鼓団体。日蓮宗の名刹、北山本門寺に伝わる太鼓曲「重須孝行太鼓」は700年前から打ち続けられたものです。

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2013年10月17日

世界の母の味:リモンチェッロ(イタリア)

 10月17日夕刊「旅食」面の新連載「世界の母の味」はイタリアの「リモンチェッロ」がテーマでした。レシピは以下の通りです。(橋)

▽材料
レモン(ノーワックス)10~12個、ホワイトリカー1リットル、砂糖700グラム
▽作り方
(1)レモンの皮の黄色い部分を薄くむき、ホワイトリカーに加えて15日程度漬け込む
(2)鍋に水1リットルを入れて沸騰させ、砂糖を加え溶かし、冷ましてから(1)を加え混ぜる
(3)レモンの皮を(2)から取り出し、こしてふたのできる容器に移す。飲む前によく冷やすとおいしい

※レシピ作製は図子久美子さん(キリン「世界のキッチンから」ブランド担当)

 

2013年10月18日

SPAC秋季公演「サーカス物語」

 県舞台芸術センター(SPAC)の秋季連続公演の第2弾「サーカス物語」の一般向け公演が19日、静岡芸術劇場で始まります。

ピエロのつくり話から生まれた王子や王女が、空想と現実の世界を行き来する不思議な物語。国を乗っ取った大グモから自由を取り戻すため、サーカス団員たちと力を合わせて立ち向かいます。

一般公開を前に、県内の中高生に向けた公演も始まりました。17日には清水小島中と浜松佐久間中の約190人が鑑賞しました。ピエロがおどける場面では拍手して笑い、王子たちのピンチはじっと見守るなど、演劇の世界を堪能。終演後は、出口で見送る俳優たちと記念撮影を楽しんでいました。

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2013年10月19日

朝霧ジャム~こぼれ話あれこれ

10月19日付別刷り「とっとこ」で詳報した、野外音楽フェス「朝霧ジャム」。紙面には掲載できなかった、会場内の様子が分かる写真をいくつか紹介します。(橋)

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2013年10月22日

国産オルゴールムーブメントのふるさとへ 

 10月21日付「音楽の現場」では、静岡市清水区のオルゴール製造会社、東洋音響を取り上げました。紙面では使い切れなかった写真をいくつか。

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 日本電産サンキョーから納品されてきたドラム一式。ドラムと振動板は一対です。違う組み合わせでは音楽になりません。間違った組み合わせにならないよう、1袋ずつ厳重に管理されています。

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2013年10月24日

世界の母の味:ローイゲーオ(タイ)

 10月24日夕刊「旅食」面の連載「世界の母の味」。タイの「ローイゲーオ」のレシピは以下の通りです。果物はパイナップル、マンゴーがお薦め。クラッシュアイスは市販のロックアイスを平たく砕くと出来上がりがきれいです(橋)
 
▽材料
季節の果物(パイナップルなら半個)、塩適量、グラニュー糖100グラム、クラッシュアイス適量
▽作り方
(1)果物を一口大に切り、塩小さじ2程度をまぶして一晩冷蔵庫に入れる
(2)鍋に湯200ccを沸騰させ、グラニュー糖と塩一つまみを入れ、焦げないように混ぜて容器に入れ、冷やす
(3)水気を切った(1)をガラスの器に盛り、(2)とクラッシュアイスを載せて混ぜる
 
※レシピ作成は図子久美子さん(キリン「世界のキッチンから」ブランド担当)
 

2013年10月25日

「文化系」の割烹店主

 10月24日夕刊「旅食面」連載の「ふじのくに食材事典」では、浜松市中区の「割烹 弁いち」の店主、鈴木純一さんに登場していただきました。

 料理の腕も確かな鈴木さんですが、その昔はジャズバンドでベーシストだったとか。音楽のみならず映画、文学、アートなど、「カルチャー」と名がつくものはすべて関心領域です。

 そんな鈴木さんが1999年から続けているのがブログ「板前日記」。鋭い批評眼と、独自の世界観に驚かされます。このブログで店を知り、「店主に会いたい」と海外からやってくる客もいます。

 伝統的な割烹のイメージとは、良い意味で異なる個性の鈴木さん。今度は客として相対しようと、心に決めました。(橋)

2013年10月27日

絵本原画展で気になったこと

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 10月27日、静岡市美術館の「はじめての美術 絵本原画の世界2013」にいってきました。最終日のこの日は当日券売り場に長蛇の列。関係者の一人は「会期中の入場者数、4万人突破しそうです」と話していました。

 個人的に印象に残ったのは、山脇(旧姓大村)百合子さん「そらいろのたね」、山本忠敬さん「しょうぼうじどうしゃじぷた」、土方久功「おによりつよいおれーまい」。印刷された絵本では読み取れなかった、繊細なタッチや微妙な色遣いがよく分かりました。特に山本さんがかつての「国鉄電車」を描いた作品「でんしゃがはしる」(1978年)の、色や線の力強さに心打たれました。
 
 さて、一つ気になったことが。長新太さん絵、寺村輝夫さん作の「おしゃべりなたまごやき」です。
 重要なセリフに
 
 「わしがとりごやをあけたのを だれにもいうなよ だまっていろ」
 
 というのがありますが、これが2012年に刷られた絵本では
 
 「ぼくがとりごやをあけたのを だれにもいうなよ だまっていろ」
 
 になっていました。
 
 「わし」が「ぼく」になっています。いつの間に変わったのでしょう。どうも釈然としません。
 
 そういえば、世界的アイドルキャラクター「ミッフィー」の絵本も、むかしは「うさこちゃん」として紹介されていました。
 「古典」が時代に合わせて更新されることに、一抹の寂しさを感じてしまいました。(橋)
 

2013年10月28日

「見えないデザイン」

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 10月28日付「音楽の現場」では、「生体分子の奏でる音楽」を紹介しました。

 サウンド・スペース・コンポーザーの井出祐昭さん(写真)は、幾多の大型プロジェクトを通じて、音響技術を生かした快適な都市空間作りに貢献しています。

 その発端ともいうべき仕事が、JR新宿駅と渋谷駅の発車音。1989年3月にさかのぼります。ヤマハの音響ソフト制作担当者だった井出さんは、JR東日本の依頼を受けてそれまでのベル音から、路線別のテーマサウンドを作ったのです。

 ひっきりなしに電車が発着するターミナル駅。できるだけ小さな音で、確実に注意喚起する音が求められました。それに加えて、路線別に個性を出しつつ、駅全体では調和が感じられる音を目指したそうです。

 そこで出たキーワードが「中道」。相反する要素が矛盾なく融合されている。そんなイメージに一番近い音が、教会やお寺の「鐘」でした。これを突破口にして出来上がった、新しい発車音は、今ではすっかり私たちの生活に定着しています。

 井出さんのその後の仕事、都市空間に自然環境の音を持ち込む手法などは、「見えないデザイン サウンド・スペース・コンポーザーの仕事」(ヤマハミュージックメディア刊)にまとめられています。興味のある方は、ぜひお読み下さい。(橋)

2013年10月29日

静岡農業高のミドリゾウリムシ

 月曜「科学」面で不定期に掲載している「高校理系部活ラボ探訪」。10月28日付では、静岡農業高生物部の光合成の研究を紹介しました。

 静岡新聞のポータルサイト「アットエス」のアーカイブには、生物部がとらえた貴重な動画を掲載しました。ミドリゾウリムシが共生藻を捕食しているシーンです。ぐるぐると円を描くように動く共生藻が細胞口から吸い込まれて、ミドリゾウリムシの中に入っていくのがよくわかります。

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 同部の研究の原点ともいえるミドリゾウリムシは現在、冷蔵ケースの中で培養されています。週2回の水替えは部員の大切な仕事。篠田聖児教諭は「お世話」と呼んでいます。

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 こちらは、別の研究成果。市販されているミネラルウオーターでBTB溶液を作ったところ、こんなにも色の違いが出るというのです。左から酸性(黄色)、中性(緑色)、アルカリ性(青色)を示しています。どうやら空気と接触することで、違いが生まれるようです。
 同部は、水がボトリングされる際に封じ込められる炭酸の量と関係があると結論づけています。(橋)

2013年10月31日

世界の母の味:エーブルグロッド(デンマーク)

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 10月31日夕刊「旅食」面の連載「世界の母の味」。デンマークの「エーブルグロッド」のレシピは以下の通りです。(橋) 

▽材料(2~3人分)

リンゴ(紅玉)2個、バニラビーンズ1本、砂糖大さじ1、牛乳

▽作り方

(1)リンゴは皮をむき、くし切りにする

(2)バニラビーンズはさやに沿わせるよう包丁で真っすぐ切れ目を入れて観音開きにし、スプーンの背で中をこそぎ取る

(3)鍋に(1)と(2)、砂糖を入れ、リンゴがひたひたになる程度の水を加える

(4)鍋を火に掛け、10分程度中火から強火で煮詰める

(5)リンゴが軟らかくなったら、泡立て器やフードプロセッサーで(4)を混ぜて滑らかにし、冷ます

(6)冷蔵庫で冷やす。食べる直前に器に盛り、好みの量の牛乳を掛ける 

※レシピ作成は図子久美子さん(キリン「世界のキッチンから」ブランド担当)

 

2013年10月30日

四季のコンサート、冬

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 10月30日、静岡市民文化会館で行われた「四季のコンサート」(静岡音楽友の会主催)に行ってきました。

 パリ在住のソプラノ歌手、浜田理恵さんが出演(ピアノは三ツ石潤司さん)。前半はスカルラッティやカッチーニなどのオペラ曲、後半はフォーレの5曲でスタートし、ピエール・ルイやポール・ヴェルレーヌの詩によるドビュッシー作品と続き、締めくくりはキャバレー曲のようなプーランク「モンテカルロの女」でした。

 オペラ出演でも知られる浜田さん。後半開始前、自らの声質と性格の隔たりについて、ユーモアを交えて話をしてくれました。
 どちらかといえば情緒的な浜田さんの声。オペラの中では、悲劇的な役柄が多いとのこと。「多くの場合、途中で死んでしまうんです」。これに反して、ご本人のキャラクターは「豪放磊落」。終演後に観客に会うと、ギャップに驚かれるそうです。
 全身を楽器にして音を紡ぎ出す「歌手」という職業ならではのお話だと、感じ入りました。(橋)
 

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