日本家屋に秋の深まり 金原明善翁生家
10月4日の夕刊「生活彩々」面の「花と建築 いけばな行脚」は、浜松市東区の金原明善翁生家で撮影しました。旧東海道の風情を今に伝える、伝統的な日本家屋。
明善は明治から大正期にかけて、天竜川流域の水防事業に力を注いだ実業家です。何度も洪水を引き起こし「あばれ天竜」といわれた天竜川沿いに、私財をなげうって堤防を築きました。また、鉄砲水を解消するために、上流での植林に努めました。
屋敷の裏には、火に強い石蔵、農機具を入れた米蔵、立派な宝蔵が残っています。洪水被害を受けた時や戦時中など、明前生家には多くの人が逃げ込んだといいます。
一通り見学した後、母屋の2階へ。華道家で建築家の辻雄貴さんが、ミツバツツジやネコジャラシを組み合わせて花を生けました。
スズバラとワレモコウの赤い実がアクセントになっています。落ち着いた木組みを枠に、秋の深まりを感じさせる作品になりました。
花材選びは静岡市葵区の「花かん」と相談。花器は森岡由利子氏の白磁。(宮)
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