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絵本原画展で気になったこと

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 10月27日、静岡市美術館の「はじめての美術 絵本原画の世界2013」にいってきました。最終日のこの日は当日券売り場に長蛇の列。関係者の一人は「会期中の入場者数、4万人突破しそうです」と話していました。

 個人的に印象に残ったのは、山脇(旧姓大村)百合子さん「そらいろのたね」、山本忠敬さん「しょうぼうじどうしゃじぷた」、土方久功「おによりつよいおれーまい」。印刷された絵本では読み取れなかった、繊細なタッチや微妙な色遣いがよく分かりました。特に山本さんがかつての「国鉄電車」を描いた作品「でんしゃがはしる」(1978年)の、色や線の力強さに心打たれました。
 
 さて、一つ気になったことが。長新太さん絵、寺村輝夫さん作の「おしゃべりなたまごやき」です。
 重要なセリフに
 
 「わしがとりごやをあけたのを だれにもいうなよ だまっていろ」
 
 というのがありますが、これが2012年に刷られた絵本では
 
 「ぼくがとりごやをあけたのを だれにもいうなよ だまっていろ」
 
 になっていました。
 
 「わし」が「ぼく」になっています。いつの間に変わったのでしょう。どうも釈然としません。
 
 そういえば、世界的アイドルキャラクター「ミッフィー」の絵本も、むかしは「うさこちゃん」として紹介されていました。
 「古典」が時代に合わせて更新されることに、一抹の寂しさを感じてしまいました。(橋)
 

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