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美術館でよく見る風景

 12月27日夕刊「生活彩々」の読書特集からさらにもう一つ。
 静岡大教育学部特任教授で人文社会科学部客員教授の平野雅彦さんとの対話です。(橋)

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 トラックのほろを再利用した製品で知られるスイスのブランド「フライターグ」のバッグを抱えて登場した平野さん。名刺は活版で印刷されています。顔を合わせた瞬間に、独自の〝美学〟をお持ちの方とお見受けしました。
 
 取材の中で最も興味深かったのは、昨今の美術館での風景についての言及でした。
 
 「観察していると、多くの方は作品の横に書かれたキャプションをグーッと読むんです。30秒ぐらい読み込む。その後で作品を見るんですが、今度は5秒ぐらい。作品を鑑賞しに来たはずなのに、本末転倒ですよね」
 
 美術品は「とことん自分の目で見ることが大切」と説く平野さん。
 「例えばね、彫刻作品はその形を理解するために自分が同じ格好をしてみるんです。そうすると、作者が何を考えていたのか、よく分かります」
 
 キャプションは自宅に帰ってから図録で確認すればいい。そう言い切る平野さんでした。

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