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映画「カンタ! ティモール」と「ソウル・フラワー・ユニオン」評伝

 1月18日、昨年12月27日夕刊「生活」面で紹介したドキュメンタリー映画「カンタ! ティモール」(広田奈津子監督)の上映会に行ってきました。会場は磐田市総合健康福祉会館でした。(橋)

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 映画は、東ティモールの独立の経緯をインドネシア軍事統制下の過酷なエピソードを交えて描きます。虐殺やレイプなど、ありとあらゆる抑圧を受けながら独立を勝ち取った東ティモールの人々の生々しい証言が見る者の胸を締め付けます。
 絶望や死のふちから帰還した人々の言葉と、子どもたちの生き生きとした表情が、鮮やかなコントラストを形作っていました。

 東ティモールという、日本人にも無縁ではいられない歴史を持つ国の成り立ちを知ることができる映画。小さな会場での上映も可能だそうですので、興味のある方はこちらに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
 
 この作品のラストに流れる「星降る島~オーマルシーラ・オーウルシーラ」は、日本のロックバンド「ソウル・フラワー・ユニオン」が担当しています。彼らは2002年5月の同国の独立記念式典にも出演していますが、コーディネートしたのが当時NPO「環音(わおん)」を主宰していた広田さんだったそうです。

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 つい先日、1月28日に発刊された彼らの評伝「ソウル・フラワー・ユニオン~解き放つ唄の轍」(石田昌隆著、河出書房新社)に、この式典に関連する記述が出てきます。非常に興味深く読みました。

 彼らの2005年のアルバム「ロロサエ・モナムール」のジャケットは、広田さんの撮影した東ティモールの子どもの写真。「カンタ! ティモール」にも、同じ場面が出てきます。


 独立記念式典から12年。音楽、映像、書籍を通じて、東ティモールという国について、もっと知りたくなりました。

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