「ドナ・ドナ」の歌詞、本当は・・・
1月31日夕刊「とんがりエンタ」では、1月29日に静岡市美術館で行われたクレズマー楽団「オルケステル・ドレイデル」のコンサートレポートをお届けしました。クレズマーとは中・東欧のユダヤ人の民俗音楽。ここでは、リーダーでクラリネット奏者の樋上千寿さんが公演中に語った「クレズマー基礎知識」を紹介します。(橋)
クレズマーはヘブライ語の「クリ」(容器)と「ゼメル」(歌)を組み合わせた言葉で、「楽器」「器楽」などの意味を持ちます。結婚式で演奏される楽曲が多いそうです。
個人的に興味深かったのは、ロマ音楽の演奏者と共有している曲があるということ。そう言えば、哀感に満ちたメロディーや軽やかなステップを踏みたくなるリズムはどこか似ています。
とは言うものの、異なる点もあります。樋上さんによれば「宗教的なバックグラウンドのあるなし」が大きく、感情を大切にするクレズマーに対して、ロマはもっと技術を聴かせるというニュアンスが強いようです。
小学校の音楽の授業に出てくる「ドナ・ドナ」もクレズマーの代表曲です。
ここでは、樋上さんが原典に忠実に訳した「ドナ・ドナ」を見ていただきましょう。
荷馬車の上には 子牛が縛られて
空高くツバメが 自由に舞っている
風がわらうよ 麦畑で
朝から晩まで わらってるーよー
ドナドナ ドーナィ ドーナーィ ドナドナ ドーナィナーイ
ドナドナ ドーナィ ドーナーィ ドナドナ ドーナィナーイ
どうですか。私たちが知っている歌詞より、さらに哀感が増してきませんか。
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