シャガールとピカソの付き合い
1月31日夕刊「とんがりエンタ」で紹介したクレズマー楽団「オルケステル・ドレイデル」のリーダー、樋上千寿さんが著書の一人として名を連ねている書籍「ああ、誰がシャガールを理解したでしょうか?」。静岡市美術館で開催中の「シャガール展」のサブテキストとしても最適です。(橋)
シャガールのユダヤ人としての出自が、いかに作品世界の形成に影響を与えているかについて、作品の解説を交えながら語っています。
「結び」の章に圀府寺司大阪大文学科教授が、ピカソとのかかわりについて書いています。これがなかなか興味深い内容です。
ピカソに対し、シャガールは常に強い対抗意識と嫉妬を持っていたふしがある。
(中略)
「ピカソのことを話すとき、マルクはよく吃った。『ぼくはピカソのまわりを飛んでいる蚊のようなものさ』彼は言った。『僕が一度ちくりと刺す、もう一度刺す。そしてぴしゃっさ。彼は僕をたたきつぶしてしまうんだ』」
シャガールのこうした「みみっちい」一面は、作品にどんな要素を加えているでしょうか。
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