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「さよなら、アドルフ」は「足の映画」!?

 2月28日夕刊「とんがりエンタ」でレポートした、映画「さよなら、アドルフ」公開記念トークショー。東海大文学部講師でドイツ現代史研究者の柳原伸洋さんとドイツ映画翻訳者の吉川美奈子さんがこの映画について縦横無尽に語りました。(橋)

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 2月16日の「彩々プラス」では柳原さんが「これは『手の映画』」としたことをお伝えしました。実はこのトークショーでは「『足の映画』でもある」という議論もされていたのです。

 「成長や決別などを表現する際に、必ず登場人物の足が出てくる。足に注目してみると、いろいろなものが見えてきます」と柳原さん。
 吉川さんによれば、ドイツ人はとても靴に気を使うそうで、映画表現の一つの手法として「ボロボロの靴」を使って生活が厳しい状態を描くこともあるそうです。

 「さよなら、アドルフ」ではどうでしょう。確かにハイヒールのヒールを取るシーンや、意外なところで靴を脱がす場面が思い起こされます。
 公式サイトの予告編の最後のあたりには、地面に近い視点から撮影された、走る子供たちの足元が出てきます。人間の足が、さまざまな物語を内包していることに気がつかされます。

 浜松市中区のシネマ・イーラでは3月29日から4月11日まで公開。是非、劇場でご覧下さい。

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