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「巨匠の眼」展に見る静岡ゆかりの人物

 静岡市美術館の「巨匠の眼 川端康成と東山魁夷」展。川端氏以外にも、静岡ゆかりの人物が登場します。(橋)

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 その一人が江川坦庵。川端コレクションの一つとして「山水画」が紹介されています。橋の上でひょうたんを背負った老人が男と会話をしている図。実にひょうひょうとした雰囲気です。
 
 キャプションによると坦庵は書を市河米庵、画を椿椿山に習ったとあります。確か、駿府博物館の収蔵品にも彼の作品がありました。多彩さがうかがい知れる1枚です。
 余談ですが、キャプションに「韮山反射炉(静岡県三島市)」とあるのは、何か意図があるのでしょうか。
 
 もう一人が芹沢銈介。装丁を手掛けた単行本が6点が出品されています。「雪国」はグレーの紙に金銀の横線が不規則に引かれている、落ち着いた装いながら目を引くデザイン。筆者は一番気に入りました。
 
 装丁といえば、小林古径が手掛けた「千羽鶴」の美しいこと。真っ赤な地に、首を伸ばして群れをなして飛んでいく鶴の姿が金色で描かれています。
 入り口近くにノーベル文学賞の賞状が飾ってあるのですが、明らかにこの装丁を意識しています。これも見どころの一つです。

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