静岡市の「山のごちそう」
5月22日夕刊の連載「味わう文化財 静岡の在来作物」。第1シリーズ「井川おらんど」(静岡市葵区)の最終回でした。井川地区での取材では、ジャガイモ以外の「在来作物」を多数見せてもらいました。(橋)
スポークスマン的立場の望月仁美さん(61、下写真左)=同区小河内=は、5年前に川根本町でエコツーリズムの方法論を学び、地域資源の活用に目覚めたといいます。「地元で昔から種を受け継いでいる作物を探したら、次々出てくる。ひそかに守られていたんですね。一つ一つが感動的でした」
こちら(↑)が井川産の雑穀類。アワ(中央)やヒエは米に混ぜて炊いたり、すりつぶして餅に入れたりします。左端の「コウボウキビ」は、焼き餅にする他、メンパに入れてそばがきのようにし食べることもあるそうです。
こちら(↑)は井川の「井川大蒜(おおびる)」。ラッキョウやエシャレットのように、ツンとした香りがあります。ゆでてから炒めることが多いそうです。
こうした作物は、市街地でのイベントなどで直接販売する場合もあります。
記事中に出てきた望月はるさん(82、上写真中央)=同=には、自家製の野菜料理をごちそうになりました。右は井川大蒜の炒め物。左は・・・何だと思いますか?
繊維を感じたのでフキかと思いましたが、何と「ゴボウの茎」。筆者は初めて食べました。ニンジンと一緒に砂糖、しょうゆ、みりんで炒め煮したそうです。ふんわりとした食感と、つくだ煮と煮付けの中間ぐらいの味の強さが絶妙のバランス。非常に美味です。おかわりをお願いしてしまいました。
「町にいたら食べられない料理。ここにいれば、お金はほとんどいらないんだよ」。はるさんの言葉が耳に残りました。
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