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理系本「ななめ読み」(5)「ビッグバン宇宙論」

 3月31日付「サイエンス・ブック・カフェ」で紹介した「ビッグバン宇宙論」(サイモン・シン著)。人間が「宇宙のなりたち」をどう捉え、どうモデル化してきたかを、時系列で説明しています。(橋) 

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 文体はシンプル、図版や写真もたくさん使って説明しているので、科学分野に縁遠い読者にも取っつきやすい本だと思います。
 内容や読みどころについては連載で静岡大理学部の土屋麻人先生がたっぷり語っていらっしゃるので、ここでは別の視点を。

 上下巻の本書、下巻に付録が付いています。
 「科学とは何か?」と題した7ページ。さまざまな分野の方が「科学とはなんぞや」ということについて語った言葉が並べられているのです。
 一部をご紹介。

 「科学とは組織化された知識である」(イギリスの哲学者、ハーバート・スペンサー)

 「(科学とは)壮大なゲームである。それは胸躍る爽快なゲームだ。そしてこのゲームの競技場は、宇宙それ自体である」(アメリカの物理学者、イジドール・アイザック・ラビ)

 「科学者とは、正しい答えを与える者ではなく、正しい問いを発する者である」(フランスの人類学者、クロード・レヴィ・ストロース)

 専門分野と照らし合わせてみると「いかにもこういうことを言いそうだ」と思える発言もあれば、実に意外なものもあり。この問いかけは、その方の仕事へのスタンスをそのまま表しているとも言えそうですね。

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