「文系女子」が実験をリード~高校理系部活ラボ探訪「沼津西高編」
6月2日付科学面の不定期連載「高校理系ラボ探訪」。10回目は県立沼津西高自然科学部の「音知覚」に関する研究を取り上げました。2013年度の山崎賞を受賞しています。
取材中の雑談から、この部には意外な特色があることが判明しました。(橋)
3年3人、2年4人、1年3人の全10人からなる同部。女子生徒が過半数を占めるというのは、同校がかつて女子校だったことに由来するのかも知れません。
びっくりしたのは、大半の生徒が「文系」ということ。今回の研究を行った3年生の3人にそれぞれ聞いたところ、高林さんは心理学、和田さんは教育学、大峯さんは法学の各分野に進学を希望しているそうです。
高林さんは今回の研究を「外的な刺激と内的な感覚の対応関係を解明する」と捉えていました。心理学の領域との重なりをかなり意識していたようです。
1、2年生も半数以上が文系。顧問の加藤正之先生は、「やりたいことが文系で、好きなことは理系。だから部活で実験をやるということのようです」と推し量っていました。
この連載を始めて約1年半。そういえば、どの学校でもそんな話をちらほら聞いたような気がします。「理系マインド」で文系に進むというのは、一つのトレンドなのでしょうか。
こちら(↑)今回の実験で使った自作のキット。スピーカーは学校の備品のパソコン用。スイッチボックスは自作だそうです。こういう創意工夫に出会えるのも、この連載の取材の楽しさです。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/48366