桜葉漬け最大手の小泉商店
7月28日付「地の味 人の味」は、松崎町の桜葉漬け最大手「小泉商店」を訪ねました。自慢の三十石たるはまだ使われていませんでしたが、工場の中で存在感を発揮していました。(橋)
桜葉は50枚を1セットにして束ねます。この作業を「まるけ」と言います。
まるけた桜葉を4万束収容できるのが高さ、直径とも2メートルの三十石たる。工場には28個がずらりと並びます。
前身はしょうゆだる。「50年以上前に大手メーカーから譲り受けた」と同社社長の小泉邦夫さんが明かしてくれました。「見学に来た人が言ってたよ。今、これを造ろうとすれば300万円かかるって」
大きなたるですから、仕込みの作業も時間がかかります。桜葉を同心円状に置くのは小たると同じですが、2人がかりで作業をして7~8段重ねるのがやっとだとか。1段あたり500束といったところでしょうか。
1日の作業が終わると、工場内のクレーンを使って1トンのコンクリート塊を上に置きます。いわゆる〝重し〟です。
小泉商店の農園は、工場から車で5分ほどの場所にあります。ギザギザが美しく出ている、タテヨコのバランスが良いものだけを選んで収穫します。
農園を引き受けたのは8年前。小泉さんは、「還暦を過ぎて、新しいことに挑戦するとは思っていなかった」そうです。県の農林事務所や地元の生産者に教わって、栽培法を覚えました。木と木の間を50センチ開けるのが良い葉を得るコツだそうです。
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