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ビブリオバトルでの紹介本6冊

 9月5日夕刊生活面見開き特集で扱った「ビブリオバトル」。8月17日、静岡市北部図書館の「バトル」を取材しました。紙面ではルールややり方に絞って記述しましたが、ここではこの日の「バトル」に登場した本を紹介します。(橋)

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 6人のバトラーがお気に入りの本を持ち寄りました。以下、タイトルと推薦要旨を記述します。

1)図書館司書の女性Mさん
梨木香歩著「雪と珊瑚と」
 親子の愛情がよく伝わる作品。食べ物を通じて、生きるとは何かが示される。ラストの(主人公の)雪ちゃんの言葉を読むと、涙が止まらなくなる。

2)女子高校生のKさん
J・K・ローリング著「ハリーポッターと賢者の石」
 文章でこそ伝わるものがある。まるでハリーの手足になったように読み進めることができる。ユーモアの表現も豊か。映画ではカットされている部分も魅力的。

3)シニア世代の女性Mさん
上野千鶴子著「映画から見える世界」
 78本の映画を8つのジャンルに分けて紹介している。つまり、78の人生に触れることにつながる。どこから読んでも構わない。上野さんの独特な映画の見方が分かる。

4)市民団体代表の男性Tさん
佐藤真一著「ご老人は謎だらけ」
 65歳を過ぎ、高齢者の仲間入りをした自分にとって、「なぜ自治会長になりたがるのか」「なぜ昔の肩書きにこだわるのか」といった章立ては刺激的。読むと元気になる。

5)30代前半とお見受けするOさん
黒木あるじ著「無惨百物語(はなさない)」
 怪談のパターンを踏襲しつつも質が極めて高い話、既存のパターンとはまったく異なる構造の話が集められている。「声なき者の声を聞き取る」という作業の跡がうかがえる。

6)図書館関係者のSさん
乙一著「くつしたをかくせ!」
 ほら話ばかり書いている著者が手がけた絵本。背景がきちんと描き込まれているなど、子供向けの絵本とは言い切れない要素がある。自分の物語を想像できる。

 人の口を介して紹介されると、どの本も魅力的に感じられるものですね。
 この日の「チャンプ本」は「くつしたをかくせ!」。個人的には「無惨百物語」を読んでみたくなりました。

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