食卓にうれしいうまみ 板倉こうじ製造所の米糀
9月22日朝刊の食の連載「地の味人の味」は、清水町の板倉こうじ製造所を訪ねました。雑菌が少なく作業に適した冬に向け、米糀の製造がシーズンを迎えます。(宮)
水槽に浸けておいた玄米をすくい出し、ボイラーで蒸します。炊いた米より硬く、スコップでほぐすとチャーハンのようにパラパラしています。「粘り気があると、米の中に麹菌が入っていかない」と3代目の板倉清人さん(写真左)。種つけしたら、温度と湿度を高めに保つ温蔵庫「室(むろ)」に入れます。
菌が一粒一粒に付いているか確認しながら、何度か手を入れます。米がこぼれたら掃き掃除。絶対に雑菌を出さないための、大切な作業です。
洗米から4日目、室箱に盛った蒸し米は菌糸で固まります。甘みが引き出された米糀の完成です。
近年の塩麹ブームは、食卓にうれしいうまみが若い消費者の関心を高めました。板倉さんはしょうゆ麹や金山寺みその作り方をお客さんに手ほどきするなど、麹の魅力を地域から発信しています。
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