かんなみ仏の里美術館と桑原薬師堂
10月6日付「21世紀建築」では、函南町の「かんなみ仏の里美術館」を取り上げました。平安時代の「薬師如来像」をはじめとした仏像24体を千年以上も受け継いできた、桑原地区の信仰心の厚さに胸を突かれました。
美術館と来光川を挟んで今も建つ、桑原薬師堂にも足を運びました。(橋)
函南町教育委員会生涯学習課の長野康敏さんによれば、この薬師堂ができたのは明治30年代後半。桑原地区の有志が資金を出し合って建立したそうです。
美術館から徒歩5分ほど。現在はかつての「主」たちがいない、がらんとした堂ですが、定期的にオカリナのコンサートなどが開かれています。
堂の前から美術館を見るとこんな景色です。長源寺の屋根をまたいで、お互いがお互いを見守る位置に建てられていることがよく分かります。
設計した栗生明さんは取材で、「『仏の美術館』ではなく『仏の里美術館』。折りをささげた領域の感覚を大切にしたかった」と述べています。美術館に入ったときに、ホッとするような気持ちになるのは、設計だけではなく、土地の持つ力もあるのかもしれません。
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