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現代美術家杉本博司さんの建築批評

 11月3日付の連載「21世紀建築」では、長泉町のIZU PHOTO MUSEUMを取り上げました。現代美術家の杉本博司さんが、古墳をイメージして設計した写真美術館です。(橋)

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 杉本さんへの取材にあたって読み込んだのが、著書「空間感」(2011年、マガジンハウス)。雑誌「カーサ・ブルータス」の連載をまとめたもので、自分の作品を飾った美術館建築について独特の視点で批評しています。

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 「言うなれば私は美術館のユーザーだ。いわば私は美術館という空間の空間消費者だ。私は消費者として、消費者センターに告発したい程腹立たしいことが度々あった」(あとがきより)

 これは一般の人が決して得られない視座です。アーティストだからこそ書ける、きたんのない〝使用感〟。こうした積み重ねがあって、自らも建築を手掛けるようになったことがよく分かります。

 巻末に個展を行った美術館の採点表が付いていて、これが非常に興味深いものです。星5つを獲得しているのは磯崎新「ハラ・ミュージアム・アーク」、安藤忠雄「ピューリッツァー美術館」、ゴードン・バンシャフト「ハーシュホーン美術館・彫刻庭園」など。

 一方で星1つという低評価を食らっているところもあります。ここでは列記しませんので、興味のある方は単行本でご覧になって下さい。

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