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「2014年しずおか連詩の会」創作の過程(中)

  「2014年しずおか連詩の会」の創作期間中に聞いた、詩人たちのコメント紹介第2弾。語られる詩については、アットエスの「連詩ライブ」を参照してください。(橋)

20141119web連詩の会.JPG
 

第15編→第16編

「東さんの第15編にある『名前』という言葉から発想しました。よく、物や人の名前がパッと出てこないことがありますよね。いわゆる『ど忘れ』。それにぴったりする例を提示しようとしました。ここで思い出せない『正解』は『コノハナサクヤヒメ』ですね」(野村喜和夫さん)

第16編→第17編

「第16編にある『スクナビコナ』と『オトタチバナ』。音の類似性が感じられる詩の次に、視覚的に似ている字を並べることを考えました。『室』と『空』。実際、僕が直前に書いた詩で間違ってしまったんです」(木下弦二さん)

第17編→第18編

「前の詩の『書く』という言葉、私は画家なので『描く』ということもしています。そこからフランスのショーヴェ洞窟についての映画を思い出しました。壁に動物の絵が描かれていますが、とても躍動感があって、筆致が生々しい。画家の『描くのが楽しくて仕方がない』という気分を感じました」(大岡亜紀さん)

第18編→第19編

「亜紀さんが3万2千年前を描いたので、私は3万2千年後を描こうと。『すかいつり』が朽ちた塔になっています。文明に繰り返すタームがあるならば、この時代は人が減り、言葉も減っている。でも『うた』(つまりここにはソングだけでなく、詩も含めるんですが)、口承詩は少しずつ変化しつつも残るんです」(覚和歌子さん)

第26編→第27編

「前の詩を受けて、どこか街中で他人の会話が耳に入った、という状況が浮かびました。この詩は、まず2行目の『へえ』があるんです。この気のない返事を導き出すために、どんな話がいいだろうと。それで出てきたのが1行目。乾いた会話の前半2行と、『湯』や『泣いている』や『したたる』といったぬれた言葉を使った後ろ3行を対比させました」(東直子さん)
 

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