1枚1枚手を掛けて 坂口商店の湯葉
11月24日朝刊の食の連載「地の味人の味」は、磐田市にある「ゆばの京華 坂口商店」。京都や東京の老舗で出される湯葉を作っています。湯葉を扱う豆腐店はありますが、湯葉の専門工場は県内でもほとんどありません。(宮)
湯葉は熱々の豆乳の表面に形成される膜。巨大な平鍋に豆乳を張り、1枚すくい上げたら次の膜が張るのを待ちます。鍋の深さは約5センチ。だいたい3つの層に分けて、さまざまな商品に仕上げます。
一番上澄みで取れるのは生湯葉。まったりとした舌触りと濃厚な風味を堪能できるぜいたくな食べ方です。
中ほどの層は包みものに。タケノコやニンジンを入れた野菜包み、エリンギやシメジをくるんで揚げたキノコ包みなどが人気です。
底に近い層で取れたものは鍋もの向け。各地の料理人からさまざまなオーダーを受けます。坂口商店の加工商品は約70種。坂口正美社長は「繊細な湯葉作りは手作業。おいしくなあれと気持ちを込める意味でも、手を掛ける工程は大事」と話します。
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