「するがのくにの芸術祭 富士の山ビエンナーレ」蒲原エリア一巡り
11月7日に開幕した「するがのくにの芸術祭 富士の山ビエンナーレ」。ことしが初開催の、静岡市清水区、富士市、富士宮市にまたがる現代アートイベントです。23日、蒲原エリアを訪ねました。(橋)
6エリアからなる同イベント。蒲原エリアには最大の11会場が用意されています。
JR新蒲原駅から、まず向かったのが旧五十嵐邸。12人のアーティストの作品が集まっています。
占部紗也香さんの作品は、枝が自らの意志で水を求めているように見えます。
中庭には石垣幸秀さんの「水象 みずのかたち」。池のガラス細工が異物に見えたり、水と一体化しているように見えたり…。
2階で存在感を見せていたのが山口貴子さん「Develop」。廊下や部屋の中で「ごちゃっ」とまとまった紙テープの奇妙な質感が印象的です。
八畳間二つを使った赤堀里夏さんの作品。赤白の球体はよく見ると、一つ一つ形が違います。自分の「先入観」を否定されたような気分になります。
旧五十嵐邸を出て、旧東海道を西へ。小笠原家の縁側に置かれた小山泰之さん「Sekijitsu」は、色とりどりの包み紙に包まれたチョコレート(?)の群れをガラス越しに見るという趣向。
さらに西へ。増田家の引き戸を開けると玄関に遠藤和帆さんのインスタレーション。テーマは、どこかキュートな「あの」動物です。
増田家の少し南側。筆者がこのエリアで最も衝撃を受けたのはこの会場でした。旧蒲原劇場は地元の方によれば「30年ぐらい前までは上映していた」かつての映画館です。
鈴木孝幸さんによる、地元の石を使ったインスタレーション。レトロなエントランスホールの空間とうまく調和しています。
順路表示に導かれて2階へ。ここにも砂を使ったインスタレーション。
作品の背後の部屋には、強烈な存在感を放つ映写機が残っていました。
「するがのくにの芸術祭 富士の山ビエンナーレ」は30日まで開催しています。
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