民主主義ってなんだろう。
12月9日夕刊生活面。衆院選に合わせた特別連載「選ぶを描く」が始まりました。民主主義、選挙といった私たちが「あって当然」と思っている制度や仕組みについて、いま一度アート作品を通じて考えようという趣旨です。第1回は静岡大教育学部特任教授兼人文社会科学部客員教授の平野雅彦さんが登場しました。(橋)
「ガンピーさんのふなあそび」「十五少年漂流記」を薦めてくれた平野さん。実は、もう1冊候補に挙げていたのです。
かこさとし著「にんじんばたけのパピプペポ」。豚の夫婦と子供たち20匹が、力を合わせて荒れた土地を耕し、ニンジンを収穫するというお話です。
「大量に採れたニンジンを売りに行くシーンがある。ここがすばらしいんですよ。所得に応じて価格が違う。病気の方、体が弱い方はただで配ってしまう」
その後、豚たちは耕した畑でれんがを焼きます。そして、焼いたれんがで音楽ホールや美術館を作ってしまうのです。
「農業をアグリカルチャーって訳しますよね。文化・教育の側面を持った行為なんです」
「分からないことは分からないままでもいい。ただ、分からないという状態でカッコに入れるなり、いったん付箋をつけるなりしておく。そうすると、全く違ったことをしていて答えが見つかるんですよ」
学びとは、更新するもの。繰り返すことで、より真実に近い位置にたどり着ける。平野さんはそう力説しました。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/49159