実力派若手のコンサート
日本トップレベルの若手演奏家に活躍の場をつくろうと、コンサートが静岡市内で開かれました。富士市出身の華道家、辻雄貴さんもコラボし、盛況のうちに幕が下りました。(の)
トップレベルといえども、演奏の機会は多くはなく、定職にもなかなかつけずと厳しい音楽の世界。そのうちに音楽をあきらめてしまう演奏家もいる。若手演奏家がやめてしまったら、日本の将来の音楽界はどうなる? そうさせないために機会を設けようと、企画会社「ノッツ・オブ・アート」(静岡市)が2年前からこのコンサートを始めました。
運営はすべて協賛金で賄います。当初は数社だった協賛も、今では20社に上ります。こうした運営が可能なのも、「ノッツ」の京極美穂子代表の情熱あってこそと感じます。未来ある若者のために。ただその一念で日々資金繰りや協賛依頼に奔走しています。
コンサートはど素人の私にもわかるような曲目もあり、また力量の違いも分かりやすいものでした。弦楽四重奏はよく練習され、呼吸もぴったり。ちょっとゾクゾクしました。個人的にはピアソラの「オブリビオン」がとても印象的でした。舞台では辻さんが花をいけ、時々枝を切っていたのでしょうか、ゴトン、ゴトンという物音も入りますが、それもまた違った趣を演出しました。舞台は暗めの照明だったので、華道作品を見られたのは演奏後でした。
今月初旬、京極代表に会い、県内総合面に記事を掲載しました。取材しただけでは実感できなかった、このコンサートの良さ。素晴らしい演奏を聞けた感動と、若手演奏家の力になれたかもしれない喜びに満足して会場を後にしました。次の開催が楽しみです。
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