京都冬の旅、取材こぼれ話(中)
1月15日夕刊に掲載した「京の冬の旅」。バスツアーの取材のついでに、京都市上京区の楽美術館にも足を運びました。「琳派400年記念祭」の関連イベントとして、特別展が開かれています。(橋)
展覧会は楽家5代目の宗入の生誕350年を記念したもの。桃山時代から続く作陶の名家は琳派の作家たちと密接な関わりがあります。
3代目の道入は17歳の時に、当時58歳だった本阿弥光悦に師事しました。道入の斬新な作風は、光悦の影響とされています。
宗入は尾形光琳、乾山兄弟の叔父にあたる尾形三右衛門の子。1964年に生まれ、1965年に男子がいなかった4代目一入の養子になったそうです。
館内の系図で、宗入の曾祖父の尾形道柏は光悦の姉と結婚していることも知りました。楽家、尾形家、本阿弥家は姻戚関係にあるのです。
展覧会には初代長次郎から、宗入までの代表作が並んでいます。黒光りする茶碗のディテールにそれぞれの思索や工夫が宿っていて、非常に見応えがありました。会期は3月1日までです。
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