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シュポルツルさんのバイオリン

 2月1日、静岡市葵区の静岡音楽館AOIで開かれた「オーケストラを聴こう」シリーズ、読売日本交響楽団の演奏会に足を運びました。チケットは完売。60人規模のオーケストラが繊細かつ圧倒的なハーモニーを奏でました。(橋)

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 指揮はAOIの企画会議委員も務める沼尻竜典氏でした。おなじみのスメタナ「モルダウ」で幕が開き、チェコのバイオリニスト、パヴェル・シュポルツルさんを迎えたドボルザーク「バイオリン協奏曲イ短調」が続きました。すすり泣いたり、吠えついたり、表情をさまざまに変えるリードバイオリンに魅せられました。

 休憩を挟んでドボルザーク「交響曲第8番ト長調」。優美なワルツの第3楽章、トランペットのファンファーレで始まり、牧歌的なフルートソロを挟んで主題がどんどん加速していく第4楽章に心打たれました。痛ましいニュースにささくれ立った気持ちが、少しずつほぐれていくのが分かりました。

 演奏とは別に、視覚的にインパクトがあったのはシュポルツルさんのバイオリン。なんとボディーが青いのです。「チェコのストラディバリ」とも言われている名門のヤン・シュピードレンさんが2005年に製作したもの。「青」にもいろいろありますが、なんと言うか、メタリックブルーに近い色でした。

 黒の上下に赤のネクタイで決めたシュポルツルさんは、上下左右にかなり体を振りながらこの青いバイオリンを弾きます。弓がかなり赤っぽいのも、彼なりの美学なのでしょう。青いボディーと赤いラインが高速で交わったり離れたりする様子は、それだけで美しさを感じるものでした。

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 20周年というアニバーサリーイヤーを迎えた静岡音楽館AOI。先日発表された2015年度のラインナップ、第1弾がいきなり「オーケストラを聴こう」シリーズです。マーラー・チェンバー・オーケストラによるベートーベン。同館の職員によれば、予想をはるかに上回る問い合わせが入っているとのこと。オーケストラ好きの方は、早めにチケットを手配した方が良さそうです。

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