トップページ >07)アート >戸田診療所のデザイン

戸田診療所のデザイン

 2月2日付特集連載「21世紀建築」は、沼津市旧戸田村の戸田診療所がテーマでした。ひっそりとした漁村に建つ、ひときわ光を放つ建築は地区住民の社交の場としても機能しています。紙面では見せられなかった、別の側面を紹介しましょう。(橋)

20150202webコラム戸田1.jpg

 

 設計者の中村聡さん(ナカムラ建築設計室)の意図の一つは、「さまざまな機能がデザインではっきり区分けする」ことでした。西面は長方形をいくつか積み重ねたような形ですが、これも診療部分と住宅部分がはっきり分かるように、という配慮です。

20150202webコラム戸田4.jpg

 西側の壁は連続性を意識。無垢のヒノキ材を張ったのは「潮風で腐食したときは張り替えられるように」という機能上の意味も込められています。コンクリートに細長い板を模したデザインを施し、連続性を強調しています。

20150202webコラム戸田3.jpg

 東側には診療所ができる前から保健センターが建っています。そこで、2階の連絡通路で行き来できるようにしました。診療所側には福祉関係の部屋が用意されています。

20150202webコラム戸田2.jpg

 船室、キャビンを意識したという待合室。手前から青、緑、黄に色分けされています。これは事務、診察、治療という役割を分かりやすく視覚化したもの。「機能をデザインで区分け」の一環です。

20150202webコラム戸田5.jpg

 南側の入口にはベンチが。日だまりになっていて、とても心地良い場所です。取材時に腰を下ろしてみましたが、ちょうどよく風が遮られ、春のような暖かさが醸し出されていました。

コメントを投稿

コメントを表示する前に承認が必要です。コメントが表示されるまで、少し時間がかかる場合がございます。


画像の中に見える文字を入力してください。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/49389

トップページ >07)アート >戸田診療所のデザイン

ご案内

静岡新聞文化生活部の記者ブログです。
取材時のエピソードなどをアップします。
音楽、アート、鉄道、くらしなどがテーマ。
紙面にプラスのこぼれ話が満載です。


★文化生活部ツイッター ⇒こちら
「くらしず」の更新情報もお伝えします。

★アットエスニュース ⇒こちら
静岡新聞の公式ニュースサイトです。