藤枝市の瀬戸谷ニンニク
2月5日夕刊から、「味わう文化財 しずおかの在来作物」の新シリーズが始まりました。今回は藤枝市北西部に伝わるニンニクがテーマです。(橋)
記事に出てきた同市滝沢の阿井幸枝さん宅では、6月に収穫したニンニクを乾燥させ、春先まで大事に使い続けています。主に白菜漬けに使いますが、時には天ぷらにして食べることもあるそうです。
「せとやコロッケの会」会長の小林浩樹さんによると、かつて周辺の家はどこもこの在来ニンニクを育てていました。しかし、ある時期から一般的なニンニクに切り替わってしまいました。
「平成元年あたりから産直市のような施設ができて、お客のニーズに合わせて大きい球のニンニクを作るようになった。在来品種は『くさすぎる』という声もあったそうです」
阿井さんは「うちは販売に力を入れていなかったねえ。いい組合員じゃなかったかもしれない」と笑います。「売ろうと思えば、必然的にそうなったと思う」。自家消費だけ、と割り切ったからこそ種が受け継がれたという側面があるようです。
そんな阿井さんも、一昨年度は今まで育てていた前庭の畑とは別に、山際にもニンニクを植えました。ところが、面積を増やして堆肥も入れたのに、収穫量は激減。土地の相性、土の通気性低下が影響したようです。昨年9月に新しい種をまきましたが、今年は「手を掛けない」で育てます。
写真は草取りする阿井さんと小林さん。「作業はこのぐらいにしておこう」と話していました。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/49415