文具店店主=詩人
2月12日夕刊生活面「とんがりエンタ」は、現代音楽のレコードジャケット展を行う島田市の「文具屋多治見」を訪ねました。店主の多治見道雄さんは、音楽や文学の造形が深い方。ご自身も〝表現者〟です。(橋)
同店は名前の通り文具店。筆記具やノート、祝儀袋などを豊富に取り扱っています。ただ、普通の文具店とは異なり、店の一角がセレクトショップ仕様になっているのが特異な点。いせ辰の千代紙や、デザイナー大橋歩さんの著書、島根県大田市の「群言堂」の衣類など、店主夫妻が選んだこだわりの商品が並んでいます。
こうした雰囲気の店内に、ずらりと現代音楽のレコードが飾られているのです。かなりユニーク。多治見さんに、一つ一つ解説してもらいました。ストラヴィンスキー、タカハシアキ、レナード・バーンスタイン・・・。ジョン・ケージの「プリペアドピアノ」を聴きたいと申し出たら、高橋悠治演奏の盤を聴かせてくれました。試聴大歓迎だそうです。
多治見さんは別の顔も持っています。「かたかわみちお」という名前で、詩人として活動していました。昭和50年代に「いつかきっと」「メッセージ」など数冊の詩集を発刊しています。「風の季節」は鈴木行一さんの作曲で、合唱曲として発表されています。
「還暦を過ぎ、活動を再開することにした」という多治見さん。表現に意欲的な姿、とてもまぶしく見えました。
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