「第1回静岡県高等学校軽音楽大会」を取材して(上)
静岡市清水区のライブハウスで2月15日、県内高校の軽音楽系部活バンドのコンテストが開かれました。部活顧問の教諭たちが実行委員会を組織し、8校から16バンドが参加。約300人が集まる盛況でした。取材した立場から、雑感を記します。(橋)
「静岡県高等学校軽音楽大会」と名付けられたコンテスト。昨今の高校生の「好み」や「傾向」をかいま見ることができました。
男女混成が10組、いわゆる「ガールズバンド」が2組。いまさらの指摘で恐縮ですが、某アニメの影響か、女子生徒が多いですね。「男子だけ」はわずか4バンドでした。昭和44年生まれの筆者にとって、隔世の感がありました。7組が女性ドラマーだったのにも驚かされました。
いわゆる「コピー曲」を演奏したのが10組、オリジナル曲が6組。コピー曲はバンプ・オブ・チキン、ウーバーワールドなど、今の高校生が聴きそうな「邦楽」がほとんどでした。いわゆる「洋楽」臭がしたのは、オリジナルを演奏した2バンドだけでしたね。コンプレックス、相川七瀬などといった驚きの選曲もありました。「顧問の先生の薦めに従って曲を選んだ」と答えるバンドもいて、こちらも隔世の感。
表彰式は大変感動的でした。優秀賞を獲得した清水国際高の「きみどり」は、これが最後の演奏とのことで、メンバー全員感無量といった表情でした。そろって個人賞に輝いたドラムの森壮真さん(3年)、ギターの五十嵐良治さん(同)は壇上でそれぞれ、「1年6組で出会って3年間、ずっとこいつとやってきた。一緒に賞がもらえて本当にうれしい」「バンドを始めた当時、ギターはぜんぜん弾けなかった。毎日こいつのうちに通って練習した」と泣かせるコメント。会場から大きな拍手がわき上がりました。
奨励賞の浜松学芸高「アセロラ・ローラースケート」は機材トラブルを乗り越えての受賞。ギターとボーカルの福井大斗さん、ドラムの市川壱盛さんは個人賞にも輝きました。
最優秀賞の藤枝東高「豆電球」は、5人のメンバーがそれぞれに個性的なコメント。切れのあるダンスを披露したボーカルの市川葵さん(2年)は、「高校1年の春に何となく集まった5人がこうして優勝できた。活動を続けてきた意味があったんだ、と確認できた」と話しました。
次回は、個人的に目に付いた演奏について書きます。
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