「第1回静岡県高等学校軽音楽大会」を取材して(下)
2月15日に開かれた初の「静岡県高等学校軽音楽大会」。音源審査で選ばれた8校16バンドが熱演を繰り広げました。(橋)
奨励賞の浜松学芸高「アセロラ・ローラースケート」。ギターとボーカルの福井大斗さんは左利きでフェンダー・ジャガーを構え、カート・コバーン好きを全身でアピール。オリジナル曲からもニルヴァーナの影響が濃厚にうかがえました。グシャッとしたコードストロークのバッキングと、クリアなトーンの中間部の使い分けが見事でした。
最優秀賞の藤枝東高「豆電球」は、ダンサブルなオリジナル曲「Get your way」。ボーカルの市川葵さんがマイケル・ジャクソンばりのムーンウォークを披露しました。アンサンブルのバランスの良さは特筆もので、ギターソロには米ロックへの愛情が感じられました。
優秀賞の清水国際高「きみどり」。男性2人、女性3人の「イマドキ」な編成の一方
で、演奏曲は相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」。少し意外でした。3年生のギター五十嵐良治さん、ドラム森壮真さんの安定したプレーがバンドをぐいぐい引っ張っていたのが印象的。後半にブレイクを入れて各パートの見せ場を作るあたり、場慣れした様子がうかがえました。演奏終了後、圧倒されたのか、客席のどよめきがしばらく止まりませんでした。
静岡西高の3人組「Implicit Trust」はまず、リッケンバッカーのベースに目を奪われました。女性ドラマーが切れのあるプレーを見せ、ボーカルも声が前に出ていて好感が持てました。ギターのチューニングが少し狂っていたのが残念。
伊豆中央高のガールズバンド「ワンダーランド」も、ボーカリストの個性が心に残りました。「リズム感が良いのだろうな」と思わせる歯切れの良さと、絶妙なビブラート。のどの調子は必ずしも良くなかったようですが、ハスキーになりながら最後まで歌いきった根性にも打たれました。
クラーク記念国際高の5人組「@ぱっつん」は、流麗なピアノのフレーズがリードするオリジナル曲「わたるくん」。曲調や歌詞世界は、1970年代のフォークソングをイメージさせました。演奏後のインタビューでは「ラブコメ」という言葉も。2010年代の高校生がこうした楽曲を創ることを、とても面白いと感じました。
コメント (2)
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有難うございます!!
ジャズマスターでわなくジャガーです。
失礼しました。直しておきました。すばらしい演奏でしたね。