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宇宙エレベーター@サイエンスカフェin静岡

毎月月末に静岡大が静岡市葵区のペガサートで開いている公開講座「サイエンスカフェin静岡」に26日夜、お邪魔し、山極芳樹同大大学院工学研究科教授の宇宙エレベーターに関するお話をうかがってきました(小)。

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宇宙エレベーターは、カーボンナノチューブを地上から宇宙に向けて延々と何万キロも伸ばして、エレベーターのように「クライマ」を昇降させ、荷物や人間を運搬するという宇宙輸送システム構想です。実現すればロケットよりも効率的に地球と宇宙空間を結ぶことができるとされています。

山極教授によると、技術の肝となるカーボンナノチューブの軽量化や宇宙ゴミからの防護策、エネルギーの供給方法など解決すべき課題はまだ数多く残っているとのことですが、技術と素材の開発は日進月歩で進み、世界各地の研究者が2050年の実用化を目標に、研究を続けているそうです。

宇宙エレベーターの研究開発がSF小説の大家アーサー・C・クラークが1979年に発表した傑作小説「楽園の泉」をきっかけに始まったのはよく知られています。しかし、山極教授は講座で宇宙エレベーター研究の「前史」として「旧約聖書」に登場するヤコブのはしご、イギリスの民話「ジャックと豆の木」、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」などもリストに挙げていました(宇宙エレベーターを「ヤコブのはしご」「豆の木」という別名で呼ぶこともあるとか)。天に向かって一本の線が伸び、それをどこまでも上っていく-これは、古来からの人類の願望なのかもしれません。

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