静岡新聞　文化生活部記者ブログ「くらしず」　紙面にプラス、こぼれ話いろいろ

　海の近くで取材をしたとき、津波避難タワーを見かけました。せっかくなので体験しておこうと思い、上ってみました。（の）

　建物は３プラス１階建てでしょうか。１階の海抜表示は約４メートルでした。一番上まで上るのに、階段は８０段ありました。健康な人、若い人なら、それほど苦に思わずに上れると思います。でも、荷物を持って上るとなったら、話は別かもしれません。一度にあまり大勢の人が上れる広さではなく、スロープもついていません。高齢者や車いす利用者向けではありません。

　上りきると１５メートル四方ぐらいの屋上にたどりつきます。波を逃すため、柵しかない屋上はちょっと怖い。そして、海から数十メートルといったこの場所、非常に寒いです！３月上旬の夕方ごろでしたが、とても寒かった。着の身着のまま家を出て避難したら、とてもこの寒さは耐えられません。もしかしたら避難してきた人でごったがえしているかもしれませんが。

　東日本大震災から４年。阪神大震災から２０年。何はともあれハード面の備えは徐々に進んでいるかもしれませんが、ソフト面では以前に比べておざなりになっている。我が身を振り返って、そう思いました。