アーティスト・イン・レジデンス清沢
2日夕刊で、静岡市葵区の山あい、清沢地区が受け入れている「アーティスト・イン・レジデンス・清沢」の話題を紹介しました。日本とフランスのアーティスト3人の滞在は1カ月に及びます。そこで生まれている作品は、山里の自然、人々の営みにひそんでいた美しさを見事に引き出し、アートの力を感じさせるものでした。(岡)
手前の台に乗っているのは、森た恵子さんが古書を炭焼きした作品です。
竹筒に挟んでいぶしたというこの本は、ご自宅にあった永井荷風の小説だそうです。炭になっても連続するページたち、存在感がありました。
ミシェル・ラフォンさん(フランス)は造形美術家で、「製本」を得意とされています。西洋ではアートの一分野として、古い伝統を誇るそうです。木肌で質感を出した表紙と背表紙、植物を挟んだページなど、自然の息遣いをそっとしまいこんだやさしさがあります。
3人が滞在しているのは「蛍遊庵」は貸し山荘。黒俣川のそば、初夏にはホタルがきれいなのでしょう。高台にあり、眺めがよいところでした。取材中も、鳥のさえずりが心地よく響いていました。蛍遊庵は石垣の上、画面中央、青色の屋根です。
「アーティスト・イン・レジデンス・清沢」の作品展は9~12日、きよさわ里の駅で開かれます。春の山里を感じる清沢へ、繊細なアート作品を見にお出かけください。行く道すがら山桜があちこちに咲いて、きれいです。
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