静岡新聞　文化生活部記者ブログ「くらしず」　紙面にプラス、こぼれ話いろいろ

　１１日付朝刊「地の味人の味」で水産加工会社「山政」（焼津市）のカツオの角煮「浜角煮」を紹介しました。伝統の技「かえし釜」でたれをなじませる「浜角煮」は真っ黒。濃厚な味わいで、お酒のつまみやお茶漬けにぴったりです。（の）

　「かえし釜」の技を使うのは浜角煮の名前が付いた商品だけです。「かえし釜」の技を使わず仕上げる商品の方が多い。その中で、「薄味」「ヘルシー」といった最近の流れに沿った商品の人気が高まっています。それらは圧力釜で煮込みます。温度や濃度を機械で管理しながら味を染み込ませます。

　焼津本社に直売所が併設されています。味わいのある店構えです。

　中に白黒写真が置いてありました。「昭和５年、天皇陛下が焼津に行幸された折り、鰹節を献上」と書かれています。角煮だけでなく、鰹節、だししょうゆ、はんぺんやかりんとうもあります。明治４０年創業の老舗ながら、時代の流れも踏まえながら、さまざまな商品を生み出しています。