「安倍七騎」動読演義
戦国時代に安倍川、藁科川上流に実在した7人の侍を主人公にした浅羽克典さんの歴史小説「安倍七騎」の「動読演義」が焼津市坂本の林叟院本堂で開かれました。SPAC俳優の奥野晃士さんが身振り手振りを交えながら、会場の林叟院が舞台となっている歴史物語のワンシーンを表現しました。(小林)
「動読」は演技をしながら小説や物語を朗読するパフォーマンスで、奥野さんが県内各地でいろいろな小説を題材に開催しています。今回取り上げたのは、元武士の僧侶が安倍七騎のひとり長島甚太右衛門から名物「蝙蝠傘十文字鎌槍」を奪っていくシーン。奥野さんが肩を張って上下に動かすだけで、意気揚々と戦場から引き上げる馬上の武士に、体の向きを変え、しわがれた声で語るだけで、一癖ある僧侶に見えてくるから不思議です。著者の浅羽さんによる解説も奥が深く、会場も舞台となっている林叟院その場所なので、400年前にタイムスリップした気分に浸れました。
会場では、「軽野造船所」(長泉町)のオリジナルデザインによる郷土史Tシャツも販売されていました。「Seven Soldiers in ABE」(安倍七騎)の他、「Battle of Suruga Bay」(武田軍と北条軍の駿河湾での海上戦)や「Holy sword in the flame」(ヤマトタケルの草薙伝説)を描いたTシャツが並んでいました。どの作品も郷土史への深い造詣が感じられるとともに、中世ヨーロッパ的なクールなデザインで非常にカッコよかったです。
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