21世紀建築「三島信用金庫」
7日付朝刊「21世紀建築」は三島信用金庫を紹介しました。西洋古典様式の白亜の建物が目を引きます。昨年3月に始まったシリーズは今回で最終回となりました。(の)
昭和11年に建てられた旧本店。当時はその最先端のデザインから「三島に国会議事堂がある」などと言われたそうです。老朽化のため建て替えましたが、DNAを引き継ごうと、旧本店で使われていた稲田石がポーチの階段に再利用されています。
午後3時に営業が終わると、エントランスホールと待合室の間にシャッターが下ります。そのシャッターには、旧本店建設当時の町並み写真が映し出されています。大理石の模様が右肩上がりになっているのも、設計者の計らいです。
この建物の特徴である塔屋に登らせていただきました。最上階4階のギャラリー善のさらに上へ、らせん階段を登ると三島の街を一望できました。創業者はこの景色を眺めながら、将来の展望を描いていたのでしょう。残念ながら曇りでしたが、良い眺めでした。
そして、取材日は幸運なことにみゅうくんにも会えました。三つの夢が詰まっているという願いを込めた「三夢くん」は、タマゴがモチーフだとか。
21世紀建築は全39回。県内各地の建物にスポットを当て、クライアントが建物に込めた思いと設計者の意匠を紹介してきました。富士山環境交流プラザ(富士宮市)に始まり、ねむの木こども美術館「どんぐり」(掛川市)、浜松市春野協働センター、ROKIグローバルイノベーションセンター(浜松市天竜区)、伊豆ベロドローム(伊豆市)、県立天竜高二俣校舎(浜松市天竜区)、日本平ホテル(静岡市清水区)、これからオープンするナンズヴィレッジ(下田市)まで、さまざまなジャンルの建物を取材しました。取り上げたい建物は他にもたくさんありましたが、事情がかなわず見送った作品がいくつもありました。取材に協力していただいた建物関係者の皆様、建築設計事務所の皆様に感謝申し上げます。後継は、さまざまな職業人の思いの詰まった絶景を切り取る「ソノ仕事×コノ絶景」です。お楽しみに!
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