「ソノ仕事×コノ絶景」
特集連載「21世紀建築」の後継企画として「ソノ仕事×コノ絶景」が始まりました。仕事場の貴重な情景を1枚の写真と文章で毎回追っていきます(小)。
初回は、静岡市立日本平動物園のアジアゾウ飼育員の望月孝さんと山本幸介さんの仕事現場を取材しました。開園当初の姿を唯一残すゾウ舎で1969年のオープン当初からいるダンボ、翌年やってきたシャンティという2頭の看板娘の世話をしています。足を上げたり後ずさりをしたり水浴びをしたり、2頭とも日本語の指示によく従います。ただ、「大切なのは信頼関係」とお二人は強調していました。確かに諸星さんを背中に乗せたシャンティの目はやさしげで、信頼しきっていることがうかがえます。諸星さんによれば、怒っていると目つきが怖いそうです。
取材前、自分が試し撮りをしようとカメラを向けると、2頭がやってきました。あいさつでもしてくれるのかなと思ったのですが、アニハカランヤ。鼻をこちらに向け、水鉄砲のように思いっきり泥水を吹きかけてきました。しかも何度も。よく見ると目が逆三角形です。怒ってる...。「泥や水をかけられるので止まらないで」という注意書きが掲示されていましたが、こちらも仕事なので、逃げられません。鼻鉄砲の射程圏外をぎりぎり保ちながら、シャッターを切り続けました。 これまで、動物園に行ってもなかなか動物の気持ちを推し量るところまでいきませんでした。しかし今回の取材では、思いがけず2頭の喜怒哀楽をリアルに感じることができました。飼育員の皆さんがいかに努力して舞台裏で動物たちと信頼関係を築いているのかについても触れることができたと思います。
これからぞくぞく登場するいろいろな仕事場の「絶景」にご期待ください。
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