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基地問題を考える 映画「戦場ぬ止み」

 沖縄の基地問題をテーマにしたドキュメンタリー映画「戦場ぬ止み」が県内でも上映されました。戦の歴史に終止符を打つという決意を込めたこの言葉は、辺野古のフェンスに掲げられた歌の一節。「いくさばぬとぅどぅみ」と読みます。(宮)

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 三上智恵監督は、95年から沖縄で取材を重ねる元テレビキャスター。戦に翻弄された歴史を広く伝えるために、終わりの見えない対立をカメラに収め続けます。住民の前に立ちはだかる機動隊や警備員。国策に引き裂かれる県民の対立を切なく映しながら、「基地建設に賛成の人などいない」と語ります。生活のための選択を肯定するしかない、という折り合いの付け方の一つです。

 勝ち負けのために突き進むのではなく、諦めるわけにはいかない闘い。三上監督は「頑張るから折れてしまう。頑張らなければへこたれない」と、住民たちの闘いを解説します。つらい時でも歌ったり踊ったり、ユーモアを忘れない生き方には心が和みます。腕力や戦力で勝てない時、「鋭角では折れるから、鈍角でぶつかる」。長い闘いを見てきた人だからこそ出てくる言葉でしょう。

 県内上映はひとまず終了しましたが、今後も全国各地で予定が組まれています。

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