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不思議な天気

 毎月最終月曜日の科学面に掲載している「予報官が説くしずおかの気象」は10月26日の回で、ちょうど折り返しの6回目を迎えました。今回はちょっと趣向を変えて、静岡県の「不思議な天気」がテーマです。(小)

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 筆者の静岡地方気象台予報官遠山忠昭さんによると、「空気の流れが静岡県近辺で分かれて発散し、下降気流が発生して雲が消える」場合、静岡だけ晴れることがあるそうです。

 一方、静岡県付近だけ雨が発生する場合は、北の高気圧から噴き出した空気が二手に分かれるものの、静岡県付近で再び収束して上昇し、雲が発生します。掲載されている今年9月28日の衛星画像には、沖から駿河湾に向かって南北に一筋の雲が写っています。 シアーという極地的な前線で、ここに湿った空気が流れ込むと、県内を中心に広範囲の雲が発生するそうです。

 静岡に流れ込む風を分岐させているのはいずれも南アルプス。背後にそびえる山々をよけて風が通ることで、お膝もとの静岡の天気が他地域と異なることがあるというわけですね。

 以前、ツイッターのまとめサイトで、全国的に寒波なのに静岡だけ10度以上暖かい天気予報が話題に上ったことがありました。 遠山さんの結びの言葉「なんとも不思議な県である」にも、深くうなずかされます。

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