ラブと寿の東海道(Route1)
浜松市出身のミュージシャン小島ケイタニーラブさんが、国学者で郷里の偉人賀茂真淵の旅日記「岡部日記」に触発されて、東海道を下りながら歌った楽曲を収録したアルバム「賀茂真淵バック・オン・ザ・ロード」を27日夕刊紙面で紹介しました。(小)
東海道を扱った地元の偉人とその作品をトリビュートしたエンターテインメント作品というと、静岡市出身の漫画家しりあがり寿さんの「真夜中の弥次さん喜多さん」シリーズが思い浮かびます。
実際、両作と2人の作者にはたくさんの共通点があります。
・江戸時代の地元出身の先駆者とその作品に触発されていること。
→十返舎一九(駿府出身)の「東海道中膝栗毛」
→賀茂真淵(浜松出身)の「岡部日記」
・作品、元作品いずれも東海道を下っていること。
・友情を扱っていること。
・2人の名前がおめでたいこと(ラブ、寿)
などなど。
加えて、小島さんの作品からもしりあがりさんの作品からも、アメリカンカルチャーのにおいが濃厚に漂ってきます(「真夜中の~」は、アメリカンニューシネマの代表作ダスティン・ホフマン主演「真夜中のカーボーイ」のイメージが重ね合わせてあります。)
東海道はアメリカ建国後につくられたどんな道路より歴史が古いわけですが、「ルート66」ならぬ「ルート1」として捉え直したことで、日本の大動脈に新たな文化的視点が書き加えられたような気がします。
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