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土のにおい、ジオスミン

 毎週月曜日の科学面連載コラム「おちゃのこサイサイサイエンス」では、静岡大理学部の先生方が身近な不思議を科学的に解説しています。7日付朝刊に掲載された第12回は、土のにおいの謎を、藤原健智生物科学科教授に分かりやすく紹介していただきました。雨上がりに立ち上るあの土のにおいって、放線菌がつくる「ジオスミン」という化学物質なんだそうです。(小)

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  化学式C12H22Oの揮発性有機化合物であるジオスミンは、1965年に研究者によって特定されました。湿った土のにおいも、下水道や魚のコイなどに蓄積される生臭いにおいも、このジオスミンが原因で、人間はこのにおいにとても敏感なのだそうです。でも土のにおいとして感じるときは、どこか懐かしいのに、下水道や淡水魚の生臭いにおいとなると、とたんに不快な気持ちになってしまうのはなぜなんでしょうか。

  とはいえ、自分たちが踏みしめている大地のにおいの理由が分かって楽しくなり、雨上がりに花壇の脇を通った際には「ジオスミンが出ているのか、ふむふむ」などと考えるようにもなりました。

 科学の知識は日常の暮らしを便利にするだけでなく、日々の暮らしの意識を豊かにする効用があります。カチコチの文系人間の私ですが、知らないともったいない、静岡大理学部の教員陣が教えてくれる科学のロマンや好奇心を、少しでも読者の皆さんと共有できたらと思っています。

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