田子の浦ゆ

 富士市の田子の浦港で、荷役業務の現場監督をしている田子の浦埠頭株式会社の石井謙三さんを、特集連載「ソノ仕事×コノ絶景」で取材しました。(小)

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 業界では、荷役の現場監督担当者を「フォアマン」と呼びます。ほかにも、荷役ごとに編成される作業員の班を「ギャング」と呼ぶのだと教えてもらいました。石井さんの左腕には「FOREMAN」の腕章が輝いていました。きびきびした動作と真摯な表情から、仕事に誇りを持って打ち込んでいることがひしひしと伝わってきました。

 同港では近年、周辺経済の産業構造の変化に伴い、鉱物を積み降ろす比重が増えているそうです。団塊世代の引退という国の労働人口の変化を受け、フォアマンの若年化も進んでいるということでした。また港を訪れる海外船籍の乗組員の国籍は、近年中国人がとても多いそうです。荷役は周辺地域や国、そして国際経済の流れをビビッドに反映する業種であることをあらためて学びました。

 くわえて富士市は工場夜景が話題です。雄大な富士山を背景に、田子の浦港を望める南側のふじのくに田子の浦みなと公園は、絶好の撮影スポットです。「田子の浦ゆ 打ち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に雪は降りける」と詠んだ山部赤人の気分を味わえます。

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