今年の1冊

 「今年の漢字」に続いて、本紙文化生活部員が今年読んで感銘を受けた本についてもそれぞれ選びました。こちらも、音楽、ノンフィクション、名作、小説、絵本と多彩なジャンルの本がリストに上がりました。もしも気になる本があったら、お正月休みにぜひ読んでみてください。

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「ニッポン大音頭時代」(大石始著・河出書房新社)

 大衆を鼓舞し、笑わせ、郷愁を誘うリズムの、誕生秘話から現在進行形までの変遷を通し、日本人に迫った好著。(掛)

「九州大学生体解剖事件 70年目の真実」(熊野以素著・岩波書店)    

 出会った場、体験の中で自らの行動と内省を如実に表現して死に臨んだ者を追ったノンフィクション。生きるとはどうあるべきか、示して再読を促す。(志)

「深夜特急」(沢木耕太郎著・新潮社)

 何回目になるだろう。沢木耕太郎の情景描写、ちょっとしたセリフに会い、心洗われた。(渡)

「幕が上がる」(平田オリザ・講談社)  

 1月に読み、清々しい1年間を過ごすことができたのは、この本のおかげです。静岡と縁深い映画も話題になりました。(宮)

「漁港の肉子ちゃん」(西加奈子著・幻冬舎)  

 母娘がたくましく生きる姿に泣けた(と思った)。年始に読んだため記憶があいまい。(野)

「そうはいかない」(佐野洋子著・小学館)  

 絵本「100万回生きたねこ」で知られる絵本作家ですが、大人向けの短編集も多数あります。取材先の女性にお借りして読んだら、とにかく観察眼が秀逸。皮肉たっぷり、どこかしんみり。線画もまた、人間くさいです。読んだ後はすっきりした気分になります。(岡)

「学習漫画 世界の歴史 全20巻+別巻2」(集英社)

 視野を広く持ち、混沌とする世界の成り立ちを知ってもらいたいと願い、小学1年の長男のクリスマスプレゼントにセットで購入。ところが自分がはまってしまった。1冊じゃなくてすみません。(小)

 ※2015年の更新は本日が最後です。1年間「くらしず」を読んでいただき、ありがとうございました。2016年もよろしくお願いいたします。(静岡新聞社文化生活部一同)

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